暗殺教室〜もうひとつの物語〜Part5♪

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836:凪海◆L6 ホィ(ノ゚∀゚)ノ ⌒dice6:2016/05/29(日) 12:31 ID:ySs

>>832

 海が傍にいるから、心配はないと思うけど……。

「ど、どうすれば……」

 雪村先生が慌てていた。

「落ち着きなさい、あぐり」

 ビッチ先生が雪村先生に声をかけて、僕らを見た。

「どうするの? クラス全員で行くのかしら」
「そうします」

 僕は言った。

「でも、海ちゃんが近くにいるから助かったよぉ。あかりちゃんもきっと無事だよ」
「ところが、そこが問題なのよ」
「どういうこと?」

 海がいると、何の問題があるのだろうか。むしろ、安全だとは思うけど。

「あなたたち、海に聞いてないの?」
「何を?」
「海の弱点よ」

 弱点?



 指定された洋館に着いた。

「ここであってんの?」
「でも、犯罪するにはうってつけに見える……」

 そう、だね。
 指定された洋館は、蔦が絡まっていて、それに森の中にあるし。不気味さが漂っていた。カラスもそこかしこで鳴いている。

「これで月が赤かったらさらに不気味よね」

 不破さんがそんなことを言っていた。


凪海◆L6 (ノ ゜Д゜)ノdice4:2016/06/12(日) 16:17 ID:ySs [返信]


 洋館の中へは、すんなり入れた。中は薄暗く、窓から差し込む月の光を頼りにして、僕らは2つの班にわかれて行動を開始した。

「どどどどど、どこに何が潜んでいるか、わわ、わかりませんからねっ。慎重に、慎重に、いきましょう……」

 そう言っている殺せんせーが1番びくびくしている。雪村先生も隣でびくびくしながら、次々と手当たり次第にドアを開けていく。

「ここでもない……」
「いったい、どこに?」

 そのとき、僕のスマホが震えた。

「海さんからです」

 律の声に、僕らの間を流れている空気がさらに緊張してきた。僕はスマホの通話ボタンを押して、それを耳にあてた。

「海?」
「残念でした。違います」

 おおかた予想はしていたけれど、やっぱり犯人からだったか。

「君らは今、もしかしなくとも洋館の中へ着いたのかい? 足音も何もしないから、ちょっとびっくりしたよ」
「どこにいるんですか?」
「ロビーにもう一度来てみなさい。そこで落ち合おう」



 ロビーに着くと、烏間先生とビッチ先生の班についていった他のみんなと合流した。

「いったい、どういうつもりなんだろう」
「さぁね」

 突然、ロビーの天井にあるシャンデリアが光り始めた。そのまぶしさに目をこらしながら、3メートル先にある階段に目をやると、そこには。

「海、あかりっ!」
「お姉ちゃん!」

 海と雪村さんが、いた。
 ただ、後ろには2人をさらった黒マントがいた。海と雪さんが両手を背中に回しているあたり、おそらくは縛られているのだろう。

「よく来たね」
「すぐに2人を解放しなさいっ!」

 殺せんせーは相手の出方をうかがっていた。
 僕らは僕らで、いつでもやれるだけの準備はできている。

「解放してやってもいいけど……」

 すると、海がジャンプをして、黒マントに頭突きをした。そして、そのまま回し蹴りをして黒マントを床にたたきつけた!

「あかり、逃げてっ!」
「⁉」

 雪村さんは一瞬驚いたような顔をして、でも、慌てるようにして階段を駆け下りた。僕は思わず走り寄って、彼女をかばった。

「海も早く!」
「ダメ。多分、私は……」

 黒マントが起きあがり、黒い布の向こうから腕が伸びてきて海の首にまわした。

「海っ!」
「チッ」
「残念だねぇ。雪村あかりをかばってまで助けようとするなんて、もしもそんなことをしなければ、君も助かったのかもしれないのに」

 黒マントの顔は、相変わらず見えない。でも、これだけはわかる。
 今、あいつはすごい不敵な笑みを浮かべているということは。

「今日のところはこれで勘弁しといてあげよう」
「待ちなさい!」

 殺せんせーがマッハのスピードで2人に近づこうとしたけれど、次の瞬間。2人はまるで手品のようにその場から消えていた。

「消え、た……?」


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