「さぁ!我らの力で全てを混沌の支配へ変えようじゃないか!!!
赤い月の下から宣言した
暗い影からは魔物達の声が大勢聞こえる
そして王は西に指を指して進軍し始めた。
魔物達は王の言うとおりに動いていた。
「君も軍に入らないか?」
よく来たな。
この軍に入って来たからには王の為に尽くして貰う。
勿論、活躍の証には地位が得られ領土が貰える。
悪くない話だろう?
名乗れ、そして力を見せよ。
ジンジン
──魔王軍はここか。あたしは晶晶。
力を見たけりゃ見せてやるぞ。
(現れる、白髪の少女。顔の一部までを覆う装束に身を包み、声高らかに名乗り口上を述べる。)
じゃあ見せてみろ、その力を
(腕を組んで見つめる)
>>4
噂には聞いていたが、まさしく傲慢な輩らしいな。
先に忠告はするが、その鉄クズのような鎧の中身が刻まれないように身を固めておいてくれ。
──
(……─ふぅ)
(人差し指と親指で小さな輪を作り、息を吹込めばたちまち桜模様の吐息が漂う。吐息はやがて燐光に包まれ、少女の手元に戻れば薙刀へと変化し。──チリン。薙刀の先で御魂の鈴が音を立てた。
……刹那、周囲の木々がすべて7等分に刻まれて、地に落ちた。彼方を覆い尽くす大樹までもが根をもがれ。)
……合否は今告げてくれ。長引かせるつもりはないのでな。
(防御魔法で鎧を固め、その力を見た。)
...合格だ、晶晶。
その力ならば中華の王が喜ぶ。その鮮やかな極東の国のように咲く花が舞い散る...
とても良い技だ...さぁ、王の謁見の間に迎え。
少し西に進めば橋がある。その橋を渡り、門をくぐり抜け
そして扉の先に王がいる...とても偉大なるお方だ。失礼のないように
(一つの場所だけ悪雲の空に満ちた下の黒に染まっている王城に指した。
現在いるこの場所は小級(中ボスぐらいの強さ)の魔族や中級(格中級ダンジョンのエリアのボスか上級ダンジョンの中ボスぐらいの
強さ)の魔族が住む軍事施設。見た目はまるで赤く満ちた大きな屋敷だが、魔物達が鍛錬に励んでいる声が聞こえる)
それと...王からその力を判断して『級』が決まる。
中級まではこちらの屋敷に住んで貰う。
もし、上級の場合は王城の中に住めるか領土をもらいその地を守るか...王次第だ。
じゃあな、桜の剣士。
(そう言い、彼は次の魔物の方へ向かった。)
(騎士から告げられた言葉に、西の方角を見やる。刻まれた木々の間につづく獣道の先、渓谷にかかる一本の橋があった。橋を越え、門をくぐれば──奴がいる。既にこの場から去った騎士の後ろ姿に目をやり、独りごちに呟く。)
魔物……妖怪が、この技を容易く褒めるなど想定もしていなかったよ。同胞でありながら類血など混じっていないとすら思い込んでいたというのに。
「桜の剣士」、か……その言葉、有難く受け取っておく。
(踵を返す。一千の昔、桜妖などと謳われた日々のことを脳裏に思い浮かべて。ひるがえした視界の中に映る王城や魔物達を、どこか躊躇するような顔ぶりで見つめる。)
……だが、好きにはさせない。
(片手に握る薙刀が霧散した瞬間、西へ向かって駆け出す。倒れた木々の木の葉が微かに揺れた。)
おい、そこのお前さん。
お前もこの先に許された者か?
(晶晶の後ろから声を掛ける。
見た目は鳥が8割あり、灰色の鷹に近く尻尾に魚の尾がある魔物
その少し大きい鳥は目を瞑っており、歩きながら気配を感じとっている。
彼の顔は嬉しそうな顔で歩く)
! ……
(背後に妖の気配を感じ取り、一歩先まで距離を取って振り返る。両目を閉ざし語りかける鷹魚。訝しげに見るも、敵意は感じない。)
…そうだ。アンタは何者だ?