今回は続けます頑張ります
他の作品も更新します(多分)
>>0002
藤田 天音 ふじた あまね (12) 中1 1-2 吹奏楽
野田 愛十 のだ まなと (25) 1-3担任 英語 陸上
加藤 沙菜 かとう さな (12) 中1 1-2 天音の親友
福原 美有 ふくはら みう (27) 天音の担任 理科 吹奏楽
※ >>3のストーリーは 入学式翌日から。
基本 天音目線です
「おはよ」
「おはよ〜」
入学式から1日。私たちはやっと中学生になったという実感がわいてきた。
きっと、制服を着ているからだろうけど。
「今日時間割なんだっけー」
「学活とか色々やって、学年集会、給食、帰る、だったと思う」
「え、学年集会って先生みんな見れるかな〜、1組の担任とかやばいらしいよw」
「まじで?!1組ってあの…結衣ちゃんとか?」
運よく同クラになった親友の沙菜と話ながら学校へ向かう。
上を見れば昨日の雨なんて嘘のように青い空が広がっている。
できれば入学式の日に晴れてほしかったんだけどなー。
「おはようございまーす」
「おはようございまーす」
昇降口では先生たちが立って挨拶をしていた。
私たちの担任も……いた。福原先生?だっけ?
目が合うとにっこり笑いかけてきた。
「やっぱイケメンな先生いないなー」
当たり前のようなことを嘆きながら階段を上るイケメン好きな沙菜。
適当にそうだねーとか流しておく。
そうしている間に教室についたのでそれぞれの席で準備をした。
朝の会だの学活だの諸々の面倒なことは終わり、次は学年集会。
廊下に並ぶのが遅いだの喋るなだの、先生たちが何かブーブー言ってるのを右から左に流しながら体育館へ向かった。
お、、お?やっぱ6クラスもいると多いなぁ。先生も。
沙菜はイケメンいないって言ってたけど私はまだ諦めていない。
そして私は運のいいことに名簿順で座ってて一番後ろだから、前も後ろも右も左も見放題。
「お願いします」
「「「「お願いします」」」」
よし、挨拶も終わったし、イケメン探しに360度眺めてみるか。
と、軽いノリで辺りを見たのが間違いだった。
……………やば
いたよ。イケメン。
小柄で子犬のようにかわいらしい顔で、ふわふわした焦げ茶色の髪の毛、着慣れてなさそうな、少し大きめのスーツを身にまとっている。
どストライク。こんなにイケメンな、いや、可愛い人、教師なんてもったいないよって言いたいぐらい。
何組の先生だろう、教科何かな、と疑問が次々に浮かんでくる。
そしてついには目が離せなくなっていることに気がついた。
前を向かなきゃなんてわかってるけど、ついあの先生がいる右斜め後ろを見てしまう。
「次は、野田先生です」
自分との葛藤を続けることおよそ10分。
「野田先生」という言葉にあのイケメン先生が動き出した。
目で追うとたどり着いたのは一番前。
つまり、今から話すということだ。
野田先生か……どんな声だろう?とか
初めて見てから15分もたたないのにそんなことを考えてしまう。
そして野田先生は緊張した面持ちで主任らしき人からマイクを受け取り礼をした。
「皆さんこんにちは。この度1年3組の担任になりました、野田愛十です」
や。ちょ。イケボォォォ(((((
何このふんわりした安心感のある声は!!
…とかいう私の動揺をよそに野田先生の自己紹介は進んでいく。
「改めて、1年間よろしくお願いします!」
ここで集まった情報は
3組。英語。陸上部。 以上。
でも大体どの辺に生息してるかは十分わかった。
そして、2組の英語の授業も受け持ってくれると。
いやーー、これで毎日がハッピーライフだわ←
とかとか、意味不明なことを考えていたら集会は一瞬だった。
いつもは長い長い睡魔との闘いなのにね、
それから数日後。
やっと英語の初授業の日がやって来た。
前日は楽しみすぎて野田先生が夢の中にまで登場してくれたし、
もちろん朝はルンルンで家を出られた。
そして迎えた4月14日3時間目。
普段はギリギリなのに、今回に限っては5分前から席についている。
キーンコーンカーンコーン
ガラガラッ
「すいませんッ、遅れました。」
やっと登場してきた野田先生。今日もすっごくイケメン。
いや、慌ただしく教科書を握りながら話す姿はかわいいと言ったほうがいいかもしれない。
それからは授業の進め方や課題の説明などを聞き、最後にラインゲームをした。
先生の問いに答えた生徒が席の縦、横、斜めを選んでその指定された列は皆座る、というビンゴのようなゲームだ。
「僕が言ったアルファベットから始まる英単語を答えてください」
と始まって、ついに残りの人数は10人を切った。
初授業でいきなり残りたくはない。
「次は……starts T」
よし!今だ!!
思いきって勢いよく手をあげる。
当ててくれるかな…どうかな……とドキドキ。
「はい、えっっと、藤田さん」
うおおおおっ。名前呼ばれた♡
名前を呼ばれた喜びで微かに震える声を隠しながら答える。
「…tomato」
「おー。俺トマト好きだわ〜!はい、好きなライン選んで」
また、新たな情報を得た。
トマトが好き。((くだらなっ
その後も野田先生の素敵な声と姿を見つめながら授業は終わった。
「OK.Thankyou and Goodbye everyone.See you.」
「「「Goodbye Mr.Noda.See you.」」」
覚えたての英語で挨拶をして、授業は終了。
でもでもでも、私にとってはここからが一番大事。
そう、
なんと私……………………
前期 英語係になったんだよおお!!!!!!!
教科書をしまっている野田先生の元へすすすっと駆け寄る。
「野田先生〜」
「ん?」
ふわっと振り向いた顔が綺麗すぎてつい見惚れてしまった。
「あ、、ぜ、前期英語係になりました、藤田あ、天音ですよろしくお願いします」
今までにないほど片言な日本語を発している私って…
果たしてどう見えてるんだろう。汗
「めっちゃ焦ってんね笑、よろしくお願いします」
「あと、次の授業の持ち物、内容を教えてください」
「えーーっと、持ち物は今日説明した4点セット、内容はアルファベット等々、です!」
めちゃめちゃ笑顔で教えてくれる野田先生。
笑顔がかわいいランキング堂々の1位ですね。
「はい!ありがとうございます」
私がそういうと、野田先生は笑顔で軽く会釈をして教室を出ていった。
はぁ〜。
私はこれから半年間、週に4回も、あのかわいい笑顔を至近距離で見ることができるのね。幸せ。
バスッ
「天音ってすぐ顔に出るよねぇぇ、しかも態度でも分かりやすい!!」
「え、なにぃ」
「いや、何じゃなくて!天音…野田先生が好きだったんだね…!!」
意外だわーとか色々言ってるけど恐らくネタにしたいだけだろう。
沙菜もそこまで悪いやつじゃない。
…にしても図星すぎて笑うしかないよね()
そんな顔にも態度にも出やすい私は「そんなわけないじゃん?笑」と適当に返すことしかできなかった。
沙菜にあんなズバッと当てられるなんて思ってなかったから、動揺して英語よりあとの授業は見事に耳から耳へとすり抜けていった。
そしてやっとの思いで下校した。
ピロリン♪
家に帰り部屋に荷物をおいた瞬間、LINEの通知が届いた。
沙菜からだ。
『今日コンビニね、迎えいく』
了解、とスタンプを送り、一応課題を机に出しておく。親に勉強してないことがばれないように、()
そして丁寧に制服をかけ、襟カバーを外す。結構面倒臭い。
ピンポーン♪
そうこうしているうちに、沙菜がうちに着いたようだ。
「天音は準備がおそーい!!!」
そう、これ毎回言われるやつ。
ごめんごめんと言いながら急いでリュックに財布とスマホをしまい、自転車に乗った。
「ねーねー天音」
「なにぃ」
「部活って…った?」
自転車に乗りながらだと聞き取りづらい。
「なんてー?」
「ぶかつきめたぁー?」
わざわざ聞こえすぎるほど大きな声で質問してきた沙菜だけど……それ今じゃなくてよくない?()()
そう思い、
「コンビニついたらねーー」
と返す頃には沙菜の背中はずいぶん遠くにあった。
くそぉ、このスポーツバカめ、とか心の中で叫びながら、必死で追いかける。
本当は私がずば抜けて運動できないだけなんだけど←
そしてコンビニにつき中に入ると、沙菜はアイスコーナーにいた。私を見つけるとニコニコ手を振ってきた。
「天音何買うー?」
「アイスはまだ寒いなー」
さりげなく止めてあげたというのに、バカ沙菜はそれを一切聞かず『期間限定15%増量!!』というカップアイスを買った。
私は大好きな焼きプリンとキャラメル。
それぞれ買い物を終え、食べるために最近できたイートインへ。
「天音、さっきの部活の話!」
「あー。分かるでしょ、まだ吹奏楽やるよ、マーチングないみたいだけど」
私は小学校からマーチングバンド部に所属して、トランペットを吹いていた。
ただ、私の小学校のマーチングバンドは強豪校ではないし、私もトランペットがさほど上手かった訳ではないんだけど、、
「おー、またトランペット?ってやつか」
「それはまだ分かんないけどねー、、沙菜は?」
「んー。非常に迷ってるわ。テニスか…陸上か…………」
「んえっ!!!!陸上ぉっ?!?!」
明らかに動揺してしまった、
だってだって、陸上部の顧問は誰?野田先生だよぉ?!
その瞬間、沙菜の口角がわずかに上がったのを見て、ゾッと寒気が襲った。
「あーやっぱり。野田先せ「これ以上は黙ろうか〜♡」
ほら、沙菜は人の恋愛話が大好物だからねぇ。((
別に人の好きな人を奪うとかそういうわけじゃないんだけど、食いつき方がすごくて…始まったらもう止まらない。
それからしばらく野田先生の話が続き、飲み物を買いにいく頃、沙菜の口数が減ってきた。
そろそろ飽きてきたか?と思ったが違うらしく。
「アイスでお腹冷えたわ……」
と言いながらトイレに入るってから10分。
やっぱり沙菜はバカだった。()
「もう無理だわ、帰ろ」
バカだねーとさっき思ったことを本人に直接言うと、いや、アイスじゃない、給食が多くて、なんて変な言い訳をしている。
そんな沙菜は行きよりかなりスピードが落ちたため、私と同じくらいのペースでとてもとても走りやすかった。
いつもこれでいいのに、()()
そして私の家の前で別れた。
家についてからは、やはり野田先生のことを考えていた…。
これから半年野田先生とほぼ毎日嫌でも会話をするんだよね、嫌なわけないけど。
はぁー心臓持つかな、
今日でもう気絶しかけたのは初めてだったから?
いやいやそれもそうたけどさ、あんな美しい顔近くで見たら、誰でもドキドキするでしょ!!
あの顔は教師になるべきじゃないってほんとに…惚れたし。
なんて1人で脳内会議(?)をしていると、姉が部屋に入ってきた。
ガチャ
「あまn…………!!!!!!!何その顔wwww」
「ほぇ?」
「いや、緩みすぎやん、控えめに言ってキモいよ?」
「あらそれはごめんなさい、そんなに緩んでた?」
テキトーに返事をしながらスマホに目を向ける。
沙菜から「あまねぇ、なんかごめよお、」謝罪メールが届いていた。
「いいよお、」と返事をし、一応何か用事があったであろう姉の用を振り返る。
「で、なんの用事よ」
「え、なんも。最近君の様子がおかしいから見に来たらあんな顔してた」
あんな顔とはなんだ。まさか野田先生にちょっと好意を寄せていることがばれたか。
「天音さぁ、もしかして阿部先生のこと好き?」
「え?野田先生ッ?!?!違う違う違う!!!!!!」
「…いや、阿部」
あー、あのちょっとイケメン風の人か。すきじゃないけど。
多分 昨年度卒業したお姉ちゃんば野田先生を知らない。
よあ?
面白いです!
続きが気になります(⸝⸝⸝ᵒ̴̶̷ ⌑ ᵒ̴̶̷⸝⸝⸝)✨