どうもこんばんはぜんざいです。
今回は『妖怪学校の先生はじめました』の夢小説です。
相変わらず夢主はイケメンになりますが、暖かく見守ってやってください。
でわ!
その後、泥田は晴明が人間だと分かると
「しねオラ!」
「何が君をそうさせた!」
「オラァ!」
「ぎゃふん!」
マカダミアチョコを顔面にぶつけ、トーテムポールでぶん殴った。チョコレートもったいな。
「あいつ有言実行型だな」
『それな』
「俺のトーテムポール…」
とりあえず先生に事情を説明すれば八つ当たりにも程があるよ! と嘆き出す。そのあと泥田に「とにかくテメェは今日から俺の敵だ!」と宣言された晴明は教卓の下にうずくまり、何てこった人生つらすぎるとしょげる。とりあえず出てきてもらっていいですか。
「晴明くん、これからの人生もっと辛いことがたくさんあるんだからこんなことでしょげてちゃ駄目だよ!」
「それは慰めの言葉としてどうだろうか」
『以下同文』
そして授業始まったのにずっとあの調子とは如何なものか。みんなきっとメンドクセェ教師とか絶対思ってるぞ良いのか晴明。流石に見かねたので、とりあえず佐野に声を掛けた。
『なぁ佐野、晴明のこと元気付けたって』
「そうだよ、これじゃ授業にならないよ〜」
「は? なんで俺が」
『頼む佐野』
「お願い佐野君〜!」
「…ったく…」
そういいながら立ち上がる佐野に、隣の席のたまちゃん_猫又の秋雨玉緒(あきさめ たまお)が『本当豆とイオに弱いな佐野』とか思ってたとか。立ち上がった佐野はそのまま晴明の所へ向かい、ネクタイを引き寄せこう言った。
「オイ晴明良いことを教えてやろう」
「何? っていうか君も晴明呼びなんだ…」
「きちんと授業やったら俺の実家の押し入れにしまってある家族が昔着てたセーラー服やるよ」
「!」
そして晴明はきりりとした面持ちで「それでは授業を始めます」と切り替えた。心なしかテロップに晴明は立ち直ったと出ていたような。その様にクラス全員で引く。
「…佐野君女兄弟いたっけ? 嘘はダメだよ…」
「嘘は言ってないよ、家族は家族でもペットの犬用のセーラーだけど」
『なるほどそういうことか』
始まった授業の内容は百人一首の現代語訳。壱年の時に習ったから復習も兼ねているらしい。ヘエ。呆けていると隣の泥田が泥団子を晴明に投げた。見事な放物線を描いて勢いよく飛んでいった泥団子は晴明に向かっていく。
「じゃあ一番から…秋の田のかり穂の庵の苫をあらみっ!」
べちゃと命中した泥団子より、みんなはあらみの意味を考え出す。多分荒味はちゃう思うねん。そうこうしていると、泥田が「よりにもよって人間の歌の授業かよ、やってらんねぇよ」と貶す。必死に泣き出すのを我慢している晴明は顔面泥まみれのまま、この歌の訳をがしゃどくろの歌川に頼んだ。
「秋の田んぼの近くの小屋は、屋根の作りが荒くて隙間だらけなので私の着物の裾は夜露に濡れ続けています」
「まるで僕の授業がおざなりすぎたもんだから泥田くんに泥団子を投げられグダグダになった授業に困惑するみんなを表しているようだね」
(なんだそれ…)
「それより誰かタオル持ってない?」
「持ってねーよ」
「女子貸してやれよ」
「やだよ」
哀れなり晴明。もう気にしないことにした晴明はたまちゃんに89番を読んでくれと指示する。
「玉の緒よ絶えねば絶えぬながらへば忍ぶることの弱りもぞする」
「これも今の僕を表しているようだね」
黒板の訳には訳:死にたいと書かれている。そこで豆が時計を見て晴明に声を掛けた。
「晴明くん頑張って! あと10分授業をやりきるんだ! 俺馬鹿だから授業の内容はさっぱりだけど…晴明くんの授業面白いよ!」
「狸塚くん…! じゃ、じゃあ狸塚くんに45番辺りを読んでもらおうかな!」
「え、何この恩を仇で返された感」
哀れなり豆。まあ、晴明の授業は面白いと思う。ほら、言動とか。ていうか豆に難しい漢字は難易度高くないだろうか。まあ佐野がサポートするだろう。
「…れとも…」
「哀れ」
「哀れとも、いふべき人は“田心”ほえて」
「思な」
「身のいたづらにあれはジョンですか?いいえ飛行機です」
「えっ、どこ読んでんのお前」
流石の佐野も無理だったか。