半殺し屋の骨牌録

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1:詠み人知らず (ノ ゜Д゜)ノdice4:2019/08/16(金) 12:00


むかしむかし、俺が死ぬ前の話。
自分の"殺した"人間の骨を使い、麻雀牌を作って収集している魔女がいた。
巧みな話術で人を惑わせ、時には怪しげな薬を渡し、人殺しの手伝いをしていたと思う。

彼女は確か、"半殺し屋"と名乗っていた。

>>02 登場人物

2:読み人しらず (;`・ω・)つdice3:2019/08/16(金) 21:41

[東塚 黒之助 (ひがしづか くろのすけ)]
新米のキャリア刑事(25歳)。
幼少期に母を殺害した父を逮捕するため、密かに捜査している。
唯一父親の手がかりを掴めるかもしれない紗宵に頼ろうとするも、刑事としてのプライドとの間で苛まれる。


[秋南 紗宵 (あきなみ さよい)]
自称"半殺し屋"として復讐の手伝いをしている中年女性。
等価交換を信条としており、『誰かを殺めるなら自身も殺めろ』という条件を飲める者だけ依頼を引き受ける。
自殺した依頼人の骨を麻雀牌にして収集している。
普段は麻雀バーのオーナーを一人で切り盛りしている。


[東塚 浦之助 (ひがしづか うらのすけ)]
黒之助の父親。
妻を殺害し、黒之助に暴行などの虐待を行っていた。
約十数年間もの間逃亡しており、未だ行方は掴めない。
博打狂いで、特に高レートの賭け麻雀に明け暮れていた。


[東塚 衣亜 (ひがしづか いあ)]
黒之助の母親。
夫の浦之助からDVを受けた末に殺害されてしまう。
なぜか紗宵と面識がある。


[筒中 色之助 (つつなか いろのすけ)]
浦之助の隠し子と名乗る謎の青年(19歳)
黒之助と同じく父親の浦之助を捜しており、復讐を果たすために紗宵を頼る。
浦之助の残した借金を連帯人として背負わされており、とてつもなく貧乏。


[竹柴 索子 (たけしば もとこ)]
自称"色之助の彼女"だが相手にされていない女性(23歳)。
色之助に助けられたことから、借金を肩代わりする。
両親はマカオでカジノを経営しており、金銭感覚の狂ったお嬢様なところがある。

[萬屋 千鞠 (よろずや ちまり)]
黒之助の同僚の刑事で、黒之助に想いを寄せている。
不可解な自殺の真相を探っており、紗宵の元へと近づいていく。

3:読み人知らず ホィ(ノ゚∀゚)ノ ⌒dice6:2019/08/16(金) 23:34

「今月二件目ですよ、欠損自殺者! 多くないですか!?」
「あぁ、そうだな」

刑事というのは忙しいもので、昼食の時間ですら優雅にとることはできない。
東塚黒之助(ひがしづか くろのすけ)、今年配属されたばかりの新米刑事だ。
午後からの捜査会議に向けて、同僚の萬屋千鞠(よろずや ちまり)とコンビニ弁当をつつきながら配布された資料に目を通していた。
隣から萬屋が捜査情報に対して一々ツッコむので、鬱陶しくなってきた。

「ただ自殺しただけなら珍しくもありません。でも、なぜか自殺した加害者は必ず体のどこかが欠損しているんですよ! 腕とか、足とか。欠損した所も現場からは見つかっていないですし」
「……そうだな、変だな」

確かに奇っ怪だな、と少し冷たいトンカツを飲み込みながら思ったが、頭に捜査情報を詰め込むのに精一杯で、気の利いた返事をする気力が無い。
死因、脂肪推定時刻、被害者や加害者の相関関係、解剖結果。
これらを全て把握し、その上で自分の見解も述べられるようにしなければ置いてけぼりにされる。

まぁ、今回は痴情の縺れから成る刺殺だろう。

被害者は九島真太、加害者はその妻九島京子。
ベッドの上で二人とも亡くなっており、夫の方はは首を切られ、妻の方は腕が切り落とされ、もう片方の手で自身の心臓に包丁を突き刺している。
恐らく文字通り寝込みを襲った後に自殺したとみた。

ここまではドラマなどでお馴染み──よくある事なのだが、問題は自殺した妻、九島京子の片腕の行方だ。
現場からは見つかっておらず、侵入した形跡はあるが足取りは掴めていない。

「九島京子が切り落とした腕を誰かが持ち去ったんでしょうか? それとも九島京子が自殺した後に誰かが切り落としたんでしょうか? なんの為に腕を持ち去ったんでしょうか!? 持ち去った人物は九島京子とどういった関係なのでしょうか!?」
「それを午後からの会議で考察するんだろ。今分かったら苦労しない」

さっさと弁当を平らげた俺に対し、先程から話してばかりの萬屋の弁当は減っていなかった。
こいつは泳がないと死ぬマグロみたく、口を閉じたら死ぬのだろうか。


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