私や友達の経験や悲しい思い。
私の知り合いの人の経験や思いなども含めてこの小説に書いていきます。
よろしくお願いします。
週2ぐらいのペースで書いていきます。
〜主な登場人物〜
小出友妃乃
リストカットをする中1の少女。
ささいな事で自分を責め、嫌う。
たった1人智恵乃にだけ心を開く。
普段は明るい性格。
本当は暗く、ネガティブ。
如月智恵乃
友妃乃にとってたった1人の心を開く友達。
明るく、ポジティブな性格。
その他の人物は出た時に紹介します。
桜が綺麗に咲くころ中学校の入学式が行われた。
私、友達作れるのかな?
クラスに馴染めるだろか?
友妃乃は、胸に不安を抱え、入学式に出た。
体育館には、生徒、先生、保護者、来賓客などがいた。
でも、決して多くはない。
友妃乃が通う学校は、小規模校。
友姫乃にとっては都合が良かった。
反対に、智恵乃は、胸に期待をふくらませ、入学式へと出た。
決して人数は多くはないが、新しい環境が嬉しくてたまらなかった。
入学式は終わり、その他の事も終わり、その日は家に帰った。
「明日から学校か〜憂鬱な気分。」
友妃乃はため息をつきそう言った。
「明日から学校だ〜楽しみ〜」
一方、智恵乃は嬉しそうにそう言った。
〜次の日〜
「今日から学校か…小学校であんなだったのに、やっていけるのかな?」
友妃乃は不安をふくらませ、学校へ向かった。
教室は賑やかだった。
まだ、入ってもいないのにわかる。
友妃乃は教室に入ると、黒板張ってある席が書いてある紙に目がいった。
小出友妃乃。
友妃乃は自分の名前を探した。
あ、あった。
窓側の席だ。
友妃乃は、自分の席に座った。
隣は…?
友妃乃は気になり、隣の椅子の後ろを見た。
如月智恵乃。
友妃乃の隣にはそう書かれていた。
如月智恵乃さん?
誰だろう?
嫌な人だったらどうしよう?
「あなたが、小出友妃乃さん?」
声のする方を見ると、そこには身長の高い、ミディアムヘアのよく似合う女の子がいた。
「はい。そうですが…」
「私、隣の席の如月智恵乃。よろしくね!友妃乃ちゃん。あっ私の事は智恵乃って読んでね。」
「私は小出友妃乃。よろしくね。智恵乃ちゃん。」
「うん!」
とても明るい子だな。
明るい子は苦手気味だけど、智恵乃ちゃんとなら、仲良くなれる気がする。
良かった。
友妃乃は心の中でそう思った。
「ねぇ、友妃乃ちゃんは部活何に入るの?」
智恵乃は興味しんしんで友妃乃に聞いた。
友妃乃は少し戸惑いながらも答えた。
「えっと、私はバスケ部かな。運動出来ないけど、バスケならしたい。」
友妃乃の答えを聞くと智恵乃は目を輝かせた。
「私もバスケ部に入りたいんだ。同じだね。嬉しいな、友妃乃ちゃんと一緒。」
「うん。私も智恵乃ちゃんがいてくれて良かった。嬉しいな。」
友妃乃はホッとした。
月日は巡り、友妃乃は中学校生活に慣れてきた。
バスケ部の仲間は優しく、友妃乃も智恵乃も暖かく迎え入れてもらった。
智恵乃は、クラスのみんなともうまくいっていた。
一方、友妃乃は1部の子たちとはうまくいっていなかった。
男子が友妃乃の近くに行った。
「おい、友妃ゴリ。」
そう言った男子は大樹だった。
友妃乃は大樹を睨んだ。
「その呼び方止めてって言ってるでしょ!」
「なんでいけんだいや。いいが友妃ゴリ。なぁ?」
大樹は、隣の他の男子、蒼馬に言った。
「アハハハ!友妃ゴリぴったり。」
「止めてって言ってるでしょ!」
「はいはい。分かりましたよ。友妃ゴリ。」
そう言うと、大樹と蒼馬は行ってしまった。
友妃乃は自分の席につくと、机の上に顔を伏せた。
なんで…なんで私だけそんなふうに言われなきゃいけないの?
言われるほうは辛いのに……
友妃乃はこぼれそうになる涙をこらえた。
友妃乃の心は傷だらけだった。
他の人からすれば、些細なこと。
でも、友妃乃にとってはつらいことだった。
部活にだっていないほうがいいんだ。
私がいたって、いなくたって変わらない。
みんながいるもの、大丈夫よ。
友妃乃はいつしか、関係ないことでも、マイナスに考えてしまうようになっていた。
友妃乃は、家にあったカミソリをてにとり、自分の手首を切った。
血なんてでるか、でないかわからない。
でも、気がつけば切っていた。
友妃乃は、リストカットへの扉を開けてしまった。
逃げ場のない人の行く世界へ。
友妃乃の右手首に、10。
左手首に、20も切ってしまった。
友妃乃は泣きながら切った。
私は、こんな些細なことで、切ってしまった……
私は一番したくなかったことをしたんだ。
でも、切らなきゃ気が済まない。
あぁ、なんて汚い手だろう。
こんなんで、智恵乃に合わせる顔がない…
〜回想〜
「智恵乃ちゃん。私の話聞いてくれる?」
友妃乃は智恵乃に聞いた。
「うん!友妃乃ちゃんの話なら何でも聞くよ。」
「ありがとう。私、小学生の頃から、些細なことで傷つくし、すぐ精神的に頭が痛くなるんだ。」
「そっか〜みんなから些細なことでも友妃乃ちゃんからすれば、つらかったんでしょ?」
「うん。小学校の先生に相談しても、何も変わらないし自分が傷つくだけだった。相談出来る友達もいなかった。智恵乃ちゃんにあって初めて友達と呼べる人が出来たの。」
智恵乃はにっこり笑った。
「じゃあ、私以外には、話せる人いなかったんでしょ。私にだけ本当のこと教えてくれて嬉しい。ありがとう。だから、私の親友になってくれない?私は友妃乃と親友になりたい。」
「私も、智恵乃ちゃんと親友になりたい。智恵乃ちゃんしか、信じること出来る人いなかった。」
「んじゃ決まりだね。私のことちゃんじゃなくて智恵乃ってよんでね。友妃乃!」
「うん!智恵乃。」
笑顔で友妃乃は答えた。
私は、大切な友達を、いや親友を持っていながらも、自分を傷つけて……
なんて、最低なんだろう。
この事言ったら、智恵乃なんて言うんだろう?
怒る……だろうな…
きっと。
わかってる……
ひどいいじめにあっている人、家で虐待されている人、本当につらい人しか、リスカなんてしちゃいけないこと。
誰もが、私がされていることで自分を傷つけるなんて、ただ、かまってほしいだけだとしか思っていないこと。
知ってる……
全部…知ってるよ……
友妃乃は、ただひたすら泣いた。
声を殺して、誰にも聞こえないように、ただひたすら独りで泣いた。
杏奈から、友紀菜に名前変えます。
友妃乃は次の日、行きたくもなかったけど、泣きはらした顔で学校に行った。
友妃乃は、準備を済ませ、机で本を読んでいた。
「おはよー!友妃乃。今日も早いね!」
「おはよう。智恵乃。智恵乃は相変わらずだね。」
良かった…泣いたことも何も気づいてないみたい。
友妃乃はほっとした。
「ねぇ、友妃乃…」
智恵乃は心配そうに声を掛けた。
「何?」
友妃乃は、無理に笑顔をつくり、明るい声で言った。
「最近……ううん何でもない。」
「そう?何かあったら言っていいよ。」
友妃乃は、また本を読み始めた。
聞かない方がいい。
最近変だよ、なんかあった?なんて。
友妃乃は、何にもないよ、なんで?って明るく問うから。
智恵乃は、そう思った。
ある日の昼休憩の事だった。
その時は、悪夢の日々が始まるなんて思ってもいなかった。
友妃乃は、いつものように大樹にいじられていた。
「やーい友妃ゴリ。お前なんか動物園に行けよ!」
友妃乃は、その日、女の子の日だったためか、とてもイライラしていた。
そしてとうとう切れた。
「止めてって言ってるでしょ!いい加減にしてよ!何様なのよ!」
「は?うっせーよ!」
たったそれだけのことに腹を立てた大樹は、友妃乃を殴った。
殴られた、友妃乃は床に倒れた。
痛い…
お願い…助けて……
誰か、私をかばって………
友妃乃はそう願った。
でも、その期待を見事に裏切られた。
「もっとやっちゃいなよ。そんな奴。そうだ!今日から、友妃乃さんをいじめましょう。いいよね?」
そう言ったのは、大樹の彼女の可憐だった。
可憐はクラスのリーダー的存在だった。
「もちろん!これからが楽しみだね!」
みんなが口々に言った。
智…恵乃……
友妃乃は、智恵乃の方を見つめた。
智恵乃は、ごめんと口を動かして、教室から出た。
その日からだった。
友妃乃が、本格的にいじめられるようになったのは。
友妃乃は、リストカットを続けた。
しかも、だんだん深く、たくさん切っていた。
友妃乃は、嫌だったけど、毎日学校に行った。
怖い……行きたくない…
友妃乃は、そう思った。
友妃乃が教室のドアを開けた、瞬間黒板消しを投げつけられた。
「ゲホッゲホッ!」
友妃乃はひどく咳き込んだ。
「うっわー顔面に当たったよ。」
みんながニヤニヤして友妃乃の方を見た。
友妃乃が後ろを向こうとした。
「何突っ立ってんだよ!じゃま!」
大樹はそう言って、友妃乃を後ろから蹴った。
友妃乃は、床に倒れた。
「おっはよー大樹。朝からさんざんだね〜」
「本当、さんざんだわ。さっさと消えろよゴリラ!」
不機嫌そうに大樹は言った。
「さっさと、死ねよ!ゴリラ!」
可憐が大樹に続けて言った。
友妃乃は、倒れたままだった。
どうして……
私だけ傷つかないといけないの?
助けて…助けて…智恵乃………助けて……
友妃乃は、必死に願った。
すると、担任が上がって来た。
「おはようございます。あらっ何してるの?小出さん。さっさと、席に着きなさい。」
先生も助けてくれないんだ……
友妃乃は絶望の淵に立った。
〜登場人物〜
日野大樹
いつも友妃乃をいじめる。
すぐ切れる。
可憐の彼氏。
上川蒼真
大樹と友妃乃をいじめる。
北条可憐
大樹の彼女。
友妃乃をいじめる。
クラスのリーダー的存在。
中二くさ
16:友紀菜:2015/02/24(火) 20:40 ID:4ZY 友妃乃はフラフラしながら、席に着いた。
「小出さん、朝の準備も出来てないの?いつもはちゃんとしてるのに…きちんとしなさい!皆さん、読者の時間ですよ。」
担任は、とげのある言い方をした。
先生は、いつもはちゃんとしてるのに、今日はどうしたんだろうと不思議に思って、助けてくれないんだ…
智恵乃だって…
友妃乃はそう思いながら、隣を見た。
え…なんで?
友妃乃の隣には誰もいなかった。
私には、助けてくれる希望もないんだ…
友妃乃は、涙をこらえた。
面白すぎる・・・!!
すごいですね!!頑張ってください!!
>宮下さん
ありがとうございます!
面白いと言ってもらったのは初めてです。
頑張ります!
友妃乃はそれからもいじめられ続けた。
教科書に落書きされ、スリッパを隠され、暴言を言われ、暴力を振るわれ、もう我慢出来なかった。
智恵乃はあの日から、学校に来ないままだった。
友妃乃は、リストカットを繰り返すばかりだった。
日に日に傷は深く、血が流れる量は増えていった。
死にたい……
この世から消えてしまいたい…
誰も私を助けてくれない…
私の居場所はどこにもない…
友妃乃がいじめられるようになって、一週間がたった。
友妃乃は、教室に入った。
バシャ
「キャーッ」
友妃乃が教室に入った瞬間、水をかけられた。
「なにがキャーッよ。気持ち悪い。さっさっと死ぬよ。」
可憐は言った。
「そうださっと、死ぬよ!このブス!ゴリラ!」
蒼真は友妃乃が殴った。
友妃乃は机にぶつかって、床に倒れた。
「アハハハッ机に当たるとかだっさ!ってか汚いし!」
痛い…痛い…
誰か…助けてよ……
ねぇ…智恵乃……
「なに倒れてんだよ!邪魔だっつってんだろ!」
そう言うと、大樹は友妃乃を何度も蹴った。
死にたい………
友妃乃の頭の中はそれだけだった。
訂正します。
×蒼真が友妃乃を殴った。
○蒼真は友妃乃を殴った。
すみませんでした。
みんなが次々に友妃乃を蹴った。
「いい加減、わかったら?あなたは私たちにとって必要ない存在。さっさと死ね!」
可憐は、そう言うと友妃乃を思いっきり蹴った。
「うっ!」
もういい、死のう……
私が死ねばいい話だ。
「わかった…じゃあ、死ねばいいよね?」
友妃乃は言った。
みんなが、びっくりした顔で、友妃乃を見た。
「まさか、本当に死なないよね?」
クラスの中から微かに聞こえた。
「そう!死ねばいいの!」
可憐は嬉しそうに言った。
「わかった……」
友妃乃は、教室を出て、屋上へと走った。
「え…待って、友妃乃。いったいなにがあったの?」
友妃乃は、廊下にいた智恵乃に気づくことなく、必死に階段を駆け上がってしまった。