つぶやき民の希望者のみでやるリレー小説です。
対象はつぶやき民の皆様。
感想などは無し、みんなで楽しんでやりましょう .!!
では、すたーと!
>>13
神様が君臨しましたねぇ
chapter1《 狐は舞い降りた 》
___私は一応他のクラスメートが居ないか、廊下を歩みながら確認するコトにしたッス。
自分みたいに遅れて来てる子が居るかもしれないッスからね!確認は大事ッス!
とりあえず、退屈を紛らわす為に自分の今までの行動を見返して暫し反省していたッス。
少し状況が落ち着いて来て思い出したッスけど、最初の私はいきなりテンションが高くなったり、
コントをしている訳でもないのにすっとんきょうな発言を繰り返したりしていて、
まるで情緒が不安定だったッス。
「 うっひゃー恥ずかしい、何が恥ずかしいって言えば 」
特にさっき出会った二人は大人っぽいしで、高校生になった癖にイチイチ騒いでいる私がより目立つッス。
もっと理知的で知性的な人になってみせる、というかなりたい!
「 思い立ったら吉日、早速賢そうなコト言ってみるッス! 」
「 えーっ、揃いも揃って出会った人が個性的ッスね! 」
コレは賢そうな台詞なのかなんて思いながら歩いてみると、案外別の発見が見付かるモノで....
「 ....私、なんでこんなコト考えながら歩いてるんスかね? 」
一つだけ分かったコトは、今の私は少し様子が可笑しいってコトッス。幾ら私が気紛れとはいえ、自分のキャラ性を左右するコトで思い悩むなんて今までなかったのに。
体も自棄にフワフワとしてて、何だか狐に化かされた様な感じがして気味が悪いッス。
「 お姉さん鋭いですねぇ、貴女は妖にちょびっと魅入られてたんですよぉ。 」
何処からか声が聞こえたかと思うと、目の前にいきなり何かが現れたッス。
催眠術や瞬間移動なんてちゃちなモノじゃない、体の底から震える様な寒気を私に与えて....
「 誰ッスかアンタ、というか一体何者ッスか?! 」
「 んもぅ、そんな反応酷いじゃないですかぁ....申し遅れました。私の名前はすずぎつね。見ての通り可愛らしい狐ですぅ。 」
私が怯えている間にも彼女はそれを気にするコトもなく挨拶を終えて、
てくてくと此方に歩み寄ろうとしていたッス。
思わず後ろに仰け反ると、それすらも見透かしていたかの様に口元に手を当てて
「 驚いちゃいましたか?おかわいい事です。 」
「 では、そろそろ他の方にもご挨拶をするので失礼します 」
そうやって勝手に自己完結をして、彼女は此方に背を向けて教室に向かったッス。
....確かに悪意は全くと言ってイイ程感じられなかったし、寧ろ善意に溢れていたッス。
歩み寄って来たのも、恐らく私と仲良くなる為だと思うッス。
でも、悪戯好きにも程があるッスよ....思わずブルッと来ちゃったッス。
___にしても、どうして私はあんな思考を?
普段の行動原理とは明らかにかけ離れていたし、そんな予兆もなかった。
そもそも、普段ならわざわざ新入生の確認なんてしないのに....
もしかして、ホントに狐に化かされた?
「 あ、有り得ないッスよね 」
頭の中で否定しながらも密かに疑念を燻らせ、彼女の後ろ姿を口元を引き締めて見守りながら、
確認が終わったので、私も教室にへと戻るコトにした。
プロローグ《 サヨナラ呟き学園 》
___目の前には人が堂々と道路を渡っていたのにも関わらず、突っ込んで来たトラック。
ソレを目視した瞬間、
私の体がスローモーション演出でも掛かっているみたいに緩やかに吹っ飛んでいく。
鮮血が視界を覆い尽くして、段々と意識が沈下する。
「 なんで....どうして、こんな事に....? 」
最期に私が見たモノは、運転手の苦虫を噛み潰したかの様な表情だった。
少しずつ、視界が明瞭になっていく。
薄くだが見えたのは白一色の壁と床、そして椅子に座っている一人の女性だった。
「 御気分は宜しいでしょうか? 」
その女性は麗らかな笑みを浮かべながら、私に心配するかの様な声を掛けた。
一瞬たじろいでしまったが、直ぐに気になっていた事を聞き返す。
「 き、気分は悪くないんですけど、此処は一体何処なんですか? 」
冷や汗を垂れ流しつつも、何とか言い終える事が出来た。
トラックに轢かれて無事な人間なんていない、大抵は死ぬか大怪我だ。
病室かとも思ったのだが、それにしては明らかに設備が足りない。
周りにあるのは女性の座っている椅子と私の座っている椅子の二つだけだ。
病室なら普通はカテーテルやベッドがある筈なのに全く見当たらない。
番外編《 もしも呟き民が部活に入っていたら 》
エイさんぱー⇒園芸部
三弦色すみれ⇒管弦楽部
すずぎつね⇒演劇部
菜月⇒写真部
紅蓮⇒副会長
一騎⇒生徒会長
瑞⇒茶道部
彗⇒書記
ゆず⇒新聞部
あーかんざす⇒軽音楽部
優妃⇒科学部
Invincble⇒天文部
chapter1《 アウトローな調べの響く 》
私が再び教室に戻り扉を開けると、黒色の髪をした男の子が教壇の後ろに堂々と立っていたッス。
周りの皆も驚いてるみたいッスけど、一体ここで何が起こったんスかね…
よく見てみると、その男の子は藍色のベースを手前に出してあるッス。
「 どうもこんにちはー、あーかんざすです!これから軽音楽部の布教をしていきたいと思いまーす 」
「 (…いや、まだ入学式も行われてないのに部活の宣伝ッスか!?というか部活入ってたんスか?!今自己紹介の流れだったんですけどー!) 」
私が内心そう突っ込んでいると、流石に個性豊かなクラスメートも困惑したのか、かんざすちゃんにツッコミを入れようと…
「 えっ、演奏してくれるんですかぁ?楽しみですぅ! 」
「 ワイは個人的に軍歌が聴きたいけど、レパートリーにはないんかな? 」
「 (してないッスね!期待した私がアホなんでしょうけど!) 」
最早絶望という言葉でも表す事の出来ない感情を胸に秘めながらも、大人しく私は演奏を聴くコトにした。何故かって?これ以上常識に囚われていてはメンタルがもたないからッスよ…
…彼は器用に弦の間と間を縫って、緻密な音も一寸の狂いもなしに出しているッス。
コレは一応中学時代に《 菅弦楽部 》の名を担っていたモノとして観察しておかないといけないッスね…
今聴こえてくるのは…ややジャズ風味もあるだろうか、洋楽チックなロック寄りの、心の奥にある何かを揺さぶる様な曲ッスね。ベースでしか音を出していないのに崩れや歪みが生じていないのも加算ポイントッスか。
「 エクセレントだねっ! 」
「 此処までのは中々聞けるもんじゃないで… 」
……いつの間にか完全に聞き入っちゃったッス…成る程、コレはライバル出現ッスかね。私も腕を磨かないといけないッス。
周りからの反応も上々、掴みも完璧…もしかしたら負けるかも?
「 さーてと…あ、三弦色さんも聴いてくれた? 」
「 やるじゃないッスか… 」
「 見せられる程のモノじゃないけどね… 」
…いつか追い越してやるッス、そして追い詰めてやるッス。
そしてその完璧面を笑い飛ばしてやるッス!
つづく