私や友達の経験や悲しい思い。
私の知り合いの人の経験や思いなども含めてこの小説に書いていきます。
よろしくお願いします。
週2ぐらいのペースで書いていきます。
長石先生って本当に優しいな…
咲良さんも。
友紀はそう思った。
シャー
「高橋さん。ご飯ですよ。」
カーテンが開く音がすると、看護師さんが、夕ご飯を持って来てくれた。
「ありがとうございます。」
友紀はそう言うと看護師さんはニコッと笑い去っていった。
「吉岡さん。ご飯ですよ。」
また看護師さんの声がする。
この病室に私以外の人が居たんだ。
全然覚えてないけど。
その後、看護師さんは他の病室に行ったようだった。
ここは2人しか居ないんだ。
友紀はそう思った。
「いただきます。」
友紀は小さな声でそう言うとご飯を食べ始めた。
お味噌汁にご飯、焼き魚にサラダにいちご。
おいしいそう。
でも…
あんまり食べたくないな。
友紀はこのところ、食欲はあまりなく少し残してしまった。
しばらく来てなくてごめんなさい😢
やっぱり、この小説面白いです!
これからも頑張ってください!!
↑
(毎回言ってるような気がする・・・。)
>宮下さん
お久しぶりです。
いつもありがとうございます。
何回でも言ってもらえると嬉しいです。
友紀が食べ終わって少しすると看護師さんが来て食器を運んでくれた。
それから友紀は真っ白な天井をしばらくボーっと見つめている。
なんか、変な感じがするな。
こんなに穏やかで静かな時間って普段ないからかな?
その後は特に何も変わったこともなく、消灯時間になった。
友紀はなかなか寝付けなかった。
いつもより小さな音で音楽を聞いてみたが、全く寝付けなかった。
何時間かすると、看護師さんが見回りに来られた。
「友紀ちゃん、寝れない?」
看護師さんは友紀が寝れていないことに気づいたらしい。
「はい…」
友紀は小さく答えた。
「そっか。なかなか寝れないようなら、トイレ行ってみたら?入院してからまだ一回もトイレ行ってないでしょ。」
「はい。そうしてみます。」
友紀は看護師さんの言うようトイレに行くことにした。
友紀は重たい体をゆっくり起こしてトイレに向かった。
点滴してるからか、なんだかトイレがしにくかった。
トイレを済ませ、病室に戻ろうとすると、友紀と同じくらいの年頃の女の子と目があった。
彼女も点滴をしていた。
身長は友紀より低く、髪の長さは肩ぐらいで、ガリガリに痩せて、骨がくっきり浮き出ていた。
あぁ、きっと、拒食症なんだろうな。
彼女がなぜ入院しているのか友紀でもわかった。
「あ、あの…高橋友紀さん…ですか?違ってたらごめんなさい。」
彼女の声はか弱く、可愛らしい声だった。
そして、とても緊張しているようだった。
「はい。そうですけど…」
友紀がそう言うと、彼女は笑顔なった。
「私、同じ病室の吉岡優菜っていいます。私、あの病室にずっと1人だったんで、新しい人が入って来てくれて嬉しくて…」
「そうだったんだ。話しかけてくれてありがとうございます。何年生ですか?私は中1なんだけど。」
「私も、中1です。同級生だね。」
「そうだね。もう夜遅いし、明日、いや、もう今日かな?優菜ちゃんのとこ行っていいかな?」
「うん。ありがとう。じゃあ。」
優菜ちゃんはトイレに行った。
友紀は本当に嬉しかった。
友紀は病室に戻り、ベッドに横になった。
眠気は全くないがが、目を閉じていた。
しばらくすると、友紀の頭の中を今まで忘れかけていた感情がぐるぐると駆け巡りだした。
私は独りぼっちなんだよ。
誰かに頼って一時的に幸せになれたって、その後絶対に不幸になる。
誰かを信じても、私は失うか、結局捨てられるの。
分かってるでしょ?
友紀の中にあった忘れかけていた感情が溢れ出した。
分かってる…
あの時も、バカみたいに人を信じて裏切られた。
あの時は裏切られなかったし、傷つけられたことは、一度としてなかったけど…失った。
長石先生は、信じても、裏切らないって信じてたい。
優しさや笑顔で溢れていて、私のこと、大切に思ってくれてるって感じる。
でも、裏切らなくても、失うんでしょ。
失わなかったとしても、裏切られるんでしょ。
だったら、最初から、信じなかったらいいのに、なんで信じちゃうのよ。
もぅ絶対に人なんて信じないって決めてたのに……
私のこの気持ちをなかったことになんか出来ないのに……
友紀はいつの間にか涙を流していた。
こういうお話好きです!
ファンになりました!!
続きが楽しみです。
>元きのこさん
ありがとうございます。
続きも頑張っていきますので、楽しみにしていてください。
友紀は涙を拭くと、カッターを取り出した。
点滴が左手首に刺さっているため、リストバンドがつけれず、手首の傷は丸見えになっていた。
リスカしたって分かるけど、別にいっか。
友紀は、手首の上で何度もカッターを滑らした。
すると紅い線がたくさん出来ていた。
また、紅い線でいっぱいになっちゃった。
別に落ち着くから、いいんだけどね。
友紀は、少し悲しそうに微笑んだ。
ポーチの中から消毒液とポケットティッシュを取り出し、消毒をした。
そして、心が落ち着いたからなのか、いつの間にか寝てしまった。
追加登場人物
成海咲良
看護師。
長石先生と一緒にいる事が多い。
それ以外は、基本的には外来にいる。
吉岡優菜
中1。
拒食症で入院中。
頑張ってご飯は全部食べているけど、なかなか良くならないらしい。
「友紀。」
ん…?
この声は……
紫出先生?
「友紀。」
友紀はゆっくり目を開いた。
目の前には、ベージュのカーディガンにグレーのスカートを身にまとった、紫出先生がいた。
「し、紫出先生…?」
「友紀。」
「紫出…先生。なんで…」
紫出先生は悲しそうな顔をした。
「友紀、ごめん。もう、会えない。じゃあ。」
紫出先生はそう言うと、どんどん遠くに行ってしまった。
「待って、行かないでください!私を、独りにしないでください!先生!紫出先生!」
「はっ!」
友紀は飛び起きた。
「ハァハァハァハァ……ゆ、夢?」
友紀の頬は涙で濡れていた。
紫出先生…
会いたいよ。
どうして、私のそばからいなくなったの?
私を独りにしたの?
ねぇ…先生。
友紀は独り静かに泣いた。
紫出先生は、友紀にとってかけがえのない存在だった。
すごく怖くて、友紀はいつもおびえていたけど、それでもすごく優しい先生で、友紀は、大好きだった。
友紀は、小5の時担任の先生に裏切られて、深く傷ついた。
もう誰も信じることができなくなった友紀は小6の時に紫出先生に出会った。
初めは怖いし苦手な気がしたけど、出会って一週間もしない頃には、友紀の性格を見抜き、友紀が何を言わなくても、友紀の心の傷に気づいてくれた。
紫出先生は担任でもなかったけど、担任以上に友紀をみてくれていた。
紫出先生だけは、信じることができた。
紫出先生にだけ心を開けた。
〜回想〜
友紀は、独り教室で読書をしていた。
いつだって独りで誰にも心を開くことはなかった。
「友紀。ちょっといい?」
「紫出先生?はい。別にいいですけど……」
「友紀。お前、なんで誰も信じようとしないの?」
友紀は、一瞬心臓が止まったかと思った。
なんで、なんでこの先生には、わかるのだろう。
「………」
友紀は黙り込んでいる。
「私は、お前に何があったのか知らない。でも、心にたくさんの傷を抱えてることぐらいわかる。友紀は、人を信じて傷つくのが怖いんでしょ。」
友紀は小さく頷いた。
「そっか。」
紫出先生は、そうつぶやくと、友紀の両腕をつかんだ。
紫出先生は友紀の腕を近くに持ってくるように友紀の腕が伸びた状態した。
友紀は、ビクビクしながら、動かされる手を見ていた。
友紀の手首にはたくさんの紅い線が引かれていた。
友紀はそれがばれるのが怖くて怖くて仕方なかった。
また、誰かにばらされるきがして、いやな目で見られる気がして、気持ち悪いって言われる気がして、怖かった。
紫出先生が両手首をつかんで手のひらを上に向けた瞬間体がビクッとした。
紫出先生には、きっと何もかもわかってるんだ。
隠しても無駄かもね。
友紀はうつむいていた。
「痛い?」
紫出先生は優しくそう聞いた。
友紀は長袖を着ていて、傷は見えていなかったが紫出先生は、わかっているようだった。
友紀は黙って首を横に振った。
♪〜♪〜♪〜
休憩時間の終わるチャイムが鳴った。
「友紀が今とてつもなくつらくて苦しくて、誰かに助けてほしいって気持ちが少しでもあるなら、放課後、ここに来なさい。私は友紀を傷つけないから。いつでも助けてあげるから。私のことすぐには、信じれないなら、今日じゃなくてもいいから。私はずっと待ってるから。」
紫出先生はそう言うと教室を出た。
紫出先生は、どうしてあんなに優しくて暖かいんだろう?
私の気持ちをすべて受け止めてくれそうな気さえする。
あんなに怖いのに、本当は優しいんだな。
放課後か…
どうしようかな。
紫出先生は、何も言ってないのに、私のこと全部わかってる。
紫出先生を信じてすべて話して、助けてもらいたい。
でも……
怖い。
友紀は悩みに悩んだが、放課後になっても決められず、教室前廊下でうろうろしていた。
「友紀。」
友紀は突然呼ばれて体がビクッとした。
「紫出先生…」
先生、本当に来てくれたんだ。
「友紀。迷ってるなら、教室に入りなさい。そんなすぐすぐ、信じて全てを話してもらえるとは思ってないよ。でも、帰らないでくれてありがとう。」
紫出先生はそう言うと、教室に入った。
紫出先生って本当に私を気にしてくれてるんだ。
普通そんなこと言わないのに。
紫出先生を少しずつ信じてみよう。
紫出先生ならわかってくれる気がする。
私を助けてくれる気がする。
友紀は、教室に入った。
いいですね〜今後の展開、気になります
138:友紀菜:2015/09/02(水) 17:51 ID:3S2 >おかのうえのばかさん
読んでくださってありがとうございます。
続きも読んでもらえると嬉しいです。
紫出先生は椅子に座って待っていた。
友紀が教室に入ると優しく微笑んだ。
「よく、決心したね。まぁまずは座りな。」
友紀は椅子に座った。
「友紀。手、見てもいい?」
「………」
友紀は黙ったまま、数秒たつと頷いた。
紫出先生は、今にも壊れそうな物を扱うかのように、友紀の服の袖をまくった。
すると、友紀の両手首に刻まれた、たくさんの紅い線があらわになった。
決して、かわいいものではなく、見るのが痛々しいくらいだった。
紫出先生は、友紀の手首を見ると優しくそっと傷をなでた。
そして、友紀の手首を消毒をし、包帯を巻いた。
「ありがとうございます。」
友紀は小さく呟くように言った。
「痛かったでしょ。」
友紀は黙ったまま、首を横に振った。
「傷自体は痛くなくても、心は痛かったんじゃない?友紀。私は、するなとは言わないけど、自分は大切にしなさい。全部1人で抱え込んで、我慢して、周りに気を使って、悩んで、苦しんで…そんなことしなくていい。私は大切な友紀が体も心も傷ついている姿は見たくない。きっと、友紀はそういう性格なんだろうから、少しでも手助けしていくから。」
紫出先生にとって私は大切なの?
そんなこという人誰もいないのに。
なんでそこまで、私のことがわかるの?
柴出先生やさしい〜
たしもた担任のせんせい大好きです!
自分のことわかってくれるとなんだか嬉しいですもんね〜
>おかのうえのばかさん
読んでくださってありがとうございます。
紫出先生優しいですよね。
書いてて自分でも思います。
これからも続き読んでくださると嬉しいです。
お久しぶりです!!!やはりとても面白いです!これからも、頑張ってください♪応援してます!
144:友紀菜:2015/09/28(月) 09:27 ID:ucA >ミックスさん
お久しぶりです。
いつも読んでくださってありがとうございます。
これからもよろしくお願いします。
「あ、ありがとう…ございます。」
友紀はポロポロと涙を流していた。
「独りでつらかったよね。これからは、私がいてあげるからね。頼っていいからね。そんなに泣くなって。」
そういいながら、紫出先生は友紀を抱きしめた。
あったかい。
「先生は、なんで優しいんですか?」
「優しいなんてそんなの、当たり前の事だからよ。」
「当たり前?」
「私にとっては当たり前なのよ。」
「そうですか。フフッ。」
「何笑ってんの?」
「いや、なんかいいなぁって。私、人と関わるのなるべく避けてましたから。」
「そうだな。」
友紀は本当のぬくもりを感じる事ができた。
それから、友紀は紫出先生に少しずつ自分の辛いことや苦しいことや悲しいことをを話した。
家では、この頃、友紀はお母さんからDVを受けていた。
優しい時もあったけど、機嫌が悪いといつも友紀に当たっていたこと。
学校では、友紀はずっと独りだった。
クラスに友紀の存在はないも同然だった。
友紀は、人に関わるのが怖くて友達も作れなかったし、先生とも仲良くできなかった。
ただひたすら、地味に、気配を消して、静かに毎日を送っていたこと。
去年、担任の先生に裏切られて、とても傷ついたこと。
とにかく、すべてを話した。
紫出先生は、無理に、クラスのみんなや、担任に関われとは言わなかった。
お母さんとも、少し距離を置けばいいと言ってくれた。
中学校に行くに向けて、頑張っていこうと言ってくれた。
ただ、そのためには、人と関わらないといけないし、お母さんとも距離を置いてばかりじゃいけないと。
でも、今すぐにとは言わなかった。
友紀は、紫出先生とたくさんの時間を過ごした。
紫出先生は、いつも助けてくれた。
友紀の心の傷を癒してくれた。
でも、すべてがすべてうまくいくことはなかった。
ある日、事件は起きた。
「言われたこともできないのかよ!さっさとやれっていってんでしょ!この、役立たずが!」
そういって、お母さんは友紀を何度も殴って蹴った。
こんな事はいつものことだった。
でも、その日はこれだけじゃなかった。
「役立たずはこうしてやる。」
そう言うと、友紀を階段の上まで連れて行き、友紀を突き落とそうとした。
「嫌っ。やめ……」
友紀がそう言った時にはもう遅かった。
友紀は、階段から落とされた。
友紀は意識を手放した。
気づいた時には、病院のベッドにいた。
「友紀!良かった…」
友紀の隣には、紫出先生がいた。
「紫出…先生…?」
「動くなよ!けがしてるんだから。」
友紀は、手首の骨折、頭、足等の打撲だけですんだ。
それから、お母さんは友紀に暴力をふるうことはなくなったが、友紀の世話をほとんどしなくなった。
それでも、紫出先生と過ごしているときは、笑顔でいた。
紫出先生は、いつも優しくしてくれた。
2学期最後の日のことだった。
「紫出先生は、今日で、この学校を辞められることになりました。お世話になった人は、お別れを言っておきましょう。」
突然、担任から聞かせられた。
「うそ…でしょ。そんな……」
友紀は、急いで紫出先生の元へ向かった。
「紫出先生!」
「友紀…」
紫出先生はつらそうな顔をした。
「先生、辞めるってどういうことですか?」
「ごめん。友紀。」
「私の、せいですか?私が、たくさん迷惑かけたから。」
「違う!友紀は、迷惑なんかじゃなかった。ただ……ごめん。もう会えない。ごめんな。」
そう言うと、紫出先生は友紀を抱きしめた。
「じゃあ…」
紫出先生は去っていった。
友紀はまた独りに戻った。
リスカの酷くなった。
そして、中学生になった。
お久しぶりです!連載が止まっていますがずっと応援してます。続き楽しみにしてます♪
150:スターバル発電所:2016/02/22(月) 18:30 ID:sogイッキ
151:ミックス ミックス:2016/02/22(月) 19:08 ID:4WQ早く続き読めないかな〜。楽しみにしてます!
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