1レスで終わるような、書き捨てみたいなものをいろいろ。
コメントうれしい / 亀 / すぐ飽きる / センスはない
カウンターに立ち、いらっしゃいませ、と言葉を投げかけるだけのバイトには、ほとほと嫌気が差していた。
レジを打つこと以外には、コンビニに来る客の観察くらいしかすることがない。あとは、前に別れた彼女との思い出を振り返る、とか。
彼女とは、好みやタイプが違いすぎた。だから、別れることになった。本当にそれだけだっただろうか。正反対でも、上手くやっていける方法はあったかもしれない。先を行かず、こちらから歩み寄ることも、できたかもしれない。
ぼんやりとしたまま反省会を始めると、その彼女に似た人が、自動ドアを蹴り倒さんばかりに走って入店するのが見えた。背格好だけで、顔は見ることが出来なかった。
「いらっしゃいませー」
なんとなくその人のことが気になって、挨拶と共に目線で追いかけてみる。
その人は、よく冷えた炭酸飲料を手に、睨んでいるようだった。
俺が好きで、彼女が嫌いだった、炭酸飲料だ。もしかしたら別れる原因は、俺が彼女の部屋に炭酸飲料を置いていってしまったからかもしれない、とも思っている。憎むべき炭酸飲料だ。
変な偶然もあるものだと感動したが、その人を見届けることもなく、次の時間にシフトが入っているらしい高校生が、だるそうに交代を促してきた。
帰ろうと店内を見回したときには、その人はもういなかった。
その人がもし彼女であったなら、嫌いな炭酸飲料を買ったのはなんのためだろう。もしかしたら、今更でも、歩み寄ろうとしてくれたのかもしれない。
その人が彼女だという確証はないくせに、どこか浮ついた気持ちは抑えきれない。まだ、自分にも歩み寄るチャンスは残っているのだろうか。
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ふたつめ