2日ほどすると知らない人たちが花や少し大きめの箱を持って自分の病室に入って来た。
どうやらその人たちは倒れている自分を見つけて救急車を呼んでくれたようだ。
男性が3人と女性が1人だった。
自己紹介をしてもらった。
戸田龍、戸田透この2人は兄弟。
真田逡は龍の幼馴染み。
小林咲は逡と同じ龍の幼馴染み。
「自分は...。」
と今度は自分が自己紹介しようと思ったが名前も分からないし誕生日や血液型なども知らないから自己紹介できないと少ししょんぼりしていると咲が白いハンカチを渡して来た。
ハンカチに何か包まれており広げてみると銀色の十字架が包まれていた。
キラキラ光って綺麗だ。
「これ、何?」
と聞くと逡が
「君が握っていたもの。少しの間僕らが預かっていたんだ。」
と言ったが握っていた記憶がなく首をかしげることしか出来なかった。
すると咲が
「この十字架、紐が通せるからペンダントに出来るよ。」
と言いバッグから専用の紐を出して調整している間に透が花瓶に花を飾っていた。
綺麗なひまわりだった。
ひまわりを見ていると紐の調整が終わった様で龍が首にかけてくれた。
「ありがとう。」
お礼を言うと咲が
「どういたしましして。気に入ってくれたかな?大事にしてね。」
と言うと透が
「あっ、そうそうケーキ持って来たんだ!食べよう。」
と言い龍や逡が
「そうだった!早く食べよう。」
「皿とかある?」
と言いながら準備してくれた。
ケーキはチーズケーキだった。
お腹が空いていたのか逡が急いで食べて、口の周りにクリームがついていたのが可笑しかったのか龍や咲が爆笑していた。
透がティッシュで拭いてあげたりしていた。
帰る時間になりみんな帰って行った。
今日は楽しかったなまた来ないかななどと思いながらひまわりを眺めていた。