ここは明確スイーツ研究部!

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1:モンブラン:2017/01/27(金) 22:06

文才とかないですけど、
見てくださったら嬉しいです。

515:相原梨子◆x.:2018/02/04(日) 19:34

>>514
ありがとうございます!
返信遅れてすみません。
これからもよろしくお願いします!

516:相原梨子◆x.:2018/02/04(日) 19:41

『ここは明確スイーツ研究部!』

人物紹介

多田本 真美
私立彦宮学園の後期児童会長の小学6年生。
すでに、私立青山野学園の推薦入学が決まっている。

坂宮 陽都
サッカー少年。
明確ゼミナールに通う小学6年生。
真美が好き。

矢本 拓斗
野球少年。
明確ゼミナールに通う中学3年生。
高校は私立愛羽学園に受験する。

隅木田 優斗
勉強得意な少年。
明確ゼミナールに通う中学2年生。

517:相原梨子◆x.:2018/02/04(日) 20:04

1.初めての面接
 ドクッドクッドクッドクッ
胸騒ぎが、激しい…。
どうしよう…。
失敗したら評価が…。

「はい、次の方〜」

面接室から私立青山野学園の校長先生の声が聞こえる。
ずっと練習してきたことを実行するんだから出来るはずだよね…!

「失礼します」

開いたドアをゆっくり閉めて、面接者用の椅子に腰かける。
目の前に座っている3人の人。
その中でも真ん中の、肘掛け椅子に腰かけている校長先生。

「多田本さん、お久しぶり」

「お久しぶりです」

わたしの名前は、多田本真美。
私立青山野学園に推薦入学出きる。
一応、面接はあるんだけどね。
校長先生ーーー青山野涼太くんのおじいさんはにっこり笑う。

「多田本さんは、推薦される前から入学希望校が青山野だったと書いてありますが、どうしてここを選んだんでしょうか?」

大丈夫だよ、わたし。
この質問は練習済み。
おばあちゃんとやった通りにしたらバッチリいいはずだよねっ!

「わたしの内申点に合っているという面もありますが、青山野学園はいろいろな面で良い結果を残しています。わたしも、夢を見つけていきたいと思ったからです」

校長先生をはじめ、両隣の先生も目を見開いて驚いている。
みんな、嬉しそうな顔かなっ。
校長先生の右隣、理事長の方が質問する。

「将来の夢は何も思い浮かんでいないんですか?」

「教育系、または医療系の仕事に就きたいと思っています」

すると、理事長の方は顔をしかめる。
あんまり良くない解答っ?
理事長の方は、紙をペラペラめくりながらつぶやいた。

「教育と医療は全然違う。うちは学科分けもあるので、考えた方がいいのではないでしょうか?」

学科分け…。
そっか、もっと考えれば良かった。
今すぐ答えなくちゃ!
だけど何を…?

「教育系に就きたいと思った理由は何ですか?」

「えっと…」

ヤバイヤバイ!
面接で一番言っちゃいけない言葉。
『えっと』使っちゃったよーっ!

「児童会長をやっていて…先生方の助けがあって…その…わたしも、生徒にとっていい存在になりたいからです」


あぁー…。
やっちゃったよ…。
あんなこと言わなければよかった。
やり終わった後に、どんどん後悔が積もっていく。

「どうしたの〜?肩落としてさ」

「秀花ちゃん…」

杉田秀花ちゃんは、わたしを深くいじめてしまった罪で退学。
最寄りの公立小学校に通っている。
だけど、持ち前の成績で何とか青山野学園を受けるんだ。

「面接、失敗しちゃったんだ…」

「大丈夫、真美ちゃん。頑張ろうよ。わたしの方が不利…ごめんね」

秀花ちゃんの横顔は、どこかすごく悲しげだった。

518:相原梨子◆x.:2018/02/04(日) 20:39

2.ママにしか出来ないこと
家に帰ると、すぐにママに電話した。
もう産まれてくる赤ちゃん、眞理ちゃんと優眞くん…。
ふたりが誇りに思えるお姉ちゃんにならなくちゃねっ!

「真美ちゃん、どうだった?面接」

「それが…あんまり…」

ママは、ふふっと笑ってくれた。
ほぐしてくれてるみたい。
おばあちゃんでも無理、パパでも無理なことが出来るママ。
やっぱり頑張れる!

「真美ちゃんなら出来るから、後ろ向きにいないで頑張って。きっと眞理ちゃんと優眞くんにも届くわ」

そうだよね…。
ふたりが産まれてきて、憧れになってもらえるお姉ちゃんなんて無理。
産まれてくる前から思われるくらいのお姉ちゃんになるんだ。

「ありがとう、ママ。わたし頑張る!ママも頑張ってね!」

ママとの電話を切って、部屋に戻る。
昨日帰ってきてくれたおばあちゃん。
ちょっとは生活が楽になる。
わたしって、本当にいろんな人に支えられてるんだなあっ。


 ピチピチピチピチ
真由ちゃん…?
目を開けると、たびたび家に来ていて飼っているレベルの鳥、真由ちゃんが鳴いていた。

「そろそろ着替えるか…」

パジャマを脱いで制服を着る。
もう、この制服も着る時間短いね。
もし青山野学園から断られても、中等部で制服違うし。

「真美ちゃん起きてるのー?起きてるなら下おいでー!」

下からおばあちゃんの声が聞こえる。
久しぶりにコンビニ弁当じゃない朝ごはん。
作れないから、ずっとため置きしてた
コンビニ弁当だったから。

「おはよう、真美ちゃん」

「おはよー」

食パンが食卓に並べられている。
今日は、パパ帰ってないんだ。
仕事忙しいのかな…?

「FAXで、隅木田優斗さんから昼休みに新しく出来た校内喫茶に集合って」

隅木田優斗くんーーーわたし、隅木田くん、坂宮陽都、矢本拓斗くんがメンバーの明確スイーツ研究部のひとり。
中学2年生で、秀才なんだ。
隅木田くん直筆のFAXを見る。
校内喫茶なんて出来たんだ。
高等部まで行かなきゃいけない!
メンバーに高等部の人いないのに…。

「ずいぶん、彦宮学園は進んでるのね」

彦宮学園とは、わたしたちが通ってる学園のこと。
校内喫茶とか絶対ないよね。
進みすぎだって〜。

519:相原梨子◆x.:2018/02/09(金) 22:19

3.お嬢様の悩み
教科書をスクールバッグにしまうと、ジャージバッグを持って更衣室に向かった。
美華ちゃんーーー彦宮美華ちゃんの足取りが重たい。
どうしたんだろう?
体育が得意な穂乃香ちゃんが、美華ちゃんの顔を覗き込む。

「どーしたのー?美華ちゃん、バスケ苦手だから?」

今日からの体育はバスケットボール。
美華ちゃん苦手って言うけど、わたしの方が下手だよ…。

「おじ…校長先生に言われたの。絶対に体育で5を取りなさいと」

おじいさまと言いかけた美華ちゃん。
その通り、彦宮学園の校長先生は、美華ちゃんのおじいさん。
つまりお嬢様なんだ。
美華ちゃんは、肩を落とす。

「穂乃香はいいよね、運動出来て」

優佳ちゃんは隣ではにかみがちに聞いている。
運動が得意な穂乃香ちゃんとは打って変わって苦手な優佳ちゃん。
多分、わたしと同じ気持ちだと思う。

「ねえねえ、昼休みに校内喫茶行こ!行ってみたい!」

優佳ちゃんが話題を変えるように声を張り上げた。
だけど、それと同時に約束が頭をよぎってしまった。

「ごめん、優佳ちゃん。明スイの約束があるんだ…」

「そっかそっか、全ぇ然いいよー」

優佳ちゃんはハハッっと笑いながら更衣室へ駆け出した。
わたしは、ゆっくりと更衣室へ足を傾けていった。

520:相原梨子◆x.:2018/02/09(金) 23:05

4.隅木田くんの恋
肩で息をしながら制服に着替える。
美華ちゃんは、体育が終わってどことなく楽そう。
着替え終わった優佳ちゃんは「学食の席取っとくねーっ!」と言って学食へ走っていったし。
穂乃香ちゃんは「サイフ忘れた!家までひとっ走りするわ!」って更衣室を出ていったし。

「おーい、美華ちゃん?」

美華ちゃんは、さっきから体育が終わった安心感が大きいみたい。
先行っちゃおっと。
ジャージカバンを肩に引っかけて教室へ戻る。
その途中、わたしは見てしまった。
隅木田くんに告白している女の子を!
絶対、バレンタインにチョコレート渡すパターンだよね…。
ふたりは、ちょっと会話を交わして別れていく。
どうなったのか気になる。
すると、肩に大きな手が乗った。

「真美ちゃんどうしたの?」

「な、何でもないや!ハハハッ」

美華ちゃんもう来てるーっ!
あわてて教室に逃げ込み、サイフを手に学食へ走った。
優佳ちゃんが、学食の4人用席の前で手を振っている。

「みんなは?」

「まだ来てないよ。そっちこそ、穂乃香は分かるけど、美華ちゃんは?」

「そろそろ来ると思うけど…」

学食の入り口に視線を向けると、美華ちゃんがド派手なサイフを持って立っていた。

「こっちこっちー!…あ、真美ちゃん先に買ってていいよー」

優佳ちゃんがボソッっとつぶやく。
わたしは、学食内をグルッっと見回してメニューを決めていた…その時!
隅木田くんとさっきの女の子っ!
ふたりっきりで学食に来ることなんて絶対ないよね…!?
もしかして、付き合ってる!?

521:相原梨子◆x.:2018/02/10(土) 22:46

5.矢本くんの進路
もうすぐバレンタインかぁ…。
あの女の子もチョコレート渡すよね。
ここ、校内喫茶は、ばあばとじいじが経営している喫茶店にそっくり。
リアルにすごかった。

「おい、真美?」

坂宮が顔を覗かせる。
ビクッっと肩を震わせるわたし。
カレンダー見て、ボオッっとしてた!

「2月14日はスイーツの日でしょ?何かやらなきゃね」

坂宮がニコニコ笑いながらこちらを見てくる。
あ、あげないよっ!
友チョコ…義理チョコならいいけど。
明スイ仲間だもんね…。

「だけど、坂宮と矢本。受験はどうなんだよ」

隅木田くんがふたりを見る。
坂宮はヘヘッっと笑い、矢本くんは無神経な感じで目を逸らした。

「どこ受けるんだよ」

「隅木田しつこいなぁ〜。俺は彦宮残るよ〜。明スイ活動出来ないじゃん」

坂宮、彦宮学園のままなんだ。
明スイ活動が出来なくなるから。
じゃあ、わたしも残った方がいい?

「大丈夫だよ、真美ちゃん。自分で決めた道でしょ?あきらめちゃダメ」

隅木田くんがにっこり笑う。
知ってるもんね、わたしが青山野学園に推薦されたこと。
矢本くんは、遠く向こうを見るようにして、それからわたしたちを見た。

「留学するんだー、俺」

…えっ?
ウソでしょ…?
矢本くん留学しちゃうの?
じゃあ、ますます会えないじゃん!

「俺、いろいろやりたいことあって。だから…ごめん…」

謝ることじゃないって分かってる。
だけど、矢本くんと会えないなんて…。
わがままだって分かってる。
なのにどうして…?
わたしから彦宮学園から旅立って青山野学園に行くのに。
旅立って行く人は引っ掛かる。

522:相原梨子◆x.:2018/02/11(日) 10:18

6.今だけ?新メンバー
話を切り替えてメニューを決める。
バレンタインだし、チョコレートを使ったスイーツがいいよね。
毎年、ママとクッキー焼いてたけど。

「クックパッド開いてみたけど、マフィンや生チョコが目立ってるね」

隅木田くんのスマホを見せてもらう。
クックパッドに、いっぱいのスイーツが浮かび上がった。
すごく可愛く彩られたスイーツ。
これを作るんだね!

「簡単そうなのにする?進学あるし」

隅木田くんがクックパッドで検索している中、わたしはノートに記録した。
マフィンか、生チョコか…。
すると、隅木田くんがスマホを机の上に置いた。

「これ、いいと思うんだけど」

スマホに浮かび上がっているのは、キラッキラなマフィン。
レシピも簡単だし、もらったらめちゃめちゃ嬉しい!

「これでいいと思いますよ!」

サッっとレシピをノートに書き込む。
すると、ひとりの女の子がわたしたちを訪ねてきた。

「もしかして明スイ?あたしも入れてほしいんだけど!」

新メンバー!?
隅木田くんを見ると、ちょっと困ったような顔をしている。
そうだよねえ。
どうして、今の時期に…。

「あたしは高等部1年の恋川美沙子。スイーツ食べるの好きなの!」

わたし、名前聞いたことある!
文化祭の時にスイーツ祭りのイベントで、どれだけ多くのスイーツを食べれるかってやつで優勝してた!
恋川先輩はニシシと笑う。

「お願いっ!何でもやるから!」

恋川先輩は頭を下げる。
隅木田くんは、ますます困った顔をしてうつ向いた。
坂宮と矢本くんは上の空。
ちょっと関わらないようにしてるみたい。

「バレンタインでしょ?とりあえず、今回だけでも入れて!」

恋川先輩の圧力に押され、隅木田くんはオーケーした。
4人用の席だったので、隅木田くんが立ってくれた。

「マフィン作るつもり?ふ〜ん。じゃあ明日作ろっか!でも、作ったらどうするつもり?配るの?」

恋川先輩早いっ!
わたしは、急いでノートに書き留めた。

523:相原梨子◆x.:2018/02/17(土) 17:16

7.友チョコ
へとへとになりながら教室に帰る。
坂宮もため息をついていた。
あのあと、恋川先輩が進行したんだけど、坂宮を気に入ったんだ。
ずっと坂宮と話してた。

「真美はいいのか?恋川先輩が俺とくっつくの」

「別に全然いいけど」

キョトンとしながら言うと、坂宮は頭を抱えて詰めよってきた。

「何度も言ってるだろ?真美が好きって。空気読めよな」

坂宮の方が空気読めないじゃんっ!
ふたりで笑い合いながら各教室に別れた。
矢本くんのこと、陽茉理ちゃんに聞いてみようか。
だけど、めんどくさいよね、聞いてくる子って。

「真美ちゃん!バレンタインさぁ、友チョコ渡すからねっ!」

「わたしもわたしもっ!」

「わたしもお母様と作るから」

やっぱり、明スイで作るスイーツは登校してきた人たちに配るのがいいと思う。
わたしが個人的に作るのは、友チョコや義理チョコ、家族チョコにすればいいもんねっ!

「ありがとう!わたしも絶対作る!」

穂乃香ちゃんがニヤッっと笑う。
そして、わたしの肩をツンツンとつっついてきた。

「明スイメンバーだし、めっちゃ期待してるから!」

「真美ちゃん普段から作ってるもん、絶対美味しいよね!」

そんなことな…あるよね〜。
明スイみんなで作ってるスイーツだもんね。
趣味でお菓子作りはあんまりしない。
ママに送った時だけ。
(読んでない人は創作板へGO!)

「わたしは生チョコ作るから被らないようにしてよーっ!」

優佳ちゃんが人差し指をつき出して忠告してくる。
マフィンを明スイで作るでしょ。
だったら、カップケーキでも試してみようかな〜。
そして、天井を仰ぎながらひとりクスッっと笑ったのだった。

524:相原梨子◆x.:2018/03/03(土) 13:45

読者の皆様へ

突然なことですみません。
かなり前に発表したことですが、葉っぱ卒業を決めました。
長年付き合ってきて、デビュー作の明スイも今巻で完結です。
完結したら、皆様の明スイのオリジナル小説を書いてください。
よろしくお願いします。
では、引き続きどうぞ。

525:相原梨子◆x.:2018/03/03(土) 19:16

8.印刷出来ない!?
今日は休日だから、美華ちゃん家でお菓子作りの練習!
穂乃香ちゃんが作りたい生チョコをみんなで研究しながら作るんだ。

「美華ちゃーん、そろそろ印刷出来た〜?」

印刷室に顔を覗かせると、美華ちゃんが目を険しくして立っていた。
美華ちゃんの隣に立つと、印刷台に書かれている複雑な文字に混乱する。
これじゃ、印刷出来ないじゃ〜ん!

「穂乃香ちゃん、優佳ちゃん、ちょっと来て〜」

ふたりを呼ぶと、エプロンをなびかせていつもと違う雰囲気でやって来た。
やはり、ふたりとも眉間にしわを寄せてうーんと唸る。

「こんなの分かんないよぅ。美華ちゃんのお母さんとか詳しくない?」

「無理。お母様は仕事中だから。お手伝いでも呼ぶことにする」

美華ちゃんは当たり前のことをするように印刷室を出てお手伝いさんを呼び込んだ。
その声に呼ばれたお手伝いさんは、メイド服みたいなカワイイワンピース。
なんか、憧れる・・・。

「どうなさいましたか?美華様」

「印刷台が効かないのよ。とりあえず、これ印刷してきて。それから、業者の人に見てもらって。ダメだったら新しい印刷台買えばいいし・・・」

なんか聞いてると、美華ちゃんすごいことめちゃめちゃ言ってない!?
美華ちゃんの指示で業者呼べるの!?
すると、これまたお手伝いさんは当たり前なことのように頭を下げる。
クックパッドが開かれている美華ちゃんのスマホを持って印刷室を後にした。

「ごめん、みんな。ちゃんと使えるかチェックさせておくべきだったけど」

「そんなの全然いいよ〜。気にしなくていいから〜」

ホント、美華ちゃん家のいろいろも見れちゃったし。
そう考えると、何だかくすぐったい気持ちになった。

526:相原梨子◆x.:2018/03/03(土) 19:28

9.わたしはリーダー
お手伝いさんが息をきらして帰ってきた時にはもう3時。
他のお手伝いさんが出してくれたお菓子でおやつタイムだった。

「失礼します。印刷が出来ました」

きれいに印刷された紙を受け取り、チェックをしてわたしに差し出した美華ちゃん。
ハッっとして美華ちゃんを見る。

「ほ、ほら。ウチら素人だから真美ちゃんが見ないと分かんないじゃん。玄人でしょ?」

穂乃香ちゃんと優佳ちゃんも、「そうだよ、そうだよ」と言ってくれる。
わたしのこと、ちゃんとそういう風に見てくれるんだ。

「オーケー!穂乃香ちゃん、明スイみたいにアレンジしちゃっていい?」

「もっちろん!お願いっ!」

良かった・・・。
穂乃香ちゃん笑ってる。
ホッっとしつつ、どこをどのようにアレンジしようか迷う。
いつも隅木田くんがアレンジを決めたり指揮してくれてるから。
今回はわたしがリーダーらしくっ!

「真美ちゃん・・・、むずい・・・?」

穂乃香ちゃんがおそるおそるつぶやいたように聞こえる。
わたしは、ゆっくり穂乃香ちゃんを振り返ってにっこり笑った。

「だいじょーぶ!わたしに任せてっ!クックパッドよりいいスイーツになることまちがいなしなんだからっ!」

穂乃香ちゃんは安心したようににっこり笑い返してくれた。
さあ・・・。
「わたしに任せて」なんて言ったんだから、責任が重くなってきた・・・。
正直全然考えてなかったから・・・。


「お〜!遅くなってごめん。完成したから見てくれない?」

穂乃香ちゃんを中心に、みんなが書き直された紙を覗き込む。
そこまで大したアレンジじゃないかもだけど、見栄えを意識したんだ!

「カワイイスイーツ!早速作ろ!」

穂乃香ちゃんは目を輝かせる。
喜んでくれたんならオーケーだね。
わたし、グッジョブ!

527:相原梨子◆x.:2018/03/22(木) 18:01

10.
カラカラカラカラ
わたしと穂乃香ちゃんだけの作業の音がキッチンに鳴り響く。
優佳ちゃんと美華ちゃんは飽きてソファーに座り込んでしまっている。
ガチャンと音がしたかと思うと、穂乃香ちゃんが箸を置いてふたりのところへ歩み寄った。

「何でくれないわけ?意味分かんないんだけど」

突然のことだった。
誰も穂乃香ちゃんが言うなんて思ってなかった。
みんな呆然としている。
わたしもすごくビックリした。

「穂乃香ちゃん・・・」

528:相原梨子◆x.:2018/03/22(木) 18:02

10.仲間割れ

すみません。
10.の後を書きました。

529:薫+*Mio+*◆v.:2018/03/23(金) 14:29

hello!いきなりコメントごめんね。
近日復帰!のお知らせなんだけど……。
梨子は卒業するんだね……。
梨子に言いたいこと(お願い)がいくつかあるから、またいつか聴いてくれる?
そして真美ちゃんたちも受験!頑張ってね‼
私は無事合格しました!梨子の言葉に凄く救われたよ。
応援してくれてありがとう!
それじゃあ!来れたらまた来るね!


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