夢部〜Dream Club〜

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1:缶詰:2016/09/24(土) 13:06

不思議なことに。


この世には世界が゛2つ゛、在るらしい――……
✽。*

>>02登場人物

8:缶詰 (ノ>_<)ノ ≡dice5:2016/09/25(日) 13:20

>>07 紗霧さんありがとうございます!
まだ序章ですが、これからも読んで頂ければ幸いです^^

9:缶詰 ホィ(ノ゚∀゚)ノ ⌒dice6:2016/09/25(日) 13:32

 しばらく歩くと、学校らしき建物に着いた。
 俺の普段通っている学校と同じような感じだ。
 学ランのバッジを見る限り、翔也と同じクラスらしい。
 彼に着いていけば大丈夫だろう。

「おはよー」
「……おはよう」
 翔也に続いて俺も小声で軽く挨拶する。
「あ、翔也君!夢斗君、おはよう!」
 翔也の時と同じく、顔も名前も覚えがない女子が挨拶を返してきた。
 なんで俺は彼女の名前を知らなくて、彼女は俺の名前を知っているのだろう。
 夢だからだろうか。

 幸いにも教室に座席表が貼ってあったから、一関と印字された場所に座ることができた。
「どうしたの、夢斗君。普段と様子が違うけれど……というか、一週間も休んでたよね」
 隣席で話しかけてきた女子は……双美亜女だ。
 現実にもいる、唯一見覚えある人。
 にしても、夢に出てくるほど彼女と俺は親密な関係だったろうか?

「……別に。変わんねーよ」
「ふーん。ま、いいけど」
 やけに目ざといな……
 多分、俺が違う俺だってことに、少し感づいているかもしれねぇ。
 まぁ俺の夢だし、バレたところでどうってことないがな。

10:缶詰 (ノ ゜Д゜)ノdice4:2016/09/25(日) 13:53

「じゃあ今日はー、予告通り理科の小テストだ」
 授業が始まり、小テストの解答用紙が配られる。
 教科書が鞄に入っていたので授業前にザッと見たが、現実でやっている内容で特に心配することもなさそうだ。
 問題は10問、一問10点か。
 気圧の問題、楽勝だな。

 にしても、この夢一体いつまで続くんだろうか……


「テスト終了。後ろから回収しろ」
 テストの解答用紙が前に回されていく。

 確かこの夢の中では、俺はバカってことになってるんだったな。
「いーちのせきぃ〜、お前また珍回答書いたか?」
「だってお前、この前の社会のテストでペリーのこと豊臣秀吉って書いてたもんなぁ〜」
「今回も期待してるぜ、珍回答」
「あはははははっ!」

 クラスの全員がこっちを見て大笑いしている。
 完全に舐められているんだ、一関夢斗は大バカだってな。
 けれど証明してやるよ。
 本当の一関夢斗はバカじゃない……ってな。


 ――キンコーン……
 終業のチャイムが鳴ると、先生が今日やった小テストの束を持って「返却するぞ」と言った。
「今回はデキが悪いぞー!平均点52点!このクラスが最後だが、学年で満点はこのクラスで一人だけだ」
「うっわー、満点って誰だろ」
「俺やべぇよ、赤点だわ〜!つーかhPaって何?」
「ま、最下位になることはないだろ。一関がいるんだし」
 次々と名前が呼ばれ、悲鳴や歓喜の声があがる。

「一関夢斗…………満点、だ。よくやったな」
 先生が優しい顔で、俺に解答用紙を手渡した。
 
 悲鳴や歓喜の声が、水を打ったように静まり返り、視線が一気に俺に集中する。

 ほら見たかよ、一関夢斗はバカじゃない。

 花丸のついた解答用紙を受け取る。
「上出来」
 俺は口角を釣り上げ、二ヤッと不敵な笑みを浮かべた。


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