フェアリーテイルナツルーグレルー恋愛小説7

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421:みかん姫:2016/01/14(木) 00:27 ID:BUI

ある所にとても優秀な博士がいました 彼の弟子もまた、優秀でした

博士は、一人の捨てられて少女を拾いました

その少女が、神童と呼ばれる博士の優秀な弟子です

彼女は博士に喜んでもらうため、勉学に励みました

何かが成功するたび、博士は少女の頭を優しく撫で、ふわりと笑いました

あるとき、博士が宿題に、と出した自分の研究のデータを渡しました

この式を解いてほしいと頼みました

少女は喜びました 大好きな博士に、憧れの博士に頼ってもらえた、と

少女は今まで以上に張り切りました 全ては、博士のため

博士は、争いが暴発するなか、国を救うべく研究しているのです

少女はそんな美しい彼の生き方が大好きでした

そして、遂に、少女は式を解くことが出来ました

博士にも出来なかった難題を解決させました

少女はそれを博士に渡しました 博士は今まで以上に褒めました

そして、実現が可能になったのです

“人類人工進化”に

これは力のある“適任者”を更に強化する技術です

少女は喜びました ----これで強化された人を戦に出せば勝てる、と

強化された人が少しは長生きできるよう、“魔力充電カプセル”を作りました

…………しかし、その技術にはとんでもない“資材”が必要となるのです

少女はすっかり大きくなりました 8歳が、16歳に

しばらく博士も少女も忙しく、二人は会えていませんでした

そんな時、少女は博士に呼ばれ、博士の研究室に呼ばれました

博士の部屋には二つのカプセルが存在しています

その中には、二人の少年少女の姿

博士は言いました --彼等こそが、史上初のS級魔導士だ、と

少女は喜びました --これで世界が救えますね、と

しかし、博士はこう続けます --あぁ、君の親友の細胞は素晴らしい

少女の顔が強張ります 親友と呼ばれる人に、心当たりがあったのです

この研究施設内で唯一安らげる、年の近い彼との時間

彼は究極大手術の被験者No. 1でした その担当者として、少女も全力を尽くしました

しかし、いつまで経っても適応者には選ばれませんでした

そこで、博士は彼に言ったのです --君の細胞をもらう、と

------君がくれないのなら君の担当者であり、君の大事な親友の彼女の細胞をもらう、と

被験者No. 1の彼は心が揺れるなんてことはありませんでした

彼に取っても担当者である少女は心の支えだったから

そして、被験者No. 1の細胞を使われ、新たな方法で生まれた二人の幼い魔導士

人工的にS級魔導士は初めて 博士も喜んでいます

……しかし、少女は喜べません 確かに、強化するのは良いと思いました

しかし、それは死んでしまった者の細胞を使うはずでした

そんな少女に博士はこう告げます --多少の犠牲くらい必要だ

死んでしまった者の細胞ならまだしも、生きている人を殺してまで人を強化させる…

そんな技術が少女は許せませんでした そこで少女は研究施設を脱走しました

そして星霊に入りました 星霊のボスは、自分と同じ、この世界を変えたいという評議員

その評議員の手を借り、研究施設内に潜り込み、自らの手で博士を殺害

その時、研究施設も炎で包んだ しかし、少女は二人の魔導士を救いました

その幼い二人を孤児院へ、送ります

そんな孤児院も、一年後には星霊の手によって大炎上

それは孤児院のみんなが究極大手術を受けた少し後のこと

その際、少女は星霊のボスへと成り上がっていました

少女は一年前の二人の魔導士の内一人、少女の方を連れて帰りました

この少女以外にも、数名を捕獲しました

連れ去られた者が後に機械を身体に入れた“ヒト型”となるのです


みかん姫:2016/01/17(日) 09:02 ID:BUI [返信]

林檎))やっぱりか。考えてることが面白いw


「あははっ、気になるでしょ?ね、ね?」

これはあたしの使命だから。絶対、動かさないよ?

「動いたら、死んじゃうよ?」

まぁ、そう言わなくてもみんな動かない。
……真実を知りたい、ってことだよね。

「じゃ、話すよ?夢中になっちゃうかもね〜♪」


「あたし達ヒト型もね、魔導士なの。それに加えてあんた達にはないものもあるの。」

ーーーそれが、機械ラクリマ。あたし達の中には、機械ラクリマが入っている。
それで、少しの怪我じゃ死んじゃわない。でも、コアっていうのを壊されちゃうと、ショートしちゃう。
そのコアは、一人一人鍵として渡されてる。もちろん、ヒト型だけね。
よし、じゃあ次は、魔導士の誕生。>>421を説明。
ね、簡単な話でしょ?だからあたし達は、魔導士でもヒトの命を奪わずに生きていける技術を作りながら、各ギルドにある魔力充電カプセルを破壊していった。それで、今日はここの、っていうわけ。ーーー

「ねぇ、どうだった?それでも、正義って言える?…最近、魔導省に連れ去られる住民が急増してるんだって…それってさ、あんた達のために全員、殺されてんだよ?」

少し下げていた頭を上にする。まあ、やっぱり全員驚いている。

「あたし達のボス、メイビス様は、この世界を救いたい。だから今日もやってきたの」

牢屋に入れられようと、埋め立てされようと、あたしは絶対に、ジェラール様の後をついていく。

「……それが、お前らの正義か。」

「ん?…あたし達も、分かってるよ。カプセルを破壊するたび、怪我人もいる。…だったらさ、あんた達だって、その“犠牲”を使って生きている。一緒だよ。違うのは、それと同じ未来があるか、その未来をなくすかだよ」

赤い髪の…エルザ?は唇を噛み締めている。あぁ、傷ついちゃうなぁ、あれ。

「あのさ、あんた達がオッケーしてくれれば、いいんだよね。そうすれば、破壊もやめることができる。」

未だに驚いている第一部隊の顔を見渡す。


「そうなのです、ルーシィ。魔導士は、善でも悪でもありません。もちろん、私達もです。。」


後ろから突然声が掛かってきた。こ、この声、は…

「…存じ上げています、主様。」

綺麗な幼い少女はあたし達のボスであり、天才博士。

「たった今、破壊は完了しました。これで世界からカプセルは消えました。」

そこで主様はふっと目を伏せる。とても、切なそうに。
きっと、過去のあの人を、思い出しているんだね。

(…ゼレフ博士)

「そして、交渉も済みました。今日から、私達星霊、貴方達ギルドは、同盟を組みました。」

主様はそっと目を開けた。もう戦わなくて済むの…?それって、嬉しいんだけど…

「あ、あの、主様…あたし達はもう、要りませんか?」

怖い、必要とされなくなったら、嫌だ、嫌だ嫌だ。
望む答えを言ってくれるのか、分かんない。

「…そんなこと、ありません。今まで一緒に歩いてきたんですから、これからも一緒に歩んでいきましょう」

きっと、あたしのもう一つの人格は消えるんだろうね。…でも、これもあたしの一部。
すっと、心に閉まっておくよ。

「炎よ、消えろ。」

主様が魔法を使って炎を消せば、空には星空。



ーーーーもう、この世界は平和だよね。




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