私や友達の経験や悲しい思い。
私の知り合いの人の経験や思いなども含めてこの小説に書いていきます。
よろしくお願いします。
週2ぐらいのペースで書いていきます。
>ぽちさん
読んでくださってありがとうございます。
ぽちさんには辛い時期があったんですね。
私も、この小説に出てくるようないじめにはあいませんでしたが、仲の良かった女子に仲間外れにされたことはありました。
私は今もリスカをしています。
この小説には私に似た感情表現が入っています。
もしかしたら、ぽちさんと私は少しにている部分があるかもしれないですね。
続き楽しみにしていてください。
>ミックスさん
読んでくださってありがとうございます。
この小説で勉強してもらえてるなんて、聞くととても嬉しいです。
続き楽しみにしていてください。
友紀はフラフラしながら、家に向かった。
熱がでてくれて良かった。
これで、今日は学校終わりだもん。
今日は辛い思いしなくていんだ。
でも……
また、学校行けば、ああやって私は傷つけられる。
なんで、私なの?
友紀はなんとか家に着いた。
そして、すぐに自分の部屋に入った。
「ハァー」
友紀は、私服にきがえるとベッドに倒れ込んだ。
「100個良いことがあっても、嫌なことが1個でもあったら、その日は嫌な日になるって本当だったんだ。良いことが100個なんてなかったけど。」
友紀はそうつぶやいた。
友紀はしばらくボーっとしていた。
「あ、制服乾かさなきゃ。」
友紀は制服が濡れていることを思い出した。
友紀はベランダに制服を干した。
カシャン
何かが落ちた音がした。
友紀は何だろう?と思い落ちた音がした所を見た。
「あ。」
落ちたのはカミソリだった。
「あの時のか…これで切れば、誰か助けてくれるかな?長石先生みたいに。なんてね。そんな良いことがある訳ないよね。」
友紀は悲しそうにつぶやいた。
友紀はカミソリを持って、部屋に戻った。
>>101
ありがとうございます!
>>102
はい。やっぱり仲間はずれやいじめはいけませんよね。
リスカしてるんですか!?
リスカって危険ですから…、私いつでも話聞くんでリスカ控えて下さい…。
なんか上からだけどほんとに傷ついてほしくないです。
そうですよ。もっと、自分を大切にして下さい。
あと、小説も楽しみに待ってますからね?
頑張ってください!!
>ぽちさん
ありがとうございます。
そうやって思ってくれる人が居てくださって嬉しいです。
少しずつ減らしていくよう努力します。
>宮下さん
そうですよね。
自分を大切にするよう努力します。
引き続き頑張りますね。
外は灰色の雲で、埋め尽くされていた。
友紀はベッドに横になっていた。
何にも考えずにいると、嫌なことばかり頭に浮かんで感情につぶされそうになった。
友達なんていないし、お母さんも先生も私のことなんて見ちゃいない。
毎日毎日、苦しい思いをしてまで、生きていく意味はあるのかな?
私が居なくなっても、誰も悲しまないし、誰も泣いてはくれない。
私は独りぼっちだから……
友紀の目からは涙が溢れていた。
苦しいよ…
助けてよ……
そんな思いは儚かった。
友紀はカミソリを握り締めた。
袖を捲り上げて、手首の上にカミソリをあてた。
少し力を入れて、手首の上を滑らした。
何度かそれを繰り返すと手首には紅い線がたくさんになっていた。
たらーと紅い血は手首を滑ると足に落ちた。
友紀は慌てることはなく、ティッシュで拭いた。
友紀はしばらく手首を見つめていた。
「いつか、傷つけなくて良い日はくるのかな?」
友紀はそう言って大粒の涙を流した。
友紀は消毒液で湿らしたティッシュを手首にあて、リストバンドで固定した。
手首の傷は絆創膏で隠れるような小さな傷ではなかった。
熱のせいなのか、頭がクラクラして、熱っぽく、起きているのが、少しつらかった。
友紀はベッドに横になると眠りについた。
外は星も月も雲の中で輝きを消している。
友紀は目を覚ました。
「あら、起きたの?」
友紀のそばには元気そうなお母さんがいた。
今日は機嫌が良さそうだった。
「お母さん?なんで?」
「学校から電話があって、熱があるみたいだから、病院に連れて行ってって言われたの。いろいろ流行ってるみたいだし。」
「そう。なら大学病院に連れて行って。」
「なんで?」
お母さんは不思議そうな顔をした。
「予約が入ってるの。篠川先生と行った時にまた来てって言われたの。」
お母さんはそれを聞くと笑顔になった。
「予約が入ってるのならちょうど良いわね。分かったわ。熱さまシート持ってくるわね。ご飯はおかゆで良いわね。」
そう言ってお母さんは下に下りた。
これで、明日必ず長石先生に会える。
友紀は嬉しかった。
>>106
なにがあっても応援しています(p´エ`)q
>ぽちさん
ありがとうございます。
そういってもらえると嬉しいです。
続き書きますね。
友紀は夜を穏やかな気持ちで過ごした。
友紀は朝よりも熱があり、体がだるく、ぐったりしている。
「友紀大丈夫?救急で診てもらおうか?」
お母さんはそんな友紀を見て珍しく心配をしていた。
「いい。長石先生が良いから。」
「そう?じゃあ、今日はもう寝なさい。」
お母さんはそう言って、部屋の電気を消して、下に下りた。
こんなにえらいときでも、頭をぐるぐると嫌な思いが駆け巡る。
友紀はどうしようもなく、えらくなってあることを決めた。
もぅいいや、薬たくさん飲めばいい。
そうすれば、死ぬにしろ、生きるにしろ、楽になれる。
友紀はフラフラしながら、薬を探し始めた。
でも、あったのは、よくわからない薬10錠だった。
まぁいっかと思いながら下に下りた。
「友紀、どうしたの?」
友紀はお母さんの声に一瞬ビクッとした。
「ちょっとトイレ。」
「そう。早く寝なさいよ。」
「うん。」
友紀は、洗面所に行って薬を10錠飲んだ。
友紀はその後トイレに行って部屋に戻った。
友紀はベッドに横になると眠りについた。
「友紀!しっかりして。行くわよ。」
「ん……」
友紀は病院にほとんど記憶のない状態で来ていた。
自分の診察の番になったのも気づかなかった。
「早く行くわよ。」
お母さんは一緒に診察に行こうとした。
「私一人で行かないといけないから。お母さんは後からだから。」
友紀はそう言って、診察室に入った。
いつもの優しくて明るい雰囲気で長石先生はいた。
成海先生もいつものように長石先生の隣にいた。
「調子はどう?」
長石先生は笑顔で聞いてきた。
「悪いです……」
友紀は弱々しく答えた。
「顔色も悪いし、体調も悪いかな?」
「はい。」
長石先生は友紀の手を取り、脈拍をみると少し顔をしかめた。
それから、心臓の音を聞かれたりした。
「友紀ちゃん、いつから体調悪い?」
「ずっと、頭痛はあって昨日は水かけられて、熱が出て、それから……」
友紀は薬を飲んだ事を言うべきか迷った。
「それから?」
「それから………薬…10錠飲みました……」
「この一週間辛かったんだね。そっかそっか。話はたくさん聞きたいけどまず、検査してきて。」
「はい…」
友紀は看護師さんに連れられて、検査をしに行った。
友紀は検査を終えて、また診察に行った。
「悪い所は一応ないね。」
友紀はその言葉を聞いて少しホッとした。
「友紀ちゃん、手見ても良い?」
「はい。」
友紀は手首を見せた。
「うーん。増えてるね。この一週間何があったか聞かせて。」
友紀は涙を必死にこらえながら、全部話した。
「そっかそっか。うんうん。でも、生きててくれて良かった。」
長石先生は優しい手で友紀の手を包み込んだ。
そして、少し表情を変えた。
「友紀ちゃん……入院しない?」
「え…」
友紀はあまりにも急でびっくりした。
「独りにしてるのは可哀想だし、頭痛続いてるなら、入院中に検査したらいいと思う。それに、先生がいるから。入院したら、楽になれると思うよ。本当は、精神科の閉鎖病棟に入院させたいけど、小児科の普通の病棟に入院させてあげるから。嫌かな?」
「先生がいてくれるんですよね?」
「もちろん。」
「分かりました。入院します。ていうか入院したいです。」
長石先生は友紀の答えを聞くと笑顔になった。
「よし。じゃあお母さん呼んできて。」
「はい。」
友紀は少し戸惑ったけど、入院することになって嬉しかった。
「お母さん。先生が呼んでる。」
「分かったわ。」
お母さんは診察室に入っていった。
これで、楽になれるよね?
長石先生がいてくれるんだよね?
これで、独りぼっちじゃないんだよね?
友紀はいつの間にか微笑んでいた。
入院できて嬉しくて。
楽になれて嬉しくて。
独りぼっちじゃなくなれて嬉しくて。
友紀は長石先生がますます好きになった。
「高橋さん。」
そこには看護師さんがいた。
「あ、はい。」
「入院の準備があるので来てもらえますか?」
「はい。」
友紀は立ち上がった。
そして、看護師の後ろについて行った。
友紀は入院の準備を済ませた。
昨日より熱があったから、点滴もされた。
友紀はぐたーっとなっていた。
歩いて、病室に行けそうにないので、車いすで病室まで連れて行ってもらった。
そして、ベッドに寝かされた。
「高橋さん、大丈夫ですか?」
「はい…一応。」
「何かあったらナースコール遠慮なくならしてくださいね。」
そう言うと看護師さんは出て行った。
体がだるい。
薬のせいもあるのかな。
友紀はなんだか眠くなりいつの間にか寝てしまった。
「友紀ちゃん。友紀ちゃん。」
成海先生が友紀を何度も呼んでいる。
友紀はその声で目を覚ました。
「成海…先生?」
友紀は起きたばかりで少しボーっとしていた。
「私、看護師だから先生なんて言わないで。なんか恥ずかしいから。」
成海先生は少し顔を赤らめていた。
友紀はそれを見て微笑んだ。
「でも、成海さんより成海先生って感じなんですよ。」
「そう?でも、先生はなしね。」
「じゃあ、咲良さんにします。」
友紀がそう言うと、咲良さんは微笑んだ。
「下の名前で呼ばれるの初めて。ありがとね。」
「どういたしまして。あっ外来はいいんですか?」
「長石先生にみてきてあげてって言われてね。もうすぐお昼ご飯の時間だし、お母さん帰っちゃったみたいだし…心配だからって。先生も午前のが終わったら行くって言ってたけど、内科に後から来てって言われたみたいだから先生は来れないかな。」
友紀は荷物が置いてあることに気づいた。
入院したってお母さんは心配もしてないのか…
「そう…ですか。わざわざ来てくださってありがとうございます。」
「どういたしまして。長石先生はね内科が忙しい時と高校生が心の相談に来るときだけ、内科に行ってるんだ。高校生の場合は予約制だから、今日は忙しいみたい。小児科は月曜日と火曜日と金曜日に第三水曜日はいるよ。お昼ご飯持ってきてあげるわね。」
そう言って、咲良さんはお昼ご飯を取りに行ってくれた。
「はい。どうぞ。食べ終わったら他の看護師さんが取りに来てくれるからね。今のところは元気にやってるけどお母さんが引っかかってますって伝えとくね。じゃあ。」
そう言って咲良さんは出て行った。
なんで、お母さんのこと分かったんだろう?
友紀はすごいなって思った。
皆さんお久しぶりです!友紀さん入院して心が少しでも安らぐといいですね♪これからも頑張ってください!
118:友紀菜:2015/05/10(日) 21:19 ID:ZqE >ミックスさん
いつもありがとうございます。
友紀安らげるといいですよね。
これからもよろしくお願いします。
友紀はお昼ご飯を食べ終えた。
すると、何もやることがなくなったので荷物を全部見た。
着替えやスマホ、ミュージックプレイヤー、筆記用具、本、漫画、お金、テレビカードなど、入院中暇しないようにいろんなものがあった。
まぁちゃんと必要なものはあるしいいか。
でもな……
友紀はやっぱり、お母さんが寝ている間に帰ってしまった事が心に引っかかっていた。
本を読もうか迷ったが、体がだるくてなにもする気になれず、音楽を横になって聞いていた。
でも、すぐに眠くなり、寝てしまった。
外は薄明るくなってきている。
友紀は目を覚ました。
「今何時だろう?」
友紀は1人小さくつぶやきスマホを見た。
18:14
もうそんな時間か……
点滴のおかげか、熱も下がったみたいだし、少し体が軽くなった。
友紀はしばらくボーっとしていると、ふと左手首に目がいった。
あまり覚えていなかったが左手首には包帯が巻いてあった。
私のカッターやカミソリは?
友紀は飛び起きて、制服のスカートのポケット、ペンケースの中、ポーチの中を探した。
「あ…あった。良かった。」
シャー
「なにがあったの?」
カーテンが開く音とほぼ同時に長石先生がそう言った。
長石先生と一緒に咲良さんもいた。
友紀は探すのに必死で、先生たちの足音に気がつけなかった。
友紀はびっくりしたし、とても焦った。
カッターやカミソリ探してました、なんていったら、病院でリスカするなって言われて、取り上げられそうだしな。
「な、なんでもないです。いるものがちゃんとあっただけです。ていうか、突然入って来ないでくださいよ。びっくりするじゃないですか。」
「ごめんごめん。まあいいけど。体調はどう?」
「少しよくなりました。」
「それは良かった。でも一応熱計って。」
長石先生がそう言うと咲良さんが体温計を出してくれた。
「友紀ちゃん。先生リスカするな、なんて言わないから、大丈夫。」
え…
「いいんですか?」
「うん。薬はダメだけどリスカはいいよ。もちろん、やめれるならやめてね。」
ピピピッ
体温が計れたので、長石先生に渡した。
「んーでも、微熱はあるね。入院中はゆっくり休んだらいいからね。何かあったら、言えばいいからね。じゃあまた来るね。」
長石先生と咲良さんは友紀に手をふると、出て行った。
長石先生って本当に優しいな…
咲良さんも。
友紀はそう思った。
シャー
「高橋さん。ご飯ですよ。」
カーテンが開く音がすると、看護師さんが、夕ご飯を持って来てくれた。
「ありがとうございます。」
友紀はそう言うと看護師さんはニコッと笑い去っていった。
「吉岡さん。ご飯ですよ。」
また看護師さんの声がする。
この病室に私以外の人が居たんだ。
全然覚えてないけど。
その後、看護師さんは他の病室に行ったようだった。
ここは2人しか居ないんだ。
友紀はそう思った。
「いただきます。」
友紀は小さな声でそう言うとご飯を食べ始めた。
お味噌汁にご飯、焼き魚にサラダにいちご。
おいしいそう。
でも…
あんまり食べたくないな。
友紀はこのところ、食欲はあまりなく少し残してしまった。
しばらく来てなくてごめんなさい😢
やっぱり、この小説面白いです!
これからも頑張ってください!!
↑
(毎回言ってるような気がする・・・。)
>宮下さん
お久しぶりです。
いつもありがとうございます。
何回でも言ってもらえると嬉しいです。
友紀が食べ終わって少しすると看護師さんが来て食器を運んでくれた。
それから友紀は真っ白な天井をしばらくボーっと見つめている。
なんか、変な感じがするな。
こんなに穏やかで静かな時間って普段ないからかな?
その後は特に何も変わったこともなく、消灯時間になった。
友紀はなかなか寝付けなかった。
いつもより小さな音で音楽を聞いてみたが、全く寝付けなかった。
何時間かすると、看護師さんが見回りに来られた。
「友紀ちゃん、寝れない?」
看護師さんは友紀が寝れていないことに気づいたらしい。
「はい…」
友紀は小さく答えた。
「そっか。なかなか寝れないようなら、トイレ行ってみたら?入院してからまだ一回もトイレ行ってないでしょ。」
「はい。そうしてみます。」
友紀は看護師さんの言うようトイレに行くことにした。
友紀は重たい体をゆっくり起こしてトイレに向かった。
点滴してるからか、なんだかトイレがしにくかった。
トイレを済ませ、病室に戻ろうとすると、友紀と同じくらいの年頃の女の子と目があった。
彼女も点滴をしていた。
身長は友紀より低く、髪の長さは肩ぐらいで、ガリガリに痩せて、骨がくっきり浮き出ていた。
あぁ、きっと、拒食症なんだろうな。
彼女がなぜ入院しているのか友紀でもわかった。
「あ、あの…高橋友紀さん…ですか?違ってたらごめんなさい。」
彼女の声はか弱く、可愛らしい声だった。
そして、とても緊張しているようだった。
「はい。そうですけど…」
友紀がそう言うと、彼女は笑顔なった。
「私、同じ病室の吉岡優菜っていいます。私、あの病室にずっと1人だったんで、新しい人が入って来てくれて嬉しくて…」
「そうだったんだ。話しかけてくれてありがとうございます。何年生ですか?私は中1なんだけど。」
「私も、中1です。同級生だね。」
「そうだね。もう夜遅いし、明日、いや、もう今日かな?優菜ちゃんのとこ行っていいかな?」
「うん。ありがとう。じゃあ。」
優菜ちゃんはトイレに行った。
友紀は本当に嬉しかった。
友紀は病室に戻り、ベッドに横になった。
眠気は全くないがが、目を閉じていた。
しばらくすると、友紀の頭の中を今まで忘れかけていた感情がぐるぐると駆け巡りだした。
私は独りぼっちなんだよ。
誰かに頼って一時的に幸せになれたって、その後絶対に不幸になる。
誰かを信じても、私は失うか、結局捨てられるの。
分かってるでしょ?
友紀の中にあった忘れかけていた感情が溢れ出した。
分かってる…
あの時も、バカみたいに人を信じて裏切られた。
あの時は裏切られなかったし、傷つけられたことは、一度としてなかったけど…失った。
長石先生は、信じても、裏切らないって信じてたい。
優しさや笑顔で溢れていて、私のこと、大切に思ってくれてるって感じる。
でも、裏切らなくても、失うんでしょ。
失わなかったとしても、裏切られるんでしょ。
だったら、最初から、信じなかったらいいのに、なんで信じちゃうのよ。
もぅ絶対に人なんて信じないって決めてたのに……
私のこの気持ちをなかったことになんか出来ないのに……
友紀はいつの間にか涙を流していた。
こういうお話好きです!
ファンになりました!!
続きが楽しみです。
>元きのこさん
ありがとうございます。
続きも頑張っていきますので、楽しみにしていてください。
友紀は涙を拭くと、カッターを取り出した。
点滴が左手首に刺さっているため、リストバンドがつけれず、手首の傷は丸見えになっていた。
リスカしたって分かるけど、別にいっか。
友紀は、手首の上で何度もカッターを滑らした。
すると紅い線がたくさん出来ていた。
また、紅い線でいっぱいになっちゃった。
別に落ち着くから、いいんだけどね。
友紀は、少し悲しそうに微笑んだ。
ポーチの中から消毒液とポケットティッシュを取り出し、消毒をした。
そして、心が落ち着いたからなのか、いつの間にか寝てしまった。
追加登場人物
成海咲良
看護師。
長石先生と一緒にいる事が多い。
それ以外は、基本的には外来にいる。
吉岡優菜
中1。
拒食症で入院中。
頑張ってご飯は全部食べているけど、なかなか良くならないらしい。
「友紀。」
ん…?
この声は……
紫出先生?
「友紀。」
友紀はゆっくり目を開いた。
目の前には、ベージュのカーディガンにグレーのスカートを身にまとった、紫出先生がいた。
「し、紫出先生…?」
「友紀。」
「紫出…先生。なんで…」
紫出先生は悲しそうな顔をした。
「友紀、ごめん。もう、会えない。じゃあ。」
紫出先生はそう言うと、どんどん遠くに行ってしまった。
「待って、行かないでください!私を、独りにしないでください!先生!紫出先生!」
「はっ!」
友紀は飛び起きた。
「ハァハァハァハァ……ゆ、夢?」
友紀の頬は涙で濡れていた。
紫出先生…
会いたいよ。
どうして、私のそばからいなくなったの?
私を独りにしたの?
ねぇ…先生。
友紀は独り静かに泣いた。
紫出先生は、友紀にとってかけがえのない存在だった。
すごく怖くて、友紀はいつもおびえていたけど、それでもすごく優しい先生で、友紀は、大好きだった。
友紀は、小5の時担任の先生に裏切られて、深く傷ついた。
もう誰も信じることができなくなった友紀は小6の時に紫出先生に出会った。
初めは怖いし苦手な気がしたけど、出会って一週間もしない頃には、友紀の性格を見抜き、友紀が何を言わなくても、友紀の心の傷に気づいてくれた。
紫出先生は担任でもなかったけど、担任以上に友紀をみてくれていた。
紫出先生だけは、信じることができた。
紫出先生にだけ心を開けた。
〜回想〜
友紀は、独り教室で読書をしていた。
いつだって独りで誰にも心を開くことはなかった。
「友紀。ちょっといい?」
「紫出先生?はい。別にいいですけど……」
「友紀。お前、なんで誰も信じようとしないの?」
友紀は、一瞬心臓が止まったかと思った。
なんで、なんでこの先生には、わかるのだろう。
「………」
友紀は黙り込んでいる。
「私は、お前に何があったのか知らない。でも、心にたくさんの傷を抱えてることぐらいわかる。友紀は、人を信じて傷つくのが怖いんでしょ。」
友紀は小さく頷いた。
「そっか。」
紫出先生は、そうつぶやくと、友紀の両腕をつかんだ。
紫出先生は友紀の腕を近くに持ってくるように友紀の腕が伸びた状態した。
友紀は、ビクビクしながら、動かされる手を見ていた。
友紀の手首にはたくさんの紅い線が引かれていた。
友紀はそれがばれるのが怖くて怖くて仕方なかった。
また、誰かにばらされるきがして、いやな目で見られる気がして、気持ち悪いって言われる気がして、怖かった。
紫出先生が両手首をつかんで手のひらを上に向けた瞬間体がビクッとした。
紫出先生には、きっと何もかもわかってるんだ。
隠しても無駄かもね。
友紀はうつむいていた。
「痛い?」
紫出先生は優しくそう聞いた。
友紀は長袖を着ていて、傷は見えていなかったが紫出先生は、わかっているようだった。
友紀は黙って首を横に振った。
♪〜♪〜♪〜
休憩時間の終わるチャイムが鳴った。
「友紀が今とてつもなくつらくて苦しくて、誰かに助けてほしいって気持ちが少しでもあるなら、放課後、ここに来なさい。私は友紀を傷つけないから。いつでも助けてあげるから。私のことすぐには、信じれないなら、今日じゃなくてもいいから。私はずっと待ってるから。」
紫出先生はそう言うと教室を出た。
紫出先生は、どうしてあんなに優しくて暖かいんだろう?
私の気持ちをすべて受け止めてくれそうな気さえする。
あんなに怖いのに、本当は優しいんだな。
放課後か…
どうしようかな。
紫出先生は、何も言ってないのに、私のこと全部わかってる。
紫出先生を信じてすべて話して、助けてもらいたい。
でも……
怖い。
友紀は悩みに悩んだが、放課後になっても決められず、教室前廊下でうろうろしていた。
「友紀。」
友紀は突然呼ばれて体がビクッとした。
「紫出先生…」
先生、本当に来てくれたんだ。
「友紀。迷ってるなら、教室に入りなさい。そんなすぐすぐ、信じて全てを話してもらえるとは思ってないよ。でも、帰らないでくれてありがとう。」
紫出先生はそう言うと、教室に入った。
紫出先生って本当に私を気にしてくれてるんだ。
普通そんなこと言わないのに。
紫出先生を少しずつ信じてみよう。
紫出先生ならわかってくれる気がする。
私を助けてくれる気がする。
友紀は、教室に入った。
いいですね〜今後の展開、気になります
138:友紀菜:2015/09/02(水) 17:51 ID:3S2 >おかのうえのばかさん
読んでくださってありがとうございます。
続きも読んでもらえると嬉しいです。
紫出先生は椅子に座って待っていた。
友紀が教室に入ると優しく微笑んだ。
「よく、決心したね。まぁまずは座りな。」
友紀は椅子に座った。
「友紀。手、見てもいい?」
「………」
友紀は黙ったまま、数秒たつと頷いた。
紫出先生は、今にも壊れそうな物を扱うかのように、友紀の服の袖をまくった。
すると、友紀の両手首に刻まれた、たくさんの紅い線があらわになった。
決して、かわいいものではなく、見るのが痛々しいくらいだった。
紫出先生は、友紀の手首を見ると優しくそっと傷をなでた。
そして、友紀の手首を消毒をし、包帯を巻いた。
「ありがとうございます。」
友紀は小さく呟くように言った。
「痛かったでしょ。」
友紀は黙ったまま、首を横に振った。
「傷自体は痛くなくても、心は痛かったんじゃない?友紀。私は、するなとは言わないけど、自分は大切にしなさい。全部1人で抱え込んで、我慢して、周りに気を使って、悩んで、苦しんで…そんなことしなくていい。私は大切な友紀が体も心も傷ついている姿は見たくない。きっと、友紀はそういう性格なんだろうから、少しでも手助けしていくから。」
紫出先生にとって私は大切なの?
そんなこという人誰もいないのに。
なんでそこまで、私のことがわかるの?
柴出先生やさしい〜
たしもた担任のせんせい大好きです!
自分のことわかってくれるとなんだか嬉しいですもんね〜
>おかのうえのばかさん
読んでくださってありがとうございます。
紫出先生優しいですよね。
書いてて自分でも思います。
これからも続き読んでくださると嬉しいです。
お久しぶりです!!!やはりとても面白いです!これからも、頑張ってください♪応援してます!
144:友紀菜:2015/09/28(月) 09:27 ID:ucA >ミックスさん
お久しぶりです。
いつも読んでくださってありがとうございます。
これからもよろしくお願いします。
「あ、ありがとう…ございます。」
友紀はポロポロと涙を流していた。
「独りでつらかったよね。これからは、私がいてあげるからね。頼っていいからね。そんなに泣くなって。」
そういいながら、紫出先生は友紀を抱きしめた。
あったかい。
「先生は、なんで優しいんですか?」
「優しいなんてそんなの、当たり前の事だからよ。」
「当たり前?」
「私にとっては当たり前なのよ。」
「そうですか。フフッ。」
「何笑ってんの?」
「いや、なんかいいなぁって。私、人と関わるのなるべく避けてましたから。」
「そうだな。」
友紀は本当のぬくもりを感じる事ができた。
それから、友紀は紫出先生に少しずつ自分の辛いことや苦しいことや悲しいことをを話した。
家では、この頃、友紀はお母さんからDVを受けていた。
優しい時もあったけど、機嫌が悪いといつも友紀に当たっていたこと。
学校では、友紀はずっと独りだった。
クラスに友紀の存在はないも同然だった。
友紀は、人に関わるのが怖くて友達も作れなかったし、先生とも仲良くできなかった。
ただひたすら、地味に、気配を消して、静かに毎日を送っていたこと。
去年、担任の先生に裏切られて、とても傷ついたこと。
とにかく、すべてを話した。
紫出先生は、無理に、クラスのみんなや、担任に関われとは言わなかった。
お母さんとも、少し距離を置けばいいと言ってくれた。
中学校に行くに向けて、頑張っていこうと言ってくれた。
ただ、そのためには、人と関わらないといけないし、お母さんとも距離を置いてばかりじゃいけないと。
でも、今すぐにとは言わなかった。
友紀は、紫出先生とたくさんの時間を過ごした。
紫出先生は、いつも助けてくれた。
友紀の心の傷を癒してくれた。
でも、すべてがすべてうまくいくことはなかった。
ある日、事件は起きた。
「言われたこともできないのかよ!さっさとやれっていってんでしょ!この、役立たずが!」
そういって、お母さんは友紀を何度も殴って蹴った。
こんな事はいつものことだった。
でも、その日はこれだけじゃなかった。
「役立たずはこうしてやる。」
そう言うと、友紀を階段の上まで連れて行き、友紀を突き落とそうとした。
「嫌っ。やめ……」
友紀がそう言った時にはもう遅かった。
友紀は、階段から落とされた。
友紀は意識を手放した。
気づいた時には、病院のベッドにいた。
「友紀!良かった…」
友紀の隣には、紫出先生がいた。
「紫出…先生…?」
「動くなよ!けがしてるんだから。」
友紀は、手首の骨折、頭、足等の打撲だけですんだ。
それから、お母さんは友紀に暴力をふるうことはなくなったが、友紀の世話をほとんどしなくなった。
それでも、紫出先生と過ごしているときは、笑顔でいた。
紫出先生は、いつも優しくしてくれた。
2学期最後の日のことだった。
「紫出先生は、今日で、この学校を辞められることになりました。お世話になった人は、お別れを言っておきましょう。」
突然、担任から聞かせられた。
「うそ…でしょ。そんな……」
友紀は、急いで紫出先生の元へ向かった。
「紫出先生!」
「友紀…」
紫出先生はつらそうな顔をした。
「先生、辞めるってどういうことですか?」
「ごめん。友紀。」
「私の、せいですか?私が、たくさん迷惑かけたから。」
「違う!友紀は、迷惑なんかじゃなかった。ただ……ごめん。もう会えない。ごめんな。」
そう言うと、紫出先生は友紀を抱きしめた。
「じゃあ…」
紫出先生は去っていった。
友紀はまた独りに戻った。
リスカの酷くなった。
そして、中学生になった。
お久しぶりです!連載が止まっていますがずっと応援してます。続き楽しみにしてます♪
150:スターバル発電所:2016/02/22(月) 18:30 ID:sogイッキ
151:ミックス ミックス:2016/02/22(月) 19:08 ID:4WQ早く続き読めないかな〜。楽しみにしてます!
画像|お絵かき|長文/一行モード|自動更新