はじめまして、Seiraと申します。
小説は初めて書きます!
至らないところばかりだとは思いますが、よろしくお願いします。
荒らし等はやめてください。
どうぞごゆっくり、お付き合いくださいませ。
お願いだから、わたしを好きにならないで。
Next>>3→登場人物紹介
。.。:+*------ 登場人物紹介 ------*+:。.。
〔立花 星姫(たちばな せいら)〕
ピアノが得意な中学1年生の女の子。優しくて思いやり深く、人を嫌いになれないタイプ。少し天然で、自己評価はとても低い。
〔朝比奈 健斗(あさひな けんと)〕
星姫の同級生の男の子で、小1からの付き合い。それなりに優しく、とても一途。小学校の頃からずっと星姫のことが好きで、猛アプローチをする。
〔保海 優弥(ほかい ゆうや)〕
中学校に入って星姫と同じクラスになった男の子。小学校は別だったが、一目見た瞬間に星姫を好きになり、できるだけそばにいようと、彼女の相談などに乗る。
〔芳野 涼夏(よしの りょうか)〕
小学校時代に星姫をいじめていた内の一人。中学でも同じクラスになり、息苦しさを感じている。健斗のことが好きで、星姫に嫉妬をする。
ほぼノンフィクションです。
>>3
そのうち付け足すと思います。
1,プロローグ~星姫side~
小学5年生の終わりから6年生の途中まで。
わたしは、いじめに遭っていた。
いじめられていた友達を助けたがために、わたしがいじめられるようになったんだ。
クラスの女子全員から無視をされ、物を隠され、陰口を言われ……。
大したことないかもしれない。
ありきたりかもしれない。
それでも、わたしにとっては辛かった。
辛くて辛くて、どうにかなってしまいそうだった。
でも、友達を助けるためにはなんでも出来たわたしにも、やめてと言う勇気がなかった。
誰かに助けてもらいたかった。
わたしの辛さに気づいて欲しかった。
……そんな都合の良いことなんか、望んじゃダメ。
だから、一人で誰にも言わずに耐えた。
いじめがなくなっても、わたしは心を閉ざし続けた。
ずっと一人でいたがった。
そんなわたしを、キミは好きと言ってくれたんだよね。
登場人物、早速付け足しです。
〔渡 実香子(わたり みかこ)〕
星姫の同級生で、健斗と同じく小1からの付き合い。サバサバした性格で、友達も多い。星姫のことを心配しまくっている。
2,どうしよう 【星姫side】
「みかっち!どうしよ、わたし……っ」
待ちに待った中学校の入学式の日。
わたし、立花星姫は仲良しのみかっちこと渡実香子ちゃんと掲示板に貼られたクラス発表の紙を見ていた。
「どうしたの、せいらん?……あー、うちとはクラス離れちゃったかー!残念ーっ!」
そう、みかっちとクラスが離れ……じゃ、なくて!
「それもそうなんだけどね!違うの、あの……りょ、涼夏ちゃんと、同じクラスなのっ!」
「……へ?」
え、みかっち、分かってるのかな……?
「……っ……ええぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!」
ひゃぁっ!
「みかっち!声が大きいよっ!」
うわぁ……みんな見てるよ。
どーすんのよぉ……!
「ごめんって。でもウソでしょ。大丈夫なの?」
「大丈夫じゃないよぉ……っ」
みかっちがこんな反応をするのも、わたしがパニクってるのも、無理ないんだよねぇ……。
「……はあーぁ」
「入学式の朝から、何で大きなため息ついたんだよ」
頭上から聞こえたのは、まだ声変わりしていない男子の声。
「……うあ、健斗……っ」
3,大丈夫なのに【星姫side】
「何かあった?」
え……。
いつも以上に優しく聞いてくれる相手に驚きを隠せない。
「いや、あの、その……」
「せいらんが涼夏と同クラになっちゃったの!バカ!!」
口ごもるわたしに代わって、みかっちが言った。
まるで、怒りをぶつけるかのように。
「え、俺?なんで?……ってか、芳野と同クラ?それ、マジ?!」
戸惑ったらしい健斗がわたしを見てくるから、曖昧に笑っておく。
「あ……う、ん……まあ、ね」
「何かあったら、言えよ!小学生のときみたいに、一人で抱え込むな」
どうして……。
「……わたしは、大丈夫よ」
優しくしないほうが、いいよ。
また、わたしに傷つけられるだけだから。
「ふっ、二人は同じクラスなんだよね!わ、わたし、先に行くね!じゃあねっ!」
なんとなく、逃げてしまった。
わたしのダメなところ。すぐ逃げる。
「せ、セイラ……!」
「……涼夏、ちゃん……」
声を掛けられて振り向くと、涼夏ちゃんがいた。
「あのさ……同じクラスだよね、あたしら」
「う、うん……」
「その……一年間、よろしく」
ビックリした。まさか、そんなことを言われるなんて。
涼夏ちゃんも悪い人じゃないのかもしれない。
そう思うと、思わず顔がほころぶ。
「こちらこそ……!よろしくね」
……それでも不安は消えなかった。
わたしは、大丈夫なのに。
4,何よ【涼夏side】
あーあ。
よろしく、って言っちゃったよ。
同じクラスで一年間とか、あたしが耐えられないし。
あたしはセイラが嫌いだから。
というか、セイラを嫌いって思っていないと苦しい。
「あ、芳野」
急に聞こえた愛しい声に、眉間に寄っていたシワがすうっと溶けていくように消えるのがわかる。
「けん、と……」
その声の主は、あたしが想いを寄せている人であり、セイラをいじめる要因でもある人。
「お前さ、セイラと同じクラスなんだろ。もう……いじめるなよ」
あんたは何にも知らないくせに。
何かがプツンと切れた。
健斗にこんなにムカついたのは、多分二度目だ。
「何よ、あんた!口を開けばセイラ、セイラって!あたしの気持ちなんて何にも知らないのに、意味わかんないこと言わないでよね!」
あぁ……やっちゃった。
こんなに、怒鳴るつもりなんかなかった。
もう、あたしってば最低……。
面白くなってきた
11:Seira◆V6:2017/06/21(水) 16:10 >>10
まさか、読んでくださる方がいたなんて……!
感激です。そして、お褒めの言葉(?)、ありがとうございます!
これからも、宜しければ読んでくださいね。
スゴいですね!私は、『あの日の物語』、『私の恋は叶わない』を書いてるんですけど、下手で…でも、この小説を読んで勉強になります!これからも頑張ってください!
13:レミリ◆63Y:2017/06/21(水) 19:03ごめんなさい!『私の恋は叶うの?』でした。
14:Seira◆V6:2017/06/22(木) 16:24 >>12
わぁ、ありがとうございます!
『私の恋は叶うの?』の方は、読んだことがあります。(コメント等、書いていなくてスミマセン…)
全然、下手ではないと思います!寧ろ私が勉強したいくらいですし。
これからも、ぜひぜひお読みになってください!
感想などを頂けたら、なお嬉しいです。
Seriaさん、そうだったんですか?!嬉しいです!いえいえ、私、もの凄く下手なので!これからも頑張ってください!私もがんばります!
16:Seira◆V6:2017/07/17(月) 09:07
5,無理だよ【星姫side】
どうしよう……。
わたしは教室のドアの前で物の見事に人見知りを発揮し、一歩も動けずにいた。
困った……わたし、無理……。
「何やってんの?早く入んなよ」
直立不動のわたしに後ろから誰かが声をかけてきた。
「えっ……あっ、ごめんなさいっ!邪魔ですよ、ね……あ」
そう言いながら振り向くと、背後にいる人の姿が見え、思わず絶句した。
「涼夏ちゃ……ん」
「セイラ、さっさと入ってよ」
「でも、その……ね?」
無理なの、本当に!
「……あぁ、そーゆーことね。ひ・と・み・し・り」
うぅ……バレてる……!
「じゃあ、入るよ」
涼夏ちゃんはわたしの手をむんずと掴み、ドアをガラッと勢いよく開けた。
「ちょっ……!」
嘘でしょう?!待ってぇっ!!
>>15
謙遜しないでください!自信持ってっ!…私が言えることではないですけれど。笑
お互い頑張りましょうね٩( ๑•̀o•́๑ )و
※私の名前は、Seiraです。iとrが逆に……。
あぁ……Σ(°Д°)ノノ
すいません!
>>18
大丈夫ですよ!
6,ともだち【星姫side】
手を掴まれたわたしは、抵抗も出来ずに引っ張られていた。
その足で向かったのは、入学早々楽しそうに話している数人の女の子たちのところ。
「ちょっと……っ!」
「初めまして!」
「涼夏ちゃんってば……っ!」
わたしの制止を華麗にスルーして、その女の子たちに話しかける涼夏ちゃん。
「あ、初めまして〜」
女の子たちの中で一番手前にいるショートヘアの子が、にこやかに返してくれた。
「私、ルリナっていうの。あなたたちは?」
「あたしは芳野涼夏、こっちは立花星姫」
涼夏ちゃあん……。
「私はユキノです!」「私はチカだよ」「私は、サナ!」「私、セイコです」
わっ……!
火がついたように次々と名前を教えてくれるその子たちの勢いにビックリしてしまう。
「セイラ、って可愛い名前だね!」
そう言ってくれたのは、ルリナちゃん。
恥ずかしいけど、ちょっと嬉しいかも…。
「あの……ありがとうございます。でも、名前負けしちゃってますよね」
㋴「そーんなことないってぇ!」
㋠「そうそう、セイラちゃん可愛いし!」
㋚「モデルさんみたいだよ、ホント!」
㋝「ってか、なんで敬語?タメで良いのに〜」
なんか……賑やか、だな。
「セイラ、敬語は直そうよ」
「涼夏ちゃん、でも……」
「でも、は禁止!仲良くなりたくないの?」
「……うぅ」
そんな、いきなりは無理だって……。
㋸「涼夏ちゃんとセイラちゃんって仲いいね〜」
㋷「そうかなぁ?……てか、呼び捨てでいいよ!」
㋸「おっけ!じゃ、私のことも呼び捨てで!」
㋴「私らも呼び捨てでいい?」
㋷「もちろん!」
㋠「あ、いきなりだけどさ〜、涼夏って何部入る〜?」
㋷「んー、バレーボール部とか?」
㋚「お!私と一緒だ!」
㋝「私もバレーがいいな、って思ってた〜」
㋷「良かった!知ってる人がいなかったら悲しーしねー」
涼夏ちゃんは、スゴいな……。
すぐにみんなと打ち解けられてて。
わたしには、絶対無理だなぁ。
わたしは、涼夏ちゃんの隣でにこにこ笑っているだけの自分が、心の底から嫌い……。
読んだよ!
セイラちゃん文才あるね!
すごい!
7,本格的にヤバいかも【星姫side】
入学式から早一週間。
親交を深めるための校外学習の自由班決めをするとき。
5人1組、男女混合というルールのもとでみんな固まっていく。
……なんとわたしは、ひとりぼっちになってしまった!
本格的にヤバいかもよ、わたし!
まぁでもね、自分が悪いのは分かってるの。
せっかく涼夏ちゃんが話しかけてくれた4人に自ら話しかけられず、涼夏ちゃんはその4人とずっと一緒にいるし。
挙げ句の果てに他に知ってる人いないしね!
「はあぁぁぁぁ……どーしよ……」
「あの……立花さん?」
「っはいぃぃ!!」
……やってしまった。
顔を伏せた瞬間、上から声が降ってきた。
慌てて返事をしながら顔を上げるも、絶対引かれた自信がある。
私の机の前に立っていたのは、いわゆる可愛いグループの三枝さんだった。
三枝さん、フルネーム・三枝ひかるさんは綺麗な髪をポニーテールしていてそれがすっごく似合う、クラス一大人っぽい人だ。
「くすっ……立花さんて、面白いんだね」
「うぅ、お恥ずかしい限りです……」
「全然そんなことないと思うよ?……あ、そうそう。立花さんさ、あたしと同じ班にならない?」
……今、なんて?
「え、え、え……さ、三枝さんが、わたしと、同じ班に……?!」
ひとりで軽くパニック。
だって、こんな大人っぽくて可愛い人がわたしなんかと……!
「うそ……嬉しい……!嬉しいです……っ!」
「ふふ、じゃあよろしく、セイラ!」
「こちらこそ、さえぐ……じゃなくて、ひかるちゃん!」
わたしは、ひかるちゃんとひかるちゃんのお友達の男の子3人と一緒の班になった。
完全に浮かれていたわたしは、気付かなかった。
遠くから涼夏ちゃんが睨んでいたことに……。
>>21
そんなことないよ!でも、ありがと!
登場人物、付け足し!
〔三枝 ひかる(さえぐさ ー)〕
星姫のクラスメイト。入学式のときから、ずっと星姫のことが気になっていた。可愛い子たちでつるんでいる。涼夏ちゃんとは面識があるようで…?
せいら、来たよ〜!
あとうちさ、この小説、せいらが「ガールズトークで盛り上がっちゃお!」
に来る前に小説読んでた…
この人めっちゃ小説書くの上手いなって思ってたんだよねー!
星姫ちゃん、可愛いなー!
あと、涼夏ちゃん、一体これからどうするつもりなんだろ…
続きが気になってたまらない!
りおあんと同じで、続きが気になる!
27:のあ:2017/07/29(土) 14:01 これは…小説??
>>20
は台本??
ちょっとおかしいかも…
あと出てる人の名前キラキラすぎませんか?
>>25
わ、りおちゃん!
…え?!うそ、そーなのっ?!恥ずかし〜
そぉ?ありがとう!
>>26
まいちゃんも!ありがとね
>>27
いちお、そーです。
>>20は自分でもおかしいと思ってます、はい。自覚アリです。
キラキラ…そうですか?まぁそれは私の考える力の問題ですね!
セイラちゃん、アドバイスをバネに頑張って!
30:Seira◆V6:2017/07/30(日) 08:51 >>29
ありがと、がんばる!
8,芳野 涼夏【ひかるside】
正直言って、あたしはセイラに同情している。
だって……あの芳野 涼夏に振り回されているから。
入学式の日も、そう。
手首を掴まれて、嫌がっているセイラをルリナとかいう子たちのグループに強引に連れて行っていた。
その時からずっとセイラの様子をこっそり見ていたんだけど、結局ひとりぼっちになってた。
元々、あの子たちとセイラは内面的にも外面的にも全く釣り合わない。
芳野 涼夏は、自分が良ければ周りはどうでも良いみたいね?
自分のことしか考えないから、セイラをあの子たちのところに連れて行ったんでしょうね。
どうせ、自分とは気が合いそうだからとかいう理由なんでしょう?
でも、せめて責任は取るべきだと思う、あたしは!
……とは思っているものの、あたしがやったのはセイラに声をかけることだけ。
あの時、あたしは気付いてた。
芳野 涼夏が、あたしを睨んでいたことに。
そんなにセイラとあたしが仲良くするのを見たくないんなら、さっさと自分から話しかければ良かったじゃない。
そうすれば、セイラがひとりぼっちになることもなかったでしょうに。
……それとも、新しく出来たあなたのことを真面に知らないあの子たちのほうが好きなのかしらね?
そういう意味を込めて、セイラに気付かれないように芳野 涼夏を負けじと睨み返した。
Seiraさん、小説すごく上手です!
憧れます(*´ω`*)
>>32
わ、ありがとうございます〜!
…えっと、もしかして、4人でコラボするやつの…?
9,何するつもり?【涼夏side】
何なの、三枝 ひかる。
よーく覚えてる、あいつのこと。
あたしの、大っ嫌いなひと。セイラ以上に嫌い。というより、憎い……。
ていうか何でセイラに近づくわけ?
セイラは、全く関係ないのに。
「三枝さん、ちょっといい?」
休み時間のときに思い切って声を掛けてみた。
「……なに」
明らかに他のひとに対する態度じゃない。
気付いてるんだ、あれがあたしだったことも睨んでたことも。
「こっち来て」
普通だったら嫌がりそうなのに、あたしが手を引っ張っても素直に付いてくる。
やっぱりお友達さんには聞かれたくないもんね?
「それで?……なんの用よ」
廊下の端まで来ると、ぐいと手を引かれる感覚があった。
「なんのためにセイラに声掛けた?」
「ふっ……そんなことを聞くためだけにここまで?バカらしい」
鼻で笑われたけど、ここでキレたら本当に話を聞いてくれなくなる。
抑えて、涼夏。深呼吸だよ、ほら……。
「セイラを巻き込まないで」
「なにに、よ?」
しらばっくれる気か……?
「貴女がセイラを放ったらかしてルリナとかいう子たちとばっかりいるから、あたしがセイラと一緒に居てあげるんじゃない。何か文句あるの?」
確かに、そうだ……。あたしはセイラをひとりにさせた……。
「言い返せないわよねぇ、本当だものねぇ」
気持ち悪、その猫なで声……。
「あんたさ、セイラを巻き込んだりしたら絶対許さないから」
「……言ったわね、出来るものなら何でもやればいい!」
怒ったのか何なのか、急に大声を出し始めたひかると一緒にいるあたしに生徒の視線が痛いほど刺さる。
「芳野涼夏なんかあたしは怖くない!邪魔すんなっ!」
もう、限界だ……。
「ふざけんじゃないよ……」
「は?」
「ふざけるなって言ってんの!あんた何様?結局は自分が一番の自惚れ屋じゃん!あたしなんか怖くない?なら、あたしだって三枝ひかるは怖くないし!所詮、サイッテーな人間だもんね!邪魔なんか誰が……」
「ちょっと、何やってるの!涼夏ちゃん、ひかるちゃん!」
「「セイラ……!?」」
……どーせあたしは、悪役だ。
10,お隣さん【星姫side】
それまで、全く気にしてなかったんだけど。
「おはよう、セイラちゃん」
「あっ保海くん、おはよ」
なんと、自由班のメンバーのひとり。
保海優弥くんとわたし、席が隣同士だったの!
「優弥でいいってば」
「……何があっても無理。呼べなければ世界が終わるとしても、無理」
「ぷっ、セイラちゃんてほんと面白い!」
「わ、笑わないで……」
「あははは」
こんな感じでいっつもペースを持ってかれちゃってるんだけどね。
「ちぇ、三枝のことはすぐに名前呼びになったくせに……」
「……は?」
「なーにヤキモチ焼いてんのよ!心の狭い男ね〜」
わたしが固まってしまったと同時にひかるちゃんがやって来た。
「はぁ?!んなわけねーじゃんっ!」
「はいはい、そーゆーことにしてあげますよ」
「くそ、三枝め……」
このふたりのやり取りって、見てて全然飽きないんだよね〜。
すっごく面白い。
「……あ、それよりさ」
急に保海くんが話題を変えた。……むすっとしながら。
「なに?」
「昨日のやつ、どーなった?」
昨日のやつ……?……あぁ、ひかるちゃんと涼夏ちゃんの喧嘩のことか。
「べっつにー」
ひかるちゃんは、絶対答えないよね……。
なら、私が。
「んーと、まぁちょっと拗れてるけど」
ちょっとどころじゃないよね!
「よく話し合えば、お互い大丈夫みたいだから」
話しちゃだめだよ!また昨日みたいになるから!
「なんとかなった、かな?」
全く、何も解決してない!
「保海くんが教えてくれたお陰だよ」
「いや別に、大したことじゃ……」
そう、あの騒動をわたしに教えてくれたのは、紛れもなくこの保海くん。
「あーもうっ!!」
「……ひかるちゃん?」
どうしたの、という意味を込めてひかるちゃんを見つめる。
「保海、頑張りなさいよね!!」
「はい?」
思わず聞き返すわたしと違って、保海くんは何のことか分かったみたいで、顔を真っ赤にしていた。
11,好き?【優弥side】
入学式の日から、なざか目で追うようになった。
それが何でなのか、ぼくには全く分からなかった。
それを、教えてくれたのは友達の三枝ひかる。
『それってさぁ、あんたセイラに一目惚れでもしたんじゃない?』
『一目、惚れ……』
正直、驚いた。
ぼくはそれまで、一目惚れというものを信じていなかった。
だって、人を好きになるって見た目だけじゃないし、寧ろ内面を好きになるものだと思ってた。
それを覆したのが、彼女だった……。
彼女は、隣からぼくが視線を送っても全く気付かず、ずっと寂しそうに下を向いていた。
そんな彼女が心配で、どうしても話したくて、校外学習の自由班が一緒になるよう三枝に頼んだのは、間違いなくこのぼくだ。
そのお陰で……。
「おはよう、セイラちゃん」
「あっ保海くん、おはよ」
こんな風に話すことも出来るし、彼女のふわりと花が咲くような笑顔も見ることが出来る。
そして、話せば話すほど……きみを好きになっていくんだ。
笑顔はもちろん好き。寂しそうな顔は、出来れば見たくないけど好き。驚いた顔も好きだし、怒った顔も好き。
全部全部、好きなんだよ。
きみは、いつになったら気付いてくれるんだろうね……?
12,きょうだい【星姫side】
今日はついに校外学習当日。
すっごく気が重い……。
班のことじゃないんだよ、そうじゃなくて……。
校外学習って……山登りやるらしいの!
わたし、運動音痴なのに……嫌だな、迷惑かけちゃうよ。
「あら……あんた、朝から暗いわねー」
「お姉ちゃん……」
「山登りなんでしょ?楽しそうじゃん!」
「だって……わたし……」
「もう、元気だしなさいよ!」
その言葉と共に、ばしっという音がして背中に痛みが走った。
「うわ痛そ……レイラってマジ馬鹿力持ってるからな」
「なんか言った、兄貴?」
「やー、何も?言ってないよ?」
あぁ、お兄ちゃん……そんなに目を泳がせてたらだめじゃない。
お兄ちゃんは6歳年上で『皇翠(きすい)』、お姉ちゃんは4歳年上で『鏡姫(れいら)』。
きょうだいの仲はとっても良いんだ。
お兄ちゃんはちょっと小心者で頼りないところもあるけど、いざってときは結構頼りになるし普段から穏やかで優しい。お姉ちゃんと言い合いとかしてると幼く感じるけど、頭も良いし面白い。
お姉ちゃんは男気あふれる元気っ娘。たまに、お兄ちゃんよりも男の子っぽいんじゃないかって思ってしまう程。さっきみたいに手加減は一切してくれないけど、でも優しいし可愛い。
「セイラ、何で山登り嫌なの?」
「えぇ……だって滑るし、落ちそうだし、皆に迷惑かけちゃいそうだし、あと……」
「聞いたわたしがバカだった」
「ほんとだな。セイラさ、そんなマイナスのことばっか考えないで、もっと楽しいこと考えればいいんじゃね?」
……だめだ、通じない。わたしとしたことが、忘れてた。
わたし以外の家族全員、アウトドアなんだった……。
「わたしたちも行きたいところだけど!」
「おれらの代わりにセイラが楽しんで来い!」
あぁ……やっぱりだ……。
りのん、やっぱり、小説上手いねぇ!
これからも頑張れ!
>>38
わぁ〜初音ちゃん〜
ありがと〜頑張るね〜
13,校外学習-前編-【星姫side】
「セイラ……顔色悪いよ?」
「……ひかるちゃん」
目的の山までバスで移動しているとき。
隣の席に座っているひかるちゃんが俯いているわたしを心配そうに覗き込んできた。
「もしかして、酔っちゃった?大丈夫?」
「大丈夫よ……。酔ったんじゃなくて、気が重いだけなの……」
「そう?じゃあ、窓の外見たら?気がパァッて晴れるよ!」
ひかるちゃんに促されるまま、外に視線を向けると。
「っわあ……!」
都会からは大分離れたらしく、高層ビルは一切ない。
その代わりに、カラッと晴れた綺麗な青空や、遠くのほうに見える、緑色の大きな山のシルエットが目に入る。
「綺麗……!」
「でしょ?」
ひかるちゃんの、まるで自分がこの景色を作ったかのような口調に少し笑っちゃったけど、ひかるちゃんは気にしてないみたい。
「セイラ、あたしはセイラのこと絶対守るからね!落ちるときは、あたしも一緒だ!」
「え……っと、ひかるちゃん?」
急にそんな宣言をしたひかるちゃんは、苦笑いするわたしを見て、堂々と言った。
「大丈夫、セイラが運動音痴なの、とっくに知ってるから!安心して」
……はい?
「ちょっと待って、何でわたしが運動音痴……」
「分かりやすすぎだもーん」
「うわぁ……恥ずかしい」
「別にいいじゃん。セイラが運動できたら、逆に『え?!』ってなるしさ!」
ちょっとひかるちゃん、地味に酷くないですかね?
『2組のみなさん、もうすぐ瀧山(たきざん)に到着しますので、近くに寝ている人がいたら起こしてあげてください』
綺麗なバスガイドさんのマイク越しの声にハッとなる。
やっぱり、嫌だ……。
「さぁっ!セイラ、頑張ろーねっ」
ああぁぁ、今すぐ家に帰りたいーっ!!
ひかるちゃん…🌼💕
42:Rinon◆V6:2017/08/03(木) 15:30 >>41
もしかして…ういちー、ひかるちゃん好き?
>>42
( ゚ー゚)ウ ( 。_。)ン
>>43
そっかァ。。。
でも、裏があるかもよ…?
>>44
ナンダッテー!=͟͟͞͞(꒪ᗜ꒪ ‧̣̥̇)
>>45
分かんないけどね…てか、教えないけど。。。
Rinonさん、読んだよ!
『解フル☆』作者の薫です!
皆さん言ってるけど文才あるね!
いろいろ参考にしたい(*≧∀≦*)
面白いし、涼夏ちゃんがセイラちゃんをいじめてたなんて考えられないよ!
あと、Rinonちゃん(か、Rinon)って呼んでいい?
私のこともぜひ薫って呼んでください‼
では。これからも頑張って!
>>47
光栄です、薫先生っ!
いやいや先生の足下にも及びません。。。
まァ、本性を隠してるってやつね…(ΦωΦ)ふふ・・・・
りのちーでいいよ!!
薫ちゃん…いや、先生!
ありがとう、頑張りますっ!!
じゃ、りのちーって呼ぶね!
薫先生なんて…………。
プライベートはちゃん付け、小説の話のときは先生、って感じかな(笑)
小説、お互い頑張ろうね!
追伸 わたしも小説まだまだだよ!
お互いに頑張ろう!(←さっきも書いた)
>>49
うん!
薫先生は、薫先生なの!!
頑張ろーねっ!!
いやいや、素晴らしすぎですます。。。
ガンバローネ!٩( ๑•̀o•́๑ )و
14,校外学習-中編-【星姫side】
班ごとに地図を見ながら色々なコースを辿って、まずは頂上まで行く。
それからまたもや色々なコースを通って下山する。
完全なる班行動だし、先生も先に頂上に行っちゃうんだって。
「行くぞー」
「「「「オーーっっ!!」」」」
そしてなぜか、うちの班だけ意味深なかけ声を発して山に入る。
昨晩こちらのほうでは雨が降ったらしくて、いつにも増して滑るらしい。
はあぁぁぁ……嫌だなぁ……。
だってさ、わたし以外の全員が運動部なのよ?!
絶対、足引っ張るよぉぉ……。
そして早くもみんなの姿がどんどん離れて行っている。
「まっ……待って、置いてかないで……っ」
届くはずのない声を必死に振り絞って、呼びかけるもののやはり気付いてくれない。
あぁ……もう、わたしはダメだ……。
地図もないし迷子になっちゃう。
その前に、滑り落ちて大怪我して帰れなくなるかも……。
そんな自分の発想に泣きそうになるが、それを堪えて足を前に進める。
「きゃっ……!!」
踏みしめた瞬間ずしゃ、と嫌な音がしたと思ったら、すでに転んでいた。
固まっていない土で滑って、それはもう盛大に。
まあ、誰も見てないからいいや。
そう思って顔を上げると。
「……ぷっ」
そこにはなんと、あの保海くん。
「なっ……なんでいるの?!」
「なんでって、盛大にコケてる班員を助けに来た」
「わ……」
恥ずかしい!見られた!!
「ほら、立って。行くよ」
そう優しく言って手を差し伸べてくれた彼にするりと出た言葉。
それは「ごめんね……」だった。
「別に?ぼくがやりたくてやってるだけだし」
「そっか……ありがとう」
「よっし!じゃあ、行くぞー!」
「おーっ!」
そのまま保海くんに手を引かれ、何度か転びながらも無事、頂上に辿り着くことが出来た。
あとは、下山するのみ!
めちゃくちゃ上手いよ〜!
りのん〜💕
やっぱりのんは天才!!神!!
下山は一体どんなことが…?
保海くんやっさし〜❤
読んだよ!
保海くん優しい♪
もう、セイラちゃんを裏切る人が現れませんように!
>>52
ありがと〜
そんな、天才とか…神とか…言い過ぎよっ!!
えへへ〜保海くん、地味にお気に入りかも♡
>>53
ありがとう!
そうだね〜優しいね〜こんな人いるのかね〜
ほんとだよねっ!!((←星姫を追いつめてる犯人