《 其れはとある昔の伝説
分からない事の方が多い
姓も 生まれた年も 好物も 『能力』も
何もかもが不明とされている
〔ヒト〕と呼ぶに相応しいのかも分からない
魔術師が居た
魔術師は才能に溺れ 自身の欲の為に
大罪を犯しては... 無意味な年月を生きてきた
いつかまた 再び誕する
その魔術師 悪人につき
出会わぬ事 近寄る事なかれ
魔術師神話------第10章》
『はっ、相手がいないからって嫉妬しないで欲しいなぁ、"醜い""異端者の""人もどき"さん?』
『 .....一番無駄な感情だよ、愛情と言う物は。.....ほんっと、貴様を愛してくれるような人が居て良かったなぁ?....貴様なんか存在しなくとも、何ともないと言うのに 』
( 少々口が悪くなり... 浮かべる笑みも薄ら笑い )
『ああそうさ僕はいらない。いらない人間さ。痛感してるし認識してる。だからこそ僕は依存する。自らを愛してくれる人達に。依存しなければ人は生きていけない。愛とはすなわち依存だ。執着だ。それを僕はよォく知っている』
『 .....で、くだらない“言い訳”は終わったか?つまりお前は自分から、現実から逃げているに過ぎない。
ただ楽な道、自分にとって幸せな道しか進んでない....過去がどんなに辛い道だっただろうと、関係無い。此処で甘ったれるな、他所でやれ 』
( もう一度 溜息を吐き出してからしっかりと告げる )
『ありゃ、上手くまとめられちゃった』
(はぁい、と潔く頷いて)
「いやー、申し訳ない。ベートさん」
(謝り、少し頭を下げる)
『 ...... 』
( 杖を抱えたまま壁にもたれて睡眠中 ..こくりこくり 不規則に首が上下に動く )
「 ふふ、よぉく寝てるね……こんな風に大人しければ可愛らしいんだけど…ね…時として強大な力は畏れをも纏う… 」
( 朧気に、天使と想わしき格好の一少女の周りをふわりと舞う精霊を
撫で付け腕に施された金時計の針を動かせば… 忽ちに辺りの時は上下し、景色は夜に包まれる )
(地べたで寝ていたが、誰かが来たことを感じて起きる)
ん…
(辺りを見渡す)
「 なぁにぃ……もう起きたの…、……月が奇麗だから、見ていただけなのにぃ 」
( 柔かな白魚の様な掌で、天を仰ぐ
雲の間から 紅い満月が窺えた )
「 こんなに美しいなら、ずっと夜中でもいいのに 」
「まだ夜か…」
(目を閉じる)
「 晴れやかな陽射しの差す朝も素敵だけれど、…やっぱり月が一番だね。眩しくないから遠慮なく外を歩けるし……何より、太陽は夜を照らせない。 」
( 日向で煌めき続ける名月を背にして、彼女は嗤う
揺蕩う波に少しずつ身を委ねながら )
『 .....ふむ?いつの間にか来客が居たらしいな、気付かなくて済まない....そしてこんなに綺麗な夜は昔は中々見れなかったが....成る程、こんな魔法も可能なのか。
学ばさせてもらう事があるとは...現代は中々じゃあないか 』
( ぱちぱち瞬き繰り返し。太陽の光を反射して紅色に光る月を背に嬉しそうな笑みを浮かべる。
綺麗な景色は嫌いじゃあない )
『 ....月は新月が一番好きだがな。無色と言うか本当の夜が味わえる ....そして星の輝きだけが残る 』
「 新月の素晴らしさは星々の瞬きを目立たせるからこそ…成る程、それが君の考え?賛成、さんせーい…月の表面の美しさしか捉えられないのは正しく愚の骨頂。ただ、視えない其処を想う感性と情熱が、夜を照らすの。…にしても易々と朱の天体を受け入れているなんて、さては貴方って相当のかぶき者? 」
( つつ、と躍り続ける音色の波紋を奏で )
『 ...其れよりも私は....いや、何でもない....さて、どうだろうな?天体に興味は無くは無いが....其れよりも不思議な景色を見れば自然と慣れてしまってな....ほんの少し、感動はするがね
.....さて、名だけ名乗らせて貰おうか、「ベート・ビート」...以上、他に何か質問は? 』
( 杖に装着された紅色の宝玉越しに目の前の天使に似たような者を見て ...理解を深める )
『 ........面白い!!! 』
「 あら、ご挨拶が必要?……わたしの名前はカレン=アーティフル・コマンド…ダサいとか言わないでよね、変えられない天性の物なんだから。質問は特にないね、ふふ 」
「 ………… 」
( じぃっ と、皆のやり取りを眺めながら
モノも云わず少々の距離を置き 視線を尖らせる )
『 手短で良し ...名という物は自身の表れ、とても分かりやすくて結構
そしてダサいダサくないは価値観によって決まる....従って私は君の事は10分の9程はダサくは思わない 』
( ケラケラと笑いながら両手を広げる )
『 ......ふぅむ、矢張り面白い奴らが多い....正解の選択をしたようだ 』
「 …ここには血の気の多い奴等が沢山いるからね、平和主義のわたしはやんなっちゃうわ…嘘だけど 」
( 試しに、凄んだ様な力強い気を出してみるが
如何せん 彼女は気配のコントロールは面倒で苦手らしい )
「 ………… 」
( 若干、じっとりとした視線を天使に向け )
『 ほぉう?...それは中々楽しめそうだ もっとも、今は戦う気にはなれない...売られた喧嘩は買うがな 』
( 同じ様に圧をぶつける 調節して同等の気を出してやる
....ニタァと少々気味の悪い笑みが漏れ。 )
「…ふぇえ?」
(少し騒がしくなり起きる)
「あ…お久しぶりです、カレンさん…」
「 …ふむ、実力を知らぬ者相手に弁えているのは好感が持てるね、関心関心 」
( 直ぐ様辺りに撒き散らしていた瘴気を離散させる
そして旧神の方に向き直る )
「 お久しぶりだね、二人とも…わたしが説いた絶望の素晴らしさをそろそろ知ってくれたかな?
人の生命は娯楽だと、判ってくれたかな?かな? 」
( 空中で指をくるくる廻す
金で飾られたティーカップには紅茶が注がれ…二人の前には茶が置かれる )
「あははは…相変わらずの絶望好きだなぁ…」
(苦笑いしながら)
『 ......無意味や興味の無い戦闘をするつもりは無いんだ さて....旧友同士好きに話すが良い、私はそこに今は手出しする気は無い .....あまり興味が無い 』
( 鼻で笑っては暫し腕を組みながら壁へともたれて休息 )
「 絶望王の君ならきっと判ると思っていたよぉ……ほら、能ある鷹は猫を殺戮?
予定調和の希望はつまらないもの、わたしは飽き性なんだから 」
「 …誰ぞの圧など何処吹く風か、…少なくとも考え方への変化は…
言わずとも無いようですね、カレン… 」
( 砕けた口を聞き すぐには紅茶に手を伸ばすような事はせず )
「 ただ 。……少しばかり物忘れもあるみたいですね 」
「 ニャルちゃんはわたしの事をよく知っているよね、
まるでわたしがわたしじゃないくらいに… 」
( 紅茶を疑っているか、とやや怪訝に思うが )
「わー、猫さんが…まぁそれは少しだけ同意するよ」
92:カレン◆WY:2020/10/17(土) 23:03
「 別に事を荒立てようって気もないさ、わたしはそこまで青くない。
…だからといって老いて耄碌してはない 」
( 何処ぞの門番みたいな寝方をするね )
「 …… まずは 同じ位置にあって親友、友人としての行動がありますから…
私のみ、ぱっぱと手を出す訳にも行かないのですよ 」
( 訝しげな様子に少し慌てて弁明 )
「 別段 理解しようとしていない訳ではありませんからね 」
( 自分で用意した丸椅子に座り、紅茶に手を掛け 「 頂きます 」。)
「 ならいいや〜ぁ、もし飲んでくれないのならわたしの酒が飲めないッてのか?
って凄んでるところだッたぁ 」
( ぎろっ、と目元を吊り上げて
残虐に睥睨するかの如く、挙動を覗かせた後に… )
「 …なぁんてね、ふふ 冗談だよ 」
「 (酒)… 」
( 口元へ運ぶ手をピタリと止め…
カップの中 親友の顔を交互に見やった )
「 …… 紅茶… ですよ、ね…?」
「 心配しないで、全部うまくいく…
アッサムティーだよぉ、それかロシアンティーかレモンティーかミルクティー! 」
( 因みにわたしはロイヤルミルクティーにお砂糖たっぷりね
と付け足して 親友にケラケラ笑い掛け )
『 ........フッ 』
( 景色をチラリと見てはクツクツと笑う ...どうにも起きている様子。
そもそも、こんな面白い事を見逃す筈が無い )
『 ..........あぁ、“楽しい” 』
「 結局何ですか。… 紅茶ではありますけれど 」
( カップの半分程を口の中へ… 吟味した香りの内より
仄かに香る柑橘の濃い味に 親友の紅茶へ検討をつければ 胃の中へと流し入れる )
「 …美味しいのも… 結局の点に対する意識の難しさを表します、カレンらしい 」
「 完璧不屈。パーフェクトメイドである君なら判るでしょう? 」
( 揶揄り、淡々とそう囀り…彼女の爛れた中身が嘲笑う
紅茶の種類を事もなさげに見分けた親友に 相変わらずだと趣味悪く呟く )
「 ただ味わっているだけでいいの、それこそが救いだわ 」
「 愉しい、楽しい?貴方はどちら?愉快痛快?残念無念? 」
chapter 100!
『 .....さぁ、何方だろうか?......あぁ、手出しはしないからそのまま続けて構わない 』
( 静かに笑みを浮かべ続ける ....不思議で不気味 )
「 満ち欠け多数、故に渇望。…カレンなら 分かるでしょうに 」
( されど愛しく 歪んだ音色は耳を通じて心の奥に
紅茶は謎々 声は歪み。満たされる様を己とするなら
微笑の讃える今を且つ )
「 …問答無用。無論の結論… 貴女であるなら紐解く今に有意義を 」
「 あらあら、うっかりです。…お気に障ってしまったのなら謝りますわ ふふ 」
「 わたしは世界中の皆に笑顔になってほしいのであって、幸せになってほしいこともなし 」
「 ……熾天使にカラミティの意は合わない と、思っていたのですけれど 」
「 よい夢の誉、先行く事もないでしょうに 」
( …手を叩く )
「 ……… 今度の廻りは何処へ行ったのですか?
随分と 大人びている気がしますよ… それも、愛しく 」
『 ......成る程 』
( 会話には参加しないがメイドと天使の二人の関係を察しては興味深いと言わんばかりに笑みを浮かべる )
『 ...............同性愛という物か?此れが 』
『 ........くぅ 』
( 暫しの睡眠貯金 ...起きて活動できる時間を増やす為の行為
...静かな時間に身を任せる。)
『 ......いつの間にこんな時間に 』
( 気が付けば真の夜 ....煩い来客達も居なくなった様子…? )
『 ...時の流れは変わって無いはずだが早く感じる ......そういう能力を持った者でも居るのか...? 』
『 .......あぁ、そうだ....魔法の訓練をしておかないとな.....流石に腕が衰え過ぎている 』
( 紅色宝玉を装着した木製の杖を持ちながらくるりくるり。回しつつ考える。
...今まで会った者達に負けるという事は無いだろうが苦戦はするだろう )
『 ....... 』
( 来客達の十人十色とは言え強者の気 ..それに感化されてただで済むはずも無く )
『 .....あぁ、戦いたい 』
( 自身の欲を大きく吐き出す。 )
『 ..........ふぅむ 』
( 紅色宝玉を覗き込んでは何かを唸る。 )
『 .....中々繁栄している 』
『 さて、久しぶりだなぁ.......... 気配はまずまずと言った所か? 』
( 紅色宝玉を杖に嵌め直し 覗き込みクツクツと笑いを溢す )