最後は>>370
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〜滝は知っている〜
【瀧side】
…はぁ、彩男子に取り囲まれてんじゃん。
しかも、あいつらすげえ彩のことが好きって伝わってくるのに、彩鈍感だからなー…。
なんか、かわいそ。
でも、俺もうかうかしてられねーか。
まさか、ちょっと目を離したすきにあそこまでライバルが増えるなんて思ってもなかったし…。
でも、なんとしてでもあーやに『あれ』がバレるわけにはいかねーな。
そしたら、今までの努力が…。
そう思いながら街灯が照らすくらい道を歩いていた。
そして、住宅街が並ぶ中に、大きく和風な一つだけ異様なオーラをまとう屋敷の前で止まった。
朝、中学に登校すると、昨日来たばかりなのにもう、下駄箱にたくさんの手紙、机の上にはプレゼントが置いてあった。
んー、嬉しいっちゃうれしいんだけど…。
やっぱ彩にもらった方がよりっていうか…。
この荷物をどうしようかと考えていた時、聞き覚えのある声が背中にかかった。
「お、瀧!おはよ!」
「お、若武はよ」
こいつな、昨日は思いっきり敵対心が伝わってきたけど…今日はなんも感じない?
若武は、俺の一個前の椅子を反転させ、腕を乗っけながら座った。
「俺さ、実はさ…」
キョロキョロして、誰もこちらに関心がないか確かめる。
そのあと、おれの耳に口を寄せ囁いた。
「アーヤが好きなんだ…」
…おう。
知ってる、んだけど…。
「うん、それで?」
「お、おう。でさいろいろアーヤのことが知りたいんだけどさ、真正面から聞くのって怖くね?
だからさ、今度お前んち言ってさアーヤの話聞かせてくんない?」
…。
どうしようか。
でも、こいつは直接的に俺とは関係ないし…平気、か?
「わかった、じゃあ今度また誘うから」
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もっと文才あった気がする…(´;ω;`)