**ドラえもん 最終回**

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1:AL ◆6.:2020/09/08(火) 18:36 ID:.2A

ドラえもんの最終回を書いてみたいと思います!
そんなにドラえもんに詳しくはないので
キャラの口調とかが可笑しかったらすみません😣💦⤵️

・荒らし、勝手に小説を書き進めることは
止めて下さい
・メンタル超絶弱いので、否定的なコメントは
出来れば、で良いので止めて下さい😣
・感想待ってます!

2:AL ◆6.:2020/09/08(火) 18:43 ID:.2A

ーーその日は、至って普通の日だった。
のび太が家に帰って来るまでは。

「助けてー、ドラえも〜ん!またジャイアンに
いじめられたよぉ!」

部屋に入るなり、のび太は涙を流していつものように
ドラえもんに訴えた。だが、部屋の光景を見て
のび太はピタリと泣き止んだ。部屋の真ん中で横たわり
動かないドラえもんを目にしたからだ。

「どら………え、もん………?」

のび太は呟いた。自分は夢を見ているのだろうか。
いつものように昼寝して、嫌な夢を見ているのだろうか。

「ねぇ、ドラえもん?ドラえもんってば!!ねぇ!
起きてよ、ねぇ……ドラえもん………」

ーージャイアンにいじめられた悲しみなど、どこかへ
飛んで行ってしまった。ドラえもんが動かない。
ピクリとも。のび太は先ほど流していた涙よりはるかに
大粒の涙を流してドラえもんを揺さぶった。

3:AL ◆6.:2020/09/08(火) 18:53 ID:YN6

のび太はまるで子供のように泣きじゃくった。

「ドラえもん………ドラえもん………未来を、変えて…
くれるんじゃなかったの?ぼくとずっと一緒にいるって
約束したじゃないか………ドラえもん、ねぇ、ドラえもん…」

ーーそう。確かにあの時約束した。
一度未来に帰ってしまった時、悲しみにくれるのび太に
残してくれた秘密道具で、ドラえもんは帰って来た。
その時約束したのだ。
『ずっと一緒にいる』と。ーーそれなのに。

「ドラえもんの馬鹿!嘘つき!!」

ドラえもんの冷たい身体をのび太はポカポカと叩く。
いつものドラえもんの身体より、心なしか冷たい……
と、のび太は思った。

ひとりぼっち。いない。ドラえもんがいない。いない。
ドラえもんがいない。ひとりぼっち。いない。ひとり。
ひとりぼっち。ドラえもんがいない。

4:AL ◆6.:2020/09/08(火) 19:00 ID:IAo

**
ーーひとしきり泣いたあと、少し冷静になったのび太の
頭に、一筋の希望が沸いた。もしかしたら……
ただ故障しただけならば、未来の修理屋が直して
くれるのではないか、と。22世紀の技術なら
可能かもしれない。そう思うとのび太の心は
ほんの少しだけ明るくなった。タイムマシンに乗って
22世紀へ行って、ドラえもんを直せる修理屋を
ドラミちゃんに紹介して貰おう……と思った。

その時、そんなのび太の心を読んだかのように
机の引きだしからドラミちゃんが現れた。

5:AL ◆6.:2020/09/08(火) 19:37 ID:/vQ

「のび太さん!!」

ドラミちゃんが、ロボットとは思えない程素早い
動きで机の中から出てきた。

「お兄ちゃんが動かなくなったんですって!?」

のび太はコクコクと頷いた。

「そうなんだ!お願い、ドラえもんを直してよ!
ねぇ、22世紀の技術ならドラえもんを直せるでしょ?」

しかし、ドラミちゃんは首を横に振る。

「いいえ、それは無理なの。ネコ形ロボットは
特別なロボット。お兄ちゃんを直すこと不可能に近いわ」

「じゃあ、ドラえもん!ドラえもんを作った人!
ドラえもんを作った人呼んで来てよ!」

のび太は再び涙を流してドラミちゃんに訴えた。
またドラミちゃんは首を横に振る。

「それも出来ないの。国家機密だから」

「国家秘密!?そんなこと、言ってられないだろ!
ドラえもんが、動かないんだぞ!壊れたんだぞ!!」

「国家機密よ」

ドラミちゃんはのび太の言葉の間違いを優しく訂正すると
続けた。

「もうじき、わたしがここに来ることも出来なくなるわ。
机の引きだしもただの机に戻る……ちなみに、お兄ちゃんの
秘密道具も使えないわ。ただのガラクタになる」

「あんまりだ!!そんなのあんまりだよ!!!
理不尽だ……ドラえもんが……ドラえもんが……壊れたのに」

のび太は顔を涙と鼻水でグショグショにしながら
ドラミちゃんを揺さぶる。

6:AL ◆6.:2020/09/09(水) 17:21 ID:9Hs

その時、突如警報のような音がした。

ビーーーーッッ!!

「な、なんだい、この音………机の方から」

不安になってのび太が思わず呟く。

「タイムパトロールよ。もうすぐわたしは、未来に
帰らなきゃ……のび太さんを置いていくのは本当に
心許ないけれど……」

ドラミちゃんが机の方と、のび太を交互に見ながら
寂し気に言った。

「そんな!じゃあ、ぼくは……ぼくはどうすれば?」

ドラミちゃんは首を横に振る。今日、彼女が首を
横に振るのは何度目だろうか。

「もう……手立てはないわ。でものび太さん、大丈夫よ。
男でしょう?一人でもやっていけるわ。貴方は優しくて
人の痛みが分かる人だから……わたしもタイムテレビから
見守っているから。出来るわね?」

今日何度目だか分からない涙を流すのび太を
ドラミちゃんは小さな子供を諭すような口調で言った。

「のび太さん………応援しているわ。何も……何も
出来なくてごめんなさい…」

「ド、ドラミちゃん…」

「……さようなら」

ドラミちゃんは涙を流してのび太に別れを告げた。

7:AL ◆6.:2020/09/09(水) 17:35 ID:kaY

ーードラミちゃんは行ってしまった。
もうのび太は完全に一人だ。のび太はがらんとして
静まりかえる部屋でわんわん泣いた。
自分が流しているものが涙なのか鼻水なのか
分からない程に、泣いた。動かないドラえもんに
寄り添って。


「のびちゃん、ドラちゃん、おやつよー」

ママの声が響く。だが、今ののび太はとても
おやつなど食べる気力はなかった。それもその筈。
のび太にとってドラえもんは、親友……いや、家族も
同然。それも違う。のび太にとってドラえもんは
大切な家族なのだ。パパやママが居なくなるのと
同じくらいドラえもんが壊れたという
悲しみとショックは大きい。

返事がないことに不信感を抱いたママが、部屋に
入ってきた。動かないドラえもんに寄り添いながら
わんわん泣く息子を見たママは、危うくおやつと
お茶を乗せたおぼんを取り落とす所だった。

「のびちゃん………?」

ママがおずおずと息子に声をかけた。

「ママぁ……」

涙と鼻水でグショグショののび太が振り向いた。

8:AL ◆6.:2020/09/09(水) 17:45 ID:kaY

**
ーー未来に帰ったドラミちゃんは、高層ビルが
立ち並ぶ街を歩き、空を見上げた。

「ーー何故だか、分からないけれど……のび太さんは
何か、未来を変える…そんな気がするの。
のび太さんを見ていると感じる。強い何かを。
それが何かは、まだ分からないけれど」

そして、そんな呟きを漏らす。前々から、彼女は
感じていたのだった。
のび太の優しい瞳に強い″何か″を。のび太は
ぼんやりしていて飽きっぽく、一見するとだらしなく
何も出来ない人に見える。だが、彼はいざと言う時
強さを見せる。仲間の為に、泣いたり、怒ったり
出来る心の優しい人間なのだ。

ーーきっと彼が未来を変える。ドラミちゃんは
そんな気がしていた。

9:零桜:2020/09/09(水) 21:39 ID:Cks

相変わらず小説を書くのが上手いことで...
私的にはこの終わり方好きやわ、一つ言うとね、ドラえもんが動かなくなった経緯が知りたいかなぁ。番外編的な?
できたらでいいよ、めっちゃ面白かった!

長くなってごめんな!w

10:AL ◆6.:2020/09/10(木) 17:09 ID:GIY

そうかい?ありがとうね!
いやいや、まだ終わらへんよ?ww
つー訳でご愛読よろしく😉👍🎶

いや、全然長くないわww
むしろ感想は長い方が嬉しいしw

11:AL ◆6.:2020/09/10(木) 17:23 ID:GIY

ーーそして、それと同時に彼女の脳裏に
泣きじゃくりながら必死で勉強するのび太の姿が
思い浮かんだ。彼が大人になって科学者になり
自分の兄を……ドラえもんを直す姿も。

「今のは、一体?」

今浮かんだのび太の姿は、幻なのだろうか?
それともーーー


ドラミちゃんがボーっと考えにふけりながら
歩いていると、急いで駆け寄るセワシの姿が見えた。

「おーい!」

「セワシさん………あの………とても、言いにくいんだけど…」

ドラミちゃんは視線をさ迷わせながらセワシに
たった今起きた事実を告げようとした。

「ああ、ドラえもんが壊れたんだろう?聞いた……
というより、見てたよ。タイムテレビで。
お祖父ちゃんと君のやり取り……」

セワシは悲しげに目を伏せ、言った。そして言葉を続ける。

「ーードラえもんは、耳もかじられて、黄色いメッキも
剥がれてる。普通のネコ形ロボットじゃないし、他にも
少し、ロボットとして不安な所もあった。……まぁ、耳が
かじられたのはぼくのせいだけど……だから、いつかは
壊れると思ってた。遅かれ早かれね。でも…こんなに
早く壊れるなんて……」

セワシは俯き、淡々と告げた。でもその顔は涙を
堪えているように見えた。

12:つむぎ ◆..ttBQIFPGEKI:2020/09/10(木) 17:41 ID:XSk

……おお!なんだろ、この、もう雰囲気からして大作感()


全部凄いんだけど、特に文章…と言うよりかはその、のび太目線だったり、ドラミちゃん目線だったり、一人に縛られずにその人物になりきって表現してるところかなぁ。
あとは、文末とか全部、「だった」「見えた」でちゃんと揃ってるところとか。自分は結構ばらついちゃうからさw

よし、この勢いで頑張れっ!(何故に上から)

13:AL ◆6.:2020/09/10(木) 18:43 ID:GIY

えええ、そんな……!ありがとう!!

あーね!そこに気を配ってたから、言って貰えて
超嬉しい😆色々な人の視点で書くと面白いかな、って。
成る程成る程。これからも文末気を付けよう!

ありがとう、頑張るね!上から可愛いw
また見てね😉

14:AL ◆6.:2020/09/13(日) 15:02 ID:zgE

「………そんな、お兄ちゃんが元々壊れるかも
しれなかっただなんて………」

ドラミちゃんはセワシから告げられたその言葉に
ショックを隠せなかったようだった。

「ごめん、心配させたくなくて言い出せなかった……
このことはドラえもん自身も知らない。
勿論、お祖父ちゃんも……」

セワシはついに堪えきれず、涙を流した。
そんな彼の背中を優しくさすりながらドラミちゃんは
゛お祖父ちゃん゛、つまりのび太のことが気になった。

「セワシさん、貴方のせいじゃないわ。とにかく
早く戻りましょう。のび太さんが心配よ。タイムテレビで
見てみましょう」

ドラミちゃんはセワシの背中を優しくさすったまま
言った。セワシは彼女の言葉にこくんと子供のように
頷き、二人は帰路へ着いた。


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