※ちょっと一部のキャラの性格を大幅に変えるので、12歳。ファンの方ごめんなさい🙇
早速あらすじを…
「想楽ちゃん」
勇気を振り絞って、想楽ちゃんの背中に声をかける。
「どしたの?」
いつもと変わらない、明るい笑顔。
「話が、あるの…」
「話…?」
あ、基本カコ目線です
3:ちくわのわーさん☆:2019/03/31(日) 12:44 ID:9WI
「話…?」
こくりとうなずき、
「ちょっと、来てくれる?」
と、想楽ちゃんについてくるよう促す。
想楽ちゃんは不思議そうな顔をしながらも、「うん」とうなずいた。
無言で歩き、体育館倉庫の裏に来る。
「話って?」
想楽ちゃんが口を開いた。
私は振り返り、深呼吸をしてから、
「私、太陽くんに告白したの」
「え?」
この事は、想楽ちゃんに伝えていなかった。
告白したことも、
「振られたよ」
想楽ちゃんが目を丸くして、
「嘘でしょ?」
「太陽くん、」
少しの沈黙が訪れる。
「好きな子いるって…」
そう口に出した瞬間、涙がこみ上げてきた。
「カコ…」
と、想楽ちゃんが背中をさすってくれる。
その手の温かさに、涙がもっとあふれる。
「偉いね、頑張ったね」
うわああ、と、幼稚園児のように、声を出して泣いた。
本当に、本当に好きだった。
少しは、私に想いを寄せてくれてるんじゃないかって、期待してた。
でも、それは間違いだった。
太陽くんは、私ではない、他の子の事が好きだったのだ。
太陽くんの好きな子は…
あの子だったのか。
*
『あの子』は、約1ヶ月前、このクラスに転校してきた。
『はじめまして。友利美桜(ともりみお)です。』
そう言って自己紹介をはじめた女の子は、ものすごく可愛い子で。
にこにこしてて、華奢で、色が白くて。
まつげが長くて、ぱっちり二重の大きな瞳。頬は桃色。
髪の毛は、少し茶色がかった艶のある髪の毛で、肩より少し長い。
とても可愛い女の子だ。
みんな、声には出さないけど、すごく興奮しているっぽい。
『じゃあ、友利さんも来たことなので、席替えをしましょう』
と先生が提案した。
えー…
せっかく想楽ちゃんと隣になれたのに。
横を見ると、想楽ちゃんも残念そうな顔をしていて、ちょっとホッとした。
**
結局、席替えをして、私と想楽ちゃんは離れ離れになってしまった。
でも、想楽ちゃんは美桜ちゃんの隣になって、『やったー』と嬉しそうにしていた。
それが少しショックだったけど…
美桜ちゃんは、華奢で子柄で、性格も天然で素直なので、自然とクラスの妹キャラとなり、人気者になっていって…
次第に、他のクラスの子達からも声をかけられるほど、この学年に溶け込んだ。
やっぱり、見た目が良い子はいいなあ、と感じる。
私もよく、『可愛い』と言われることはある。
男子からも『妖精さん』とか言われてるみたいだし…
自分でも、女の子らしくなれるように頑張っているから、嬉しい。
でも、好きな人に振り向いてもらえないなら、意味がない。
✲
「美桜、もう告白されたんだって!」
想楽ちゃんがびっくりした様子でそう報告をしてきた。
「…すごいね」
「しかも、3人にだよ!?どんだけモテるんだって」
…
その3人の中に、太陽くんも入ってたりは、しない…よね。
「…気にすることないからね」
「…え?」
「小日向に振られたこと、気にしなくていいから。」
…想楽ちゃんは、そう言うけど…
実際、気にしないで過ごすっていうのは、もの凄く大変な事。
…そんな簡単に、言わないでほしい。
「…カコ?」
はっ。
私ってば、想楽ちゃんに…
「…ごめん、…忘れ物。」
そう言って、踵を返して、今来た道を逆走する。
「えっ!?ちょっと、カコ!?」
想楽ちゃんがそう叫んだのが聞こえた。
✴
…どうしよう。
想楽ちゃんは、太陽くんに振られた私のこと、慰めてくれたのに。
「相原?」
と、聞き覚えのある声がした。
顔を上げると、皆見くんがいた。
「皆見…くん…」
「お前、遅刻するぞ。」
「…うん」
「…」
このまま一緒に行くの?
無理だよ…。
皆見くんはもう怖くなくなったけど、他の誰かに私たちが一緒にいるところを見られたら…
絶対に噂の的になる。
「早く行くぞ」
「…え、う…」
答えに困っていると、皆見くんが先に歩き出した。
とりあえず少し間を開けて、皆見くんのちょっと後ろを歩く。
すると、ある異変に気がついた。
「…太陽くんは?」
皆見くんがゆっくり振り向いた。
「…知らね」
絶対何か知ってるはずだ。
いっつも一緒に学校に来てるのに、突然一緒に来なくなった。
おかしい。
「何か知ってるんでしょ?」
「お前、これ聞いても傷つかないか」
「…っ…」
それは、私にとってマイナスの事なんだ。
でも、理由を知りたい。
「あいつら、昨日から付き合い始めたらしいぞ」
「…え?」
「…小日向と、友利。」
嘘。
なんで、
なんで、
まだ、友利さんのは来たばっかなのに。
しかも、隣のクラスなのに。
「今日から、一緒に行くことにしたらしいぞ」
皆見くんはそう言い、
「ほら」
と、私の後ろの方を指差した。
そこには、いつも見つめ続けてきた大好きな小日向くんと、子柄で、お人形みたいな可愛い顔をしている女の子がいた。
ー美桜ちゃん。
二人とも、ぎこちない距離で歩いていて、でもたまに、笑う事もあって。
その姿を見ているのが辛くて、思わず目を逸らした。
「なんでだろうな」
ふと、皆見くんが口にした。
黙って皆見くんの顔を見つめると、皆見くんは少し顔を赤くして、
「お前は、いいやつなのに、なんであいつは振ったんだろうな」
そう皆見くんが口にした瞬間、頭がかっとなった。
「ほっといて!!」
皆見くんを睨みつけ、走って皆見くんを追い抜いた。
決して振り返らずに。
✴
>>6
ちょっとウザい人がいたんで、そいつのニックネームで書いてみましたwww
いぇあ
9:ちくわのわーさん☆ 握り拳と握手はできない:2019/04/04(木) 10:05 ID:6KIメモ欄に#meigenってうつと、テキトーに名言が表示されるらしw
10:ちくわのわーさん☆ 卵を割らなければ、オムレツは作れない:2019/04/04(木) 10:05 ID:6KIめっちゃ楽しい