小学生探偵団 団長:団員
ーーーーー相川 彩葉ーーーーー
小学生探偵団の団長。
11歳の5年生。
チャームポイントは、猫のようなリボン。
ーーーーー新井 蘭花ーーーーー
小学生探偵団の団員の一人。
11歳の5年生。
チャームポイントは、いつもつけている四葉のクローバー。
ーーーーー矢内 陽菜ーーーーー
小学生探偵団の団員の一人。
12歳の6年生。
チャームポイントは、赤いメガネ。
ーーーーー野口 太多ーーーーー
小学生探偵団の団員の一人。
11歳の5年生。
チャームポイントは、アニメの缶バッチ。
ーーーーー祖谷 竜ーーーーー
小学生探偵団の団員の一人。
12歳の6年生。
チャームポイントは、お母さんの形見の青い鳥のキーホルダー。
ージリリリリッー
「もしもし!」
ここは、小学生探偵団の事務所。
小学生だからといって、落とし物の捜査とか、猫を探して、とか、そう簡単な探偵じゃないのだ。
本格的な探偵なのだ。
時には、警察から頼まれる。それくらい本格的な探偵なのだ。
『うちの学校で、いじめがあるとかないとか。捜査してください‼』
「いじめ…ですか?」
『ええ。よくわかっていないんですが。』
「それで捜査ですね。場所は…?」
『d中学です。』
「わかりました。」
ツーツー
私は、相川 彩葉。小学生探偵団の団長。
電話担当でもある、まとめ役。
さて、いじめの捜査を頼まれるのは初めてだ。
まず、いじめのレベルを知らないといけない。
それに、学校のこともだ。
ここは、団員を呼ばないと…。
「これで全員かな…?」
名簿を確認する。
みんな揃ってる。オッケーだ。
よし。始めよう。
「これから、学校のいじめの件について話したいと思う。」
「「「「はーい!」」」」
「まず、今の情報は、d中学ということ、いじめにあっている可能性が高いこと。他に必要と思う情報は
ありますか?」
「はーい。」
早速、手を挙げたのは、6年生の祖谷団員だった。
「では、祖谷団員っ。」
「僕は、何年生がいじめにあっているのかが必要と思う。」
意見があったら、同い年の記録担当の蘭花に記録してもらう。
「じゃ、蘭花。」
「オッケー‼」
「他に意見はありますか?」
「何年生がいじめているか、とか?」
意見をいったのは、6年生の矢内先輩。
一番頼りになる、しっかり者だ。
今日は、学校の先生に話を聞くことになっている。
どんな人かが心配だ。やさしい人だったらまだしも、いじめのことには怖い人は苦手。
とにかく…
「もうすぐ着きます」
バスのアナウンスが鳴る。
かなり遠いのだ。
ーd中学前ー
「やっと着いたぞ〜‼」
2時間かけて着いたのは、d中学だ。
私達の事務所ー蘭花の部屋ーは、h市だが、d中学は、U市だ。
『2年生〜‼集まりなさい。』
私達は、体育館に呼ばれた。
2年生…ということは、いじめにあっているのは2年生の可能性が高い。
「少し聞きます。皆さん、いじめについて知っていますか?」
ーシーンー
「先生は、いじめにあっている人がいる、と聞きました。」
ーシーンー
「この学年でいじめがあるそうですが。」
「あ、あの、」
やっと1人が手を挙げた。その子は、かなり目立たない子だった。
「いじめ…見ました…。」
「話を聞かせてもらうね。」
私達は、その子ー宇井 美都ーを体育館の裏に連れていった。
「宇井さん…は、いじめを見たんだね?」
「はい…。」
「記録担当‼」
「オッケーです。」
そうして、宇井さんの話によると…
.いじめにあっているのは、1年生。
.いじめているのは、2年生。
.いじめを止めようとすると、いじめられる。
ということだった。
「私は、いじめを止めようとしようとする人を見ました。でも、後にいじめのターゲットにされていたんです。」
それで宇井さんは止められなかったんだ。
「そっか…。ありがとうね。」
「いえ、お役に立てたなら…。」
そういって、宇井さんと別れた。
これでかなり情報が集まった。
「かなり記録したよ」
「あ!ありがとう!」
蘭花はいつの間にか、2ページも記録している。
私達は、宇井さんとの話が終わったから、職員室に行った。
そこでは、さっき2年生に声をかけていた先生がいた。
「ありがとうございます。うちの学校で、いじめ防止活動はしているんです。でも、聞かない生徒もいて…。」
「いじめ防止活動〜?」
竜が聞いた。
「はい。毎年10月に行っているんです。」
へえ!私の学校は、いじめなんてないのだ。だから、いじめ防止活動はない。
「とにかく、いじめている人を探してください‼お願いします❗」
「はい。私達は、出来る限りのことはやります。」
さすが6年生。陽菜ちゃんは、頼りになる。
「今日はここまでで、帰ります。」
「ありがとうございます。」
さあ!ここから本題。いじめられるなんて許せない。
私が出来ることをしなくちゃ。
私は、いじめている人の気持ちを考える。
どう思っているか、よくわからない。
でも、理由はあるはず。
私はわからないけど、理由を聞きたい。
「ただいま〜。」
「彩葉〜?」
私には、3こ年上の兄がいる。名前は、相川 悠翔だ。
「お帰り〜。」
ー夕食ー
「ねえ、お母さん。いじめている人ってどんな気持ちなんだろう?」
「俺の気持ち。」
お母さんに聞いたけど、兄が答えた。
俺の気持ちってことは、兄はいじめたことがあるってこと…?
「あんた…。」
お母さんが戸惑っている。
「ごちそうさま。」
もう、この場を立ち去りたかった。
でも、兄はいじめているって考えられない。
あんなに普段は優しいのに…。
「彩葉〜‼」
「蘭花…。」
思わず小さい声になる。
「大丈夫?どうしたの⁉」
優しい。みんなが。それでもいじめている人がいる。
なんか、悲しくなってきた。
やっぱり、解決しなくちゃ。
「そっか。」
蘭花は、私の話を最後まで聞いてくれた。
「あんなに普段優しいお兄ちゃんがわかっているなんて…。」
「まあ、お兄さんは、以前の話をしたかもね。」
そっか。そういう考え方もあったんだ。
プラス思考‼大事なことだったんだ。
「ありがとう。」
「ううん。」
「お兄ちゃん…。」
「何か用?」
「いや、さっきの気持ちって。」
ーシーンー
あれから、1週間。兄と「おはよう。」すら言ってない。
いじめている人って気持ちをわかって欲しくないってこと…。
気まずくなるのはわかるけど。
「団長‼いい情報だ。」
事務所に入っていきなり、陽菜ちゃんが声をかけた。
「いじめの⁉」
「あ、ちょっと違うね。」
なんだ。びっくりした。
「あのね〜。竜は団長のことが好きです‼そして、団長も竜のことが好きですよー。」
ええ!いつの間にそんな話に⁉
「何で⁉」
「だって!昨日公園で、キスしていたんだもん!」
はー⁉
「きっと何かの勘違いだって。」
「竜に聞いたんだもん!」
竜ーーーーー!
「でも、それが嘘でも、なんでそんな嘘ついたと思う〜?」
いやな予感が…。
「竜が団長のことが好きだからだよ‼そして、キスしていたって自慢したってこと。」
///もうやめて‼
いじめにあっている人は、わかってきた。
2年生。3組。13番。
どんな人かは知らないけど、だいぶわかっている。
あとは、いじめている人だ。
何とかして解決しなくちゃ。
「「「「おはよう!」」」」
探偵団は、事務所に集まった。
いじめにあっている人の情報だ。
かなりわかっているらしい。
「発表します。」
「いじめている人はいじめられている人と同じクラス。」
これでいじめにあっている人がつらい思いをしなくてすむんだ。
「ありがとう。太多。」
「お兄ちゃん…。」
「ん?」
これが、兄との1週間ぶりの会話。
「d中学ってどんな感じ…?」
「いじめなんてない。」
えっ…
「でも、今。いじめにあっている人がいるって。」
すると、兄は目を見開き、ため息をついた。
「俺が通ってた頃は、平和だった。」
兄は、d中学を中退。私は悲しかった。
今は、高校に行くって張り切っている。
「いじめ防止活動なんてない。」
「私の学校みたいな?」
「まあ。」
そっか。兄は、自分と同じ年の子だから、悲しかったのかなぁ?
私なら、悲しくなっている。
「2-3の皆さん。」
いよいよ2-3へ!
「はじめまして。小学5年生の、相川 彩葉です。」
ーざわざわー
こんな声が聞こえてきた。
「小学生ってww。」
「小学生探偵団とか。」
「マジウケる。」
ははーん。これはいじめている人いそうだな。
「相川って、悠翔のことじゃねぇ?」
「おおー。」
声って…意外とヤバい。
さあ、本題に行くよ‼
「13番の人。」
「は、は、はい。」
「プッ。」
「ハハハ‼‼」
やっぱり、この子がいじめにあっているに違いない。
私達は、廊下に行った。
そこで、話を聞かせてもらう。
「いじめにあっているって聞いたんだけど。」
「…。」
「無理しなくてもいい。」
竜が声をかけた。
「いじめにあっているって…。」
やっと口を開いた。
「そう言っても、いじめがエスカレートしていくんです。」
よくあるらしい。
「だから、先生に言うことはできないんだけど…。」
「ずっとつらかった。」
そっか。私もいじめにあっている人だったら、つらい思いするね。
「先生が気づいてくれた。でも、誰かチクったって…私の友達をいじめた。」
「それは、誰にされている?」
「藺生 美麻だよ。転校生なんだ。」
だから、今年にいじめが。納得‼
面白かった
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