カルマです。私は小説を1からまた始めたいと言うことで、また小説を書きます。1日2回のペースで行けるようにしたいです。
アドバイス、感想とかもくれると幸いです。
>>2 登場人物
>>3 ストーリー
>>4 プロローグ
登場人物
雨宮 円香(あまみや まどか)
小6。少し大人しく、休み時間は図書室で過ごしている感じ。
星也のことを好きになる。
永崎 星也(ながさき ほしや)
明るくて、円香とは正反対の性格。たまに、一人でいる円香に声をかけたりしている。
水原 真帆(みずはら まほ)
円香の小1からの唯一の親友。真帆も円香とは正反対の性格。
五十嵐 陸(いがらし りく)
少しクールな感じの男子。実は、○○が好き…?
ストーリー
大人しい性格の主人公、円香は星也にたまに、話しかけられるうちに好きになってしまい…?!いったい、恋の行方は?!
プロローグ
「ふぁ…」
朝の6時。私は小さなあくびをして起きる。
カーテンを開けると、真っ青な青空。太陽が光を差している。
おっと…自己紹介を忘れていました。私の名前は、雨宮 円香。今日から小学6年生です。目立つことが特に苦手です……
「おはよ…」
私は眠い目を擦りながら、リビングへ向かい、家族に挨拶をする。
ドアを開けると、コーヒーの香ばしい香り、トーストの匂いが部屋に広まる。
「あら、円香おはよう。そろそろ一樹を起こしてくれる?」
お母さんはにっこりと、私に挨拶をすると、お兄ちゃんを起こすようにと頼まれ、また階段を上る。
私のお兄ちゃんの雨宮 一樹。中学3年生。こんな静かな私に優しくしてくれます。読書好きの私に本を貸してくれたりしてくれます。
「お兄ちゃん。起きてよ〜」
私はお兄ちゃんの体を優しく揺すりながら起こす。
すると、お兄ちゃんは素直に起きる。
「あら、今日は早いわね。早くご飯食べなさい。」
お母さんはみんなに呼び掛けると、お父さんとお兄ちゃん、私は椅子に座る。
私は「いただきます」をすると、最初にトーストを食べ始めた。
「今日は確か、2人とも学校なんだよな?」
「うん。入学式の準備とかでいろいろと忙しいよ。」
私は苦笑いをしながらトーストを食べる。
食べ終わると、さっそく身支度をきちんとする。
今日はカーディガンを着ておこう。髪も一本に纏めて結ぶと、家を出た。
第1章ー新学期のスタートラインー
「今日は本当に良い天気…」
私は青空をにっこりして眺めながら登校している。
周りは桜がもう少しで咲きそうだ。
「円香!おはよっ!」
「あ!真帆ちゃん!おはよう!」
真帆ちゃんは、肩をトントンと叩いてにっこり笑って挨拶をする。
彼女は、水原真帆ちゃん。私の親友です。私とは正反対の性格で、尊敬できる人です。
「もう!6年生なんだからちゃん付けはやめてよね!」
「なんか、呼び捨てだと恥ずかしい…って言うか…」
私が真帆ちゃんに、ちゃん付けをしていて、照れくさいのかわからないけど、少し怒りながら言う。
そう…私は呼び捨てにすると、恥ずかしい…って言うか、私らしくないって言うか…まぁ、そういう感じです(笑)
学校に着くと、丁度昇降口が開く時間で、学校までダッシュで行った。で、でも…真帆ちゃん待ってよ〜!
真帆ちゃんは足が速くて、学年トップ3に入るくらいの運動神経抜群。でも、私は水泳が出来ても、それ以外は全部無理!だから、追いつけないよ〜(泣)
「雨宮さん大丈夫?」
後ろから私を心配してくれてる人がいた。私は後ろを振り返ると………
「永崎君!」
永崎 星也君。クラスの中でも一番明るく、リーダー的存在。永崎君も私とは正反対。
「一緒に行こう?」
「あ、うん!」
永崎君は優しく声をかけてくれた。私は迷ったけど、結局、永崎君と学校に行くことに…
「今日から6年生だね〜!雨宮さんは、楽しみなことある?」
「う〜ん…本を読むこと…?かな…」
永崎君の質問に、私はじっくり考えた。でも、私は、本が一番大好きだから、また本を読むことだと思った。
「そう言えば、雨宮さんって、1年間本を借りた数1位だったもんね!」
「うん!本が大好きだから!」
「やっぱり、雨宮さんは、その笑顔の方が良いね!」
永崎君はニコッと、私に笑いかけた。少し胸が痛んでしまう。これはいったい……
そんなことを考えていると、いつの間にか学校に着いていた。
「おーい!円香〜!」
「真帆ちゃん!ごめんね、私行くね。ありがとう。」
「ううん、俺こそ楽しかったよ!」
私は、真帆ちゃんを見つけると、恥ずかし気に、永崎君にお礼を言うと、また、永崎君はニコッと笑う。
なんだろう…また、胸が痛む…今日学校休んだ方がよかったの…?
「ごめんね!円香が運動苦手なこと知ってたのに…」
「ううん、大丈夫だよ。」
真帆ちゃんは、反省している顔で、私に謝る。
別に、気にしてもいないし大丈夫だよ。
「話変わるけどね、今日さ、転校生来るらしいよ!」
「転校生…?」
私は上履きを急いで履くと、真帆ちゃんと一緒に歩き始めた。
転校生かぁ〜…男の子かな?女の子かな?仲良くなれるといいなぁ〜…
「楽しみだよね!」
「うん!」
なんだか、教室に行くのが待ち遠しい!
教室に着くと、黒板に席の並び順が書いてあり、私はプリントに書いてある通りの席に座る。
「また、ここか…」
私は最後に「はぁ…」と大きくため息をつく。
てか思えば、私……転校生の人と隣じゃん…!!
「みんなおはようございます!」
机に何もない状態にすると、先生が入ってくる。
担任は去年と同じ先生だと予想がつく。
「今日は転校生がいます!」
あ!真帆ちゃんが言ってた通りだ!
心の中の自分は、凄く嬉しそうだ。男の子か女の子か楽しみ!…だけど、隣ってことは、男の子かな…?
「入ってきて!」
先生が大きな声で言うと、何故か私が緊張してしまう。
どんな人か気になってしまう。
「……」
男の子は黙って、教室に入ってくる。
なんだか、クール系でカッコいい感じの男の子だ。
「自己紹介してね?」
先生は、転校生の男の子ににっこり笑って言う。
すると、男の子は黒板に名前を書く。まるで、男の子とは思えないくらいの綺麗さだった。黒板には、『五十嵐 陸』と書いてある。
「五十嵐 陸です。よろしく…」
五十嵐君が自己紹介を終えると、パラパラと拍手がなる。
「んじゃ、この雨宮さんの隣ね」
私は先生の言葉にドキッとした。
つ、ついに、私と隣に!き、緊張して、胸がドキドキする…
「え、えっと…はじめまして…雨宮 円香です…」
私は少し怖くなり、小さな声で自分の名前を言う。
すると、五十嵐君は、さっきのクールな顔とは違う、優しい笑顔になった。そして、私に口パクで、「よろしく」と言った。
なんだか、スッキリした…五十嵐君…優しそう…
「では、そろそろ始業式が始まりますので、体育館に行きますよ〜!」
先生はパンッと手を叩いて、みんなに呼び掛ける。
始業式もあるし、新任式もある。なんだか、わくわくしてくるなぁ〜…
「あの…雨宮さん…」
「ん?」
移動中、後ろから声を掛けられた。私は後ろを向くと、五十嵐君だった。
「どうしたの?」
私は頭に『?』を浮かばせながら、五十嵐君に聞く。
すると、五十嵐君は私の隣に来る。五十嵐君意外と、私より大きい…5cmくらい違うな…
「先生から学年集会の時に自己紹介してって言われたんだけど、どうしたらいいか?」
「う〜ん…」
五十嵐君は困った顔で私に聞いてくる。
私はう〜ん…と考える。
私に言われてもな〜…すると、私はハッと思い付く。
「普通に、「五十嵐陸です。よろしくお願いします。」って言うだけで良いと思うよ!」
「そっか。ありがと」
私はパッと思い付いたことを言う。五十嵐君はホッとした表情でお礼を言う。
なんか、さっきの五十嵐君可愛かった…クール系なのに。
体育館に着くと、学年ごとに座っている。私達は一番後ろの所に座る。
全クラス集まると、最初に新任式が始まった。
「では、新任の先生ステージにお上がりください」
教頭先生はマイクに向かって言う。
ステージに今年新任していた先生達が上がってくる。怖そうな先生もいるし、優しそうな先生がいて、いろんな先生がいる。
「皆さん、はじめまして!○○小学校から来ました…」
いろんな先生の自己紹介が始まる。私は毎年これが一番の楽しみだ。どんな性格で、どんな喋り方かが気になってしまう…て言うか、重いね…
新任式が終わると、次に始業式。
始業式と終業式は嫌いな人いるよね…特に、あれだな…
「次に校長先生のお話です。校長先生お願いします。」
教頭先生がマイクに向かって言うと、校長先生はステージにあがった。
「うわ〜…校長先生の話きたわ…」
「あの校長、話なげぇよな…」
男女構わず、みんなはひそひそと、校長先生のことを言っている。
みんな、きっと思ったことがある。それは…校長先生の話。
「皆さん、ついに新学期ですね。皆さんは新しい学年になりました。今日は……」
校長先生の話は約7分くらい話した。あんま、時間はたってない気がするが、みんなはぐったりしている。
「では、教室に戻ってください。」
先生が生徒に呼び掛けると、みんな一斉に戻った。
「ねぇ、円香。なんか、五十嵐君と仲良いね!」
「えっ…!?」
真帆ちゃんは、ひそひそと五十嵐君のことを言う。
私と五十嵐君が………?男子と仲良くしちゃ、ダメってことなの?
教室に戻ると、大きなため息をつく。
よく、先生に『男女仲良くしろ』とか言われてるし…そんなに悪いことなの?
「はい。では、学年集会まで時間があるので、みんなで五十嵐君に自己紹介をしましょう!」
「え…」
先生が言ったことに思わず声に出してしまった。
自己紹介とかありえない…
私…自己紹介とかなんて無理…
「雨宮」
隣からトントンと肩を叩かれた。
男子からある紙を渡された。『私の悪口だったら嫌だな…』と思いながら、恐る恐る紙を開く。
すると、予想外なことが書いてあった。
『雨宮さん、リラックスして!
永崎 星也』
と書いてあった。
私は、ドキッとして永崎君の方へ視線を向ける。
すると、永崎君はピースをしてニカッと笑った。
永崎君…私のために…
「では、雨宮さんからお願いしますね!」
「は、はい!」
私は席から思いきり立ち上がった。
みんなからいろんな視線が向いてて怖い…
私は永崎君に貰った応援の紙を思い出した。私は一回深呼吸をして自己紹介をする。
「え、えっと…雨宮円香です。好きなことは読書…です。よ、よろしくお願いします!!」
最後は早口になってしまったけど、みんなはパラパラと拍手をしてくれる。なんかすっきりしたな…
こうして、みんなの自己紹介が終え、学年集会も終えた。五十嵐君もなんとか、自己紹介に成功した。
お昼になると、今日は早めに昼食を食べることになっている。
お弁当の時に絶対にやる、好きな人同士で食べること!でも、一つだけ条件がある。男子も入れること!
なんか、照れくさいけど一応慣れてるけどね…
「円香〜!お弁当食べよっ!」
「う、うん!」
いつも真帆ちゃんは、一人でいる私を誘ってくれる。男子って誰来るのかな…?
「雨宮さん達。ここ俺達もいいかな?」
声がする方を向くと、五十嵐君と永崎君がいた。
しかも、机を運んでたし…
「うん!もちろん!円香は大丈夫?」
「う、うん!」
「ありがとう!俺、雨宮さんの隣に移動するね!」
永崎君は私の隣に机をくっつけた。真帆ちゃんの隣は五十嵐君だ。
なんだか、にぎやかになりそう!
「いただきます!!」
永崎君が元気な声で言うと、私はわくわくしながらお弁当を開ける。すると…
「………」
私は黙ってしまった。
だって…嫌いなピーマンが入ってるんだもん…
「あれ?円香、野菜炒め減ってないけど…」
「………」
私はギクッとした。
い、言えない…ピーマン入ってるから食べれないって言えない…!
「はは〜ん…さては、ピーマンがあるから食えないのだな!!」
「ギクッ…」
真帆ちゃんは、ニヤリと笑った後、探偵のように答えた。私はつい効果音のような物が声に出てしまった。
さ、さすが…真帆ちゃん鋭い…
「とにかく!一つで良いから食べな!」
「う、うん…」
私は恐る恐る箸でピーマンを取る。
手がぷるぷる震える……
「さぁ、行くのだ!」
私は目をギュッと瞑って、口の中に入れる。
って…あれ?全然味しない…なぜ?
目を開けると、真帆ちゃんと五十嵐君はぽかーんと口を開ける。
私は永崎君の方を見る。すると、なぜか私が口に運ぼうとしたピーマンがあった。
「な、なんで!?」
「いや〜…なんかピーマン旨そうに見えてつい…」
永崎君は頬をかきながら言う。
永崎君………なんというお優しい方なんだ!
お弁当の時間が終わると、ついに入学式準備。面倒くさいな…
「皆さ〜ん!入学式準備の担当場所をしっかり見てから移動してくださ〜い!」
先生はプリントをピラピラとさせて、黒板に貼る。
私は、混んでるときに行くのが嫌だから、机にジッとしていた。
「雨宮さん、見ないの?」
「混んでるとなんか嫌で…」
永崎君が顔を除き混むと、私は少し苦笑いをして言う。暗い顔で言うと、心配かけちゃうし…
「んじゃ、俺と一緒に行こうよ!」
「えっ!?」
私は永崎君に腕を掴まれ、黒板に向かう。
えっと…私は…あっ!あった!
「昇降口…か…」
「俺も昇降口だ!雨宮さんと一緒!」
「そうだね」
呟く私に、彼はニコニコと私に笑いかける。
心の中に永崎君と一緒で嬉しく思う自分がいる。これって恋なの?でも、私には好きな人がいるんだから…
2.ドキドキが止まらない理由
掃除の場所に永崎君と一緒に行く。
なんでドキドキするのかがわからない。異性と一緒に歩いているから?いや…男子と歩くとドキドキしないんだけどなんで…?
「んじゃ、窓拭きの前に箒でゴミとかを出そうよ」
「う、うん!」
私は箒を持つと握りしめる。心の激しい音を少しずつ抑えていく。
私は、箒でゴミを掃いていく。
「こんなにゴミあるんだね〜!」
永崎君は緊張も何もなしでニコニコと笑いながら言う。
緊張してるのって私だけ?
「円香ちゃん」
「え!?」
思わず顔を上げた。
少し低めの声で聞き覚えのない声で私の下の名前で呼ぶ。
「え?あぁ!ごめん!つい名前を出しちゃって!」
「ううん、円香で良いよ。その代わり私は星也君で!」
「うん!」
♥♪♥♪♥♪♥♪♥♪♥♪
♥♪
「う〜ん…」
私は箒で奥のゴミを取ろうと必死になりながら唸る。
なんで〜?私が小さいから〜?
「貸して」
困っている時、永崎く…嫌、星也君は私の箒を取り、奥のゴミを取ってくれた。
「俺は奥のところのゴミを集めるから、円香ちゃんはちりとりしてくれる?」
「あ、うん!」
私は箒を返してもらうと、ちりとりを手に取り、ゴミをちりとりの中に入れ始めた。あっという間にゴミは大量。
「ゴミ、大量だな〜!」
「だよね!」
そんな会話をしながら掃除をする。
なんか正直、星也君と一緒にいると楽しい…
箒を片付けると、窓を拭き始めた。
私は低い方で星也君は高い方をやることになってしまった…
「はぁ…」
「円香ちゃん…ごめん…」
「え?」
星也君の突然の謝りに思わず驚いてしまう。
なんで、星也君が謝る必要があるの…?
「俺、なんか悪いことしちゃったかな…って…」
「ううん。そんなことないよ!星也君は凄く優しいもん!」
「そうかな?ありがとう!」
星也君は私に眩しい笑顔を見せた。
あれ?なんか、さっきから胸のドキドキが止まらない…なんで…?もしかしてこれが恋……?
好きな人がいるのに…って言っても星也君のことだけどね……
3.初恋
「えぇ!?永崎を!?」
「しー!!」
下校中、真帆ちゃんと歩いているときに初恋をしてしまったことを言うと、真帆ちゃんはびっくりで大声を出した。
で、でも良かった…誰もいなくて…
「え?は?ちょっと頭整理させて…」
真帆ちゃんは頭を抱え、整理し始めた。
ちゃんと、意味が通じてるかが心配だ…
「よし整った。つまり、いつの間にか恋をしたってこと?」
「う、うん…」
正直言うと、自分でもわからない。恋は初めてしたから全然わからない…
今日、本屋に行って恋愛小説とか漫画買おうかな…
「あ!そうだ!恋のこととかわからない時は、恋愛小説とかどう?」
「私も似たこと考えてた!本屋に行って買ってこようかな…って」
「んじゃ、決まり!3時に集合ね!」
「うん!」
私と真帆ちゃんは途中で別れた。私は家まで走っていった。今までよりも速く走っていく。
家に着くと、息は荒くなっている。
家に入ると、勉強に取り掛かる。今の時刻は2時25分を指している。
静かな空間で、聞こえるのは鉛筆と時計の音だけ。
♪☆♪☆♪☆♪☆♪☆♪
あれから何分経っただろうか。時計を見ると、2時55分を指していた。
「や、ヤバい!」
私は急いで行く準備をして部屋を飛び出して行く。
「行っていまーす!」
「気をつけるのよ!」
玄関を飛び出すと、お母さんの声を外にも聞こえる。私はそのまま本屋へ走っていった。
「はぁ…はぁ…おーい!真帆ちゃ〜ん!」
私は息切れをして走ってると、本屋の前に真帆ちゃんが座っている姿を見つけ、大きく手を振った。
「ご、ごめん…待った?」
「ううん、今来たとこだよ。さ、入ろ!」
真帆ちゃんと私は早速本屋の中へ入った。
本屋はすっかり入学シーズン。学校のことについて書いてある本、小学1年生が読む本などたくさん置いてあった。
「もう、円香!本選ぶ時間なくなっちゃうよ?」
「ご、ごめん。今行くね」
私は本から目を離したら、すぐに真帆ちゃんを追いかけた。
♪☆♪☆♪☆♪☆♪☆♪☆♪☆
「あ、この小説面白そう…」
「あ!これ、確かに面白そう!買ってみたら?私も丁度選び終わったし!」
「うん!」
私は他にも漫画1冊を買って、本屋から出た。
「ねぇ、公園とか行く?」
「あ!行きたい!」
「んじゃ、行こっ!」
私と真帆ちゃんは少し本屋から遠い公園へ向かった。
私達はお喋りをしながら歩いて、公園に着くと、二人の男子が遊んでいた。
「あの二人見覚えあるような…」
「う、うん…」
私は真帆ちゃんが言ってることに返事をしてうなずく。
すると、その男子達は私達に気づいて、
「おーい!円香ちゃんと水原さ〜ん!」
と、大きな声で私達の名前を呼ぶ。
私達は、公園に入ると、星也君と五十嵐君がいた。
「ねぇ、一緒にバトミントンしようよ!」
「や、やりたい…」
星也君から誘われると、ポソッと言った。
「円香がやりたいなら私も!」
真帆ちゃん…
私は、心がぴょんぴょん跳ねるくらい嬉しかった。
「んじゃ、グーパーで決めようか!」
星也君が中心として進めていく。
「グーッパー!」
一発で決まった。
真帆ちゃんと五十嵐君はパー。そして、私は………星也君と一緒!
「良かったね」
と、真帆ちゃんはにっこりと笑い、口パクで言う。私は何も言わずに、ニコッと笑顔を見せた。
「んじゃ、行くよ〜!それ!」
真帆ちゃんは、一発目から思いっきり羽根を打つ。
て、てか…スピード速すぎ〜!!
「ふぎゃ!」
私は羽根を取ろうとすると、転んで変な声まで聞こえてしまった。
や、ヤバイ…この場から消えたい…
私は泣くのを我慢して唇を噛み締め、落ち着かせる。だんだんと泣きたい気持ちが収まっていく。
「円香!大丈夫?ごめんね。私が一発目から強く打っちゃって…」
「ううん、大丈夫だよ」
驚いて申し訳なさそうな顔をしている真帆ちゃんに私は、真帆ちゃんを落ち着かせようとにっこりと笑って言った。
「大丈夫?立てる?」
すると、目の前に影が見えて上を向くと、星也君が私に手を差し出す。
私は星也君が差し出した手に手を置いて起き上がった。
♪☆♪☆♪☆♪☆♪☆♪☆
「とりゃぁ!」
私は頑張って思いっきり羽根を打つと、ポーンと高く跳んだ。
「良かったね!円香ちゃん!」
「うん!」
星也君はまるで、自分のことのように喜んでくれる。なんだか、心がポカポカする…
すると、真帆ちゃんのバッグの中から携帯の音が聞こえる。
「ごめん!すぐ、戻るから!」
真帆ちゃんは携帯を手に取って、トイレの裏に行った。
「やっべぇ…」
「陸、どうしたんだ?」
「俺、そろそろ塾だわ…星也と雨宮じゃあな!水原に伝えといて!」
五十嵐君は、リュックを背負って、自転車を漕ぎながら帰っていった。
五十嵐君が帰るのと同時に、真帆ちゃんが戻ってくる。どうやら急いでる模様。
「ごめん!お爺ちゃんの病気悪化ししゃったらしくて、今日急に病院行くことなっちゃった!ごめん!永崎、円香をよろしく頼むね!じゃあね!」
真帆ちゃんは息継ぎをする暇もなく早口で言って、そのままダッシュで家に戻る。
取り残されたのは、私と星也君だけ。
正直、何を話せば良いのか、何で遊べばいいかわからない。
「円香ちゃん」
「は、はい…!」
星也君から呼ばれた瞬間、びっくりして返事をする。
「別にびっくりしなくてもいいよ」
星也君はクスクスと楽しそうに笑う。
星也君、本当に優しい…この場で『大好き』って叫びたい…!!
「もう暗くなるし、帰ろっか。」
「う、うん!じゃ、バイバイ」
星也君が立ち上がると、私も立ち上がる。
私は荷物を持ち、星也君に向けて手を振ったその瞬間______
「ほ、星也…君…?」
「ご、ごめん…ただ、円香ちゃんを贈りたいだけで…」
「え!?い、良いよ!遠いし…」
「いや、俺が贈りたいだけだし…行こう」
私は星也君に腕を掴まれたまま、歩き出す。
う、腕のこと言った方いい…かな…?
も、もしかして、気づいてないのかな?一応言っとこうかな…
「星也君…あの、腕…」
「え?わぁぁ!!!!」
星也君は首をかしげて後に、私の腕を見ると、顔を真っ赤にしてびっくりする。
そりゃあ、びっくりするよね…
「ごめん!ほんっとごめん!無意識になっちゃって!」
「ふふふ。ううん、大丈夫!」
赤くなってる星也君を見て、私はつい笑ってしまう。
学校では、そんな顔しないから凄く新鮮だな…
「あ、星也君ここまでで良いよ。あと一人で大丈夫!」
「そう?んじゃ、また明日!」
「うん!じゃあね!」
横断歩道前になると、星也君と別れる。
丁度別れると、パッと信号が青に変わり、私は歩き始める。
今日はなんか嬉しかったな…今でも早く、誰かにこの事を教えたい!!早く…早く明日になってほしい…
4.嫌な予感?
次の日___今日は入学式。なんだかお姉さんになれる感じがしてわくわくしてくる。
「行ってきまーす!」
「行ってらっしゃい!忘れ物ない?」
「うん!大丈夫!」
そう返事すると、家から飛び出していく。
私は走りながら空を見上げる。昨日よりももっと綺麗な空だった。
なんだか、今日は良い一日になりそう!
「円香ちゃーん!」
「星也君!」
後ろから聞き覚えるのある声がして、後ろを振り返ると星也君がこちらに向かって走ってくる。
登校中から会えるなんて!神様に感謝したいくらい!
「おはよ!」
「おはよう」
私と星也君は同時に挨拶をした。
思わず同時だったから吹き出して、笑ってしまった。
「なんか凄いね!」
「そうだね!」
そんな風に笑いながら学校へ向かう。
「お、おはよ…」
私は小さな声で挨拶をする。
なんかスルーされそうだな…
「円香ちゃんおはよ〜!」
「おはよう!」
クラスの女の子が次々と挨拶をしてくる。
私はみんなが挨拶をしてくれてるのを見てホッとする。
「雨宮さん、おはよ」
隣の席で、五十嵐君が挨拶をしてくる。
「あ、おはよ…」
私は緊張気味で挨拶をする。
正直、五十嵐君って少し怖いんだよな…
「ふぅー!!みんなおっはよー!」
「真帆おはよー!」
「朝から元気良いね〜!」
黒板側のドアからバーンと出てきた真帆ちゃんにみんなは挨拶をする。
「真帆ちゃんおはよう」
「あ!円香!おはよ!昨日ごめんね。先帰っちゃって…」
「ううん、大丈夫だよ!」
私はニコニコしながら言う。
真帆ちゃんに昨日あったこと話したいな…
♪☆♪☆♪☆♪☆♪☆♪
「皆さんおはようございます!」
先生が黒板側のドアから入ってくる。
先生は教卓にプリントを置く。
「えっと…今から入学式が始まるので、今すぐに体育館に行ってくださいね」
先生はそう告げて教室から出ていく。
クラスのみんなで自分達で並んでいく。
「また、校長の長話が始まるぞ…」
「だよな〜。倒れた方マシ」
移動中に男子が面倒臭そうに、愚痴を言う。
確かに、校長先生の話は凄く長いって思う…でも、内容的に面白いから好きだな…
「なんか体育館すげぇな」
みんなは目を輝かせて、体育館の中をキョロキョロする。
私もみんなに釣られて、キョロキョロし始める。こんなに綺麗に飾りつけされてて素敵だと思う。
6年生のところの椅子に座ると、校長先生が教卓に置いてある、マイクを手に取った。
『ただいまより、可愛い64名の1年生が入場します。皆さん大きな拍手で迎えましょう!』
校長先生がそう言うと、みんなは体育館の出入り口を見た。
担任の先生を先頭にして、1年生が可愛らしく歩いていく。
「可愛い……」
私は思わず、言葉を漏らしていた。
「だよね。俺も可愛いと思う」
後ろから星也君がニコッと笑って言う。
私は星也君にニコッと笑顔を返した。
☆♪☆♪☆♪☆♪☆♪
「円香、気をつけて帰ってね〜!バイバ〜イ!」
「うん。バイバ〜イ」
私は軽く手を振りながら、真帆ちゃんと別れる。今日は星也君と二人きりになったこととか言ったら、自分のことのように喜んでくれた!
両想いになれると良いんだけど…
「…………」
私は静かな道を歩いている。
なんか、視線を感じる。
私は高速で後ろを振り返る。すると、そこには見たことがある人が立っていた。
「あ、あの…円香ちゃんいいかな〜?」
「え?あ、うん」
彼女は、同じクラスの横山 莉愛ちゃん。クルクルとしているロングヘア、白い肌、小顔で背も小さい。お人形みたいな女の子で、私は憧れている。
「ちょっと、お願いがあるんだけどぉ〜…」
「う、うん…」
私は、ずっと考えている。きっと…
『星也君の協力かも…』
って思う。
「あのね、莉愛ね〜永崎君が好きなんだぁ〜。だから、協力してくれない?」
「え……」
莉愛ちゃんは毛先をクルクルさせながらお願いしてくる。
まさかの予想的中。どうしよ…私だって、星也君のこと好きなのに…
5.ライバル登場!?
「はぁ……」
学校から出ると、私は大きなため息をつく。
だって、昨日のことが頭をグルグルと回ってるんだもん…
昨日の莉愛ちゃんの言葉もずっと思い出してしまう。
「はぁ…」
私はもう一度ため息をつく。
私は昨日の最後のことを思い出す。
~昨日~
「え?きょ、協力って…私…」
「円香ちゃんだからお願いしてるんだよ?ね?お願い!!」
莉愛ちゃんはグイグイと責めてくる。
「じゃ、じゃあ、少し考えてみるね」
「うん!わかったぁ〜!じゃあバイバイ!」
「う、うん……」
♪☆♪☆♪☆♪☆♪☆♪☆
あぁ!!もう!私、どうしたらいいんだろ…
「ま〜どかっ!おっはよ!」
「お、おはよ…」
真帆ちゃんは、元気良く挨拶をしてくれたのに、私は暗く挨拶しか出来なかった。
「円香らしくないよ?どうしたの?」
「なんでも…ない…」
真帆ちゃんが心配してくれてるのに、私は首を振って否定する。
「嘘。ずっと円香の面倒見てたからわかる。言って?」
「真帆ちゃん……」
私の肩を掴み、真剣な顔で私を見つめている真帆ちゃんに私は涙目になってしまう。
私は、涙を流すのを堪えて、昨日の下校中に起きたことを話した。
「えぇ!?あのぶりっ子野郎か…んご!」
「ま、真帆ちゃん声おっきいよ!てか、ぶりっ子野郎って……」
私は大きな声で驚いている真帆ちゃんの口を抑える。
「ごめん!なるほどね…あの子男子から、良くモテてるからね〜…だから、永崎と莉愛ちゃん付き合っちゃうかもよ?」
「や、やめてよ〜!!」
真帆ちゃんは意地悪な笑みを浮かべて言ってくる。
私は涙目になりながら慌てる。
「あはは!ごめんごめん!ほら!もう学校目の前だから涙拭いて!」
「う、うん…」
私は真帆ちゃんから黄色のハンカチを貸して貰って、目から少し出ている涙を拭く。
私は自分の席に座ると、隣から五十嵐君が肩をツンツンとしてきた。
「おはよ…」
「え、あ…おはよう…」
私は五十嵐君からの挨拶に慌てながら挨拶を返す。
なんか恥ずかしいな…
♪☆♪☆♪☆♪☆♪☆♪☆
「皆さんおはようございます!」
「おはようございまーす!」
先生が教室入って挨拶をすると、みんな一斉に挨拶を返す。
「はい!今日は早速なのですが!」
先生は教卓をバンッと叩くと、黒板に何かを書いている。
えっと…席、替、え。席替えか!
「はい!今日は席替えをします!!」
先生が大きな声で言うと、みんなは大盛り上がりをした。
「くじ引きを一人ずつ引いて、黒板に書いてある席に机を運んでくださいね〜!」
「はーい」
みんな次々とくじを引いていく。私もくじを引く。
私は8番だった。8番の席は真ん中の一番後ろ!一番後ろなりたかったから嬉しい!
私は嬉しさと一緒に机を運んでいく。
私は机を下ろすと、隣には…星也君がいた。
「あ、円香ちゃん!」
星也君は私が隣に気がついたみたいでニコニコと笑う。
「あ!星也君…」
「隣だね!」
「う、うん!」
こんなに嬉しいのは久しぶりだよ!
神様ありがとう!!
「円香ちゃん、ちょっといい?」
莉愛ちゃんは、後ろから人差し指で私の肩をツンツンして、私を呼ぶ。
なんか嫌な予感しかしないな…
「あのね、席代わって!」
「え?」
莉愛ちゃんは手をパチンと合わせてお願いしてくる。
私、まだ協力するって言ってないのに…
「私、まだ協力してな……」
「ね?お願い!!」
言葉を言いかけると、莉愛ちゃんは、目をうるうるさせながらお願いしてくる。
「わ、わかった…」
私は仕方なく席を交換した。
「あれ?円香ちゃんじゃないの?」
「円香ちゃんは黒板見えづらくて変えて欲しいって頼まれたの!だから、交換したんだ!」
「へぇ〜…」
二人で話している声が前まで響く。結局、私はまた一番前に…
てか、私そんなこと一言も言ってないのに…
私は泣くのを我慢して、うつ向いてしまう。
頑張ってください❤
30:カルマ◆NI:2018/07/19(木) 21:30 >>29
コメントありがとうございます!
また、コメントしてくれると幸いです。
今後、萌夏さんの作品も見てみますね!
☆♪☆♪☆♪☆♪☆♪☆♪
『下校の時刻です。放課後残っている生徒は片付けをして、素早く帰りましょう。さようなら』
誰もいない教室で一人で本を読んでいると、教室に放送が響きわたる。
あぁ…もう15時55分か…
私は帰る準備をしていると、
「円香!一緒に帰ろ!」
「ごめん…今日一人で帰りたくて…」
「そっか〜…んじゃ、今度一緒に帰ろうね!バイバイ!」
「うん!ごめんね。バイバイ!」
真帆ちゃんが教室から出ると、私はため息をつく。
「ごめんね…」
私は小さな声で謝る。
私はランドセルを背負って、教室から出る。
昇降口に出ると、人はほとんどいない。私は一人で帰っていく。
教室は最悪な一日だ。席替えでせっかく星也君の隣になれたのに…莉愛ちゃんなんで嘘つくの…?酷いよ…
すると、私の目から何かの水滴が流れてくる。
「あ、あれ?私…なんで泣いてるの?」
私が目を何回も擦っても涙はまだまだ出てくる。
何でだろ……
「あれ?円香ちゃん?」
後ろから星也君の声がした。私はその声を無視して走っていく。
「ちょっと待って!」
星也君は、私を追いかけてくる。
お願い…来ないで……
すると、肩を掴まれ、振り向いてしまった。
「え……どうして泣いてるの?」
星也君は凄く焦っている。
ごめんね…
「え……あっ……ごめん…!」
私は星也君の手を振り払い、そのまま走り出していく。
星也君が追いかけてくる気配はなかった。
私は自分の家の鍵を開けて、自分の部屋に入り、ランドセルを背負ったまま、ベッド倒れ混む。
「私…卑怯だな…」
私はポソポソと小さく独り言を言う。
きっと星也君を傷つけて、莉愛ちゃんに嘘までついた…
私…卑怯者…!
♪☆♪☆♪☆♪☆♪☆♪☆
次の日になると、私はどんよりしていた。
昨日は全然眠れなかった。星也君と莉愛ちゃんのことで頭がいっぱい…
「おはよ…」
「おはよう。あら?円香、ちょっと暗いけど大丈夫?」
「え、うん!朝は少し機嫌が悪いだけ!」
ほら…今もお母さんに嘘をついた…なんて、最悪なんだろ___
「行ってきます…」
私はいつもよりトーン低めの声で学校へ向かう。
はぁ…今日は不幸が訪れそうだ…
そう考えると、憂鬱になってくる。
「あの、雨宮さんちょっといいかな?」
後ろから聞き覚えのない声が聞こえ、後ろを振り向いた。
「え…えっと……」
だ、誰!?全然知らない人…でも、同い年くらい…かな…
「僕、5年の吉沢と言います。雨宮さんにお話があって…」
その吉沢君?は真剣な顔で私を見つめながら言う。
「僕と…付き合ってください!」
「え!?」
いきなりの告白に驚いてしまう。
話したことないのに、告白されるって…全然意味わからない…
告白の返事どうしよ……
「えっと……」
「返事はどうなんですか?」
私は焦っていると、吉沢君は強引に近づいて来て、私の肩を掴む。
どうしよう…誰か、助けて…!
「俺の彼女に何か用?」
すると、私の肩から吉沢君の手を離して、私の前に誰かが立った。
「ほ、星也君と…莉愛ちゃん!?」
私は星也君がいるのはびっくりしたけど、莉愛ちゃんがいるのは、物凄く驚く。
「円香ちゃん、大丈夫?」
莉愛ちゃんは首をかしげて聞いてくる。私はこくりとうなずく。
「あのさ、俺の彼女に無断で触れないで?」
「す、すいませんでした!!」
星也君は、吉沢君をにらみつけると、吉沢君は走り去っていく。
「大丈夫?」
「う、うん!」
星也君から聞かれると、首を縦に動かす。
て言うか、なんで莉愛ちゃん、私を助けに来たの……?
6.理由
休み時間になると、去年と同じように、図書室へ向かう。私は、図書室に居ると、何だか落ち着く。
「失礼します…」
私がポソリと言うと、しーんと静まる。
誰もいない…この方が少し安心する。
私はお気に入りの景色が良い席に座る。
ピンク色に染まっている木、色とりどりのお花など、こういう風景がずっと眺められたら良いなっていつも思ってしまう。
「失礼します。円香ちゃんいる?」
出入り口から、聞き覚えのある声が聞こえ、振り向く。
「り、莉愛ちゃん…」
そこには、莉愛ちゃんがいた。
気まずいな……
「ここ座っていいかな?」
「う、うん!どうぞ…」
莉愛ちゃんは、私の隣の椅子を触りながら聞くと、うなずきながら言う。
ど、どうしよう…朝のことでわかんないよ…
星也君と仲良く登校してて、それで邪魔しちゃったかな…?
「あ…あのっ…」
「あのね、円香ちゃん…」
私が言いかけると、莉愛ちゃんが私に声をかける。
「もしかして、私と永崎君の邪魔しちゃったって思ってる?」
莉愛ちゃんは私の目を見ないで話す。
私はビクッとしてこくりとうなずく。
「やっぱりか…」
莉愛ちゃんは最後にため息をつく。
な、なんか悪いことしちゃった…?
「私、円香ちゃんに謝りたいことあるの…」
「え…?」
私は驚き、莉愛ちゃんの方を向く。