洋風喫茶の魔法使い。

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1:かてぃあ:2017/03/25(土) 16:06

私がお初に小説を書こうと思います。

元々投稿サイトの作品だったのですが、こっちで不定期更新します…。

感想ご自由にどうぞ〜

2:かてぃあ ・○・:2017/03/25(土) 16:08

一話(元々の方からコピペ)

「ブラックコーヒーを一つ、ミルクと砂糖はいらない。」
少年はそう言って万札をカウンターに置いた。
それを見て少女は答える。

「それで本当に、よろしいでしょうか。」

**********

レンガを基調とした洋風な街並み。
その中心の広場の十字路を曲がったところにその喫茶店はあった。

そこの店の手伝いをしている少女は、たくさんいる客の中で、一人の少年を見つめていた。

少年というより、青年に近いだろうか。
ツヤのある緑色の髪の毛が特徴的だが前髪は長く、そのせいで目元は見えなかった。

手のひらサイズの手帳を手にコーヒーを少しずつ飲んでいる姿が見えた。

少女はレジを先ほど青年が出した万札をもう一度見つめた。

元はと言えば、ここは不思議な店だ。


青年が先ほど頼んだコーヒーに値段は無い。
ここに来る人々…いや、冒険者は懐にある金から思い思いの値段を出していく。
旅立って間も無い冒険者、冒険慣れした冒険者、出すお金で大体の身寄りはわかる。
だけど、そのお金は高くとも700円程度で。
万札を出す物好きはほとんどいない。

あの人は、何者なのだろうか。

そう考えたとこで少女の想像は終わった。次の客だ。

そもそも青年がそのお金を自分の好意で出しただけであって。
別にそれに関して、多いやら少ないやら言う資格は無い。

次に来た客は五百円を少女に手渡し席へ行った。普通はこんなものだ。

少女はレジへお金を入れた。


おそらく、ここまで来て疑問に思った人がいるのでは無いだろうか。
こんなゆる〜い喫茶店がどうやってお金を儲けているのか。


実はこの喫茶店は、旅をする冒険者たちの集う喫茶店なのだ。
ここに来た冒険者たちは、ここに滞在するの仲間(パートナー)と呼ばれる機械が必要になる。

その仲間(パートナー)。少女もその一人だ。

冒険者たちはここで働く少女の中から、自分と相性のいいの仲間(パートナー)を選んで共に冒険をする。

仲間(パートナー)としての仕事が無いうちは、こうやって喫茶店で働くことになる。

少女が以前仕事をしたのは、つい最近のことだった。

「ちょっと、そこの君。」

突然肩をポンポンと軽く叩かれ振り向くと、そこには見慣れた笑顔があった。

「何でしょうか、マスター。」

少女はコーヒーを準備しながら片手間に答えた。

「仕事だよ。ご指名でね。」
「指名?」

指名というのは珍しいことだ。冒険者と仲間(パートナー)。
二人は仕事上の関係でしか無い。
冒険者が旅立てばそこで終わり。二度と街に戻ることは無い。

と言っても、仕事は仕事だ。少女はエプロンを外し。

「はい、今行きます。」

作っていたコーヒーをカウンターに置いて、新しい雇い主の元へ急いだ。

何かいい日になりそうだ、そんな予感があった。

3:みかぜ◆63Y:2017/03/25(土) 16:13

とても、良いですね!私も小説書いてるんですけど、こういうふうにかけなくて…題名を見たとき面白そうだなと思いました!頑張ってください!応援してます!

4:かてぃあ:2017/03/25(土) 23:09

グータラ病の私でずが見てくれると嬉しいです( ´ ▽ ` )ノ

5:かてぃあ:2017/03/26(日) 09:24

(二話です(^o^)早えですが4話まで書いてるのでコピペっす)

ウエストをキュッと締めた深い緑色のワンピースに、背中には杖を装備して。
非常用の折りたたみスティックを赤いポシェットに入れたら、仕事用の服装の少女がそこにいた。
杖に何度か魔力を込める練習をしてから控室とカウンターを隔てるカーテンを開けた。

そこにいたのは__________________。

先ほどカウンターに万札を置いて行った青年だった。

前髪の間から綺麗なアーモンド色の釣り目がみえて、優しくも凛々しい雰囲気を匂わせた。
「よろしくおねがいします。」
少女はお辞儀をした。マニュアル通りの対応だった。
「よろしく」
青年は小さくお辞儀をしてマスターに向き直ると、万札を手渡した。
「確かに。」
お金は確かに儲けているはずなのに、マスターは大事そうにお札を受け取った。
そういうところも、きっと変わっている。
「部屋は二回の宿屋を使っていいからね。それと.....」
「はい」
マスターの話を遮り返事をすると、青年は少女の腕をつかんで、半ば強引に少女を外に連れ出す。
なぜかマスターは止めない。
「え......ちょっと、まってください!」
「なに?」
喫茶店から出たところで少女は解放された。
「ちょっと.....なんで.....いきなりなにするんですか!?」
「ここには90日しかいないから。一日目も無駄にせずに依頼をこなしたいんだっつーの。」
90日........。その3文字がどこか引っかかった。
「90日!?」
「うん、聞いてないの?」
「はい」
もともと冒険者は、一つの街に、いつまでもいていいことになっている。
もっと言えば住むこともできる。
「もしかして.....あ」
少女はあることに気付いた。
「そういえば、名前はなんていうんですか?聞いてませんでしたよね」
思い出したように少女は聞いた。
確かに、という表情をしてから青年は口を開いた。
「俺はユウ。君は?」
「無いです」
「はい?」
「だから、名前がないんです。」
即答だった。
「この町のギルドの仲間パートナーは名前がないんですよ。冒険者の方がその都度名前を付ける決まりなんです。」
さっき説明できなかったことを淡々と話す。
「それって寂しくないか?」
ユウは予想外の答えを返してきた。
「はい?」
「だってさ。その冒険者がどんな名前を付けて、お前がそれを気に入っていても、その仕事が終わったらその名前はそこまでで、その存在は消えてしまうんだろ。ちゃんとここにいるのに。」
「そんなこと、考えたことないです。」
少女は今までたくさんの名前をつけられてきた。いわばペットの様なものだ。
すこし暗くなった空気を持ち上げるかのように少女は言った。
「と、いうわけで名前を....。」
「じゃあ、アンで」
またまた話を遮りユウは言った。
この人、人の話聞かない人だ........。
そう思いながら、
「はい、私はアンです。よろしくおねがいします。」
『アン』は笑顔で答えた。


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