忘れられない思いを抱きながら1日は去っていく
(荒らしなど禁止、暇つぶし用)
「 あのさ…いちいち話しかけないでくれるかな 」
「 うるさいからスルーしたんだけど? 」
名前:入間 有美(いりま ゆうみ)
年齢:中学三年、15歳
優しい性格であまり目立つタイプじゃない感じ…だが嫌いな人にはめちゃくちゃ口が悪く(ヤンキー口調っぽい)態度が悪い。友人に対しては上記の通り優しい、面倒くさがりで恥ずかしがり、やりたくない事は絶対にやらない、恥ずかしい思いをするくらいならやらない、という謎の主義がある。インドアで漫画やゲームが好きだが考えている事は結構現実的。好きな人がいるが告白しないまま進学して別のクラスになってしまった(が、諦めてない)成績はあまり良くないが文系等は得意としている。
「 有美大丈夫? 」
「 ねえこのゲームすごい面白いんだよー!」
名前:天海 香奈(あまみ かな)
年齢:中学三年、15歳
大人しそうな雰囲気を持っているが喋ると一気にその雰囲気が吹っ飛ぶくらい明るい性格、しかしたまにどす黒い事を考えていて怖い。有美とは保育園の頃からの付き合いでよく有美とゲームや漫画の話をしている、有美と一緒の事を考えている事があったり。テストの点数は香奈の方が上らしいが有美が本気出したら多分そうでもない、英語に関しては小学生レベル、有美とは別のクラスだが休み時間は一緒にいることが多い
「 もっとしっかりしろよな、馬鹿が 」
「 いつまで他人に頼ろうとしてんの? 」
名前:神田 司(かんだ つかさ)
年齢:中学三年、15歳
有美のクラスのリーダー的存在(っぽい)サッカー部に所属していて部長を務めている。にこにこしているが怒りっぽい所がある。言うこともたまに酷い。有美の嫌いな人で有美には少々きつく言う事があるが本人は特にそう思ってない様子
「 よし、新しいラノベ買うぞ! 」
「 嫌なことがあっても気にしないのが一番だ! 」
名前:鈴村 冬馬(すずむら とうま)
年齢:中学三年、14歳
有美のクラスメイトで有美と(クラス内で)唯一まともに話せる人。男女気にせず話せるタイプ、漫画やアニメ、ゲームが好きな事から有美とは仲がいい。優しい性格でさっぱりしている
「 …うん?寝てもいい? 」
「 はぁー、めっちゃつまんないわ 」
名前:上条 祐樹(かみじょう ゆうき)
年齢:中学三年、15歳
有美の好きな人、いつもだるそうにしている。細かい事は気にしない不思議な人(?)司と同じ部活で成績がいい、有美とは別のクラスであまり話すことはない
「 有美ちゃんも皆と一緒に話せばいいのに 」
「 えっと…えっと…あ!お弁当が食べたいの?」
名前:降旗 梓(ふりはた あずさ)
有美のクラスメイトでしっかり者だがたまに天然。成績優秀で運動神経抜群。有美の苦手としている人、これには理由があるのだとか
長くなった(迫真)
「 ふぁぁ…眠い。今日も学校休みだしのんびりしたいな… 」
ボサボサの黒い髪をぐしゃぐしゃと触った後二度寝しようとするが、そんな時近くにあったスマホから1件のメッセージが来る
「 うわ…誰だよ…… 」
嫌そうにスマホを手に取りさっさと画面に触れ指を動かす
「 うわっ、あいつからのLINE…何で追加してきた訳……」
若干引いたような目でメッセージを読む。画面には「 追加したからよろしく。 」と書いてあった
「 既読を付けてスルーしたいけどスルーしたらまた別の意味で面倒くさくなりそうだし返信しとくか… 」
指を早く動かし「 よろしく 」と返信する。返信してすぐ既読がつき、新しいメッセージが来る
「 学校で体育祭と修学旅行の話するとめっちゃ嫌そうな話するよな お前 」
「 いやいや、は?何これ………ふざっけんな!これ絶対話長くなる奴じゃん!はぁ…めんど。 」
「 だって実際嫌だし 」と返信をする
「 だからやる気無いのな 」
「 だったら何? 」
「 明日の体育祭の練習で迷惑かけたら許さねえぞ 」
「 あー、そうだね 」
「 じゃ明日な 」
ここで一区切りついたかと思い、返信をせず既読だけつけた
「 ………本当に何だったの!?すっごいイライラする!神田絶対調子乗ってるよね!?うあー!イライラする! 」
ベッドの上で子供のようにじたばたし始める
「 最悪…明日が鬱だわ… 」
彼女は暗い表情でスマホの電源を切り、二度寝し始める
待ってhoge忘れてたし自分得だからこれはうんしか言えないわ
有美のクラスの女子2人が話している。
「 そういえば吹奏楽部に凄い可愛い子がいるよね! 」
「 あー、いるいる!二年生の子だっけ? 」
「 そーそー!確か天羽ひなたって名前だったよね 」
今日もうちのクラスは賑やか…というか賑やかを通り越して凄くうるさい。大体可愛い人なんて普通にいるでしょ。
…そろそろ授業始まるし準備しようかな
〜放課後〜
「 はぁ…。もうすぐ修学旅行とか… 」
ぶつぶつと言いながら下駄箱で自分の靴を取り出している。靴を履いて帰ろうとした所、近くで練習していたサッカー部が目に入る
あ、サッカー部だ…。上条…上条祐樹……って何で上条祐樹の事探してるんだろ。サッカー部とか神田がいるし見つかったら最悪だから帰ろう
有美はすたすたと帰っていった
_一方その頃
「 天海先輩! 」
「 ん?何? 」
「 私今日用事があるので部活早退しますね!あと、もうすぐ修学旅行なんですよね?楽しんできてください!では! 」
優しくて可愛らしい笑みが浮かぶ。その子はぺこりと軽くお辞儀した後ドアを開けて音楽室を出ていった
「 あ、ありがとね。…今の天羽ひなただっけ 」
ぽけっとした表情で手を振り見送った
「 天羽ひなたって次の吹奏楽の部長候補なんだよね…。なーんか最近休み時間によく見るんだよねー、しかも何か上条の事見てるような… 」
香奈は前にあった出来事を思い出そうとうーん…と考え込む。
今更だけど祐樹の名前湊に変える
キャラ追加
天羽 ひなた(あもう ---)
優しい性格でおっとりした性格、中学二年生で吹奏楽部に所属していて部長候補。湊の事が好きで有美に負けないくらい愛が強いかもしれない。図書委員も務めている
春宮 華澄(はるみや かすみ)
運動が大好きで有美のクラスメイト。水泳部に所属していて他にもバレーボールやテニス等スポーツ全般が得意。意外にも図書委員で委員長を務めている。
3話
夕方頃の出来事_
「 おーい!上条帰るぞー………
上条ー? 」
司が校門の前でぽつんと立っている、しかし何の返事もない。司は湊を探そうと校庭や誰もいない三年の教室等を探し回る
湊とひなたside
格技場の裏でひなたと湊が一緒に話している
「 あの、上条先輩…今日も部活お疲れ様でした! 」
「 ありがとう。でも吹奏楽部ってサッカー部よりも部活終わる時間早いよね?どうしてここに? 」
無表情で感謝を伝えるが不思議そうに首を傾げ、ひなたを見つめる
「 いやー、ちょっと先生に頼まれ事があって…。そしたらたまたま上条先輩がいたので! 」
「 ふーん…で、どうして格技場の裏? 」
「 え、いやその!格技場の裏って話しやすくないですか!?落ち着きますし! 」
(どうしよう!上条先輩に見つめられてる!わざわざ早退って理由で部活サボって教室でずっと待機してた甲斐があったかも!)
「 え、何その理由。まあいっか。それじゃ帰るね、あいつ待たせてるだろうし 」
湊は校門の方に向かっていく。
「 えっ!?あ、あ……上条先輩!さよなら〜… 」
特に何の感謝も言われなかった為少しショックを受けたのか悲しそうな表情を見せる
「 …あれ?神田がいない? 」
何処にいるのかと思いながらきょろきょろと探す
「 あれ… 神田いない? 」
「 あっ、上条ー?お前どこいってたんだよ?探しちゃったじゃねーか 」
「 ああ、ちょっとね 」
少し笑いつつ目をそらしながら言う
「 そうか…、じゃあ帰ろうぜ 」
「 ?うん 」
(さっき上条と一緒にいたのって2年の天羽ひなただよな?二人で何話してたんだ…?)
「 はぁ、明日はいよいよ修学旅行…体育祭とかテスト乗り越えた先が修学旅行……。辛…… 」
誰もいない廊下を一人静かに歩いている
そんな時、有美の目の前から可愛らしい少女が現れた。その少女は嬉しそうに目の前にあった階段を降りていった
(今の誰だろう…可愛かったな。)
有美はぽつんと立ち止まり少女の事を思い出すが、しばらくした後また歩き始め、階段を降りていく
有美は下駄箱に向かう。その時近くから誰かの声が聞こえた。
(だれの声…?)
有美は誰の声なのか気になった為こっそりと探してみる、その有美の近くにはひなたと湊がいた、有美は急いで隠れる
(あれは…さっきの可愛い子…と上条湊?)
「 あっ、上条先輩!部活お疲れ様です!…と急に呼び出してすみません! 」
(呼び出し?え…呼び出しって…)
「 ありがと、別に大丈夫だよ 」
「 あの…明日から修学旅行…なんですよね。楽しんできてください! 」
「 うん。あ、良かったらお土産とか買ってこようか? 」
湊は頭を軽く触りながら述べる
「 えっ、いいんですか!?じゃ、じゃあ…ストラップとか欲しいです!可愛いのとか… 」
「 ああ、分かった。あったら買うよ 」
「 わぁ…!ありがとうございます!では! 」
ひなたは頬を少し赤く染め、嬉しそうに微笑む。その後また走って行き別の教室へ向かっていった
「 え、何だったんだ… 」
湊はぽかーんとした表情をする
(よく考えたらあの子…3年にはいなかったよね?上条湊と仲良いのかな?にしてもお土産羨まし〜…)
有美は心の中で羨ましそうにし、また歩き始める
(上条湊…こんな近くで見たの二年生の時以来かも)
そんな時有美と湊の目が合う
「 …… 」
しかし有美は恥ずかしかったのかすぐ目をそらす
湊は特に気にしていなかったが有美がすぐ目をそらした為そっと後ろから話しかけてみる
「 ……… 」
「 な、えっと…久しぶりだな 」
「 うわぁっ!? 」
有美はびくっとし、大きな声で驚く
「 あ、ごめん。つかお前結構ビビりなんだな 」
「 違うし…、だって二年の時そんな話した事無かったからさ…。急に話しかけてくるとは思わなかったんだよ… 」
有美はまじまじと目をそらしながら言う
「 あ、そういう事か。 」
「 …そういえばお前一人なの?いつもサッカー部の人達と一緒に帰ってるじゃん 」
「 ああ…、ちょっと二年生の天羽ひなたって奴と話してたから。他の奴らは先に帰った 」
「 へー… 」
(さっきの人が天羽ひなただったんだ…)
「 あ…なんかごめんな。じゃ 」
湊は走っていく、有美は走る湊の後ろ姿を見送っていた
(上条湊から話しかけてくるなんて珍し。天羽ひなたは………まぁ、いいや)
有美も湊の後を続いて行くかのように走って帰っていった
ついに来た修学旅行…本当なんで体育祭とテストやったらすぐに修学旅行なわけ?まあいいや…。
「 はぁ、修学旅行めんどー… 」
「 いーじゃんいーじゃん!私も修学旅行嫌だけど! 」
途中まで笑顔だった香奈の表情は途端に嫌そうな表情になる
「 …そろそろ宿に着くね。 」
「 あーうん!部屋ってクラス別なんだよねー…あんまり話せないだろうけど…ま、お互い修学旅行頑張ろ! 」
「 そうだね、頑張ろ。…じゃあ、また 」
有美は香奈に向かって寂しそうに右手を振る
「 …ここが部屋…女子だけだからいいけどさ……やっぱ嫌だな 」
不機嫌そうに小声で呟く。
有美は不機嫌そうにしたままドアを開ける
「 あ、有美ちゃん 」
「 え……あ…。うん
(降旗梓…だっけ、話すの初めてだから…どうしよ…) 」
「 ……… 」
梓は無言でじーっと有美を見つめる
「 有美ちゃん、よろしくね! 」
ふふっと微笑む梓
「 あ……うん…よろしくね… 」
有美も梓の様に笑おうとしたが上手く笑えずに下を見ながら話してしまう
そんな時、急にガチャっとドアの開く音がした
「 あれ、二人しかいないの? 」
「 うん、今有美ちゃん来たの。他の人は多分隣の部屋で遊んでるよ 」
「 そうか…と、有美。よろしく 」
「 うん… 」
有美はもじもじと下を見る
「 あ、有美ちゃん。ちょっと廊下に来てもらっていいかな? 」
あははと申し訳なさそうに笑う梓
「 …? 」
それに有美はこくこくと頷く
「 んじゃ、華澄ちょっと廊下で話してくるね 」
「 ん?……ああ 」
梓はドアを開けて有美と一緒に廊下へ行く
〜廊下〜
「 急にごめんね。話したいことがあって… 」
「 …大丈夫だよ 」
「 ありがとう。あのさ…有美ちゃんって…… 」
「 …? 」
「 湊の事好きなんでしょ? 」
「 ……!
どうして知ってるの? 」
さっきまでもじもじと不機嫌そうにしていた有美の顔は一気に赤くなる
「 あ、ごめん…、ふふ 」
梓はくすくすと笑う
「 うう…梓ちゃんに気付かれてた……。というか笑わないでよ… 」
「 ごめんね、ちょっと意外で… 」
「 ……。でも梓ちゃんって元々上条と付き合ってたんでしょ? 」
「 まあ…そうだね。今はもう別れてるけど 」
「 こんな事聞くのもあれだけど…どうして別れたの? 」
「 ちょっとね…湊的に辛かったのかなって、その時他の人から影で色々言われてたんだよ。私と湊の事…湊に辛い思いをさせたくなかったから…だから別れた 」
悲しそうにその時の事を思い出しながら語る
「 そうだったんだ… 」
「 そ、だからさ有美ちゃんが湊の事好きって聞いた時ちょっと驚いたの。でも…湊がまたあの時みたいに楽しそうに笑ってくれたら嬉しいなって思ったの。辛い思いとか忘れるぐらいに…。そうそう!湊って結構不器用で、何か言われると地味に傷付くタイプでね…あはは 」
「 上条の事詳しいんだね、なんて… 」
「 一応湊の元カノだからね! 」
「 (梓ちゃんが上条湊と付き合ってたのは知ってたけど…優しいな…)」
「 それでね、有美ちゃんには頑張って欲しいの。また湊が笑ってくれたらなって…。もうここは有美ちゃんに頑張ってもらうしかない!ってそう思った 」
「 私は…上条の事が好き。それに梓ちゃんのその気持ちも無駄にしたくないって思ったよ。だから…その…頑張るしかないかな…。」
「 ……!有美ちゃんありがとう!目指すは両思いだね! 」
「 え……う、うん… 」
有美は照れくさそうにする
「 それと最後にもう一つ言いたいことがあるの 」
「 何…? 」
「 二年生の天羽ひなたって子も…湊の事が好きだって…聞いたんだ 」
「 ……っ… 」
照れくさそうにしていたが急にはっとした表情で無表情になる
有美の頭に浮かんだのはこの間のひなたと湊の会話だった
>>6に台詞追加する
ひなた
「 上条先輩!良かったら一緒にお話でもしませんか? 」
「 えへへ…楽器は得意なんです! 」
華澄
「 図書委員長として!図書室の雰囲気を壊す奴は許さない! 」
「 それは大変だったな、お疲れ 」
あらやだ、hoge忘れてた。めっちゃやだ
私は上条湊の事が好き_…
二年の時からずっと…ずっと好きだった。いつも気だるげで…でもそのさりげない優しさが好きで…授業中とか休み時間に寝ちゃう所も…全部好きだった。一年の時なんて名前ちょっと聞いた事があったくらいで別に何とも思わなかった…なのに…別のクラスになったのに……別のクラスになったら諦めようって決めてたのに…諦められない。…好きで仕方ないよ…
「 梓ちゃんとも約束しちゃったしな…仕方ないよね…。 」
梓との会話が終わった後、有美は1人で枕を抱きながら湊の事を思い出していた
「 天羽ひなたもやっぱり上条湊の事が好きだったんだよね…はぁ。でも私天羽ひなたの事何も知らないし…。 」
その瞬間ドアが物凄い勢いで開く
「 えっ? 」
有美は目を丸くして驚いた
「 有美、一人で何か悩んでたのか? 」
「 あ、華澄ちゃん…別に悩んでないよ…?(ドア急に開いた割には普通だな…) 」
「 もー、嘘はダメだよ?修学旅行何だからさー! 」
「 あ、梓ちゃん!?(しかも何か他の女子も来てるんだけど…!?)」
「 有美ちゃん!梓から聞いたよ!上条の事好きなんだってー? 」
「 え…え……?梓ちゃん……! 」
驚きを隠せない有美を見て梓はにやにやとする
「 まーまー、修学旅行だしね?恋バナでもしちゃおー!有美ちゃーんっ! 」
「 え…えぇぇ…… 」
「 あ、ちなみに私は平沢理恵!理恵って呼んでー! 」
「 り、理恵…ちゃん…… 」
「 かっわいいなぁー!上条の事いっぱい話そうね〜! 」
「 え…えぇぇ……!? 」
有美の顔がトマトのように赤くなる
「 有美ちゃん顔めっちゃ赤い!やば! 」
理恵は面白そうに言う
「 あはは、有美ちゃん面白いね! 」
「 そうだな、本当に顔真っ赤…ぷぷっ 」
顔が真っ赤な有美を見て笑う梓と華澄だった
キャラ追加
「 まじめっちゃイケイケじゃん! 」
「 あー、パリピってやつ? 」
平沢理恵(ひらざわ りえ)
ポジティブ馬鹿。明るい性格で常に態度が軽い。運動部イメージが強いが実は美術部。可愛い物なら全部好き、可愛い物を愛し可愛い物に愛された者(こら)
菊地 颯汰(きくち そうた)
「 本当流石だわ〜、面白すぎ! 」
「 誰もうざいとは言ってないんだけどな、イラつくとは言ったけど 」
サッカー部所属で有美のクラスメイト。有美の事をいじっている(結構酷いレベルで)明るく振舞っているがたまに予想外の発言をしたりと読めないタイプ、神田とはいつも行動している仲
司side
あー、ねみぃ…。もう朝かよ
そういえば二日目は班のみんなで観光だったな…
「 神田起きたー? 」
ひょこっと顔を司の前に出す颯汰
「 …うわっ!? 」
「 ちょっ、神田ビビりすぎだろ 」
「 神田面白ーw 」と笑いながら言う
「 あ、司起きた? 」
颯汰の近くにいた冬馬は司に「 おはよう 」と言う
「 あー今起きた…。 」
「 つーか、神田ーもう朝ご飯食べる時間だよ?早く着替えろよー!w 」
「 ちょ、まじかよ…。完全に寝坊じゃん 」
「 うん、枕ぶん投げて起こそうかと思ったけど流石に可哀想だと思ったからそのままにしておいた! 」
颯汰は隣に置いてあった枕をひょいと取りながら語る
「 いや起こせよ。それにもっとマシな起こし方あっただろ… 」
「 司ー早く準備しな、もう二分で僕達のクラスもご飯の時間になるから 」
「 あーもう!颯汰と話してたからか… 」
「 まあまあ、そんな怒るなって。とりあえず俺と冬馬はもう下行ってくるわー、じゃ行こうぜ。冬馬 」
「 司も早く来いよ 」
颯汰は手を振りながら部屋を出ていく
冬馬も颯汰が部屋を出たあとにすぐ出ていった
「 やべえ…もう一分しかないじゃん…。早く着替えよ 」
司はバッグから服を取り出し急いで着替える
班のメンバーか…確か颯汰と冬馬と…春宮に…降旗…入間か…まあこれなら大丈夫だよな。早く下行ってご飯食べないと
司は何か思い残りがあるかのような表情で部屋を出て行った
「 京都だー! 」
「 綺麗なところだな…! 」
2人で子供のようにはしゃぐ颯汰と冬馬
「「 ……… 」」
有美と司は二人揃って颯汰と冬馬を冷たい目で見つめる
「 ねえ、待って!?何でそんなに冷たいの?入間と神田はもっとはしゃごうよ? 」
「 んな事するか、ここで馬鹿のようにはしゃいだら他の人にも迷惑だろ 」
有美は鋭い目付きで颯汰に言う
「 えー… 」
「 まあまあ、有美ちゃんせっかくの修学旅行何だしそれぐらいいいじゃん… 」
「 あはは 」と苦笑いしながら梓は有美に声をかける
「 それにさ!神田は絶対朝寝坊した事を気にしてるんだろ! 」
「 うるせえ… 」
「 え、神田寝坊したの? 」
「 入間もそんな事聞くな 」
「 早く観光するぞ、時間が無くなる 」
華澄は地図を持ちながら有美達をじっと見る
「 ……、そうだね。早く行こ。それで私は寝たい 」
「 寝ちゃダメじゃないかな?有美ちゃん… 」
つか私普通に他の男子と話しちゃったよ…なるべく話さないようにしたい…。私鈴村以外とは話したくないんだよね…
「 入間?どうしたんだ? 」
「 ううん、何でもない 」
「 ……何かあったら言えよ? 」
冬馬は腕を組みながら優しい笑みで言った
入間大丈夫か?修学旅行に来てまで無理はして欲しくないな…。
「 お寺凄かったね。 」
凄かったというが、いまいち楽しそうな表情をしていない有美
「 う、うん?有美ちゃん変な事聞くけど、本当に凄いって思ってた…?」
「 おーい、皆!今からここで休憩するぞー!えっと…今25分だから…50分まで休憩だ、50分になったらまたここに集まる事、いいな? 」
「 はーい、華澄 ちゃん! 」
「 ……私ジュース買ってくる 」
だるそうに目をそらしながら皆に伝える
「 休憩って言ってもやること無いよね! 」
「 菊地はいつも暇人だな 」
「 神田だって暇人じゃん! 」
司の発言にムカッとしたのか反抗する颯汰
「 喧嘩はすんなよ? 」
「 司はそういう事言うな、颯汰もイライラしても反抗はするなよ 」
「 …はーい 」
子供のように返事する颯汰とぷいっとする司
「 (司は相変わらずだな…) 」
〜有美side〜
「 ジュース何買おうかな 」
自動販売機を見上げながらどんなジュースがあるのかと探している
「 あ、このジュース……このジュースは…!この間上条が飲んでいたジュース…! 」
途端に顔が赤くなりつつ、にやにやし始める有美
このジュース買おう…
早速ジュースを買い、1口飲む
……これが上条湊の飲んでいたジュース……しかも美味しい…。ああ…あはは…後10万本買えるかも……
「 あれ、入間? 」
「 あ、鈴村… 」
「 奇遇だな、僕もここでジュース買いに来たんだよ 」
「 へ、へえ… 」
「 どうかしたのか? 」
「 いや、別に……。 」
どうしよ…どう話せばいいんだ……。修学旅行だからって緊張し過ぎ、私…
hoge忘れてた
番外?みたいなの
真夏の太陽が今日も皆を明るく照らしている
そんな太陽とは真逆な小学生のお話
「 はーい、それでは今から先週の国語のテストの返却をしまーす! 」
1人の若い女教師は手をぱんと叩く
「 ねえ、先生ー!そのテスト100点の人いたー? 」
「 んー…そうね、今回のテストは結構難しい方だったからねぇ…と言いたい所何だけれど満点の人が一人だけいたのよ! 」
「 うおお!満点俺かな? 」
「 はぁ?俺だろー! 」
男子生徒はテストの事でわいわいと話し出す
「 有美〜…テスト返し緊張するね 」
こそこそと前にいる有美に話しかける香奈
「 うん、そうだね 」
「 ほら、皆静かに! 」
_…
「 はい、では天海さん! 」
テストをさっと渡す
「 何点だ…う……62点……。 」
あ、次私だ…
「 次、入間さん! 」
「 はい 」
有美は赤いペンで100点と書かれたテスト用紙を無表情で見る
「 入間さん!100点おめでとう! 」
教師は嬉しそうにぱちぱちと拍手をしながら言う
「 有美ちゃんまた100点なんだ!すごいね! 」
「 ちぇー、俺の満点チャンスは消えたかー… 」
「 入間すげーな! 」
「 有美ちゃんおめでとう! 」
クラスの皆も笑顔で拍手し出す
「 …… 」
〜放課後〜
「 有美すごいね〜…100点ばっかり 」
「 そうかな、普通に80、90点台の時もあるけど 」
「 いやいや!それでもじゅーぶん凄いよ!香奈なんて62点だよ!?62! 」
顔をずいっと近づける
「 近すぎ… 」
「 むぅ、あ!私こっちだから、じゃあね! 」
香奈は家がある方向に指を指す
「 じゃあね 」
〜1週間後〜
「 …… 」
有美は赤いペンで100点と書かれたテスト用紙を見る
「 入間さん、100点おめでとう 」
教師も特に嬉しそうな様子は無くただ普通に有美を見つめている
「 えー、また入間100点かよ 」
「 有美ちゃんずっと100点だよね…… 」
「 あいつずるしてんじゃね? 」
有美の目の前にいた男子は大きな声で述べた
「 ………っ!そんな訳ねーだろ!ずるしてまで満点なんて取りたくねーよ! 」
「 うわ、あいつ怒ったぞ… 」
「 怖い…… 」
「 入間さん!怒らないの! 」
教師は有美に叱る
「 ……。 」
どうして?悪いのはあんな事言い出した男子だよね?
本当の事言っただけじゃん、それの何が悪いの?
次の日…
有美は教室のドアをガラッと開ける
「 うわっ、入間だ! 」
「 お前らあいつに近づくじゃねーぞ… 」
「 あんなのに近づきたくないわ… 」
ドアの近くにいた男子3人は引いた表情でこそこそと話す、更に女子達も気まずい表情で有美を見た
何で?こそこそと…こそこそと……意味が分からないよ。
満点の何が悪いの?
_…そうだ、馬鹿のふりすればいいんだ
分かってても馬鹿みたいに、そうだ
有美は今までの事を思い出している
なのに…どうして?馬鹿のふりしてるのに
陰口が増えるばかり。どうすればいい訳?
でもいいや、馬鹿のふりして生きていけば本当の馬鹿になる。もう満点なんて取らない、私は何を言われようが自分のやりたい事だけをやる、そうすればいいんだ…
番外?の続きは今度やる
「 なあ、あそこのベンチに座らないか? 」
冬馬は左側にあったベンチに指を指す
「 いいけど… 」
有美はゆっくりとベンチに座り落ち着く
「 …入間、お前何かあったのか? 」
「 何かって?私は別に何ともないけど… 」
「 修学旅行…いや修学旅行始まる前から何か辛い思いをしてたんだろ? 」
「 ……別に…。 」
本当は心のどこかで辛い思いをしている有美だが下を見ながらぼそっと呟く。
「 本当の事言えばいいのに…。ま、でもこれだけは言わせてくれ。入間はずっと前から学校で辛い思いをしていて学校に行く事も嫌だったんだろ?…だけどよ、そんなにちょくちょく気にして嫌だって思い込んでたら余計辛くなるだけだ。だからさ、嫌なことがあったら俺に何でも相談していいんだぞ?…それに、先生には話しづらい事なんだろ? 」
冬馬はにっと明るい笑顔を見せる
「 ……ありがとう…。鈴村って優しいね 」
有美はぱぁっと表情が少し明るくなる
「 おう!入間と漫画とかの話するの楽しいしな!ってやばいな、もう42分だ!急いで戻るぞ! 」
「 ほ、本当だ。急がないと 」
2人は走りながらさっきの集合場所に戻って行った、その時の二人の表情はどこか嬉しそうだった_