怪盗レッドのオリジナル小説書いてみます!(8)

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403:神出鬼没◆A.:2017/03/20(月) 17:45 ID:/gY

とある女性から見た話

・・・

どうも皆さん、こんにちわ
私はとある施設で受付をしている一人の女性です
この施設は1階が図書館、2階が小さな美術館となっております
ここでは、無料で作品を見たりすることができるので暇となったら来てみてください
と言っても、どうやら堅苦しいイメージがついているためか、高校生や中学生が訪れることが少ないのです
まぁ、受験勉強のために来たりする人いるのだから仕方のないことですよね

実は、少し前ある中学生がよくここに訪れていました
名前は、飛鳥さんとケイさんで二人で一緒に来ていました
名前といい仲の良さからいい二人は姉と弟と言った関係でしょうか?
なぜ名前を知っているかと言いますと、互いに名前を呼んでいるからです
同時に平日に制服で訪れるのですから中学生であることが一目瞭然でわかります
姉は活発な少女で、弟は反対に静かな少年でした
彼らは、基本的に2階で美術品を見ることが多く本を借りることは稀でしたが、1階のフリースペースにある自動販売機で飲み物を買って帰るという感じに過ごしていました
ちなみに、姉はジュース系をよく選び、弟はブラックコーヒーを飲んでいました
弟は結構大人びているかもしれません
そんなことを過ごしていくうちに私と彼らは顔見知りになり、少しだけ会話をするような仲になりました

会話と言っても、軽く挨拶したりちょっとした世間話をする程度ですが

ある日、受付のところには飴玉がありました
たまに親子連れや小学生が来るので飴玉を一つずつあげていたのです
幼い子や小学生は嬉しそうに飴玉を1つ貰って帰って行きました
そして例の二人が来た時、姉(アスカ)は、飴玉に少し視線を向けていました
どうやら食べたいみたいです
表情から十分わかりました
とはいえ中学生となるとそういう事もためらってしまうもの
だから私は、一つ食べますか?と言いました
すると姉は嬉しそうに、いいんですか?と聞いてきました
私は笑顔でいいですよ、と答えると姉はお礼を言いながら好きな飴を1つ選びました
しかし私は、一つ大きなミスをしてしまいました
ついでに弟くんもどうぞ、と言いながら飴を1つあげたのです
その瞬間、姉の表情が引きつり、弟は表情ひとつ変えることなく動きを止めました
いや、正しくは硬直していたと思います
弟は、ありがとうございますと言って飴をもらいました
そして帰るときに姉に飴をあげていました
よくよく考えてみれば、弟はジュースなどが売ってある自動販売機の中からわざわざブラックコーヒーを選んでいるんです
つまり、甘い物が苦手だったということを私は知らずに渡してしまったのです
正直申し訳ないことをしてしまいました

それから彼らは何事もなく訪れました
ただ、弟が珍しくブラックコーヒーではなくコーヒー牛乳を飲んでいたということです
流石の姉もいつもとの違いに最初の方は驚いていましたが、段々と慣れていったのか何も言わなくなりました

暫くして、彼らはここに訪れることが少なくなっていって、ついに来ることがなくなってしまいました
何かしらの忙しい予定が入ったかもしれませんし、受験勉強中なのかもしれません
ただ少しだけ寂しい期間だったような気がします

あれから春になりました
桜が咲き、暖かい季節が来ました
そして桜は散り、5月に入ったばかりでしょうか?
姉が久しぶりにここに訪れたのです
服装からして、高校生になり無事に進学できたようで安心しました
しかし弟の姿はありません
ただ、別の男性が姉と来ていました
とても静かで姉より背が高く、綺麗な顔立ちを持つ男性です
しかも仲からして恋人なのでしょう?
思わず、今日は弟くんじゃなくて彼氏と一緒なんだねと言いました
すると姉は顔を真っ赤にして否定していました
彼氏さんは少しだけ微笑みました
そうして、彼らは帰って行きました
たまに彼らは、ここに訪れますが忙しいみたいであまり来れません
ですが、二人のやり取りを見れるのが少し楽しいのです


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