プロローグ
「ふぁ…」
朝の6時。私は小さなあくびをして起きる。
カーテンを開けると、真っ青な青空。太陽が光を差している。
おっと…自己紹介を忘れていました。私の名前は、雨宮 円香。今日から小学6年生です。目立つことが特に苦手です……
「おはよ…」
私は眠い目を擦りながら、リビングへ向かい、家族に挨拶をする。
ドアを開けると、コーヒーの香ばしい香り、トーストの匂いが部屋に広まる。
「あら、円香おはよう。そろそろ一樹を起こしてくれる?」
お母さんはにっこりと、私に挨拶をすると、お兄ちゃんを起こすようにと頼まれ、また階段を上る。
私のお兄ちゃんの雨宮 一樹。中学3年生。こんな静かな私に優しくしてくれます。読書好きの私に本を貸してくれたりしてくれます。
「お兄ちゃん。起きてよ〜」
私はお兄ちゃんの体を優しく揺すりながら起こす。
すると、お兄ちゃんは素直に起きる。
「あら、今日は早いわね。早くご飯食べなさい。」
お母さんはみんなに呼び掛けると、お父さんとお兄ちゃん、私は椅子に座る。
私は「いただきます」をすると、最初にトーストを食べ始めた。
「今日は確か、2人とも学校なんだよな?」
「うん。入学式の準備とかでいろいろと忙しいよ。」
私は苦笑いをしながらトーストを食べる。
食べ終わると、さっそく身支度をきちんとする。
今日はカーディガンを着ておこう。髪も一本に纏めて結ぶと、家を出た。