ツリーズ家の御屋敷

町の外れの、木々に囲まれた豪華な御屋敷。屋敷の主はウッド・G・セフィロト、屋敷のメイドは私、律宮由緒と申します。

…何L飲む。

我は不死だ、何L飲む。

血の事だ。

御返事が遅れて仕舞い、申し訳御座いません。成人男性の平均血液量を考えますと、4L程頂く事に成りますが、宜しいでしょうか？

嗚呼。
良いぞ。
ほらすえ。
(手を差し出す。)

腕、ですか、出来れば首筋にして頂けると恐縮なのですが。

嗚呼。
良いぞ。

有難う御座います、では…、ん…。
(首筋に小さく噛み付き、吸血する。途端に、身体中に養分が行き渡る。血液を補給する事で、吸血鬼は生存して居られる。)

…。
(照れる)

美味しい…。
(血液を吸血し続ける、もっと欲しい、と言う欲が有ったのだ。勢いは止まらず、既に成人男性の平均血液量を越えた。)

もう4L飲んだだろう。

やめんか。

まだ、まだです…飲ませて下さい。
(血液の快楽に溺れ、自我を少し忘れている、普段は人間の血液なのだが、悪魔の血液となると、吸血鬼の好みだ。4Lを越えたが、まだ吸血の勢いは止まらない。)

…(思わずぶっ飛ばした。)

はあ…はあ…血液が、足りないんですよ。
(付近の壁に激突するも、異様までの回復能力で直ぐに立ち上がる。痛みを通り越しても尚、血液を求めていた。)

やめんか。

お、御願いです…血液を…。
(言葉が既に通用せず、虚ろな瞳と少し火照った表情で快楽を求める。近頃、あまり吸血出来ていなかった精も有るが。)

なら、飲め。

有難う、御座います…。
(了承を受け、構わず吸血し続ける。7Lを越えたが、サタンも未だ余裕であった、そのサタンの強さに、満足している。)

(我の文まで描写ありがとう。)

ところで小娘、いつまで吸うのだ？

…っはー、有難う御座いました。
(吸血し終わり、心無しか少し気力を取り戻した様な気がした、合計16Lの血液を飲み干し、満足気な表情で謝礼する。)

嗚呼。
少々貧血気味なだけだな。

１ヶ月に三回、吸血しますので、緊急事態は宜しく御願い致します。それでは、有難う御座いました。

嗚呼。
分かった。

それでは、失礼させて頂きます、安眠を願います。