3人はそれぞれ愛凛は松嶺、恭二が桜坂、璃香が有瀬に話を聞くことにした。
「あのさ、2人に体育が始まってからロッカーに行ってないか聞いて欲しいんだ」
私は2人頼み、質問をしてもらうことにした。
「有瀬先生、ちょっといいですか?」
「はい、なんでしょう?」
私はレポートを持った先生を呼び止め、質問をした。
「今日の1時限目、2-Sの女子生徒盗撮事件はご存知ですか?」
私は慎重にワトソンとアイコンタクトをとりながら言う。
「あぁ知っているよ。エライ騒ぎになってたからなぁ……」
「有瀬先生は写真部のデジカメを借りましたよね?」
私は彼を軽く睨みながら問い詰めた。
「あぁ。だからと言って僕がやったとは限らないじゃないか」
「えぇ。確かにこれだけでは証拠不十分ですが……」
私は腕時計を確認し、有瀬から視線を逸らすと愛凛と恭二が走ってくる。
「璃香……っ松嶺も……桜坂も体育が始まってからロッカーに行って……ないってよ」
息を切らしながら恭二が途切れ途切れで言う。
「ビンゴ!これでチェックメイトよ」
璃香は口角を釣り上げ、不敵に微笑んでみせた。