家にも学校にも私の居場所なんてどこにもない______
30:桜子◆ZI:2018/07/16(月) 10:37 降りかかったゴミを払い、再び袋に入れてゴミ捨て場に捨てた。
はぁ…朝から疲れるなぁ…あっ、もう予鈴なるわ。早く行かなきゃ。
教室に入るとザワザワしていた雰囲気が一気にシーンとなった。
西園寺達や一部の男子達もクスクス笑っていた。
私の机やいすは紙ごみや落書きだらけだ。
そこに座るのは屈辱でしかない。
キーンコーンカーンコーン
チャイムが鳴り、担任の一色が入って来た。
この人は私のいじめを見て見ぬふりしている。白百合メンバーが主犯なので手が出せないのだろう。
「はい、みなさんおはようございます。今日も頑張りましょう。以上です」
適当すぎると思う。
ホームルームが終わり、1時間目の準備に入ろうとしていた。
一時間目は………体育だった。
>>29
ほんとムカつきますよね
自分でも思いましたw
しかもバレーボール。
運動神経皆無の私にとって地獄以外何者でもない。
最初のウォーミングアップで死にかけになってしまう。
ウォーミングアップはグラウンド3周、腹筋腕立て伏せ15回、馬飛び15回だ。
お金持ち学校のくせにどうして体育はこんな厳しいのか謎すぎる。
「ウォーミングアップ終わり!元の隊形に戻れ!」
皆が一斉に走り出す。
「じゃあ今日女子はバレーやるわよ。まず二人一組でペアを組んでちょうだい」
げぇ!ペア組む相手なんているわけないわよ!
そう思っていたら、
「早乙女さーん?組む相手がいないなら私達と組みません?」
西園寺の取り巻き達だ。きっと指示されて来たんだろう。
私のクラスは39人で女子が19人だからどこかで三人組が出てくるのだ。
「え…はい分かりました…」
ああもう!碌な目に遭わないこと分かってんのに!
「二人組作れたわねー?今日の体育は自由だから好きにしていいわよ」
自由ならなんで二人組作らせたんだよ。
「はーいじゃあいくよ早乙女さーん」
うお、ボールが来る。ていうか早くない!?全力で投げてるでしょこれ!!!
「ぐへ!!」
勢いがすごくて指を思いっきり突き指してしまった。痛い。
「ちょっとぉ〜、ほんとグズだよねぇ〜」
その様子を見て西園寺と橋本が笑っている。
「ご、ごめん…でも突き指しちゃったから保健室行ってもいい…?」
「はぁ〜ふざけてんの?私たちがあんたを入れて〈あげた〉んだよ?それって失礼じゃない?」
「で、でも…」
「そうよ、早乙女さん。この子達に対してそれは失礼じゃないの」
「友達のいない寂しいあなたを誘ってあげたのよ?この子達は!それをそんな風に言うなんて!ちょっとお仕置きが必要じゃないかしらぁ?」
西園寺や橋本、その取り巻きが集まってくる。他の女子はこちらをチラチラ見ている。
意味わかんない。突き指したから保健室行くって行ってるだけなのに。
「よーし、じゃあ皆早乙女さんを押さえて!」
「「りょーかーい!!」」
取り巻き達がそういうと、私は羽交い絞めにされた。
「やめて…!離してったら!」
「コラ、暴れんなよ!」
沢山の人に押さえられているため身動きが全く取れない。
「じゃあ皆ー早乙女さんを的にしてボール当てしよー?」
「「いいねー!さんせーい」」
う、うそ…
「よし、じゃあ私から行くわよ!それ!」
「ウッ…」
橋本の投げたボールが鳩尾に直撃した。
一瞬息ができなくなって吐き気がした。
「ゲホ、ゲホ!…」
「ちょっとこれくらいでへばんないでよねー。さあみんなで投げよー!」
取り巻き女子が投げたボールが一斉に私へ向かってくる。
バシバシバシ!!!!!
「うぅ…も……めて…」
〖キャハハハハ〗
もうやめて_________!
体育が終わった。
私の体は痣や擦り傷でボロボロだった。
早く着替えよう……
更衣室へ移動している途中、外体育から帰ってきた九条に出会った。
「あれ?早乙女さん大丈夫?凄いことになってない?」
半笑い顔で九条が聞いてくる。
「なんでもありません。少し転んだだけです」
「いや違うでしょ。あー毬絵や百合香がやったのか。毎日毎日飽きないなぁ」
なに、その言い方。私の中で何かが切れてしまった。
「なんなんですかあなたは!バカにしてるんですか!?そのスカした態度がほんと頭に来るんですよ!不愉快なんです!!やめてください!関わらないでください!!!」
「………………」
あ…やばい。とんでもないこと言ってしまった。
白百合メンバーの九条司になんてこと…
謝らないと…
「し、失礼なことを言ってすみません!!!えっと、着替えないといけないのでさようなら!!!」
「ちょっと待ちなよ。好き勝手言ったくせに逃げるの?」
顔が怖い…ほんとにとんでもないことしてしまった…
「あの、本当にすみません…反省してます」
今私は保健室で正座している。
あの後腕を引っ張られ保健室に放り込まれた。
九条は一言も喋らずずっと外を見ている。
ちなみに授業はもう始まっている。
「ていうか、早乙女さんって心の中では僕の事そう思ってたんだ」
九条はニコニコしながら口を開いた。
「いえ…さっきのは興奮してたのでうっかり出ただけです。はい」
ひぇ〜マジで怖いんですけど。
九条は学年カースト最上位で中等部の白百合メンバーの中心的存在だ。
明日からもっとひどいことが待ってるかもしれない…
「まあいいけどね。君にどう思われてようが僕には関係ないし」
おっしゃる通りでございます。
ああ、でもいじめられてから話しかけてくれるただ一人の人だったのに…
ちょっぴり寂しい。
「ていうか、僕のことほんとに覚えてないの?」
「は?」
急に何言ってんだコイツ
「は?じゃないよ。僕達同じ幼稚園行ってたでしょ。そのとき僕と早乙女さん結構仲良かったじゃん。覚えてない?」
やばい全く思い出せない。いたっけ、こんなやつ。
私が仲良かったのって、マイカちゃん、エリちゃん……ん!?
「あーーーーーー!もしかして!」
「あの眼鏡かけていつもおどおどしてたあの子が九条さん!?」
「うん、そうだよ。ていうかはっきり言うね」
えー!眼鏡くんが数年でこんなに変わるもんなの!?
「あ…でも苗字変わってませんか?昔は明智だったような…」
そうなのだ。苗字が九条に変わってる。
「ああ、母が離婚して再婚したからね。早乙女さんとこと同じだよ」
「まあ、そうでしたの…」
仲悪かったもんなぁ、こいつの両親。
「思い出してくれて良かったよ。でも僕が聞きたいのはそんなことじゃない」
「へ?」
「どうして初等部に来なかったの?一緒に行こうって約束したのに」
約束なんかしてたっけ…
あーなんかそんなこと言われて適当に流した記憶がある。
九条だったんだ。
「ごめんなさい。そのとき私にもいろいろありまして…私が至らないばかりに落ちてしまったんです」
「違うでしょ。真面目に受けなかったんでしょ?この学院に行きたくないからって」
「…………」
「ほんとにそれで良かったの?」
「ええ、少なくともこの学院にいるよりは小学生時代の方が楽しかったですわ」
「でもほんとは後悔してるんじゃない?」
「……してません」
「嘘つかないでいいよ。だってあのとき初等部合格してれば白百合にも入れたしあんな奴等にいじめられることもなかったんだから」
「…!」
そう…私の中に芽生えていた小さな後悔…
____あのとき初等部に入学していれば、と
何度も自分が白百合メンバーであいつらをコテンパンにする夢を見た。
そしてそんな自分が惨めで泣いた。
自分で選んだのに…私って最高にかっこ悪いって。
「あ…えっと…」
本当の事を言われたのでなんて言えばいいのか分からない。
「僕との約束破って公立行ったのは許せないけど…まあいっか。許してあげるよ」
そう言ったあと九条は私に近づいてこう言った。
「あいつらに言ってやめさせよっか?」
「え?」
「い・じ・め」
そういうと九条はニッコリ笑った。
考えたことをひたすら書きなぐってるだけなんで話しがめちゃくちゃになっちゃいます(^^;)
41:萌夏:2018/07/16(月) 15:34なんか九条くん怖い(ーー;)
42:桜子◆ZI:2018/07/16(月) 15:36 一瞬、理解ができなかった。
「え……九条さん、いじめを…やめさせて…くれるの…?」
「うん、いいよ。その代わり…」
「…………?」
「前みたいにまた仲良くしてね」
そう言って九条はニッコリ笑った。
その笑顔に少しドキリと胸が高鳴った。
>>41
九条はこれからもっとやばくなりますよ(笑)
マジか笑笑まってまーす!
45:桜子◆ZI:2018/07/16(月) 17:33 ×その笑顔に少しドキリと胸が高鳴った→○その笑顔はとても不気味だった
変更します!すみません!
あ、不気味だったんだ恋したんかとおもうた笑笑
47:桜子◆ZI:2018/07/17(火) 00:22 その後着替えを済ませ、教室へ戻った。
九条はまだサボるらしい。
でも九条があの眼鏡くんだったなんてなぁ。
だから私に声かけてくれてたのかな?
そんなことを考えているとあっという間に教室についた。
「どこ行ってたんだ!早く席に座りなさい!」
「は、はい!すみません!」
その様子を見て西園寺達が笑っている。
でもそんなのもこれで終わり。
だって九条がいじめを止めてくれるんだもの!
私は余裕の笑顔で西園寺達を見た。
「早乙女さん大丈夫〜?私たちずぅっとあなたのこと心配してたのよ?」
授業が終わると橋本と西園寺、その取り巻き達がやってきた
「でもどうして授業遅れてきたの?ちょっとしたケガじゃない。なにサボってるのよ」
「教室に入ってきたときの生意気な顔もムカついたんだよね〜。調子乗ってんの?」
パシッ!
乾いた音が教室に響く。
「……………」
何も言わずに頬を押さえる。
痛い。痛いな。早く飽きてどっか行ってくれればいいのに。
「あのさぁ、そんなくだらないこといつまでやるつもり?」
「つ、司!」
九条が珍しく口を挟んできたので驚く西園寺達。
「もう中学2年生でしょ。いい年していじめとか恥ずかしくないの?」
「で、でも……こいつムカつくじゃん!そもそもこれ始めたのは……」
「何?百合香」
九条が威圧感のある笑みで橋本を見る。