どうも、all-Aです。こちらでも小説を書かせていただきます。
今回は、タイムトリップ物の小説です。まあ、ほとんど私利私欲のための小説ですが……
まあ、よろしくお願い致します!
コメント、受け付けています。
あ、荒しやなりすましはお帰りくださいな。
では…………
>>2 キャラクター紹介
>>3 プロローグ
>>30
私のこの小説にもそんな良き所があるとは……我ながら感激でございます。
そこは減点になるものですね。まだまだ表現力が無いもので……
これから意識しながら書いていこうと思います。
ありがとうございました!
〜波乱の使者 パガニーニ登場〜
リストさんのピアノレッスンの後、私はさらにピアノを弾く。課題でも何でもないこの曲、ボカロの曲である。『千本桜』を始め、フレッシュで弾き応えがあるこれらの曲はどうしても弾きたくなってしまう。定期的に、その衝動が私を疼かせる。ちなみに、今は三曲目で、『六兆年と一夜物語』を弾いている。
「熱心ですね……しかし、さすがにそろそろ休むべきでは?というよりも、休みなさい」
と、後ろから優しく声をかけてくるリストさん。
「嫌だ、もう少しだけ弾いてたい」
「その言葉、もう十回ぐらい聞きましたよ。本当にそろそろやめた方が……」
そう、最近はずっとこんな調子である。暇さえあればすぐにピアノを弾く。
……でも、YouTuberであるエレクトーンの怪獣の『maruさん』はもっとすごかった。足でも……いや、足だけでも演奏ができる。それに比べれば、どうってことはない。
話がそれたけど、暇さえあればピアノを弾いているため、正直に言うと睡眠時間も短い。それをリストさんは不安に思っているらしい。それに最近、指も少し痛くなってしまっている。
リストさんにそれを話してみたら……
「もう炎症を起こしている証拠です。私は治療の類いはできないので、すぐに病院へ行きましょう」
「えー、でも……」
「師匠の命令です。さあ、悪化しないうちに!」
はーい、と渋々コートを着てリストさんについていく。
お医者さんをたずねてみたけど……
「確かに、少し炎症を起こしているようです。しかし、それだけではないでしょ?あなた、暫く…………
……ん?あれ?どうしたんだろ。さっきまで病院の先生の前で何か言われていた気がするけど……
「起きましたね?やはり、睡眠時間を削るのは間違いですよ。しっかり寝ないと……暫くは休みなさい。大丈夫、あなたならすぐに取り返せますから、それに私が師匠ならもっと大丈夫です」
あーあ、お預け喰らっちゃった。まあいいか。それよりも……後ろの人は誰だろう……
「その子が君のお気に入りかい?」
「言い方が悪いですよ。まだ、その関係には至っていません」
なんて、会話をリストさんとその人(男性)はしていた。
その人は立ち上がり、近づいてきた。立ち上がったらならばリストさんよりも高い身長を誇るその人は、私を見下して、そこそこの大きな声で言った。
「もったいない、私ならすぐにせめるのに……」
「悪いですけど、いくらニコロさんでもこの弟子は渡しませんよ」
ニコロ……ニコロ=パガニーニ!?
出た……バイオリンの悪魔……
〜修羅場寸前〜
ニコロ=パガニーニ……既に何か訳あり……という予感しかしません。
「ところで、あなたのお名前は?」
と、ニコロさんが聞いてきた。リストさん……私の名前を教えなかったのか……と思いながらリストさんをみると、彼は何やら苦い顔をしていた。
あれ?ニコロさんはリストさんにとっては憧れの人だったはずだけど……尊敬の念が伝わってこない。どうしてだろう。
「お名前は?……もしかして、緊張して喋れないとか?」
「あ、ごめんなさい。……ハクアです。卯宇治白亜」
美しいとは言えないが、魔力を感じるニコロさんの顔が疑問の色に染まった。私の名前はこっちの人たちには珍しいのか……そうかそうか。
「……あの、ハクアさんは日本人ですから。彼女にとっては、その名前で正解です。私たちには不思議でも……」
「日本、それは遠くから来ましたね?ニコロ=パガニーニです。」
「知ってますよ!とても有名ですから。」
うん……と、ため息をつきながら「そうですか」と答えるニコロさん。何が気に入らないのかな。ああ!ベッドに入ったままだったからか!
そう気づいて布団から出ようとしたとき……
「きゃ!……ニコロさん、何のつもりですか!?」
急にベッドドンをするような形で私に迫ってきた彼は、じっと顔を見てきた。うん、私にとってはかっこよくはないけど……やっぱり魅力は感じる。けど……
「ニコロさん……!ハクアさんが困ってるじゃないですか。」
若干、怒気をまとったリストさんがニコロさんに言い放つ。
「固いことを言わなくてもいいじゃないか。」
「そんなことばっかり言ったら、匿ってあげませんよ」
厳しい相手は誰だろうと手を緩めない……リストさん。怖いです。
「……ん、匿う?ニコロさんを?誰から?」
「ああ。気にしないでください。少し訳あって……」
「今日からしばらくの間、よろしくお願いします」
と、笑顔で握手の手をさしのべてきた……ええー、こんな変なやつと同じ屋根の下で……
ええ〜………
〜魔性のニコロとリスト〜
Side of Liszt
今日、野暮用があったがために町へと歩いていったときにその人はいた。
最初は嬉しさと疑問が半々だった。憧れの大スターが目の前にいる、でも……状況があまりにも怪しすぎた。誰かから隠れているような雰囲気が漂っていた。
「あの……ニコロ・パガニーニさんですよね?」
思いきって聞いてみたりした。もしかしたら何か良いことでも起きそうだったからである。
「ん、そうだが……君は、確かピアニストの……」
一瞬だけ肩を跳ね上がらせて、恐怖におののくように眉間に皺を寄せた男が振り向く。私の顔を見た瞬間、ほっとしたように肩の力を抜いた男は、名を訪ねてきた。どうやら、本当にニコロさんであるようだ。
「フランツ・リストと申します」
お互いの簡単すぎる自己紹介が終わっても、彼は険しい顔のままである。『誰かに追われている』という状況は言わずもがな読み取れた。ここで恩を売っておけば、何か得なことが起きそうだ。
「良かったら、私の家に来ましょうか?」
「おお、本当ですか!助かりますよ、しばらく居候することになりますがそれでもいいでしょうか?」
と、大袈裟に嬉しさを爆発させるニコロさん。いち早く用事を済ませたため、すぐに家へと連れ帰った。
だが。
ただひとつ問題がある。居候がもう一人いる。
ハクアと何もなければいいのだが……
家へと向かうときも、ニコロさんは怯えていた。しかし、家に入るやいなや、安心したようにその場にへたれこんだ。
が、しかし……
「……そちらの方は?」
やはり気がついた。私にとっての居間はここしかないから、気がつかない方がおかしいが……
「その人も居候です。悪い人ではないので仲良くできると思いますが……」
「…………」
ニコロさんが動かない。ハクアの顔を見たきり、動かない。
「どうかしましたか?」
「……いや、あなたにこんな可愛らしい方がいたとは……」
うん?何が言いたいのか……
「おや?違うとでも言いたそうな顔ですね。攻めるタイミングを逃すと……さて、この子はどうなるのでしょうか」
ニコロさんから、奇妙な覇気を感じた。嫌な予感がした。
「……な!ニコロさん……まさか?」
「……ふふ。まあ、私の気分次第ですが……」
絶対に、嘘だ。ニコロさんはハクアを我が物にしようと企んだ。少しでもそう思ったはずだ。分かるんだ、この人は私と同じような人間なのだから。
〜妬ましや〜
ニコロさんがこの家に来てからというもの、ハクアの笑顔が増えた気がする。
ニコロさんは、女性を喜ばせる術に長けている。バイオリン然り、手先も器用であり、手品などを披露していた。趣味程度でやっているとは思えないほどクオリティの高いものだった。私はそんなようなことは一切したことがないため、手品を見ているだけで新鮮な気持ちになった。
そして彼は、言葉選びのひとつひとつも非常に上手かった。詩人の如く、確実に心を仕留めにきている。私が女性だったら惚れている……かもしれない。
しかし、そんな気持ちの裏でこんな感情が動いた。
「このままではハクアは私を見てくれなくなるかも」
いけないものだ。私は、ハクアを『女性』と見るようになっている。ハクアはあくまでも私の『弟子』である。ピアノの極意を教えるためには、雑念を捨てなければならない。カロリーヌのこともある。きっと未だに恋愛中毒になっているのだろう。
ああ、妬ましい。ハクアを平気な顔であんなにも喜ばせることのできるニコロさんが。彼は、本当にハクアを狙っているのか?
「そんなこと、あるわけが無いじゃないか」
実際に質問して、返ってきた答えはこれだった。
「ひとつ言うが、あのお嬢は俺のことは好いてないみたいだぜ?エンターテイナーとしては気に入ってくれたみたいだが、近寄ってくれないもんでな。俺も鈍ったもんだぜ」
……この人は、何を考えているのかがよくわからない。
「リスト君、お嬢はお前の大切な弟子だろう。女として見ようが見るまいが、俺には関係無い。だが、お嬢を本物にしたいなら、今は我慢することだ」
ニコロさんは、目線を彼方から外して私にこう言った。
「分かっています。だけど……」
だけど、私はその我慢ができるか分からない。そもそも、私は最初にハクアにキスをしてしまった。それから少しの間、ハクアに色仕掛けを……
私ではなく、ハクアに恋愛感情が募っているのかもしれない。
「……ふん、お前も青いものだな」
ニコロさんは、私の言いたいことを悟り、そう言って床に入った。
〜恨めしや〜(IF...)
【鬱リスト様が再び降臨しました。ここでは、リスト様のハクアちゃんへの気持ちがむき出しになり、暴走するのでリスト様のイメージを大きく壊します。】
ニコロさんが居候になり始めた。それからだ、私がピアノに没頭する時間が増えたのは。
ハクアの稽古にも不思議と力が入り、いつの間にか日が暮れていたということもしばしば……
「リストさん、最近またやつれてますよ。目の下に隈ができたり……」
ハクアに言われ、慌てて鏡を覗く。確かに、私の目の下にはうっすらと隈ができ始めている。寝る間も惜しんでピアノを弾くようになったものだ、明らかなる寝不足だろう。
「リストさん?私には『しっかり休みを取れ』って言ってるのに、自分のことは知らんぷりですか」
図星を突かれた。そうだ、私は自分の休養時間を設けるのが下手なのだ。とにかくピアノと向かい合いたい、そんな私であった。だから演奏の途中でも、食事のときでも、誰かと話をしているときも、たまに記憶が飛んでいるときがあるんだ。ハクア曰く
「いつも驚かさないでくださいよ!いきなり気絶するみたいに寝ちゃうんですから……ベッドまで運ぶの、どれだけ大変なのか分かります?身長高いんだし……」
とのこと。確かに、飛んだ記憶の先は必ずベッドの上だ。
私がここまで乱れる理由はただひとつ。ニコロさんへの嫉妬である。私よりもハクアとの関わった時間は少ないのに、私よりもハクアに気軽に話を掛けている……明らかにハクアを狙っているようにしか見えない。
「そんなこと、あるわけが無いじゃないか」
即答だった。彼の眼中にはハクアはいないということだが……
「エンターテイナーとしては気に入ってくれたみたいだが、近寄ってくれないもんでな。俺も鈍ったもんだぜ」
俺も鈍った……言わずものがな女を落とす技術である。憤りしかなかった。
興味のない女をもてあそぼうとしているように感じた。
私のいとおしい弟子にそんな軽率な態度……気にくわない。