〔悲しき姫伝説〕
悲しき一ノ姫、天に舞う。
悲しき二ノ姫、悲しみの舞いを舞う。
二つの闇と光が無くなり、溶け、この世の理を悟る。
悲しき姫を救うのは、己の罪を覚悟した者だけ。
sideマテリアル
マテリアル&タイ達は、ルナとサーヤの行方を追う。
その途中で、悲しき姫伝説を知る。
誰もが恐れていた、禁忌を2人はしてしまった。
それの注意を怠ってしまった、己をマテリアル&タイ達は、呪っていた。
木南みくりは、うそをついていた。
ルナとサーヤは、うそを言っていなかった。
呪われし、禁忌を犯してしまった、皆を暗黒が包む。
いつの間にか、月夜になっていた。
志穂達が、解散しようとしていたら。
優しい、笛の音が鳴る。
振り向くと、ビルの上に、2つの人影がおどる。
笛の音は、哀しそうな音を立て、透明な音となり、広がる。
誰の心にも、その音が残る。
2つの人影は、ベールを頭からすっぽりと被っている。
そして、タンッと、ビルの上から飛び降りる。
あり得ないことに、人影は、地面に着地する。
1人は、ちゃっと、刀剣を取り出し、きりかかる。
>>122続き
人間では有り得ない動き。
志穂は、風をおこしながら、考えていた。
(恐らく、ルナさんですね‥…。でも、もう一人は‥…。)
刀剣の刃が、月の光を受けて、キラリと鈍い光を放つ。
強風が吹く。
ハラリと、ベールが取れて。
そこにいたのは______