怪盗レッドのオリジナル小説書いてみます!(8)

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471:神出鬼没◆A.:2017/04/01(土) 16:18 ID:QzM



それはあまりにも突然なことだった
飛鳥は、思わず口を開けたまま言葉に出すことが出来なかった

「え?…あ…ちょ…」

「どうした?」

目の前の少女はそんな飛鳥に声をかける
黒くて長い髪、白い肌、青色のロングワンピースを着た小柄な少女
しかし、特徴的な歩き方や仮面でもつけているのかと思ってしまうほどの無表情な顔
飛鳥は、間違いないと思った
こんな鉄仮面な人は私が知る限りでは一人しかいない

「ケ、ケイだよね…?」

「僕の名前は、圭子(ケイコ)だ。忘れたのか?」

「いや、そうじゃなくてね!うん!」

飛鳥は叫びたい気持ちを一心に抑えた
まさか、少しだけパーティーの席を外したケイが少女の姿になって戻ってくるなんて思いもしなかった

時間は少しだけ遡る
飛鳥とケイは、琴音に招待されてパーティーに参加していた
堅苦しいパーティではなく私服などで参加できるアットホームなパーティーだ
ちなみに招待された人の中には、白里響と奏やあの織戸恭也までいたのだから少し驚いたが、特に館が爆発したりテロに遭遇したりタキオンが誘拐したりなどと物騒極まりない事件などが起きず平和的に過ごしていた
そんな最中、ケイが少女になった

「飛鳥、何に驚いている?私の顔になにかついているか?」

「いやいや、顔どころか全体に驚いているんだけどね!」

「全体…、あぁ、珍しく僕がロングワンピースを着たからか」

「そこじゃない!そこじゃないんだってば!!」

というかケイの性別って男だったよねと心で呟きつつ無理やり落ち着かせる
そして飛鳥は考え方を少し変える
もしかしたら、ケイは女装しているだけなのかもしれないと
同時に琴音さんの元に連れていってケイがおかしいと言おうと決心した

「どうしましたか?飛鳥さん」

「あ、奏!ちょうどいいところに…あれ?」

飛鳥の事を心配して来てくれた奏
しかしいつもとは違い、白ロングコートに眼鏡をかけていた
さっきまで女の子らしい服装をしていたのにだ
まるでどこかの探偵のような服装に変わっている

「ア、ア〜ス〜カ〜せ〜んぱ〜いっ!」

「えぇぇぇ!?」

思わず振り返ってみれば、両手を広げてにこやかな笑顔を浮かべる響の姿があった
いつも奏が言う言葉を人を変えるだけで180度かわるものだ
眼鏡をかけず、白いロングコートを着ておらず甘えた声で飛鳥先輩と呼ぶ姿は新鮮すぎる

「響、近くで大きな声で呼ばれると驚かれてしまうよ」

「ご、ごめん…お姉ちゃん」

「え?奏が姉なの?そして響が弟なの!?」

いや、外見的に響が完全に兄だよね!?とツッコミも入れてしまった
正直、大人びた顔とガッチリとした体格に飛鳥自身の身長より高い人が自分より後輩であることはありえない
しかしいつ見ても正真正銘の響だ
いつもより少し顔を赤らめていたり甘えた声を出したり大型犬ののうな感じがするだけで響なのだ

「飛鳥、さっきから変に驚いているが」

「ケイ!なんか響と奏が逆転している!?」

「だからケイコだ。あと二人はなにも逆転していない」

ケイ…ではなくケイコに聞いても飛鳥がおかしいと言いたげな回答が返ってきてしまった
飛鳥はまた別の考えが浮かんだ
ここは夢の世界なのかもしれないと


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