私、田沼夢子はハタチの女子大学生。
少し前に実家から出て、大学と実家、どちらからも近いところにアパートを借りて住んでいるの。今は、一人暮らしをはじめたからか、凄く自由で楽しいの!
でも、こんなハッピーな毎日に終止符(?)を打つ日が来たんだ――
これから、ハチャメチャなストーリーがはじまる。
<登場人物>
田沼 夢子(Tanuma Yumeko)
ハタチの女子大学生。生活はとても楽しいが刺激がないと感じる。
源太郎を不審者だと思い込み、家から追い出す。
歴史のテストでは8点を取ったほどバカ。
田沼 源太郎(Tanuma Gentaro)
夢子の先祖の男性。江戸時代に生きているが
「たいむすりっぷ」をして令和時代にやってくる。
暁 博司(Akatsuki Hiroshi)
通称アカツキ先生。夢子の通う大学の先生であり
歴史にとても詳しく、源太郎のことについてや「たいむすりっぷ」について調査する
――私、田沼夢子は最近の暮らしがつまらなく感じている。
その思いが神に届いたのか、ある日、私の暮らしは刺激的になる。
ジリリリリリ
けたたましい目覚まし時計の音に起こされる。
眠い眠いと思いながらも、体はすっと起き上がれる。
今は何時か目覚まし時計を見て確かめる。
「げっ!? やばい遅刻だあああああ!!!」
「あっ、今日は日曜日か..... 月曜日かとおもったよ.....」
てっきり日曜日と勘違いした挙げ句、朝から叫ぶとか
隣の部屋に迷惑極まりない。
そう、私はアパートに住んでいるのだ。
月曜日と勘違いして早起きして、目も冴えてしまったので私は二度寝をすることをやめた。
部屋の緑のカーテンスパッとを開け、すーっと息を吸う。
太陽の光というのは、眩しいけどもなぜか浴びたくなってしまう不思議なもの。
そう思った数分後、不思議な出来事が起きることになる。
私の寝相は大人になっても悪く、時々ベッドから落ちたり、タオルケットもシワだらけになったりする。
せっせとベッドを綺麗にして、顔を洗おうとした時だった。
自分の部屋から洗面所に向かおうとした時、その男は目の前に現れた。
「うぇっ!? あんた誰!?」
寝惚けているのか思い、目を高速で擦ってもその男は目に映ったままだった。
私が何事かとびっくりしているのに、ぽかーんとしているその男。
見た目も令和時代とは思えない風貌。
言葉で表すなら「江戸男」
そんな言葉なんてない、とは重々承知の上だが正に「江戸男」って感じてなのだ。
太く結った髷、扇、衣服、どれを見たって江戸時代に生きているような男性にしか見えない。
時代を履き替えちゃったのかな? 今は令和時代ですよ〜って思いながら
その江戸男に、少し恐る恐る話しかけてみる。
「あの〜、さっきから何ですか? 何で私の部屋にいるの?」
私が驚いた声を上げても、江戸男は気づかなかった様だったのでまた声をかけてみる。
今、はっと気づいたが、彼は勝手に私の部屋に入っている。
つまり、不法侵入なのだ――
全くこんなことに気づかなかったが、私はこの人を部屋から追い出せる権利があるのだ。
ただ、江戸男がどんな人か知りたいという、私の探求心が胸元で騒ぎはじめる。
リビングルームのカーテンが風を受けて揺れると同時に、江戸男はくるりと向きを変えて、私の方を見た。
履き替える→履き違えるです
7:匿名:2019/10/02(水) 21:49 「ん? お主は誰じゃ?」
やっと振り向いてくれたと思いつつ、私の方があんたが誰か聞きたいわって心の中で叫ぶ。
「私は田沼夢子、たぬま ゆめこ!」
江戸男さんに私の名前を伝えると、一瞬彼はぽかーんと上の空だったが、突然驚いたように椅子から飛び上がった。
ギーという椅子を引き摺る音に続けて、彼は早口で言った。
「お主、たっ、たぬまだとぉ!?」
江戸男は叫びながら私を掴んできたので、一瞬たじろいだが彼の話を聞くことにした。
「お、俺も田沼、田沼源太郎と申す!」
「そうなんだ、偶然ですねー」
へぇ〜、名字が同じなんて偶然だねとしか思わなかったが、このあと衝撃の事実が発覚する。
忘れかけるところであった、彼はなぜ私の部屋にいる理由をたずねることを。
展開が楽しみです。がんばってください!
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