オリキャラめっちゃ暴れます!
ルール アンチコメ、いじめやめてね!
知っている人、リレー小説書こうよ!
藤宮 琉奈
妖怪 雪女
ルナを殺すための使者。
ルナと寸分違わない姿をしている。
性格 優しい
↓ホントは
冷たい
プロローグ
1人の、少女が砂利を踏む。びゅおうっと風が唸る。少女は、コートに手を突っ込む。中にある、写真をじっくりと見る。
ニヤリと笑った彼女は、ぶつぶつと何かを呟く。濃い霧が、彼女を包む。
次の瞬間。彼女は消えた。彼女が立っていた辺りには、氷に包まれた砂利が残っていた。
ルナを最悪の悪夢が、冬の寒さと共に包むことになる。
ルナ視点で書いていくね!
5:クリスタル:2017/01/05(木) 18:03 ID:jb2 私、竜堂ルナ。伝説の子。(自慢じゃないよ!)私自身、そんな自覚あまりないもの。
今、人間界にいるの!スッゴくうれしい!
ちなみに、ソラウと、ふうりと来ているの。
またこの3人で来れて、良かった!実は、ひさしぶりに、人間界に来たいという、お願いが叶って、きたの!
ふうりside
ルナには、言えないけど、本当の目的は、人間界にいる妖怪を妖界に連れ戻さないといけないの。沢白国が絶対命令として出したの。(ソラウ訳)
しかも、ルナを殺すための使者がいるらしい。絶対に、守りたい。お兄ちゃんよりも、大切なの。
スレ主から。
キャラ崩壊注意です!
オリキャラプロフィール
寺倉 蜜波 テラクラ ミツハ 女
妖怪 人魚 しずくの親戚。
性格 内気。恥ずかしがり屋。
ルナの親友になる。
???視点
「蜜波?」あたしは、親友を探す。「何?」と、返事が聞こえない。
仕方ない。あたしのチカラを使うか。
「風よ。我が愛しき者の姿を池に映さん。」
サアアッ。
池には、蜜波の姿が映る。
このとき、誰も気づかなかった。
とある妖怪が使ったチカラで、世界が壊れることになることを。
プロローグ
少年は、タイに似ていた。ただ違うのは、瞳の色が赤色なのである。
少年は、写真を見つめる。その写真は、
竜堂ルナだった…。
少年は小さく呟く。
「ルナ、必ず迎えに行くよ。我が愛しの妹よ…。」
そして少年は闇にとけるように消えた。
オリキャラプロフィール
竜堂 ルイ
ルナとタイの兄。
ルイ→ルナ
注 タイが生きています!
何処かとクロスオーバーするかも(ゝω・)
竜堂ルナは、四つ葉学園に来た。ここは、小学部から、高等部まであるのだ。
「わぁ、学校に来れるんだ。」
ルナは一応小学部の5年生に入ることにした。
制服は、黒地のカーディガンに四つ葉のステッチが入った可愛いモノだった。
蜜波やめて、蜜柑にするね★↑クリスタルだよ♪
13:リリカ@恋歌:2017/01/20(金) 16:42 ID:jb2 三つ葉学園 小学部5ー3
私、寺倉蜜柑。
今日、転校生が来るということで、みんなワクワク&ソワソワ。
親友のーーーと話していると。
ドア越しに、栗色の腰まで届く長髪の女の子の姿が見えた。
隣にいる、ーーーの雰囲気が変わった。
「どうしたの?ーーー?」
ーーー視点
何でもない。と答えて。
心は穏やかじゃない。
思わず会心の笑みをもらす。
「当たり。」
あの方の望みを叶えることができる。
幕間でコラボ作。
双子とくれば……
双子率の高い
魔天使マテリアル
これでコラボだよ!
魔天使マテリアル×ナビルナ
【双子の絆と兄達の思惑】
1
神舞町。とある小学校の6ー3組は、ザワザワしていた。
「サーヤさん。転校生が来るらしいです。」
風見志穂は、サーヤに伝えた。
「へぇ。」
レイヤは、内心穏やかではなかった。
(ソイツがサーヤに惚れたら、殺してやる。)
サーヤのクラスの担任、雫沢圭吾が転校生を連れて入ってきた。
2
おおーとクラスがざわめく。
栗色の長髪の少女と、黒髪の少年が入っていった。
どちらもよく似た顔立ちだ。
女子はひそひそと話し合う。
「竜堂ルナです。よろしくお願いします。」
「竜堂タイです。よろしくお願いします。」
(双子っかな?)
「竜堂さんは、風見さんの斜め前で‥。」
そして授業が始まった。
理科室にて。
「竜堂さんって、マテリアルなんですか?」
サーヤが口火を切った。
圭吾は、黙ってうつむく2人を見、語り始めた。
「2人は、魔界とは違う世界の王子と王女です。」
「………え、それって、」
ルナが顔を伏せて、告げた。
「妖怪の世界、妖界の王族なの……。」
王族、という言葉にサーヤは親近感を覚えた。
志穂は、「サーヤさんと同じですね…。」
と呟いた。
3
少年が、隣の暗闇を見た。
語りかける。
「ユウヤ、どういう考えなんだ?」
ユウヤは、フッと笑って。
「ルイ、君の愛しい妹の身体を借りる、とか‥。」
ルイという少年が、怒ったように、ガラスのコップを床に叩きつける。
パリン、とコップは割れた。
「バカな事を言うな!!まあ、お互い協力しあうから、そんな話は止めよう。」
そして、2人の兄は、愛しい妹に思いを馳せる。
今年の真冬、神舞町に最大の脅威が迫る。
4
「そう、『化け物』なの……」
ルナは、悲しげに言った。
(竜堂さんが化け物なわけないよね?)
志穂が切り出す。
「妖怪だからと言って、化け物とは言わなくても良いと思います。」
しばらく沈黙が続く。
やがてルナが言った。
「今日、マテリアルの皆さんを、Windmillに呼んでくれませんか?真の姿を見せたいので。」
(真の姿って何だろう?)
Windmillにて。
部屋には、ルナとタイ、サーヤ、レイヤ、志穂、徹平、翔と翼がいた。
「絶対に、拒絶しませんか?」
ルナの問いに、皆がうなずく。
タイとルナは、顔を見合わせ。
ルナは、チョーカーとヘアゴムを取った。
タイは、手袋を取る。
サアーと風が吹く。
銀色の髪の、赤色の瞳の少女と、赤色の瞳の少年がいた。
2人の瞳は、赤く渦を巻いている。
「竜堂さん……なの?」
呆然としたサーヤの声に、ルナはハッとした。
「やっぱり……化け物だよね?」
「違います!」志穂だった。
サーヤは志穂の気迫に驚いた。
きっと、志穂も、チカラを気にしていたのだろう。
レイヤが口火を切った。
「僕達も同じような者だ。」
これには、その場にいた皆が驚いた。
話の途中に、スミマセン。
私、奈津といいます。ナビ•ルナ大好きです。なので、このスレをつくってくれて嬉しいです。遅くなりましたが、この話面白いです!
奈津さん、ありがとうございます!!!!!!
これからも、頑張ります!
マテリアル達と、ルナとタイは、Windmillを出た。
徹平が、パトロールに行こうと誘ったのだ。
「わっ!」
サーヤはつまずいてしまった。
「大丈夫、サーヤちゃん。」
翼がサーヤの手を取る。
「おい、翼、サーヤから離れろ(怒)」
殺人光線を出すレイヤを見て、ルナとタイは、顔を見合わせて、笑った。
ルナの笑みは、綺麗な花が開くようで、可憐だった。
タイが、周りを伺うと。
徹平は、顔が真っ赤で、志穂がじとっと、徹平を睨んでいる。
(嫉妬か?)
翔は、うつむいているが、顔は真っ赤だ。
サーヤとレイヤ、翼は、サーヤを取り合っている。
サーヤは、そっと2人から逃げて、
ルナの横に行く。
「あの、竜堂さん、ルナちゃんって呼んでいい?」
「いいよ。日守さん、ううん。サーヤちゃんって呼んでいい?」
ニコニコと笑う2人を見て、タイはホッとした。
と…。
シュッ
風を切り裂きながら、矢が飛んできた。
同時にサーヤも、首筋にちくんとした痛みを感じた。
「悪魔がいる!」
その言葉に皆が後ろを振り向く。
「おや。破魔のマテリアルと、伝説の子がいますね。」
青年の悪魔がいた。
「僕はルディリ。そして」
シュッ。
氷の矢が再び飛んできた。
「氷の悪魔です。」
ルディリの放った矢は、ルナの頬を掠めた。
「!?……タイ君。開眼するよ。」
その言葉を聞き、皆が戦闘態勢になる。
ルナは、チョーカーを外した。
目が赤く渦を巻いている。
オリジナルスポット
記憶が淵
落ちた人の記憶がフラッシュバックする。
それから何度もフラッシュバックする。
やがて違う世界に跳ぶが、それに気づくと、元の所に戻ることができる。
マテリアル達が技を繰り出すが。
ルディリは、そのたびに氷の結界を作り出す。
「これじゃ、チカラを消耗するだけです!」
志穂が悲鳴のように叫ぶ。
その声に皆が焦る。
その隙を悪魔が見逃すことが無く。
シュッ
氷の矢が翔に向かって飛んでいく。
「翔!」翼が叫ぶが、遅い。
振り返った翔に向かって矢は……
ザシュ!
恐る恐る翔が目を開ける。
「ルナちゃん!!」
ルナのわき腹に、矢が刺さっていた。
それは一瞬のこと。
ツルンとルナは滑り。
後ろの記憶が淵に、落ちていく。
ザッパン!
ボコボコと泡が立ち。
「ルナちゃん!」「ルナさん!」
サーヤと志穂の叫びは、ルナには届かなかった。
ルナside
ルディリから、氷の矢が放たれた瞬間。
私の体は動いていた。
翔さんを突き飛ばして。
矢が、わき腹に刺さっても、不思議と痛くは無かった。
足が滑る。
記憶が淵に落ちる。
『竜堂ルナです。よろしく……』
『チャエ!』
あれ…?記憶がごっちゃになる。
パラパラとノートをめくるように、記憶がフラッシュバックする。
やがて
「ルナ。」「お兄ちゃん?タイ君は?」「先に妖界に行っているよ。」「サーヤちゃんは?」「誰だ?サーヤなんていう人は?」
え?いないの?
違う。いないんじゃなくて、私が別の所にいるんだ。
「お母さんとお父さんは?」
いないよね?
「先に行っているよ。僕らも行こう。」
違う。この世界じゃない。
幸せな未来を望んだのは、何度もある。
ナナセの生い立ちを知ったときは。
このままでいたい。
お父さんとお母さんに会いたい。
でも、サーヤちゃんと志穂ちゃんに会いたい。
ずっと幸せでいたい、けれど。
「私がいたのは、この世界じゃない。」
ザッパン!
気づくと、元の所に戻ってきた。
「ルナちゃん……!良かった!」
サーヤは、涙を拭った。
「俺を助けてくれてありがとう。ごめんな。」
翔が謝る。
「良かった。誰かを守ることができて。」
ルナは笑った。
ドッキュン!
胸を射抜かれたような音が響いた。
「今の音、何?」「ドッキュン!って……」
翔はいろんな意味でドキドキしていた。
さっきの音は、翔の胸を射抜かれた音だったのだ。
ルナは真顔になって。
「妖界に、」
ザアッと記憶が淵の水が、盛り上がる。
それはゼリーのようなカプセルになった。
ルナが振り返った瞬間。
ザプン。
カプセルがルナを閉じ込める。
ルナの目は見開かれる。
誰もが驚愕した。
カプセルは映像を映した。
タイとよく似た少年が、笑いながら告げた。
「ルナ。やっと来てくれたね。妖界に戻ろう。僕は、兄の竜堂ルイ。じゃあね、マテリアルとタイ。」
映し終わると、カプセルは空高く飛ぶ。
「ルナちゃんを助けにいこう。」
サーヤが言う。
タイが反論する。
「妖界に行くには、夜鳴島まで行かないといけない。そこまでどうする。」
といいかけて何かに気付いたように、目を見開く。
「ぼく達には味方がいる。」
面白いです!
ルナの兄、ルイの目的とは?!気になります!
四神は、空高く舞った。
「わぁ‥…」「すげー!こんなに空高く飛ぶのって!」「徹平さん!暴れないでください!」
サーヤと志穂は、朱雀に、
翔と翼は、白虎に、
徹平とタイは、青龍に、
レイヤは玄武に乗った。
夜鳴島に着くまでの間、ワイワイと騒がしくなった。
ルイside
愛しい妹を手に入れた。
この日をどれだけ夢見ただろう。
眠っている妹の髪に触れる。
もう二度と、手を離さない。
そのためには、マテリアル達を消さなければ。
ルディリから聞いた情報によると、破魔のマテリアルがいるらしい。
まぁ、この宮殿には、たくさんのトラップがある。
楽しませてもらおうか。
秘められた過去 レンスイside
「レンスイ、ルイとルナ、タイをよろしく……(ガクッ)」
「お姉さま!!!!!」「レンメイ…!!!」
悲しみに暮れた私をさらなる悲劇が襲う。
お義兄様が、第三の目を封印するために、亡くなられた。
当時5歳のルイは理解していた。
「都和子、僕らは別の所に行く。」
幼いルナとタイの手を握って。
「ダメよ、絶対に。」
ルナとタイを星の子学園に預けるときには、ルイがいなかった。
私は気付かなくて。
お姉さま、お義兄様、大切なルイを失ってしまいました………。
スネリside
もっけの情報によると、ルナがさらわれたらしい。
なぜ?
口を次いで、そんな言葉が出た。
瞬間にピンときた。
一度レンスイ様が、話されたことがあった。
ルナとタイには、兄がいるということを。
たしか……竜堂ルイ。
「とりあえず、宮殿に行こうぜ!」
「だめよ!計画なしに。人間界の子供達もいるらしいじゃない。」
私は止めた。けれど、計画は思いつかなかった。
ただ、ルナが無事であるよう、祈った。
奈津さん、ルイの思惑はルイsideで少しずつ分かっていくと思います!
34:リリカ@恋歌:2017/02/01(水) 20:01 ID:7vM タイ達は、妖界にきた。
「頼れる者がいるから、そこへ行く。」
(なんかタイ君、レイヤ君と似てるな〜)
ふと、サーヤは思った。
スネリとサネルの家。
「スネリ。何か情報が降りていないか?」
スネリと言われた女性は、首を振った。
「いいえ。残念ながら。」
青い髪のツインテールの女の子が不思議そうに言う。
「タイ、この子達は?」
「マテリアル達だ。紹介する。」
そう言って、タイはサーヤを促す。
ルナside
目を開けて、驚いた。
見知らぬ立派な部屋だったから。
天蓋付きのベッドに飛び込む。
わぁ〜ホワホワ!
ガチャ。
タイ君?違う。
タイ君によく似た人だった…。
「もしかして…お兄ちゃん?」
「そうだよ、ルナ。」
お兄ちゃんが、いたんだ。
初めて、知った。
お兄ちゃんの顔が近づいてきて……。
唇が、私のまぶたにおちた。
それと同時に、夢に墜ちていった。
ルイは、ルナの髪をかきわける。
第三の目に、優しくチョーカーをつける。
そして、ルナを抱え、部屋を去った。
「み、んな………(ズザザザッ)」
いち早くそれに気づいたのは、タイだった。
「スネリ、八方玉が!」
八方玉に、ルナの映像が映る。
「「「「「「「ルナ(ちゃん)(さん)!!」」」」」」」
「ん……ぁ。みんな…良かった……ズザザザッ……………ここは、宮殿、みたい…ズザッ……!!!や、やめて!……ブツッ!」
「最後のは、何だ?」「切羽詰まっていたみたいね……」
ドンヨリとした空気になる。
しかし、皆おなじことを誓っていた。
(必ず救い出す。)
夜。
サーヤは眠れなかった。
スネリの家のベランダに出て、夜風に当たる。
「ルナちゃん……………。」
「サーヤちゃん……?」
ビクッと振り返ると、スネリだった。
「スネリさん。」
「ルナのことを考えてたの?」
サーヤは少しためらったが、言った。
「ルディリの時ちゃんと注意してれば……」
「サーヤちゃんのせいではないわ。」
サーヤの言葉をスネリが遮る。
「ルナは、誰かを護れて、誇りに思ってるわよ。ルナの過去、知りたい?」
サーヤはためらったが、聞くことにした。
「ルナは、あなたと同じ、施設で育ったの‥…。妖怪ナビゲーターとして覚醒したのは、私ともっけと出会ってから。」
(もっけさんって、徹平さんと似ている人だよね?)
「夜鳴島の封印をするため、四神を探す旅にも出た。透門ナナセとの戦いも、幾つも越えて。」
(ルナちゃん……。)
「ルナが大切にしたのは、友達や、家族を守ることなの。だから、ルナは、守るために、自分の体を傷付けることになっても、躊躇しなかった。」
「あの、スネリさん!」
戻りかけるスネリの背中に、サーヤは声をかける。
「私達は、傷付くことになるかもしれない、けど、必ず、ルナちゃんを救い出します!」
スネリは振り返って、フッと笑う。
「あなた達だけにするわけないわ。私や、もっけ、ソラウ、ふうりも一緒に行くから。」
スネリが去った後、サーヤはうずくまって、泣いた。
(私は、ルナちゃんみたいに誰かを守ることができるの?守られているだけじゃないの?必ず、救い出せるの?)
不安にかられるサーヤを、スネリはそっと、家の中から見守っていた。
改めて、第○話と書かせていただきます(笑)
新しい章という訳で、第一話スタート!!
第一話 始まりの覚悟
サーヤは、朝一番に起きた。
(覚悟は、できてるよ。)
「ん〜〜。あれ?サーヤちゃん?」
翼が起きた。
「おはようございます。翼さん。」
「おはよう、サーヤちゃん。あれ、レイヤは?」
「まだ寝ていて。」
新たな足音がした。
「おはようございます。サーヤちゃん、翼さん。」
サネルが起きてきた。
そしてだんだんと、皆が、起き出してきた。
サーヤの瞳に、覚悟の色が有るのは、誰もが気づいていた、が‥。
なかなか言い出せないのだ。
「おはよう、皆。」
ソラウとふうりが起きてきた。
心なしか、ソラウは疲れているようだった。
「ソラウさん、どうしたんですか?」
志穂が聞く。
「あることを調べていて、分かったんだ。」
ソラウの口調は、やんわりだったが、目には厳しい光をたたえている。
「スネリ、焔紅国に行かなければいけない。」
焔紅国、という言葉にスネリは、一瞬目を伏せた。
ふうりがマテリアル達に説明する。
「焔紅国は、ここ、沢白国と敵対する国なの。」
敵対という言葉に、マテリアル達は緊張する。
そして、重い空気が流れる。
そこに、お調子者がやってきた。
「ふふ〜ん♪お、なんだこの雰囲気。」
もっけの言葉で、皆クスクスと笑い出す。
雰囲気が和んできた。
「(コソッ)もっけさんって、やっぱり徹平さんとすごく似てるね。」
サーヤは志穂に囁く。
志穂も、クスクスと笑いながら、
「ええ。特にヘンな所が。」
志穂の言葉で、また皆が笑う。
一方のもっけは、首を傾げていた。
「おいらのどこが面白いんだ????」
スネリが口元を隠しながら、
「もっけ、あなたは知らない方が良いわ。」
皆の笑いが止まると、当のもっけが言う。
「スネリ、やっぱりあそこに、ルナがいるらしい。」
再び、スネリの顔が曇る。
「皮肉よね。竜堂家にとっては。」
マテリアル達の頭の上に、クエスチョンマークが浮かぶ。
「あそこと言うのはね……。」
「おい、スネリ!!!!」
もっけがスネリの言葉を遮る。
「何よ、もっけ。」
じろりとスネリが睨む。
「おいらより、イケメンがいる〜〜〜!!!」
もっけは、翔と翼を指さしている。
はぁ、とスネリとソラウ、ふうり、タイが呆れてため息を吐く。
「もっけ、それは今に始まったことではないのよ。」
再び皆が笑う。
(やっぱり、徹平さんと似てる!!)
密かにサーヤは思ったのだった。
「あそこと言うのはね、焔紅国の北の方にある、紅城と言うところなの。」
(紅城って?)
サーヤの心情を悟ったかのように、スネリは説明を続ける。
「紅城は、焔紅国王家が築いた第二の城なの。焔紅国王家は、透門家がお気に入り立ったの。その紅城には、一年に3ヶ月ほど、透門家が休暇に来るの。」
「それのどこが皮肉なんだ?」
今まで喋らなかったレイヤが、聞く。
「透門家は、竜堂家と対する陰陽師だったの。」
確かに皮肉である。
その事実に皆黙り込んでしまう。
「そこに、ルイさんは、ルナちゃんをさらったのですか?」
サーヤの疑問に、ふうりが答える。
「そうみたい。紅城には、たくさんの罠が張り巡らされているの。」
確かに易々と奪える場所に連れては、行かないだろう。
「ルイの目的は?」
タイが聞く。
「悠久の玉だったら、ルイも伝説の子だから、取れるだろう。」
スネリが言う。
「恐らく、悠久の玉では無いと思うの。それとも、誰かに協力してもらっているのか。
そうでなくては、辻褄が合わないのよ。ルイが1人であなた達に勝てるとは思えなくて。」
八方玉からまた声が聞こえてきた。
「スネリ?今の聞こえてたの。どうやら、お兄ちゃんは、……ズザッ!………ヤさんに協力してもらってる……の…ズザッッ!!」
音信が途絶えた。
ゾクリとサーヤは、ルナの言葉である人物を思い浮かべた。
それはどうやら、他のマテリアル達も同じだったらしい。
「あの……実は……」
サーヤはドキドキした。
「私とレイヤ君には、1人兄がいて、その名前は、……ユウヤ」
空気が凍った。
「サーヤちゃんって、日守だったわよね?」
「あ、はい。」
スネリともっけ、ソラウとふうりの目が険しくなる。
「日守ユウヤか……。」
「事がめんどくさくなりそうね‥…。」
首を傾げているサーヤ達を、ソラウは柔らかく笑い、解説した。
時間がないので、あとで書きます。
「ここ、沢白国では、日守ユウヤは危険な魔界の王子として認識されているんだ。」
(お兄ちゃんが、危険人物!?!?)
「現に、沢白国の女の子をさらい、魔界に連れて行ったことが、悪魔を伝って分かったからね。」
サーヤの顔は真っ白だった…。
「おい。」
レイヤが、低い声で言う。
「これ以上サーヤに負担をかけるなら、僕らは、出て行く。竜堂ルナなんか仲間じゃ無い。」
スッとタイの目が冷ややかになる。
妖精姿のふうりも攻撃態勢に入る。
「ルナを侮辱するなんて許さない!」
「姉を思う気持ちは良いが、ルナはどうでもいいのか?所詮、破魔のマテリアルは、道具に頼らないといけない。使えないから、帰れ。」
「タイ、なんてことを言うのよ。」
スネリが注意する。
「……………ってよ……えってよ…レイヤ君は帰ってよ!」
驚くことに、サーヤだった。
これにはレイヤも何も言えない。
「ルナちゃんは、私の友達だよ!!!友達を見放す弟なんか大嫌い!!!!!」
ポツリとレイヤが言う。
「すまない。」
「良いが、完全に許したわけではない。この後、紅城に行く。自分の身は、自分で守れ。」
タイの言葉には、少しだけ安堵が含まれていた。
紅城
紅城は、朽ち果てていた。
が、中は綺麗だ。
スネリが、「ここは、2チームに別れましょう。」
サーヤ•徹平•翔•ふうり•スネリ
レイヤ•志穂•翼•もっけ•タイ•ソラウ
と、分けた。
「サーヤさん、どうしましょう。女子は私だけですよ。」
志穂が嘆く。
サーヤはアハハと、苦笑いするしかできなかった。
(ルナちゃん、必ず助けるよ。私の命尽きても。)
ルイside
誰も愛しい妹に近付けさせたくない。
最初は、僕を生んだこの世界と、人間界に復讐するため、妹をさらった。
けど。。。。
こんなに清くて、可愛い妹は、誰にも渡したくない。
ー独占欲ー
だと思う。いや、絶対だ。
破魔のマテリアルなんて、僕の力に到底適わない。
今頃、どこかの部屋で、悪魔達と戦っているだろう。
ユウヤの妹だ…少し手加減するか?
いや、妥協はいけない。
必ず、守り抜く。
(ルナちゃん……!)
はぁはぁ。
息づかいが漏れる。
悪魔と戦っていたのだが……
悪魔は消えた。
しかし、サーヤ達の体力は保たなかった。
スネリが、癒やしの力で皆を癒す。
(ルナちゃん……待っててね。必ず、助けるから。)
皆の疲れが取れたところで、別の部屋に向かった。
こうして、サーヤ達は着々とルナのもとへと、向かっていった。
最終ステージ
「ルナちゃん!!!!」
最後の部屋に入るとすぐ、サーヤの悲鳴が響いた。
ルナは、紫のシャボン玉に入っていた。
「声は、聞こえないよ。」
「ルイ……………!」
ルイが陰から出て来た。
「戦おうぜ!」
翔が声をかける。
その声に、皆がうなずく。
「臨・兵・闘・皆・陣・裂・在・前」
タイが、九字を切る。
しかし、ルイは、ブツブツと何か呟く。
結界が作られ、九字は届かなかった。
「九字なんかじゃ、ムリだよ。」
レイヤも、光の剣を作り、ルイに向かって走る。
なんと、ルイは驚きの行動に出た。
向かってきたレイヤをひらりとかわし、レイヤの後ろに回り込む。
ブツブツと再び呟く。
レイヤの目がトロンとなり、ルナと同じ紫のシャボン玉に入っていた。
「レイヤくん!!!」
「光のマテリアルは、使えないよ。」
皆が、唇を噛む。
「どうしたら…………!」
『皆、聞こえる?』
ふっと皆の心に、ルナの声がした。
『今は、意識はないけど、魂で喋っているの。』
(ルナちゃん、大丈夫?)
『うん、サーヤちゃん。』
(ルナっち、計画とかある?)
(徹平さん!!自分で考えてください!)
『徹平さん、志穂ちゃん。計画は、あるよ。』
皆は、その計画に聞き入る。
『それじゃあ、はじめ!』
ルナのかけ声と共に、皆はルイに向き直る。
ふうりと志穂は、風を巻き起こす。
「フッ、こんなのは避けられるさ。」
その間に、翔と翼が炎を作りだし、ルイに放つ。
ルイは、それも避け、ひらりと降り立つ。
徹平と、スネリが技を繰り出す。
その隙に、もっけとタイが、ルナとレイヤの閉じ込められている、シャボン玉に近付く。
触ってみると、プヨプヨしていて、簡単には割れない。
九字を唱えると。
パチンッ!
ルナとレイヤが、出て来た。
「くっ!」
口惜しげに、ルイは叫び、消えた。
「ルナちゃん、レイヤくん、大丈夫?」
「大丈夫。ありがとう、サーヤちゃん。」
レイヤは黙っていたが、少し微笑んでいるように見えた。
次は、ダブルデート(徹平&志穂 翔&ルナ)で!
47:リリカ@恋歌:2017/02/11(土) 21:39 ID:7vM Windmill
「ルナさん、今日は一緒に頑張りましょう!」
(????今日何かあったっけ?)
ガランガラン!
「ちぃーっす!」
「おはようございます。伊吹さん。」
徹平と、翔だった。
「(コソッ)志穂ちゃん、これどういうこと?!!」
志穂は、少し自慢気に(?)
「ダブルデートです‥あの、その、2人だと気まずいですから。」
「そ、それなら。サーヤちゃんと、翼さんの方が……。」
ルナの顔は、真っ赤。
「それも良いと思ったんですが、レイヤ君に睨まれたら危ないので、止めました。それより、ルナさんは、翔さんが……す、」
「ワアアアッ!」
ルナは、慌てて志穂の言葉を遮る。
徹平にヘッドロックをかけている翔が振り向く。
ルナは最近、アクセルのファンになったのだ。
大人気アイドルとデートなんて、気が引ける。
でも、こんな事は無いだろうと思い、行くことにした。
水族館
ルナの目が、見開かれる。
「わぁー!!かわいい!!」
翔も嬉しかった。
なかなかお忍びで、こういう所には行けないのだ。
それに、最近気になっている、ルナとのデートなのだ。
(デ、デートなんて、初めてだよ。どうすればいいの?)
どことなく、志穂も落ち着かないみたいだ。
「て、徹平さん!!す、少し相談が……。」
「翔さん、稲城さんとどうすれば……。」
ルナは徹平に、志穂は翔に、相談する。
「ん〜〜〜。あっ!」
徹平は思い付いたように、叫ぶ。
「あそこのお土産コーナー、行こうぜ!」
と、ルナの手を手を取り、走る。
「て、徹平さん!?」
「稲城さん!?!?!?」
志穂もルナも驚く。
当たり前だ。
残された翔と志穂は、慌てて二人を追う。
お土産コーナー
「わぁ、イルカ型のクッキー可愛い!」
「ルナっち、一緒に買おうぜ!」
徹平とルナは、互いの顔を見合う。
一方モヤモヤしている、翔と志穂は外で待っていた。
(徹平さん……デート相手を間違えています。)
(徹平、後で蹴り入れてやる。)
2人は、黒いオーラを出しているのに構わず、徹平とルナは出て来ない。
やがて出て来た瞬間。
「ぐほぉっ!」
翔の強烈な蹴りが炸裂した。
これを柱のかげから見ていた、サーヤと翼はため息をついた。
「だ、大丈夫ですか??」
ルナが慌てて、徹平と翔に駆け寄る。
「ルナさん、稲城さんは大丈夫ですよ。それより、お互いに出かけましょう。」
(どうしよう……翔さんと何話そう?)
翔の顔も心なしか、赤い。
サーヤは、柱のかげから見守っていた。
(頑張れ、ルナちゃん!)
サーヤがエールを送っていると。
「サーヤちゃん、俺らもデートしない?」
翼が誘う。
「へ……………は、はい!」
(ルナちゃんのためにも、私も嬉しいから。)
幸いレイヤは、風邪で寝込んでいた。
(やっぱり、私にはデートなんて無理だよ。ごめんね、志穂ちゃん、翔さん。)
ルナは、申し訳ない気持ちでいっぱいだった…。
ちょんちょんと、サーヤは、ルナの腕をつつく。
「サーヤちゃん……!?」
「ルナちゃん、デートなんだから、そんな顔しないで!」
「サーヤちゃん……。」
(ルナちゃん、ファイト!!)
「うん……!ありがとう、サーヤちゃん!」
急いで翔のもとに駆ける。
「あの、この後、イルカショーがあるんですが、一緒に見に行きませんか?」
「あ、ああ。///」
ルナの純粋な笑顔に、翔はドキドキする。
「サーヤちゃん、俺らもイルカショー見に行こう!(ワクワク)」
「はい!(ワクワク)」
2人も行くことにした。
イルカショーのステージは、沢山の喜びの声があふれていた。
『ハ〜イ!皆さん、こんにちは!今日のイルカショー、ぜひ楽しんでくださいね!!』
イルカが、飛び跳ねる。
バシャッ!
ルナと翔の座っている席まで、飛んできた。
「わぁ!」
ルナのあどけない表情に、翔はドキドキする。
ショーが終わり。
『ハ〜イ!皆さん、次のショーも楽しみにしてくださいね!』
ルナと翔は、席を立とうとした。
先程の、水が、席の通路にこぼれていた。
ツルンッ!
ルナは、転んで……
思わず、翔に抱きつく。
「!?////」
2人とも、床に倒れる。
「………!ごめんなさい!」
「い、いや。////」
抱きついたことに、思い出したルナの顔は、真っ赤。
と…。
「未音、どうしたの?貧血?」
その声に、2人は、ハッとする。
悪魔かもしれない!
2人は、駆け出した。
ダブルデートの事件のプロローグ
愛華side
「愛華……!ここ、危ないわ。」
「どうしたの?愛菜お姉ちゃん?」
愛菜お姉ちゃんは、首で後ろを示す。
そこには……
愛菜お姉ちゃんより少し年上の、少女がいた。
変だったのは、両方の手に、剣を持っていたこと。
少女の視線の先には、
朱色の鳳凰みたいな鳥と、白銀の毛並みの虎、青色の龍、黒色の蛇がいた。
少女がニヤリと口元をゆがめる。
2つの剣を空で、十字を切る。
それが、何重にも見え、朱色の鳥に当たる。
ぐったりとした、鳥を見て、虎、龍、蛇が少女に向かい、走る。
次の瞬間。
またもや、少女は空で、十字を切る。
今度は、三回。
全て当たる。
虎と、龍、蛇は弓形になり、倒れる。
それを見届け、少女は去った。
「どうするの?愛菜お姉ちゃん?」
「愛華……。早く、水族館を出よう。」
お姉ちゃんに手を引かれ、私は、倒れている鳥や、虎、龍、蛇がどうなったのか、分からない。
ルナと翔は、急いで、そこへ向かう。
走っているルナに、声が途切れ途切れに聞こえる。
『………ナ…ルナ、躊躇……な…。』
「白虎!?」
弱々しく、風に乗って、白虎の声がする。
「ルナちゃん、聞こえたのか!?」
翔は驚く。
「はい!白虎、どこにいるの?」
問いかけても、ルナの首もとの飾りは、揺れなかった。
と…。
シャッ!
風の中から、虎の爪が見える。
「白虎、そこにいたの?」
「危ない!」
翔がルナを庇う。
ジャッ!
服が裂ける。
「翔さん!大丈夫ですか!?」
「ああ、服が裂けただけだ。」
ルナは、安堵のため息をつく。
ヌッと、風の中から、白虎が現れる。
しかし、その目は虚ろだった…。
「白虎……?」
ルナの声が聞こえた瞬間。
白虎の目が変わる。
危険な瞳だった。
『ルナ……』
「白虎?どうしたの?」
目の前の白虎は、しゃなりしゃなりと近付いてくる。
『俺に、躊躇なく、術をかけろ。』
「そんな……!!!」
四神は、森羅万象を司っている。
『朱雀も、青龍も、玄武も、おかしくなっている。このままでは、この世界は、荒れ、壊れる。』
それは、ルナが一番おそれていたことだった…。
「くそっ!こんな時に、翼がいれば…!」
「いるけど。」
翔の背後から、翼の声がする。
翼がいて、隣には、サーヤがいる。
「チカラを使うか…!」
「やめて!!!!」
ルナが二人の前に、立ちふさがる。
「森羅万象を司る四神にチカラを使ってはいけない!」
「仕方ない、やめよう、翔。」
「ああ。」
ジャッ!
嫌な音が響いた。
「ルナちゃん…!!!」
白虎が、ルナの脇腹を、噛んだのだ。
鮮血が飛び散る。
ルナは、痛みに倒れる。
(これ、ナナセに切られた時と同じ痛みだ)
ルナの脇腹から、血が流れ出る。
(今度こそ、終わるのかな?)
白虎が近付き。
ルナを背に乗せる。
「ルナちゃんを連れて行くの!?」
(サーヤちゃん…心配かけて、ごめん、ね‥)
白虎の瞳には、虚ろな影はなかった。
気高く、何者をも屈服させる力強さがあった。
「ルナを妖界に連れて行く。」
「私も!」「もちろん、俺らもだよね?翔。」「ああ。」
そこで、皆は、タイ達がいる、Windmillに向かった。
ガランガラン!
Windmillのベルが鳴る。
瞬時にタイは、嫌な予感がした。
そして、それは、的中する。
白虎の背には、脇腹を血だらけに染めた、ルナが乗っていた。
伊吹もそれに気付く。
「…レイヤ、臨時休業の札をかけてくれ。」
レイヤは、サーヤの無事を確認し、外に出る。
「ルナ!!!!白虎、これはどういう状況だ!?」
タイの顔は、鬼気迫る表情で、外から帰ってきたレイヤも驚いてしまった。
伊吹とサーヤは、シーツを敷き、白虎の背から、ルナをおろす。
血だらけのルナを乗せていたせいか、白虎の白銀の毛並みは、真っ赤に染まっていた。
白虎は、人間姿に、変化した。
沈痛な顔で、目を伏せる。
「俺は、操られていたんだ。それで、ルナを噛んでしまった。」
これには、皆が驚く。
「誰にだ…。」
タイの声には、若干、怒気が含まれていた。
ルナが噛まれたのと、守りきれなかった己を呪っていたのだろう。
「恐らく、透門家ナナセの従姉だ。」
タイの顔が強ばる。
「名は、透門シイナだ。」
分からずに、首を傾げているマテリアル達に、タイはごく簡単に、説明する。
それを聞いた、マテリアル達の顔も強ばる。
白虎の説明は続く。
「透門シイナは、ナナセと同じく、護身剣と破妖剣を使えて、今回はそれが、仇となった。」
シーツに寝かせられている、ルナが痛みに顔を歪める。
「二つの剣を使い、俺や、朱雀、青龍、玄武が操られた。」
皆が恐怖で、凍る。
「俺は、元に戻ったが、青龍と、朱雀、玄武はそのままだ。」
意識が無いはずの、ルナがボソボソと呟く。
「ナ、ナナセ……止めて……斬らないで!」
痛ましげに、タイがルナを見る。
「ナナセに斬られた、悪夢を見ているんだ。」
サーヤは、拳をそっと胸の前に、おく。
(やっぱり、私のチカラは、弱いんだ。)
白虎は、険しい表情を崩さずに、言う。
「俺には、ルナの声が聞こえたが、ルナを噛んだ後のことだ。操られている、朱雀と青龍、玄武が聞くとは、思えない。」
白虎の説明が終わった瞬間。
「お母さん、もっけ、スネリ、ソラウ、ふうり、サネルちゃん……生まれてきて、ごめんなさい。私は、生まれてはならない子だったの……?お願い、蛇蝎のごとく、疎まないでください……。」
ポロポロ涙が、ルナの頬を伝う。
「ナナセとの戦いは、ルナを悪夢におとしめたのか…。」
タイは、姉を思いやる。
サーヤが、切り出す。
「私は、私のこの命差し出しても、良いから、もう一度、ルナちゃんと、行動させてください…。」
タイは、少し悩み、うなずいた。
マテリアル達が、それぞれの覚悟を固めた。
透門シイナside
『ナナセ姉ちゃん、どこに行くの?』
『シイナ、大丈夫よ。絶対に、離れないわ。』
ナナセ姉ちゃんの中に、カイリュウ叔父さんの影を見た。
けど。
あの約束は、ナナセ姉ちゃんが答えてくれた。
ナナセ姉ちゃんは、最後の戦いに臨む日、私に言った。
『シイナ、竜堂ルナは、強い子。やっぱり、私は、選ばれた御子ではなかった……。』
心からの、言葉だと思う。
天国の、ナナセ姉ちゃん。
ナナセ姉ちゃんの、思い、必ず晴らすよ。
誓った私の前に、竜堂ルイと言う、人が現れた。
「僕と、結託しないか?」
躊躇したけど、
うなずいた。
ルナの額には、脂汗が流れていた。
「ルナちゃん…。」
「……サーヤちゃん……?」
ルナが、目覚める。
「「「「「「「ルナ(ちゃん)(さん)!」」」」」」」
マテリアル達&タイが叫ぶ。
ルナの傷は、伊吹が止血していた。
ルナは、弱々しく、白虎に視線を移す。
「白虎、大丈夫?」
「ああ、すまない。」
ルナは、ふわっと、笑う。
可憐な花のような、笑顔は、誰をも魅了させる。
「ルナ、実は……。」
タイが、ルナに、透門シイナについて説明する。
説明が終わると、ルナの顔は意外にも、優しかった。
「ナナセは、ほぼ私が、死なせたに違いないの。だから、シイナを、正しい道に戻したいの。」
「ルナちゃんは、どうしてそこまで、優しくなれるの?」
サーヤは、少し不思議に思った。
「星の子学園にいた頃、都和子先生──お母さんの妹──が、優しさは、強さだと、言っていたから。」
懐かしげに、ルナは遠いところに目を向ける。
(ルナちゃんと、私の境遇は、似てる。)
サーヤは、嬉しいような、憧れを抱いた。
タイが、少し厳しく、
「透門シイナは、恐らくルナを襲うと思う。それからは、皆で動いた方が良いと思う。」
志穂が、反論する。
「四神も、操られているのでしたら、透門シイナを倒すときに、現れたら、こちら側は多大なダメージを受けます。ここは、二手に分かれませんか?」
タイは、少し悩み、
「……そうしよう。」
チーム分けには、
ルナ・翔・志穂・徹平
タイ・白虎・翼・サーヤ
と、なった。
このチーム分けには、志穂が口を出した。
ダブルデートをもう一度しようという、思惑通りになった。
「ルナさん、神舞町を紹介しますね。」
志穂が先頭に立ち、神舞町を紹介し始める。
「(コソッ)志穂ちゃんは、徹平さんのどこが好きなの?」
ルナは、コソッと聞く。
途端に、志穂の顔が赤くなる。
「(コソッ)ど、どこって……////それより、ルナさんは、灰神先輩のどこが好きなんですか?」
「ひぇ!//////」
今度は、ルナが赤くなる番だった。
「ど、どこって、優しいし、カッコイいから……………////////////」
(恐らく、灰神先輩も、ルナさんが好きですし、相思相愛ですね。)
それを思い付き、志穂のヘンなスイッチが入る。
(まずは、灰神先輩を完全に、ルナさんに落とさなければ。)
ラヴ作戦@
触れ合い
「ルナさん、ここでは、生け花体験が出来るそうですよ。」
「へぇ〜!やってみた〜い!」
志穂は、心の中で、ガッツポーズをした。
店に入り。
「お互いのテーマを決めましょう。」
「志穂っち〜、どういうペアを作んの?」
(稲城さん、ナイスです!)
志穂は、フッと笑う。
「私と、稲城さん、灰神先輩と、ルナさんでしましょう。」
ルナの顔は、真っ赤。
翔も同じく、真っ赤。
(フフフ…惹かれていますね!!)
志穂&徹平 テーマ『カップル』
翔&ルナ テーマ『命』
「ルナちゃん、どうする?」
「う〜ん。コレとコレは、どうでしょう?」
少し上目がちに、翔を見る。
(ドキドキする…///反則だよな///)
(うわぁーん!カッコイい〜!///)
お互いに、照れているのを、志穂はチェックする。
(この調子なら、作戦@成功出来ますよね。)
と、多少にやけてしまう。
「!ッ!」
志穂がワザと、ルナにぶつかる。
「わ………っあ!」
よろけたルナを翔が、後ろから支える。
ルナは、翔の腕の中にいた。
「!?あ、ごめんなさい/////」
慌てて出ようとするルナを。
ギュッ!
「!?/////」
腕の中に閉じ込める。
(このチャンス、逃すものか…//)
「志穂っち〜コレでいいかな?」
「なんですか?稲城さん。」
振り返った志穂の目には、
鮮やかな赤色の花と、紫の花と、その他の色をごちゃ混ぜにして作っている、徹平が目に映った。
「い〜なぁ〜ぎ〜さぁん?(怒)」
志穂の目は、つり上がり、こめかみには、青筋があった。
それを翔の腕の中から、見つけたルナは、
(志穂ちゃん……明王みたい…。)
と、思った。
作戦A
壁・床ドン
生け花体験を終え、志穂達は、外に出る。
志穂は、そぉ〜ッとメモを取り出す。
(佐川さんから、少女マンガ借りておいて正解です!次は……)
図書館に向かう。
「ルナさん、宿題の読書感想文、ここで終わらせましょう。」
「うん!」
徹平が、ギクリとする。
志穂は、それを目ざとく見つける。
「稲城さん……塾の読書感想文は、仕上がったんですか…?」
「ギクッ…志穂っち…察してくれよ〜!」
ということで、4人は、図書館に入る。
志穂が、本棚から本を取り出す。
「ルナさん、この本がオススメです。」
『紫の星〜時の結び目〜』
というタイトルの、表紙には、1人の少女の後ろ姿と、空には、星が散らばっている神秘的な絵が描かれていた。
「ありがとう、志穂ちゃん、読んでみるね。」
ルナは早速、机に付き、ページをめくる。
「志穂っち〜薄い本って、ある?」
徹平は、低学年ようの棚の周りをウロウロする。
「稲城さんの、本の基準は、そこですかっ!」
ペシリと、徹平の頭を叩きつつ、本を差し出す。
「分かりやすい物語ですし、稲城さんでも読めると思います。」
と、皮肉を込めて言った。
徹平は、それに気付かず、読み始める。
(時が来るまで、私も本を読んでいましょう。)
30分後
「志穂ちゃん、ありがとう。宿題終わったよ。」
ルナが一番最初に、終える。
「あ、はい。」
志穂は、本から顔を上げる。
翔も、雑誌コーナーから戻って来た。
(今ですね。)
と、翔が歩いているところに、本を落とす。
オリキャラプロフィール
水面 瑛留 みなも えいる
妖怪キムナの親友、人間。
容姿 茶髪
性格
明るく、優しい。キムナと同じく自然を愛する。
秘密 ルナの○○○○○・○○の相手。
翔が躓く。
「大丈夫ですかっ……////あの……」
ルナは、押し倒されていた。
ルナの首筋に、熱い吐息がかかる。
(成功ですねっ!この調子なら、作戦Bも、成功出来ますよね〜!)
作戦B
キス
志穂は、翔を洗脳しに行く。
その間にルナは、徹平の読書感想文をチェックする。
「ここは、どこが良かったかを書けば良いと思います。あと……。」
「ルナっちは、志穂っちより優しいよな〜。舞子さんみたいだよな〜(悪魔リーザ)」
志穂が戻ってくる。
「ルナさん、灰神先輩が呼んでいましたよ。」
明王みたいな表情をして、志穂は徹平を睨む。
図書館の、本棚の陰。
「あの……!?」
本棚に押し付けられる。
「キスしていい?」
「へ?ぁ…!」
翔の唇が、ルナの唇に近づく。
そして…
チュッ
キスをした。
唇が離れた途端に、ルナの目から、大粒の涙が溢れる。
「ルナちゃん!?」
「すみません、翔さん、私は、」
ルナは、一瞬目を伏せ、翔を真っ直ぐ見つめる。
「翔さんとのキスは、ファースト・キスではないんです。」
妖怪キムナとの戦いの後
「幹太郎さん…………。幹太郎さん……!」
ルナは、何度も嗚咽し、泣く。
(私も、妖界に行きたい。置いていかないで!)
ガサガサ
「嬢ちゃん、どうかしたか?」
「ふえ?」
物音がし、ルナの目の前にいたのは。
茶髪の目鼻がくっきりとした、イケメンがいた。
「嬢ちゃんの名前は?」
「竜堂ルナです…。」
男は、オオーと小さく叫ぶ。
「幹太郎が言っていた子か!」
「あなたは?」
「オレは、水面瑛留。幹太郎の親友だ。」
この出会いが、ルナの恋を変えることを、2人は、知らない。
「え……………?ファーストキスじゃない?」
ルナは、悲しげに、俯き、
「……本当に、ごめんなさい。」
と…。
ルナのポケットの、八方玉が、妖界と交信した。
『ルナ、ルナがずっと、捜していたあの人が今いるわ。』
パアッと、ルナの顔がほころぶ。
「スネリ、誰?」
フフーンと、スネリは自慢気に、
『幹太郎…妖怪キムナよ!』
ツツーッと、ルナの頬に、涙が伝う。
「幹太郎さん……!会いたかった…!」
愛おしげに、八方玉に触れる。
陰から見ていた、志穂は
(どうなるんでしょうか…?)
翔もモヤモヤする。
『ルナ……また会えたな…。』
幹太郎は、人間姿に変化する。
「会えて、嬉しい。」
幹太郎は、少し照れたように、
『今度、結婚するんだ。』
「そう、なんですか……。」
ルナは、石化し、ひびが入る。
『結婚する前に、ルナに渡したい物がある。妖界に来てくれないか?』
「……はいッ♪」
ルナの語尾に、♪が付いていたのに、誰もが気付いていた。
八方玉との交信を終え、
「夜鳴島に、行きます。ごめんなさい、今度、で…。」
サッサと、図書館を出る。
三時間後。
夜鳴島に立っている、ルナの顔は、泣きそうに揺れていた。
妖界から戻り、此処にいたのだった。
ルナの手のひらには、薄桃色の、種が乗っている。
「幹太郎さん……!」
これはさっき、幹太郎がくれた種だ。
(やっと、初恋に終止符を打てると思ったのに……。打てないよ……冷めることが、永遠にできないよ。)
ルナは、岩陰に隠れ、嗚咽する。
涙が岩をぬらす。
「幹太郎さん……!」
人知れぬ涙が、溢れてくる。
2〜捕らえられたルナ〜
ルナside
泣いて、泣いて、泣く。
疲れても、この辛さは、誰にもわからない。
きっと…タイ君も…。
「ルナ‥!どうした?」
振り向くと、お兄ちゃんがいた。
とりすがって、泣く。
「お兄ちゃん……………!」
これは、罠だよ。
本能が、そう言うの。
でも、同じ血を分けた、兄だから。
「ルナ。僕が、ルナを守り抜くよ。」
抱き付いた温もりは、あたたかい。
だんだん、手と足の感覚がなくなる。
岩に延びている影が、ひとつになった。
サーヤside
「ルナちゃん、来ないね。」
私の一言に、レイヤ君が反応する。
「サーヤが待つことは、ない。」
双子の弟に、少しカチンとする。
「……………レイヤ君には、関係ないよ。」
微妙な空気が、あたりを包む。
ルナちゃんの初恋の人
___幹太郎さんだっけ?
に、会いに行ったのかな?
志穂ちゃんの情報だけど。
ぎゅっと、チクンと痛む心の傷に触れる。
___雪成さん……。
私のキモチと、ルナちゃんのキモチは、きっと同じだよね?
むせび泣いても、終わらないの。
特に、自分の前から、去っていった人は。
万が一に、会えたら、優しくされて、殊更泣きたくなる。
その優しさに、惹かれたのだから。
深い傷跡の、更に深いところが、痛くなるの。
ルナちゃんは、きっと。
初恋に終止符を打とうとして、頑張っているんだ。
回想に耽っていると。
Windmillの窓から、雨が降っているが、見える。
ルナちゃん、まだかな…?
その時だった…。
ルナちゃんが、竜堂ルイに、捕らえられた事を知ったのは__。
ルナside
痛い……。
身体の節々が。
お兄ちゃんが,妖力を使ったのかな?
倒れ込んでしまう。
二剣山が見える。
あそこに浮かんでいるだろう、悠久の玉を見る。
しとしとと、雨が降り始める。
サーヤちゃん、この雨、Windmillでも、見えるのかな?
助けて……
これが、最後の願いなら、お兄ちゃんの腕の中で、尽き果てたいよ……。
目を閉じる。
少しの間、おやすみなさい、さようなら。
マテリアルside
消えたルナを探すため、マテリアル達と、タイは、旅立つ用意をする。
「ルナは、恐らく夜鳴島にいると思う。」
(ルナ、無事でいてくれ。)
(ルナちゃん、必ず助け出すよ!)
(ルナっち、このままで行かないよな?)
(ルナさん、意識がなかったら、許しませんよ!)
(ルナちゃん、翔のタメにも、生きててよ。)
(ルナちゃん、俺が必ず助け出すよ。)
(……サーヤのタメだ…。)
それぞれが胸に願いを秘めながら、Windmillの扉を開く。
ルナside
「はぁはぁ!」
荒い息づかい。
それで目が覚める。
また、ナナセの過去を見たの。
私は、自分では分からないけど、ナナセの存在は、大きいと、知らされる。
いまだに、ナナセの亡霊の脅威を感じる。
ジットリと汗をかく。
手首を動かす。
ガチャガチャ!
やっぱり…手錠がかかってる。
うなだれてしまいながら、考える。
私は、真の罪人…?
ナナセと雛子さんを殺しても、生き長らえている。
それなら……
絶望の雨に打たれつつ、決着の着くのを、祈る。
幹太郎さん……
私は、これからどうすれば良いのですか……?
マテリアルside
「ルナー!!!!」
タイは、白虎の背中から、飛び降りる。
岩陰に横たわっている、ルナの横に皆が降り立つ。
「ルナ!ルナ!ルナ!返事をしろー!!!」
タイが、ルナの身体を揺さぶる。
青ざめたルナのまぶたが開く。
「お兄ちゃん………?」
タイの顔と、ルイの顔が重なる。
「お願い……このまま、放っといて。」
ゆるゆると、サーヤを見つけたルナの顔が、少し明るくなる。
「サーヤちゃん。」
「ルナちゃん!死なないで!ううん、死なせないよ!」
志穂が、ルナの手首にかかっている、手錠を外そうとする。
「外れません。」
「貸して。」
ルナの瞳には、精気が溢れていた。
真っ直ぐな、凛々しいルナに戻る。
「臨・兵・闘・者・開・陣・裂・在・前」
九字を切る。
カッチャン!
手錠が離れる。
「お兄ちゃんが、透門シイナと結託しているのか、分からないけど、早くここを出た方が、いいと思うの。」
これには、皆が賛成し、夜鳴島を発つ。
ルナが芸能人デビュー!?
「ダメですか?」
頬を膨らませて、ルナは目の前の相手を見る。
目の前の相手────翔は、「ダメ。」
(ルナちゃんの魅力は、俺しか分からなくて充分。)
しかし、ルナは
【必殺!上目遣い】を使う。
(うっ!)
無言になった翔に、ルナは、OKだと勘違い。
その3ヶ月後。
CMを見ていた翔は、お茶を吹き出す。
『あの大人気コミック、『トップシークレット〜恋は花咲く〜』が、月9で放送決定!そして、超話題のヒロイン役は──』
なぜか、翔は気になる。
『3ヶ月で、大人気のルナ!』
パッと、テレビにルナが映る。
「えっ……!?」翔は驚く。
『16歳の演技とは、思えないすごさ!そして、注目の矢崎大翔役は──小泉理央!』
それが聞こえてすぐ、翔はテレビを消す。
急いでパーカーを着、靴を履き、外に出る。もちろん、伊達メガネをかけて。
本屋へ直行。
少女コミックの棚へ行き、『トップシークレット〜恋は花咲く〜』を手に取り、本を開く。
ガーン!
翔の時が止まった。
本には、主人公が押し倒されている場面が描かれている。
しばらく、翔は真っ白になっていた──
ルナside
撮影中
私は、主人公の花井柚希になる。
『ごめんね、大翔。』
『柚希!』
私は、声に振り向くことなく、『さようなら』
歩く。
「カット!良いね、ルナちゃん、その調子。30分休み!」
監督の声がし、私は共演者の方に、挨拶し、休憩室に向かう。
Windmill
「こんにちは!」「ルナちゃん!」「ルナさん!」「ルナっち!」
サーヤと、志穂と、徹平がルナを取り囲む。
「ルナちゃん、CM見たよ。主演すごいね!」
ルナは、ほほえむ。
「ありがとう!」
「トップシークレットは、今日放送ですよね?」
志穂が聞く。
「そうだよ!」
更に徹平が、聞く。
「ルナっちの、妹役に、松野カヤが出るんで、松野カヤかわいかったか?」
ルナの頭の中に、栗色の髪をウェーブにしてる、少女が浮かぶ。
「カヤさん、優しくて、友達だよ!アドレスも交換した…「俺にも、教えて!」
志穂が、徹平の頭を叩く。
「教えてもらって、どうするんですか!」
サーヤとルナは、苦笑い。
「それより、ルナちゃん、私の学校でも、人気で、皆楽しみにしてたよ。」
「うれしい!」
ガランガラン!
「こんにちは。」
翼が来た。
「こんにちは、翼さん。あれ、翔さんは?」
翼は、苦笑いする。
「ルナちゃんが連ドラの主演で、荒れてるよ。」
志穂も、うなずく。
ルナは、Windmillの時計を見、
「ごめんね、撮影の時間だから、行かないと。」
「じゃあ、後でね、がんばってね!」
サーヤ達が手を振り、見送る。
撮影中
大翔が、柚希にしゃべりかける。
『柚希、どうしたんだ?』
柚希は、ハッとして。
『……………なんでも、ない。それより、明日の試験、自信ある?』
ジッと、大翔は、柚希を見る。
『……………柚希、何か隠してるのか?』
柚希は、フイッと、視線を逸らす。
「カット!30分休み!」
監督が、声をかける。
「ふー!疲れた〜。」
「カヤさん、お疲れ様。」
カヤは、ルナを愛しげに見る。
「ルナちゃん、凄いね。あんなに、自然に柚希の役を演じるなんて!」
「カヤさんの方が、上手ですよ。」
ルナは、ニコニコと、笑う。
そこへ、理央が来た。
「ルナちゃん、ホント柚希みたいだよ!」
「ありがとうございます!」
カヤが、不思議そうに聞く。
「理央があんなに、役に入っているのも、初めて見たよ。イキイキしてたし。」
「え〜。そ〜すか?」
監督が来る。
「ルナちゃん、次は、このシーンだ。」
そのシーンは…。
大翔が、柚希を後ろから抱き締めているシーンだ。
カヤがのぞき込む。
「わぁ〜難しいシーンだね。」
ルナは、真剣に台本を読む。
「それじゃあ、カヤさん、理央さん、行きましょう。」
パラリと、台本を閉じる。
怪奇探偵団side
サーヤと志穂、レイヤと徹平は、Windmillで月9を見ていた。
『っ……止めてよ。こんな、幼なじみごっこ。』
柚希は、大翔を睨む。
『もう、耐えられない。だからっ…』
大翔が、柚希を後ろから抱き締める。
『だから?』
大翔が囁く。
『ああもう、どうして……目の前から消えようとしても、邪魔をするの…!』
腕の中で、柚希は身をよじらせる。
『じゃあ、どうして、オレの前から消えたいんだ?』
柚希は、動きを止める。
哀しげに、
『シークレット(秘密)』
エンディングの曲が流れ、次回の予告が流れる。
「すごいね…!」「ええ…!次回が気になります!」「カヤちゃん、可愛かった♡♡」
それぞれが感想を漏らす。
一方
翼&翔side
翼は、奥にいるであろう、翔に
「ただいま〜。」と、声をかける。
返事はない。
リビングに入ると。
ソファーに寝転んでいる翔が目にはいる。
「翔?仕事、断っといたからね?」
「……………月9……見た。」
どうりで、と翼は思った。
「事務所で見たけど、天才レベルだよね。」
「……………………………」
翼は、双子の兄の横に座る。
「……本屋で、次回の話見てきた。………心おれた。」
翔は、更に色褪せる。
(この素直になれない兄をどうしようか?)
翼は、何度も考えて
「トリプルデート!」
ルナに電話をかけ、スケジュールを聞く。
トリプルデートの日は…!?
ルナ16歳の設定。見た目は、サーヤと志穂と同じ年齢です!
番外編 この地球(ホシ)の伝説の子
透門シイナside
この地球の伝説の子は、私だと過信していた。
ナナセ姉ちゃんが、最期に魂で話してくれた。
「シイナ、あなたは、私の、意志を継ぐもの。だから、___負けないで。」
そして、雛子姉ちゃんと、天に昇っていった。
巻物で、読んだことを使ったの。
[四神を操る者が現れん時、天地は裂け、この世の終わりを賭けん戦いが、始まらん。闇の意志を継ぐ者が勝つとき、天と呼ばれるモノは無く、地も消え、ただ、闇が包むだろう。光を継ぐ者が勝つとき、世界は光を纏わん。大いなる伝説の子が、魂天地に治めん。]
これよ!
きっと、ナナセ姉ちゃんが私に着いてくれるよね?
伝説の御子となり、ナナセ姉ちゃんの望みを果たす。
それなら、私は、死んでもいい。
私は多分、ナナセ姉ちゃんの望みを叶える為に生を受けたんだ。
それを全うしてみせる。
撮影中
柚希は、大きな荷物を持ち、アパートに入る。
203に入る。
整った部屋のベッドに座る。
スマホをいじり。
ピンポーン
玄関のチャイムが鳴る。
「は〜い。」
ガチャッ!
「大翔……!?」
「柚希、一週間だけ、泊まらせてくれないか?」
柚希は、驚いた表情で、大翔の荷物をみる。
「……………狭いけど、どうぞ。」
柚希は、大翔を招き入れた。
「カット!40分休み!」
ルナは、ふぅーっと、ため息をつき、休憩室に向かう。
ガチャッ!
休憩室のソファーに座る。
スマホをスクロールし。
ピロロロロロ……ピロロロロロ…
「翔さん?」
「…ルナちゃん!?」
翔の声を聞き、ルナはホッとする。
「翔さんと翼さんの主演の、映画みました!感動しました!」
「ありがとう、ルナちゃん。」
たわいのない話をしていると。
「ルナは、アクセルの灰神翔と付き合っているのか…。」
それを、小泉理央が聞いていた…。
サーヤと志穂と徹平は、Windmillでテレビを見ていると。
「今月の週刊誌に、アクセルの灰神翔さんと、トリッキーズ!の深美杏果さんの、キス写真が報道されました。」
トリッキーズ!は、今話題の、アイドルグループ。
その報道に、サーヤ達は、口を開ける。
「元アイドル、朽網杏さんに取材しました。」
VTRに切り替わる。
「これは、禁断の恋ですね。2人は、ドラマでも共演してますし、お年頃ですしね。」
「何……これ?」
サーヤは、呟く。
これはきっと、ルナも見ているであろう、ニュース番組。
ザアア
雨が降る。
ルナは、放心状態でペタリと座り込む。
撮影中
「大翔、寝るとこ、どうする?」
柚希は、大翔とテーブルで夕食を取りながら、聞く。
「………床でいい。」
うつむき加減に、言う。
「布団敷くよ。」
ガチャン
食器を食洗機に入れ、寝室に行く。
薄暗く、互いの顔が見えない。
「大翔……………!」
ドサッ
「柚希が好きだ。」
柚希の顔が、赤くなる。
「カット!50分休み!」
ルナは、ヨロヨロと、現場を離れようとして。
「ルナちゃん、少し来てくれる?」
小泉理央が、ルナを手招く。
「はい?」
薄暗い会議室
「ルナちゃんは、灰神翔と付き合ってるの?」
ルナの顔が、少し白くなる。
「……!違い「ホントでしょ?」
意地悪げに、理央が言う。
「何が目的ですか?」
ルナは、恐る恐る聞いた…。
「目的?違うよ。相手してよ。」
「相手?何ですか?」
「あれ?翔から聞かされなかった?キス、してよ。」
ルナの顔は真っ赤で、ブンブンと首を振る。
「へぇ、アクセル終わらしていいんだ?」
クッと、悔しげに、ルナは
「…相手しますよ。」
「まだだよ。役者をそろえないとね♪」
理央は、スマホの電源をつけ、誰かを呼び出す。
三分後。
「ハァ?ルナちゃんを人質に取った!?」
翔は、急いでテレビ局へ向かう。
カンカンカン!
会議室のドアをたたく。
「どうぞ〜♪」
ガチャッ!
入ってきた翔が見たのは……………
オリキャラ
(芸能人 ルナの同期)
藤海 優亜李
ルナが大大大大大大好き!←
翔をいろんな意味で敵視。
容姿
栗色の髪をツインテールにしてる。
高嶺 光矢
アクセルの後輩
優亜李を気にしている←
容姿
茶色の髪
「んあっ!止めて!……翔さん!」
ルナが壁に押し付けられている。
「…てめぇっ!」
翔は、理央の胸ぐらをつかむ。
こんな状況なのに、理央は薄笑いを浮かべている。
「じゃあさ、聞くけど。杏果とキスしてたのは、誰だよ?」
ルナの顔がゆがむ。
「理央さん、もうすぐ撮影です、行きましょう!」
理央の手を取り、会議室を出る。
後に残った翔は……。
ためし
80:リリカ@恋歌◆JA =クリスタル:2017/02/27(月) 20:57 ID:7vMトリップ付けました。
81:リリカ@恋歌◆JA ( -.-)ノ ・゚゚・。:2017/03/01(水) 17:29 ID:aTk ルイside
四神を操るシイナを駒に入れた。
今、マテリアル+ルナ&タイは、どこに四神が来るか考えているだろう。
ルナの主演の、ドラマは見た。
ルナが、輝いているのが、よくわかった。
その輝きも、僕が手に入れる。
それなら、多少嫌われても良い。
いつか分かってくれる時が、来ると思うから。
そのためなら、多大な犠牲をはらむ。
───僕は、自分の叔母を殺した。
レンスイが死んだのは、タイのせいにして。
ルナは、好きだ。
タイは、自分によく似ている。
だから、大嫌いだ。
ルナ達が、テレビ局から出て来た。
僕は、フッと笑い。
虚ろな朱雀を、ルナ達に差し向けた。
マテリアルside
サーヤと志穂と徹平は、テレビ局に来ていた。
ルナが招待してくれたのだ。
「帰りましょう!」
ルナは、翔に背を向けるように、立つ。
と…
バサバサ!
鳥が飛ぶ音を聞く。
空を見上げたルナの目には……
虚ろな瞳をした、朱雀がルナを、狙って飛んできた。
ルナは、第三の目を開眼する。
銀髪の髪に、赤色のうず目。
「臨兵闘者開陣裂在前!」
結界を張る。
朱雀が、くちばしを開ける。
「わたしは、朱雀。植物よ、わが敵に毒の吐息を吐かん。」
近くの植物から、毒が舞い上がる。
「ルナちゃん!!!」
サーヤが、悲鳴を上げる。
毒は、ルナだけを取り囲む。
ぼんやりとルナの姿が、毒の霧に包まれていく。
ピシピシと、結界が割れる。
シューッと、毒が入る。
ルナは、腰の鞘から、小さくした護神剣を取り出す。
術を解く。
大きな刀剣を、朱雀と毒に向ける。
ルナと、護神剣を中心とした、新たな風が吹く。
毒が消え、朱雀とルナが対峙する。
ルナは、振り返らずに、指示する。
「サーヤちゃんは、私の後ろ。レイヤ君は、サーヤちゃんの斜め後ろ。志穂ちゃんは、レイヤ君の斜め前、徹平さんは、志穂ちゃんの横。翔さんは、私の横。」
皆が、それに沿って、動く。
「森羅万象の神々よ、私に力をお貸しください。」
その言葉とともに、護神剣をシャッと、空を切る。
朱雀の虚ろな瞳が、変わる。
気高さが、溢れる。
ルナは、刀身を、小さくし、鞘に収める。
「朱雀、白虎も待っています。行きましょう。」
人間姿に変化した朱雀は、マテリアル達に謝り、再び鳳凰のような姿に化身する。
ルナ達を乗せ、朱雀は、Windmillに飛び立った。
(お兄ちゃん………。)
不意に、ルナの頭の中に、兄のルイの顔が思い浮かぶ。
(会いたいよ……。)
恋しくなる。
Windmill
「サーヤちゃん、少し二階の部屋、貸してくれる?」
「え……うん。」
サーヤは、訝しく思うが、二階へ案内する。
それを、翔が見ていて…。
タオルを広げ、ルナは泣く。
「お兄ちゃん………助けてよ……ヒック…ヒック…」
トントン!
「ヒック…フエ…?」
「ルナちゃん。入って、良い?」
ためらいながら、ルナは戸を開ける。
泣き濡れたルナの顔は、真っ赤になっている。
「泣いてるの…?」
翔の問いに、ルナは、慌てて笑みを作る。
「もしかして…、俺と、杏果のキス写真で泣いてるのか…?」
ルナは、ハッとする。
「それは、本当なんですか…?」
翔は、ルナをまっすぐ見つめる。
「違う。杏果とすれ違っただけだ。」
ルナの目から、大粒の涙があふれる。
「私は、やっぱり、翔さんが好き──」
翔の顔が、緩む。
「俺も、ルナちゃんが、好きだ──」
ルナは、思わず翔に抱きつく。
「あ…すいません。嬉しくて。」
翔の顔が近づき。
キス
ルナの顔が赤くなり、翔は、抑えきれなくなりそうだった。
「ちょっ///」
翔は、ルナを引きはがす。
乱れたルナの髪と、服から、白い肩が震える。
上下するルナの胸。
(襲いたい…//)
ガタッ!
「ルナちゃん!!夕食の支度できたよ!」
サーヤが部屋にはいる。
真っ赤に、離れている二人を見て、
(??????どうしたんだろう?)
疑問に思っていた。
夕食兼、会議
「青龍と、玄武の行方は、未だに分からない。」
ルナは、呟く。
「人間界を守るのが、私の伝説の御子としての、使命。それなら、死んでもいい。」
ルナは、凛とした顔で言う。
タイは、ルナの手を優しく握り締める。
「僕だって、伝説の御子だ。姉を見捨てる弟ではない。」
皆、思わず黙る。
「これが、最後の戦いかもしれない。」
サーヤは、ルナに抱きつく。
「行かないで!私達も連れて行って!」
ルナの頬に、涙が伝う。
「ごめんなさい、無理。守り抜くことが出来ないかもしれない。皆を、危険に陥れたくないの。」
サーヤを抱きしめる。サーヤは、ルナの胸で泣いてしまう。
「竜堂家と、透門家の争いに終止符を打つから。でも、青龍と玄武を助けるまで、協力してくれる?」
マテリアル達の顔が、パアッと輝く。
ボソリと、ルナは、呟く。
「サーヤちゃん、志穂ちゃん、徹平さん、翼さん、翔さんに会えて、良かった。」
シイナとの戦いの日は、サーヤ達との、今生の別れになるだろうと、ルナは、覚悟して前を見る。
タイは、強く覚悟している姉を、心配げに見つめていた。
夜鳴島へ向かう途中
白虎の背中には、レイヤ、翔、翼、タイが
朱雀の背中には、サーヤ、志穂、ルナが乗っている。
と…
ビュオッ!
風にルナの髪がなびく。
「青龍!玄武!」
操られた青龍と玄武が、ルナとタイをおそう。
「「臨兵闘者皆陣裂在前!」」
青龍と玄武が元に戻る。
ホッとしたのも束の間。
夜鳴島に降り立ったルナとタイを、紫色のもやが包む。
「ルナちゃん!!」
叫んだサーヤ達が聞いたのは、
「朱雀、青龍、白虎、玄武。サーヤちゃん達を、家に、送り届けて。」
決意の色がある、ルナの声だった…。
「イヤだよ!私達もルナちゃんと一緒に戦いたいよ!」
朱雀は、
「残るか?」
と、聞く。
マテリアル達は、
「もちろん!」
ルナ&タイside
「初めまして。フフフ……透門シイナよ…名前は、知ってるわよね?」
もやの中から、シイナが現れる。
黒髪をおろしており、水色の衣をまとっている。
瞳はあけていない。
が。
冷徹な雰囲気がある。
「ナナセ姉ちゃんが言ってたとおりね‥。」
「あなたは、ナナセの何なの?」
ルナは、聞く。
「従姉妹よ。私は、ナナセ姉ちゃんの意志を継ぐもの。」
そして、シイナは、右手を天に突き出す。
「破妖剣よ、この手に収まりなさい!」
ピカリと稲妻が、剣の形をつくる。
次の瞬間、破妖剣は、シイナの手の中にあった。
「ルナ、護神剣を出して。我が、透門家と、竜堂家の忌まわしき過去を再現してみましょう。」
ルナとタイは、顔をゆがめる。
「私は別によくってよ。天地が、裂けて、闇に包まれても。」
シイナは、カッと、目を開ける。
金色の、うず目。
その目を見ていると、ナナセを思い出す。
シイナが、ルナに切りかかる!
「覚悟しなさい!」
ルナは、ピョンッと、近くの木の枝に乗る。
ルナが跳んで、シイナが切りかかるの、行動は、もやの向こうにいる、サーヤ達にも見える。
「ルナちゃん……!」
すうっと、人気がなくなる。
「!?」
サーヤ達が振り向くと……。
トリップは、こうです。
92:リリカ@恋歌◆JA (=゚ω゚)ノ ―===≡≡≡ :2017/03/06(月) 20:59 ID:aTk ナビルナ×魔天使マテリアル
物語は、終盤です!
次のコラボは、何が良いかと考えて。
アンケートをとろうと思います。
期間は、3/6〜3/10 19:00までです!
どしどしお願いします!
血まみれのシイナをルナが背負っていた。
「ルナちゃん!どうしたの?」
サーヤ達が駆け寄る。
ルナは、弱々しく笑う。
「返り討ち、したの。」
志穂が、手厳しく言う。
「ルナさんを斬ったのですから、当然の報いです。」
ルナは、儚げに笑う。
「志穂ちゃんだったら、このままシイナを殺す?私は、ムリ。私を斬っても、放っとけないよ。」
サーヤは、疑問を口にする。
「ルナちゃんは、すごく優しいね?」
ルナは、笑って、何も答えなかった。
「ルナ。もう、出発するか…??」
「どういうことだ!?」
翔が、目を見開いて聞く。
「翔さん……。少し、来てくれませんか?」
ルナは、何かを決意したように、言う。
岩陰
「私は、タイ君と、シイナと妖界に帰ります。その前に、伝えたくて。」
ツウッと、ルナの頬に涙が流れる。
「あなたのことが、心から好きでした……。」
翔は、目の前が、真っ暗に見え始める。
「何で、行くんだ?」
ルナは、自分の視界が狭まってくるのが、分かった。
「私達、妖怪がいるべき所は、妖界
です…。またあえるか、分かりませんが、この世界で会えて、嬉しかった。」
丁寧に、ルナは言葉を選ぶ。
「最後に、お礼をしたいんです。」
顔を上げた翔の顔には、涙が浮かんでいた。
ギュッ
ルナが、翔を抱き締めて、キスをする。
離れて、ルナは、翔の手の中に、何かを渡す。
「世界は違っても、きっと会えます。さようなら。」
ルナは、タイのもとに駆け出す。
黄金の月は、妖界へと帰って行く2人を見守っていた。
(完)
番外編 未来〜約束〜
(アクセルが終わった前提)
翔は、大学に通っていた。
思わず、ずっと付けている、
『約束、大好き』
と書かれた、キーホルダーを握り締める。
(ルナちゃん……いつあえるかな?)
タンタンタン!
後ろから、走ってくる足音がする。
ゆっくり振り向いた翔は、口元が緩んでいくのを感じた。
栗色の長い髪。
くりっとした、大きめの瞳。
白い肌。
間違いなく、
竜堂ルナ
その人だった…。
【妖界ナビルナ×らくだい魔女】
タイトル
結ばれたモノ編 〈らくだい魔女〉
狭間のサキへ 〈ナビルナ〉
結ばれたモノ編 〈らくだい魔女〉
プロローグ
暑い……。
炎が、あたしの周りを包む。
チトセを信じる……!
けど、
本当に来たのは、チトセじゃなくて。
崩壊する学校の中、あたしはその人の腕の中にいた。
結ばれたモノ編 〈らくだい魔女〉
あたし、フウカ!
銀の城のお姫様!だった…。
今は、違う。
1年前、助けてくれたあの人と、生きている。
その人は、自分の学園を捨てた。
そう、その人は
リューなんだ。
あの日から、チトセやカリン、カイと、連絡を取っていない。
あの三人は、あたしが嫌いだったのかな…?
時折、思う。
リューと、逃亡して、人間界に逃げた。
「わぁっ!?」「キャッ!?」
ぶつかった!
狭間のサキへ 〈ナビルナ〉
「ソラウ〜、ふうり〜、早く!パン売れちゃう!」
私は、駆け出す。
後ろから、ソラウとふうりの声がする。
「ルナッ!」
「ほへッ…キャッ!?」
空から、ほうきに乗った男の子と、女の子が落ちてきた!?
ゴッツーン!
「痛っあい!」「痛い!」
私と、女の子はぶつかった!
「ごめんね!あたし、フウカ!よろしくネ!」
フウカちゃんか。
「私は、ルナ。よろしくね、フウカちゃん。」
私達は、微笑んで、顔を合わせた。
100です!(*⌒▽⌒*)〜〜!これからも、頑張ろうっと!
101:リリカ@恋歌◆JA (ノ ゜Д゜)ノ:2017/03/07(火) 21:59 ID:T9M レス解除
狭間のサキへ 〈ナビルナ〉
フウカちゃんと、リュー君。
不思議だなぁ。
魔法を使えるなんて。
良いなぁ。
「ルナちゃんの通う学校に行きたいなぁ…。」
「そう?」
フウカちゃんは、明るい。
「魔法界に友達たくさんいるでしょ?」
ピクッと、フウカちゃんが揺れる。
リュー君が、チラリとフウカちゃんを気遣うように、見る。
何か聞いたらダメだったかも…。
企画、やめます!らくだい魔女では無く、マテリアル×ナビルナ〜未来〜を書きます。
103:リリカ@恋歌◆JA (;`・ω・)つ:2017/03/09(木) 19:49 ID:T9M 「翔さん!」
ルナは、翔に向かって、駆け出す。
大学生の翔に、思わず見惚れる。
(私なんか、釣り合わないよね…。)
その気持ちを押し込めるように、
「サーヤちゃん達に、お土産持ってきました。と言っても、私と、スネリ、もっけ、タイ君が作ったものなんですけど。」
袋をガサガサさせる。
Windmill
ガランガラン!
「サーヤちゃん♪志穂ちゃん♪」
ルナの声が、サーヤに届く。
「「「まさか…。」」」
徹平と、サーヤ、志穂は、入り口をみる。
変わらない、優しいルナが、微笑んでいた。
サーヤと、志穂は、ルナに抱きつく。
「ルナちゃん!」「ルナさん!」
エヘヘ、と、ルナは笑って、お土産の袋を持ち上げる。
徹平が、すかさず気付く。
「ルナっち、それは!」
「お土産だよ。」
うおお〜と叫びだした徹平に、翔がヘッドロックをかける。
「ルナちゃんより、そっちか!」
ルナは、天使の笑みを浮かべる。
「サーヤちゃんには、スネリとサネルの、ポシェットだよ。志穂ちゃんには、お揃いの、色違いのポシェット、徹平さんには、もっけの羽のキーホルダー、翔さんには、私の手作りの、キーホルダーです、下手かもしれません。翼さんには、ソラウとふうりが作った、ブックカバーです。」
サーヤ達の顔が、パアッと輝く。
恐る恐る、ルナは、翔の顔を伺う。
「下手ですよねぇ?」
上目がちに、ルナは聞く。
アンケートを締め切らせていただきます。
106:リリカ@恋歌◆JA:2017/03/11(土) 20:35 ID:T9M 「うっ!」
ルナの、濡れた子犬のような瞳に、翔は、ドキドキする。
2人の醸し出す甘い雰囲気が、あり、サーヤ達は、たじたじしてしまう。
「ルナちゃん!あの。私と、志穂ちゃんが通う、神舞東高校に通わない?」
パアッと、ルナの顔が明るくなる。
「うん!」
翌日
「えっと、長野から来た、竜堂ルナです、よろしくお願いします。」
教室は、ざわめく。
転校生が来て、しかも美少女。
男子は、高嶺の花だと、騒ぐ。
女子は、友達になれるか、騒ぐ。
休み時間
皆が一様に、ルナのもとに行く。
ルナは、どの質問にも、優しくニッコリ笑って答える。
それがさらに、男子や女子の心を射止める。
帰る頃には、竜堂ルナファン(女子が主。)竜堂ル
竜堂ルナファンクラブ(男子が主)竜堂ルナ親衛隊(女子が主)が、作られていた。
「竜堂さ〜ん、プリント忘れてるよ!」
「ありがとう、萌ちゃん!(ニコッ)」
女子生徒の心は、射止められた。
外に出れば。
男子がルナを取り囲み、逆ハーレム状態。
翔が迎えに来ると、ルナは囲まれており、姿が見えない。
「竜堂さん、来てくれる?」
ルナを取り囲んでいる、男子の一人がいう。
「あなたは?」
「俺、宮津灯遊。」
宮津灯遊は、顔を赤らめて。
「竜堂さんが好きだ。」
ルナは、電流に打たれたような気がした。
「あの、ごめ……………」
「すいません、俺の彼女なんです。」
翔が、グイッと、ルナを引き寄せる。
パアッと、ルナの顔が輝く。
と‥。
「ルナ、なのか……?」
少し低いけど、昔聞いたような声が、ルナの耳をかすめる。
「もしかして……さとし?」
「竜堂ルナ、だよな。」
ルナの目の前に現れたのは、星の子学園で一緒だった、さとしだった…。
3〜再開と神の依代〜
ルナの顔は、紅潮する。
「チャエと、まなちゃんも来てるの!?」
「ああ。サエ、まなみ。」
さとしが、呼ぶと、ショートカットの女子と、ふんわりした雰囲気の女子が前に出る。
「もしかして……ルナ?」
「ルナちゃん、なの?」
疑問符が付いているが、確信したような顔でルナを見つめている。
「チャエ〜、まなちゃん!!」
「リュナ…!!なんで急に、いなくなるのよ!?」
サエの顔は、涙でぐちょぐちょだ。
まなみは、涙をハンカチでソッと拭く。
涙を拭き、サエは、改めてルナをみる。
「ルナ、背が伸びたね。さとしと並んでみなよ。」
「あっ、でも。」
まなみが、驚いたようにいう。
「ギリギリさとしの方が、三センチ高い。」
「たったの三センチか〜。」
ルナは、グッと背伸びをする。
「あー、無理。」
背伸びをしても、さほど変わらない。
サエが、ニヤニヤ笑う。
「さとし〜、コクれば。」
さとしの顔が、赤くなる。
「はっ!?」
サエとまなみのニヤニヤは、止まらない。
「こないだ、コクられてたのに、フったのは、誰だっけ?」
「しかも、『好きな人が、いるから無理。』って、言ってたのに。」
ルナは、不思議そうに首を傾げる。
オリキャラプロフィール
木南 みくり
ルナのクラスメート、ルナをいじめようとする。
木南 水瀬
みくりの双子の妹。
みくりの野望を阻止しようとする。
ルナのことが好き(友として。)
「さとしに好きな人がいたの?」
純粋に聞く。
ルナの瞳は、まっすぐ。
殊更、サエとまなみは、ニヤニヤが止まらない。
「ルナ〜、もっと聞いてやりなよ。」
「そうだよ、ルナちゃん!!」
「ちょっ…止め…!」
ルナは、笑っている2人を不思議そうに見る。
木南水瀬side
姉さんが、歯ぎしりした…。
ヤバい。
視線の先には、ルナちゃんがいた。
ルナちゃんが来る前までは、姉さんがクラスを統治していた。
今は、姉さんは透明人間。
クラスの皆が、姉さんを無視して、私と話す。
姉さんにとったら、酷だろう。
「水瀬、明日が楽しみね♪♪」
悪魔のような顔で、姉さんは笑う。
この時、姉さんはもう、姉さんじゃなかった。
いじめ系になります。
苦手な方(読者いる?)は、回れ右!
サーヤが、ルナに聞いた。
「……綾沢さんの、悪口、言ってたの?」
「言ってないよ!!」
サーヤは、クルリと後ろを向く。
「嘘つき。」
ルナは、ぽっかりと穴があいた気がした。
(なんで、急に?私は、言ってないのに。)
志穂が、駆け寄ってくる。
「……綾沢さんが、言ってました。嘘は、いけません。」
ルナの心の穴は、大きくなっていく。
学校に行けば、いじめられ始めた。
サーヤと志穂は、無視。
次第に、皆が離れていく。
「……………もう良いよ。ニンゲンナンカシンジナイ。」
スッと、ルイが現れる。
「ルナ、人間界を離れて、妖界に行こう。」
ルナは、コクリとうなずいて、ルイの手を取った。
サーヤside
ルナちゃん……ゴメンね。
私、綾沢さん(と、木南みくりさん)に、頼まれて、あんなコト、言っちゃった。
ルナちゃんの、ショボンとした、背中を見れなかった。
志穂ちゃんは、完全に木南みくりさんを信じている。
私は、違う。
「もう、許さない。」
ルナちゃんの、絶望の淵を見たような声がする。
「人など、信じないから。どうせ、私を裏切るんだ?」
「違うの、ルナちゃん!」
「違わない!」
ジャッと、地を蹴る音がした。
「ルナ、僕の愛しい妹。妖界の、姫と王子になり、この地を離れよう。」
ダメ!
ルナちゃん!
「ええ、お兄ちゃん。」
闇に沈んだ、静かで冷たい声が、私の胸に響いた。
タンッ!
私は、護神剣を持って、地に降りる。
「ルナちゃん!」
サーヤちゃんの声に、イライラが溜まる。
護神剣で、サーヤちゃんを斬りつける。
血が飛び散る。
「サーヤさん!!」
駆け寄ってきた、志穂ちゃんも斬りつける。
皆、私を裏切った。
新たな、殺意がわいてくる。
闇と影(黒ルナの魂)
私は、もう誰も信じない。
だから、もう二度と傷つかない。
ひび割れた心は、
癒されることは、無いのだから。
光と陽(もとのルナの魂)
信じてる、はず。
許してるのに。
傷つくのを覚悟で、来たのに。
もう誰も、傷付けない。
傷つけたくない。
新章 〜姫の祈りと騎士の誓い〜
これは、裏切られた悲しみに憑かれたルナとサーヤ、それから守ることが出来なかった、翔達の戦いです。
プロローグ
どっちが悪いの‥…。
責める声に、イライラする。
「だから、謝ってよね、日守さん!結香に謝って、殴ってすみませんって。」
バカ、なの?
私は、してないよ。
そっちがしてたくせに。
「わかった!?」
「……アンタが謝りなよ。」
相手がいう前に、駆け出す。
結局、志穂ちゃんや、レイヤ君たちは、信じてくれなかった。
私に味方は、いないんだ。
ガサッ
「サーヤちゃん、サーヤちゃん。」
その声に、ハッとする。
「ルナちゃん!?」
茂みから、ルナちゃんが現れた。
「サーヤちゃん、私と姫にならない?」
どういうこと?
「サーヤちゃんに、今味方はいない。なら、、」
ルナちゃんが、あることを教えてくれた。
「私はずっと、サーヤちゃんの味方だから。」
私は、ルナちゃんと地を蹴った。
sideルナ
翔さん…
許してください。
コレは、私の決めたこと。
大好きな人を、
私の腕の中で、
ゆっくり失っていくこと。
そしたら、きっと最期、許してくれますよね?
私の信念は、
揺るがないから。
〔悲しき姫伝説〕
悲しき一ノ姫、天に舞う。
悲しき二ノ姫、悲しみの舞いを舞う。
二つの闇と光が無くなり、溶け、この世の理を悟る。
悲しき姫を救うのは、己の罪を覚悟した者だけ。
sideマテリアル
マテリアル&タイ達は、ルナとサーヤの行方を追う。
その途中で、悲しき姫伝説を知る。
誰もが恐れていた、禁忌を2人はしてしまった。
それの注意を怠ってしまった、己をマテリアル&タイ達は、呪っていた。
木南みくりは、うそをついていた。
ルナとサーヤは、うそを言っていなかった。
呪われし、禁忌を犯してしまった、皆を暗黒が包む。
いつの間にか、月夜になっていた。
志穂達が、解散しようとしていたら。
優しい、笛の音が鳴る。
振り向くと、ビルの上に、2つの人影がおどる。
笛の音は、哀しそうな音を立て、透明な音となり、広がる。
誰の心にも、その音が残る。
2つの人影は、ベールを頭からすっぽりと被っている。
そして、タンッと、ビルの上から飛び降りる。
あり得ないことに、人影は、地面に着地する。
1人は、ちゃっと、刀剣を取り出し、きりかかる。
面白いですね!
こんなにも想像出来るなんて凄い!
これからも見ますね!頑張ってください!
カナミさん、ありがとうございます!
カナミさんも、書いてみては??
いえ、私、実はスマホにロックがかかっていて、無理なんです…。
これは、こっそりWii Uで打っているんですよ…。
書きたい気持ちは山々なんですが、ごめんなさい!
あっ、来れるときもあるので、その時は宜しくお願い致します!
そうなんですか!
こちらこそ、よろしくお願いします!
*事の始まり*
ひとりの少女が、小瓶を落とす。
中から、薄紫の液体が、地面に吸い込まれていく。
それを冷たく見下ろしながら、少女は、パキンと、近くの枝を踏む。
「これでOK。ルイお兄さんが、頼んだことも、私の望みも完了。」
謎の呟きを残し、少女は呪文を唱える。
あっという間もなく、少女は消えた。
あとには、踏まれた枝が残っているだけだった。
新しい小説書きます!
(未来設定 ルナと翔は結婚してます)
【最後の涙】#1
ミーンミーンミーンミーン
蝉の鳴き声。
リンリンリン
風鈴の音。
すべてに、耳をかたむける。
____お母さん。
あなたが、いなくなって、何年でしょう。
私とお父さんを残して、いなくなってしまった。
今も、残像が残っています…。
あなたが迎えることなく、来てしまった、夏。
木陰で、私は、お母さんを思い出します。
____1年前____
当時十一歳の私は、友達との約束を取り付けるために、聞くのを忘れてた。
夜になって、気がついた。
布団を飛び出し、リビングに向かう。
「お母さん____」
言葉をなくしてしまったのは、お母さんが、お父さんの前で、泣いてたから。
慌てて、ドアの陰に隠れる。
耳を澄ますと。
「奏を、よろしくね。私の代わりに。」
「ッ……。そんな事、言うなよ。」
私は、口を押さえた。
___それが、何を意味するか。
ジン、とした熱さが、こみ上げる。
そんな私をよそに、お母さんとお父さんの話は進む。
【最後の涙】#2
「許してね。……この時ほど、自分の生が厭わしく思えた事、ないわ。」
お母さんの唇が、ワナワナと震える。
私は、泣きたくなる。
ダメだ、泣いたらバレちゃう。
「奏は、強い。だから、私が死んでも、大丈夫。」
強くないよ、大丈夫じゃないよ。
それは、お父さんも一緒で。
「俺も大丈夫じゃないよ。あと、奏だって、人間だ、泣くよ。」
お母さんの肩に、お父さんはもたれかかる。
お母さんの顔が、赤くなる。
「……そうよね。寝ましょう。」
お母さんとお父さんの足音が、近付いてくる。
ヤバい!
急いで、部屋に駆け上がる。
布団に、潜り込んでも、眠れない。
でも、お母さんに心配される。
目をつぶった。
フワッと、お母さんとお父さんの手が、私のひたいに触れた。
ヒンヤリした手と、熱い手。
ぬくもりに包まれて、いつしか眠ってた。
【最後の涙】#3 ルナside
うっすらと、奏のまぶたが動く。
サラサラの茶髪。
長いまつげ。
すべてが、愛おしい。
鼻の奥が、ジンとする。
こみ上げてる涙を拭くため、部屋を出る。
この運命は、変えられない。
好きな人、大切な人を失いたくないよ______
リビングに入って、ティッシュを取ろうとして。
グラリと、視界が揺れる。
叩き付けられる……!
グイッと、誰かの腕の中にいた。
翔だった…。
大好きな人の腕の中でも、今は笑えない。
ただ、悲しくなる。
そんな事を察して、翔はずっと抱きしめてくれた。
カナミです!また来ました〜!
奏の親は翔と、ルナってことですよね。
面白いです!
ありがとうございます!!(*^▽^*)
133:リリカ@恋歌◆JA:2017/04/03(月) 17:23 ID:Quc 【最後の涙】#4
お母さんがいなくなったら、どうなるかなんて、考えたくない。
きっと、私の気は狂う。
お母さんを失いたくないよ。
言ったらいけない。
聞いてたことが、バレるから。
「臨兵闘者皆陣裂在前。」
お母さんから教えてもらった、九字を唱える。
今は、それがおまじないのように、感じた。
【最後の涙】#5
それが始まったのは、翌日の事だった。
「キャー!誰のお兄さん達!?」
「カッコ良すぎ…。」
学校の授業が終わり、終わりの会の最中。
私は、当番だった。
「静かにして‥…!」
ドアの向こうには、青龍お兄さん、白虎お兄さん、朱雀お姉ちゃんがいた!
ウソウソウソ…!
来ないでよぉ!
目立ちたくない‥…。
よし、無視しよう!
でも、嫌な予感がしてた。
任せたという事は‥…。
___お母さんといられる時間が、少ないんだ。
上、私です!
136:リリカ@恋歌◆JA:2017/04/09(日) 13:40 ID:Quc >>122続き
人間では有り得ない動き。
志穂は、風をおこしながら、考えていた。
(恐らく、ルナさんですね‥…。でも、もう一人は‥…。)
刀剣の刃が、月の光を受けて、キラリと鈍い光を放つ。
強風が吹く。
ハラリと、ベールが取れて。
そこにいたのは______
そこには、妖怪姿の、ルナがいた。
赤色のうずめは、憎しみの色で、ギラギラと光っていた。
一方は_____サーヤだった…
お久し振りですカナミです!
良い所まで行きましたね。
続きが滅茶苦茶楽しみです!無理矢理とは言いませんが、宜しくお願い致します
お久し振りですカナミです!
良い所まで行きましたね。
続きが滅茶苦茶楽しみです!無理矢理とは言いませんが、宜しくお願い致します
ありがとうございます!!!!!!!!!!!!
がんばりますね!
【最後の涙】#6
今日、お母さんとお風呂に入る。
聞いていいのかな?
ううん、聞かなきゃ。
「おかーさん…」
お母さんは、誰かと電話してた。
「よろしくね、サーヤちゃん。本当に。…良かった。うまくいってて。当たり前か。」
クスッと、お母さんは笑った。
サーヤさんと電話してるんだ。
なにが、よろしくなんだろう?
電話してるうち、お母さんの顔は真っ白になっていく。
そして___倒れた。
「お母さん_______」
【最後の涙】#7 side ルナ
瞼の裏に、透門ナナセが現れた。
あの、嫌な笑みを口元にたたえて。
『ルナ、この子___奏に私が手を加えたら。貴女は、どうするかしら?』
そして、奏の首を______
「止めて!!!」
目を開けたら。
白い部屋の壁が、目に飛び込んできた。
「お母さん!良かった!」
奏が、泣きながら私の腕をとる。
ホッとした。
この子が、生きていて。
そして空恐ろしくなった。
死してなお、私たち母子を苦境に貶めようとするナナセの幻が。
「ルナ!」
翔が、病室に飛び込んできた。
仕事を放り出してまで、来なくて良いのに。
けれど、奏の涙が、心に深く深く、残った。
初めまして!らんらんでーす。
感動しましたー!でも、私はナナセ好きなんです。
>>143 ありがとうございます。らんらんさんも、書いてくれると嬉しいです!
私は、ルナとサネルが好きです。