こんにちは、みぃです!いじめ〜学校という空間〜が終わったので、新しく作りました。
ちなみに今までで完成した小説は、、
・オタク女が恋をするまで
・いじめ〜学校という空間〜
です。ぜひ見てみてください。
今回もいじめがメインです!恋愛も混ざっています。
>>2 登場人物紹介
>>3 本編
登場人物紹介
・瀬川千春(せがわほのか)
主人公。地味なメガネっ子で、内気な性格。勉強が得意。
・高瀬穂乃果(たかせほのか)
美人で文武両道。穂乃果の親友。正義感が強くて気さくなので、男女共に人気者。
・坂口玲弥(さかぐちれいや)
可愛い系男子。愛嬌のある性格で、年齢問わずモテる学校の王子様。
訂正
せがわほのか→せがわちはる
訂正
せがわほのか→せがわちはる
間違えて2回送ってしまいました(^_^;)
6:みぃ◆VZbV1gU:2020/03/25(水) 07:57 今日は、中学校の入学式だ。中学校では、たくさん友達作らないとね、、小学校ではあまり友達いなかったんだから。
私、瀬川千春。中学一年生。新しい環境でキャラを変える為に、同じ小学校の人がいない中学校に入学した。
校舎に行くと、、よかった。知ってる人はいないみたい。
「ねぇ、君なんていうの?」
話しかけてきたのは、物凄い美人でスタイル抜群の子だった。
「せ、瀬川千春です!」
ああ、やっぱり初対面の人と話すと緊張しちゃうなぁ。
「そっか。私は高瀬穂乃果。よろしくね」
高瀬さんは、初対面の私にも気さくに話しかけてくれた。、、この子なんか仲良くなれそう。中学楽しめそうだな。
そうして高瀬さんは、近くの可愛らしい雰囲気の男子に話しかけた。あ、あの子の笑顔可愛いな。高瀬さんのように気さくな雰囲気がして、話しやすような感じだった。
あのことも仲良くなってみたいな、と思いながら体育館に向かった。
こんにちは!前のいじめのお話も読ませていただいた。ルルルです!今回も期待して更新待ってます!頑張ってください!
8:みぃ◆VZbV1gU:2020/03/26(木) 08:37 >>7
ありがとうございます。頑張りますね😊
入学式も無事終了し、私は教室に向かった。私のクラスは一年二組だ。
教室を見回すと、、あ、高瀬さんとあの男の子と同じクラスだ。高瀬さんがいたらなんとかクラスに馴染めそうだな。と、思っていた。
高瀬さん以外にも、友達作らないとね。その為に同じ小学校の人がいない中学校に入ったのだから。
「千春ー、席前後だね!」
後ろから誰かに呼びかけられた。誰だろう?
、、あ、高瀬さんと席前後なんだ。なんか安心した。これからの中学校生活に対して期待の胸が膨らんだ。
「あ、高瀬さん。よろしくね」
「もう友達なんだから、穂乃果って呼んでよ。ねぇ、今日一緒に帰れる?」
どうして穂乃果はこんなに気さくに話しかけることができるんだろう。なんか尊敬しちゃうなぁ。私も穂乃果の気さくさを見習わないと。
「うん、帰れるよ。穂乃果」
「やったあ!じゃあ決まりね!」
こうして話しているうちに先生が入ってきて、先生の自己紹介が始まった。
担任の先生の教科は保健体育であり、副担任の先生は英語科だった。中学は教科制だって聞いていたけど、、まだ慣れないな、と思った。
先生の自己紹介や、明日の持ち物などの説明を受けて下校となった。
「さあ千春、帰ろう!」
「うん」
私達は桜並木を通って帰った。
「あのさ、千春って同じ小学校の人っている?」
「ううん、いないんだ」
「そっかあ。私も実は一人なんだよね。だから初日からこんなに気の合う友達ができて嬉しいよ。小学校の友達がいない同士、仲良くしようね!」
穂乃果も一人なんだ、、だから皆に話しかけていたのかなぁ。なんか、親近感がわくなぁ。
「うん、よろしくね」
「よかったぁ。私本当に不安だった。でもよかったよ!」
こんなに綺麗な子が、こんなに性格もいいなんて、、私には勿体なさすぎるんじゃないかと思う。でも仲良くなりたいなぁ。
そのあとも私達は小学校のことなどを話していた。穂乃果と話していた時間はあっという間で、すぐに別れることになった。
この学校に来て本当に良かった。
https://i.imgur.com/t030SPU.png
↑千春です
https://i.imgur.com/4LQaWV4.png
↑穂乃果です
https://i.imgur.com/7ILrrDG.png
↑怜弥です
訂正
怜弥→玲弥
次の日。私は穂乃果に話しかけようとしたが、穂乃果は美人な為か、すぐ男子が寄ってきて話しかけられなかった。うわぁ、やっぱり男子ってまだ怖いな、、こんなんであの男の子と仲良くなれるかな?
私は他の子に話しかけようとしたが、、皆他の人と話していた。私だけ違う小学校だからかなぁ、、他の皆は同じ小学校の人達同士でグループができちゃっていた。穂乃果も一人、、だったようだが、美人なので男子も女子も穂乃果を囲って、もう一人じゃないようだ。
はぁ、同じ小学校の人達がいる中学に行ったほうがよかったかな、と思った。
やっと穂乃果が一人になった、、と思ったら今度はあの男の子と一緒にいる。いいなぁ、私も混ざりたいな、と思った。でも私の入る余地がないよ。
こうして私はただ一人で本を読んでいる休み時間をおくった。
ようやく給食の時間になった。あいにく、穂乃果とは違う班だ。なので私は班の中で浮いているような感じだった。
「なぁ、あいつ可愛くね?」
同じ班の男子が行った。その男子が指差したのは、、あ、私が気になっていた男の子だ。
「あいつ名前なんていうんだっけ?」
「玲弥って言うんだって」
あの男の子、、坂口玲弥君は、初日から顔が可愛いと男子も女子も話していた。給食中の玲弥君を観察していると、もう既に班の皆と仲良くなれていて、班のアイドル的な感じだった。班は違うけれど、、でもこっちからもそんなオーラが伝わる。
その日は皆、穂乃果と玲弥君の話題でもちきりになっていた。
「穂乃果、一緒にか、、」
私の声は、穂乃果を囲っている人達にかき消された。ああ、穂乃果はもう一人じゃないんだね。あの時仲良くなろうと誓ったのは何だったんだろう。
私は一人部屋で雑誌を開いた。この雑誌に確か、新学期に友達を作る方法が書いてあったんだよね。、、あ、あった。中々友達ができない時は、一つのグループで固まるんじゃなくて、色々な人と仲良くするのがコツ、かぁ。
でも私、友達作るの苦手なんだよね。、、よく考えて見れば、元々友達を作るのが苦手な私が知ってる人のいない小学校に行ったら、尚更友達作るのが大変だよね、、あの時の私は何を考えてたんだろう。
もう、期待はやめようかな。たった3年間の我慢なんだし。元々私は一人が好きなんだ。だから中学校は無理に友達を作るのはやめて我慢しよう。
シーン(場面)が急に飛びすぎて、小説というより、その日にあったできごとの
日記を読んでいるかのような印象を受けてしまいます。もう少し工夫した方がいいかな。
>>17
わかりました。参考にしてみます!
次の日。私は嫌な気分で学校へ向かった。性格を変える為に友達のいない学校に入学したのに、、全部予定が狂うなんて。
今日から仮入部の期間に入る。私が入りたいのは美術部だ。
「千春、何部に入りたい?」
穂乃果が話しかけてきた。入学式の時は穂乃果はたくさんの人に囲まれていたが、囲っている人の数は徐々に減っていった。
「私は美術部かな。穂乃果は?」
「私は吹奏楽部だよ!玲弥と同じなんだ〜」
え?
なんでそこで玲弥君の名前が出てくるの?穂乃果ってもしかして玲弥君のことが好きなの?
何故かモヤモヤしてきた。
「あ、勘違いしないでね。一番話す男子ってだけだから。別に好きとかじゃないよ」
「ああ、そう」
「紛らわしかったね」
玲弥君のこと好きってわけじゃないのに、、何故かさっきの台詞を聞いたら安心してしまった。
穂乃果と話し終わったら、私はまた一人になった。
、、はあ、また一人か。友達を作るのは諦めかけているけど、やっぱり一人は寂しいな。
本を取り出そうとすると、、誰かが覗き込んできた。穂乃果ではない。誰だ?と思いながら顔を上げると、、
「何読んでるのー?」
そう聞いて来たのは玲弥君だった。うわぁ、初対面でこんな風に話しかけてくるって、、もしかして玲弥君ってお調子者?
「これはあの、ボーカロイドの曲を元にして書かれた本で、、」
「へー、ボカロ好きなの?」
「うん、まぁ」
こうやって初対面でグイグイと来て、、話しかけやすそうだけど少し苦手かも、と思った。
「俺もゲーセンの音ゲーでボカロ曲プレイしたりするわー」
少し怖い。そう思ってきた。
「おー、こののり結構いい匂いするじゃん」
ボーカロイドの話にかるかと思いきや、、いきなり玲弥君は話を変えた。
やっぱり期待外れだ。仲良くなりたいと思っていた私は何だったのだろう。勝手に人の筆箱見ないでよ、、
玲弥君が匂いを嗅いでると、後ろから玲弥君をポン、と叩く女子が来た。穂乃果だ。
「玲弥、また人の筆箱を勝手に見てるの?」
「別にいいじゃないか。いい匂いがしたんだからー」
「もうー、千春に変わって怒るよ?」
あ、そういえば穂乃果も玲弥君と似たような性格なのかな?誰にでも話しかけられる所とか、少しうるさくなる所とか、、一回しか話してないのに苦手と決めつけるのはやめようかな。
、、それから玲弥君と仲良くなるのに時間はかからなかった。水を飲んだりしに行く度に玲弥君に脅かされたり、休み時間の度に何かしら物を盗られて追いかけっこしたり、、たまにうざったい所があるけど、玲弥君とのやりとりは楽しい
ふと横を見ると、いつも穂乃果と一緒にいる本山有紗と、北条早苗がこっちを睨んでいた。
、、気のせい?考えすぎかな?と思って二人の横を通ると
「穂乃果と玲弥と仲いいからって調子乗るなよバーカ」
と言われた。やっぱり気のせいじゃなかったんだ。、、えっと、これはどういうことなんだろう?
私はモヤモヤした気持ちで通り過ぎた。
次の日学校へ行くと、、私の机に何かが入っていた。
そこには「地味子」や「ブス」など、私の悪口が書かれた紙があった。
誰がやったの!?もしかしてあの二人、、?
「何それ、酷い!」
穂乃果が気づいたようだった。穂乃果は私の机に駆けつけてきた。
「誰がやったんだろうね、こんな酷いこと」
そう言って穂乃果は紙の処理を手伝ってくれた。
「ほら、これで綺麗になったよ」
「ありがとう、穂乃果」
穂乃果が優しい子でよかった。穂乃果がいなかったら、、不安を一人で抱えてたかも知れない。
「いやいや。また何かされたら言ってよ。私達親友なんだから!」
親友、、!やっぱり穂乃果も親友だと思ってくれていたんだね。親友だと思っていいんだ。人生で初めての親友だ。
私は親友という響きがとても新鮮な感じがした。
そんなとき、本山さんと北条さんが私の机を蹴ってきた。
二人は私の机に、昨日渡された理科のプリントをドサッと置いた。
「理科の授業が始まるまでにやっといて」
「え、でも、、あと5分で理科の授業始まるよ?」
「は?だからやれって言ってるんだよ。あんたみたいなブスな地味子は、こういう時ぐらい役に立たないと」
意味が分からなかった。突然宿題を置かれて脅されて。
、、もしかして、さっきの紙もこの二人がやったの?
「いい事教えてあげる。さっき机の中にあった紙を入れたの、私だよ。あんたみたいなぼっちの地味子にわざわざ庇ってあげているんだから感謝してよね」
やっぱりあの人たちだったんだ。そう言ってあの二人は行ってしまった。
早く終わらせないと。でも、本当に終われるかな?さっきあの二人と話していたから、3分ぐらいしか残っていない。
とりあえず、私の答えをできるところまで写そう。
写している途中で、チャイムがなってしまった。
、、やっぱり終わらなかった。また何か言われないかな?不安だった。
私は二人分のノートを穂乃果に渡し、二人に渡すように頼んだ。
ふと、本山さんの方を向いたら、ずっとこちらを向いて睨んできた。どうりで嫌な予感がしたわけだ。
とても怖かった。本山さんの表情も怖かったが、この後何かしてくるのではないかと思うとそちらの方が怖かった。
北条さんの方を見ると、、やっぱり九条さんも私を睨んでいた。
「千春、どうしたの?涙目になっているよ」
穂乃果が小声で話しかけてきた。穂乃果には分かるんだね。私の表情を分かってくれるのは穂乃果だけだよ。昔から常に真顔に見えていたようで、笑っていても怒っているように見えていたようで。だから不安な表情を読み取ってくれたのは穂乃果が始めてだ。
「もしかして、また有紗達に何かされたの?」
「そっかぁ。辛いときはいつでも言ってよ。いつでも相談に乗るからさ」
ああ、そうだ。私には穂乃果がいるんだ。嫌がらせを受けても、穂乃果がいるから大丈夫なんだ。
私は強く実感した。
授業が終わり、思った通り本山さんたちが来た。
「瀬川さん、図書室行こう。さっき宿題やってくれたお礼!」
あれ、悪い人ではなかったのかな?二人は笑顔で話しかけてくれた。信じてもいいのかなと思った。
「うん、いいよ」
私は特に何も考えずに了承した。しかし、行き先は図書室ではなく今はもう使われていない一年4組の教室だった。二人は4組の教室につくなり、私を付き倒した。
「なんで宿題を終わらせられなかったの?あんたのせいでうちらの成績下がったんだけど」
「ご、ごめんなさい、、」
怖くて反発ができない。本当は反発したい。
「あんなみたいなブスな地味子が、こんなにのろまだったとはね」
「何?あんた穂乃果と仲いいからって調子乗ってんの?今度また調子乗ったら許さないからね」
私は、調子に乗ってなんかいない。ただ、穂乃果といるのが楽しいから。ただそれだけなのに。地味な私は美人の穂乃果と一緒にいたら駄目なの?
明日も何かされるかと思ったら、とても不安だった。そういう気持ちで帰りの会が終わった。
「おい瀬川、一緒に帰るぞ!」
そう言って来たのは穂乃果ではなく、玲弥だった。男子と帰るのはこれが初めてなので、少し緊張した。
「うん、いいよ」
玲弥とこうやってちゃんと話すのは初めてだった。玲弥の話はとても面白かった。ゲームやアニメの話で盛り上がった。私もアニメやリズムゲームが好きなので、話しやすかった。
玲弥と話していると楽しくて、嫌がらせを受けていることも忘れてしまう。穂乃果に相談すると、心が安心する。友達はこの二人しかいないけれど、それでいい。最初はとにかくたくさんの友達を作ろうとしていたが、本当に大切な友達が二人も出来たのだからこれでいいと思う。
嫌がらせは辛いけど、辛くなったら穂乃果や玲弥と話しながら乗り越えようと思う。
「じゃ、瀬川また明日な!」
「うん、じゃあね」
無邪気に手を振っていた玲弥はとても可愛かった。玲弥のその姿を見て、私は誇らしげに思った。
https://i.imgur.com/ccMYgXG.png
↑本山
https://i.imgur.com/TiHWUia.png
↑北条
学校に行くのは苦痛だった。今日はどのような嫌がらせを受けるのかと思うと胸が痛くなる。
校舎に入ると、本山さんたちがいた。本山さんたちは、私が来たことに気づくと、私の悪口を言い始めた。
「千春の顔って本当にブスだよねー」
「そうそう。千春の近くにいるとブスが感染るからいなくなってほしいのにね」
と、私にしか聞こえないほどの小さな声で言い始めた。
私は今までの嫌がらせの事を穂乃果に話すことにした。
「おはよう穂乃果、、あのさ、また本山さんたちに嫌がらせをうけて。宿題をやらされたり悪口を言われたりとか。どうすればいいかな?」
「うーん。私以外の人にも頼ってみたら?色々な人の意見を聞いたほうがいいと思う。学級委員の真希とかに注意してもらうのがお勧めだよ。正義感強いから」
「うーん、でも私仲良くない人に話しかけるの苦手で、、」
「その一歩が大事なんだよ!ほら、頑張って」
私は高峰真希さんに話しかけてみた。
「高峰さん」
「どうしたの?瀬川さん」
「あの、、私本山さんと北条さんに嫌がらせを受けていて、、学級委員の高峰さんに注意してほしいなって」
「そうか。嫌がらせは良くないよね。じゃあ私が注意しておくよ」
この時の私は、少しは嫌がらせから開放されるかな、ぐらいにしか思っていなかった。
朝の学級活動が始まる前に、私はトイレに行った。すると、本山さんたちもいた。
うわぁ、気まずいな、、と思いながら個室に入った。
「千春ってほんと調子乗ってるよねー」
「ほんとそれ。地味子の癖に学校で人気者の穂乃果と玲弥と仲いいからってイキっていてさー、ほんとなんなの」
、、怖い。個室から出られない。でも出ないとずっと悪口を言われる。
「おい千春、お前いるんたろ?出てこいよ」
二人に呼び出された。私は仕方なく出た。
「あんた何高峰にチクってるの?そのせいでうちら注意されたんだけど」
「次調子乗ったら覚えておけって言ったよね?」
私は前髪を引っ張られて、その場に倒れ込んだ。
「うわ、髪ボロボロ。地味子がもっと惨めな格好になってる」
「近寄らないで。ブスが感染るから」
私は前髪を少し整えてトイレを出た。
それから、、、本山さんと北条さんからのいじめを受けるようになった。相手が女子であった為、無視や悪口、パシリなど、証拠の残りにくい陰湿な内容のいじめだった。
理由はよく分からない。多分この二人は誰でも良かったのだと思う。私が、、地味な顔をしているから、虐められやすかったのかな。この顔と性格のせいで友達もできなかった。本当に嫌だ。
お昼はいつも教室で好きなグループで食べるのだが、玲弥は男子グループと食べて、、穂乃果は本山さんたちと食べるので、私はいつも一人で食べていた。女子の間で、私には話しかけてはいけないという暗黙の了解が出来ていた。
多分男子も、私がハブられていると思っていない。皆、私が友達と話すのが苦手だから一人で食べていると思っている。
女子の間で私に話しかけてはいけないという了解があるが、穂乃果は私に話しかけてくれた。周りの目とか気にならないのかな、などと思ったが、穂乃果は全く気にしている様子がない。本当にいい人なんだと話しかけてくれる度に強く思う。
私はふと、携帯を開いて掲示板を見た。だらだらと掲示板を見ていると、そこには私の顔写真や本名が乗ってある投稿を見つけた。そこに書いてある内容は、、
「瀬川千春まじムカつく。美人な友達といるからってイキっていて何様のつもりなんだろう。っていうかこの間前髪ぐしゃぐしゃになってブスに磨きがかかっていて笑える。皆もこいつを見たら仲良くしちゃ駄目だよ」
名前は匿名だったが、おそらく本山さんか北条さんだろう。だってあの時前髪がぐしゃぐしゃになっているのを見たのはあの二人だけなのだから。
、、何?
ラインの通知が来ていた。北条さんと本山さんに勝手に追加されていた。
「掲示板板見たでしょ?はっ、ざまぁ!学校だけでは物足りないからこれからはSNSでも遊んであげるわ。楽しみにしててね」
北条さんからだ、、遊びと称した虐め。その内容は日に日に酷くなっている。前はすれ違う度につねられる程度だったのに、、
今日もただ、早くこの虐めが終わることを祈る。
「瀬川さん、何読んでるの?」
本山さんたちが来た。やだな。話したくない。
「うわっ、これあのアニメの小説じゃん。アニオタとかまじキモい」
二次元のアニメや音楽が好き。それを理由に馬鹿にしてくるこの二人。
別にいいじゃん。二次元が好きだって。好きなものなんて人それぞれなのに。
「ちょっと読ませて!」
本山さんたちは、そう言って私の読んでいた本を無理矢理どこかに持っていった。なんとなく、嫌な予感がする。
「ほらっ、返す。ありがと」
その二人はしばらくしてから本を返した。なんとなく中身をパラパラめくると、、ああ、やっぱり。何ページかビリビリに破かれていた。
「ははっ、あんたみたいな汚い女には、ボロボロになった本がお似合いだよ!」
「有紗、早苗、やめなよ!」
この声は、、穂乃果?
「人の好きなものを馬鹿にして楽しいの?じゃあ有紗達の好きなアイドルとかも馬鹿にしていいの?」
やっぱり、、穂乃果だ。
「だってさ、、アニオタってきもくない?」
「確かに、なんでそれを好きなの?って思うものもあるよね。でも、それを好きな人の前で言うのはないんじゃない?」
穂乃果、、やっぱりわかってくれるんだね。
「わかったよ。穂乃果が言うんならもう言わないよ」
そう言って本山さんたちは言ってしまった。そして穂乃果が私の方を向いて
「千春、大丈夫?」
と、言ってくれた。私はその一言が嬉しかった。
「うん。ありがとう」
「よかった。あいつら本当に酷いよね。私にもいつもくっついてきてさ、本当に」
穂乃果もあの二人のこと嫌いだったんだ。、、まぁ、いつも穂乃果にべたべたしているからね、、
「あの二人に嫌なことをされている同士、お互い支え合おうね!」
「うん」
定期テストが近づいて来た。私が唯一目立てるところなんだから、、頑張らないとね。
「瀬川ー、ここ教えてー」
玲弥が私の机に来た。すると穂乃果も来た。
「ねぇねぇ、千春って勉強得意なんでしょ?だからさ、今度一緒に勉強会しようよ」
「あっ、ずるい。俺も瀬川に勉強教わりたい!」
二人が顔を私の机にぐいっと近づけた。
「うん。じゃあ今日の放課後図書館で勉強しようよ」
私がそう言うと、二人は「やったー!」と笑顔でバンザイをした。
楽しみだな。この二人とテスト勉強を出来るのは。放課後が待ち遠しくなった。
、、いつからだろう。いつの間にか、私と玲弥は付き合ってもないのに、皆から恋人のように扱われてきた。
玲弥と私が話してる度に男子が冷やかしてきて、時には相合傘を書かれたこともある。
少し自意識過剰かも知れないけど、もしかして玲弥私のこと、、と思うこともある。だって、玲弥が他の男子と話している時も玲弥は何かと理由をつけて私に話しかけてくる。それに、玲弥が宿題を忘れた時は席の遠い私のをわざわざ写してくる。
そのせいで、地味で玲弥以外の男友達のいない私だったが、男子の中で「学校1人気の男子の恋人」のように噂されていて、玲弥との関係のことで男子に話しかけられることも多くなった。
「瀬川さん、自分の気持ちに素直になったら?玲弥のこと好きなんでしょ?」
「いっつも玲弥とイチャイチャしやがって」
いつの間にかこういう事を言われる事が日常茶判事レベルになっていた。
でも玲弥に直接聞くわけにもいかないし、、本当はどうおもってるのかな。
その事をよく思っていなかったのが、本山さんたちだった。あの二人は多分、玲弥のことが好き。だから虐められてるのではないか、と思ってきた。
その証拠に、、
「あんた何地味子の癖に玲弥と仲良くしてんだよ!」
と、つねられた。もう、玲弥のことは好きじゃないと言ったほうが早いのではないか。
「私、、玲弥のこと好きじゃないから」
「は?何それ。折角玲弥が地味子に時間費やしてあげてるのに何様のつもり?」
お腹を強く蹴られた。
じゃあ、どうしろって言うの?仲良くても駄目、距離置いても駄目。一体どうしろと。
「まぁ、この程度で終わる程度の遊びじゃないから」
怖かった。言葉も怖かったし、笑顔で言われたから。
「まーこれからもっとレベルアップするから頑張ってね」
、、もっと酷いことをされるの?そんな、今でも大分残酷な虐めなのに、もっと酷いことって、、そんなの嫌だよ、、
話した全然関係ないですが、不快に思われたらすいません。乱入失礼します。この前は、私の小説のアドバイスありがとうこざいました。前言ってくださったアドバイス通りに小説を書いてるので、一応みぃさんにもう一回読んでもらって、また何か、変なところなどがありましたら言ってくださって結構です。本当に関係なくてすみません。みぃさんの、言っていた通りにちゃんとできているか、見てほしいだけです。
39:みぃ◆VZbV1gU:2020/04/25(土) 06:05 >>38
いえいえ!私のアドバイスを受け入れてくれて嬉しいです。描写なども上手くかけていて上手いと思います。これからも頑張って書いて下さい!
ありがとうございます!そう言っていただけて嬉しいです!
41:みぃ◆VZbV1gU:2020/04/25(土) 10:45 私は放課後、図書館に行った。あの二人早く来てくれないかなー。待ち遠しいな。
「千春、お待たせー」
穂乃果と玲弥が来た。無邪気に手を振る玲弥が可愛かった。
私達は図書館の中に入り、並んで椅子に座った。そして小さな声で話しながらテスト勉強をした。
「千春、数学のここの単元がよく分からなくて、、」
「数学かぁ。数学は公式をしっかりと覚えて色々なパターンの問題を解いたほうがいいよ。数学は頑張ったぶんだけ成績が上がるから、間違えたら解き直すのも大切」
「そっかぁ、ありがとう。じゃあ分からない単元の問題はたくさん解いてみるよ!」
「瀬川、物理ってどうやったら苦手をなくせるの?」
「物理はね、解くのになれるのと暗記を繰り返すこと、どちらも大事だよ。計算問題は何回も解いて、用語は何回も暗記すること。教科書の文を想像力を働かせて読んでみるといいよ」
「そか。サンキュー」
二人に頼られて、なんだか嬉しかった。二人にはいつも励まされているのだから、こういう時ぐらい役に立たないとね。
私は自分の教えられる限りのことはしっかりと教えるようにした。これが私なりの二人への感謝の気持ちなのだから。虐めを助けてくれる代わりに、こういう時はしっかりと恩を返さないと。
「英単語は声に出してみると覚えやすいよ。文法はしっかりと頭に叩き込んでね」
私の苦手な英語を穂乃果が教えてくれた。穂乃果も教え方が上手くて尊敬した。英語が得意なのって羨ましいな。
「なぁ、誰が一番順位高いか競争しようじゃないか。、、まぁ勿論優勝は俺だけど」
「あんたが優勝できるわけないでしょ、、私は競うの賛成だよ、千春はどう?」
「私も賛成」
「じゃー決まり!俺に勝てるといいな!」
玲弥は無邪気な顔で笑った。やっぱり玲弥って可愛いな。
楽しい時間はあっという間で、図書館の閉館時間になってしまった。
「千春、バイバイ。今日は勉強を教えてくれてありがとう」
感謝を言うのはこっちだ。虐めのストレスも軽減できて、苦手な英語も分かるようになったから。この調子でテスト頑張らないと。
その帰り、私はあの掲示板を見てみた。、、やっぱりまた個人情報が晒されている。住所や学校名が晒されていた。しかも、前書かれていた悪口は「地味子」や「ブス」程度の悪口だったが、今日は「タヒね」「千春56す」など、もっと酷いことが書かれていた。
本山さんからラインが来ていた。その内容は「早く学校やめろ」「消えろ」など、酷い悪口の連発だった本山さんたちとラインを交換してから毎日何かしら酷いラインを送ってくる。そして私が読んだら証拠を残さない為か、メッセージを取り消している。
、、そうだ、まだ消えない内にこのラインの内容をスクリーンショットして、掲示板でのことも全て写真撮って、、
「穂乃果、SNSでも虐められるようになった」
と、穂乃果にラインをし、写真も送った。すると直ぐに既読がついた。
「酷いね。千春が頭いいから嫉妬しているんだよ。あんまり気にしすぎないように、ね」
「うん、ありがとう」
こう励ましてくれるだけでも私はとても嬉しかった。
「千春ー、一緒に図書館行ってからご飯行こうぜー」
「うん、いいよー」
私と玲弥は図書館で一緒に本を読んだ。玲弥は世界の名作を楽しそうに読んでいた。
「よし、本も読んだし次はご飯だな。いっただっきまーす!」
、、、目が覚めた。玲弥とご飯に行っている夢を見た。私は携帯で、男友達が出てくる夢の意味を調べてみた。
、、夢に出てきた男の子とは近いうちに恋愛に発展する、、!?冗談じゃない。玲弥は完全恋愛対象外だ。友達なら楽しいけれど、恋愛対象にはならない。入学式の頃からそんな印象だった。
まぁ、クラスの皆から恋人のように扱われているからそのせいで玲弥が夢に出てきたのだと思う。
夢占いって当てにならないなぁ、そう思って私は家を出た。
面白いですね!参考にさせてもらってもいいですか?あ!もろパクるとかそんなんじゃないです😓
46:みぃ◆VZbV1gU:2020/04/25(土) 14:04 >>45
ありがとうございます!参考にしてもいいですよ🌟
「おっす、瀬川!」
「あ、おはよう」
なぜか玲弥を見てドキッとした。、、まぁ、夢に出てきたからね。多分、このドキドキは直ぐに終わると思う。
あの夢はさておき、、あ、今日も本山さんたち来ている。今日も虐められるんだろうなぁ。すると、思った通り本山さんたちが来た。
「千春ー、一緒にトイレに行こー」
「う、うん」
本当は、行きたくない。けど、反抗したらもっと嫌なことになりそうだから着いていく。
本山さんたちは、トイレに誰も居ない事を確認したら、私のお腹をドスっと蹴った。
「あんた昨日穂乃果と玲弥と一緒に勉強したんだって?」
お腹以外にも、制服で隠れている所を手当たり次第蹴る二人。
「、、あれはあの二人に誘われたから、、」
「は?嘘つくんじゃねーよ。どうせ何か汚い手使ったんだろ?」
本当の、、事なのに、、
「調子乗るなって言ったよね?あと、昨日ラインでも言ったけど学校来るなよ。はやく4ねよ」
いつもより、蹴られる強さも痛い。暴言の酷さも増していた。
「ふー、スッキリした。早くこんなやつ4ねばいいのに」
私はお腹が痛くて、その場に倒れ込んだ。
ありがとうございます!!
49:みぃ◆VZbV1gU:2020/04/25(土) 14:25 お腹が治ってから教室へ戻った。テスト対策の暗記の本を出そうとした。しかし、机に入っていた暗記の本がなくなっていた。学校に行く前に暗記の本が入ってあるか確認したので、忘れたというのは絶対にない。
やっぱりあの二人か、と思った。前は物を盗られる事は殆どなかったのにな。やっぱり虐めは日に日に酷くなっていく。私はあの二人の所まで行った。
「あの、、私の暗記の本知りませんか、、」
「は?誰があんたみたいなキモい女の物を触りたいと思うの?というか地味が感染るからくるなよ」
やっぱり私が言っても駄目なんだ。穂乃果が言ってくれないと、、穂乃果助けて、、
「さっきあんたたちが千春のを盗んでいたのを見たよ。ちゃんと返してあげて」
穂乃果が表れていた。穂乃果は北条さんの机から、私の暗記の本を取り出し、「はい」と、渡してくれた。穂乃果、、私が虐められているときいつも助けてくれるなぁ。
一時間が始まった。一時間目は国語で、教科書を開くと、、教科書の隅に落書きがあった。「イキリ野郎」「ブス」「消えろ」など。私がそのことに気づいたのか、席の向こうであの二人が顔を合わせて笑っていた。
証拠が残らないようにする為か、シャーペンで書いてあった。このまま消さずに証拠を残しくおく手もあるが、、穂乃果に心配かけたくないので私は消した。
ノートを取ろうと、筆箱を開けたら、、チクッ、画鋲が入っていた。
痛い。なんでこんなことするの?本山さんたちは、、こういうことをして楽しいの?やろうと思えば、証拠を残すことだってできる。先生に訴えることもできる。本山さんたちには様々なリスクがあるのに、、
画鋲だけではない。アニメイトで買った、限定のシャーペンも壊されていた。他にも私の気に入っている、、可愛いキャラクターのモチーフの文房具は全て壊されていた。
もう、買えないやつだってあるのに、、まぁいいや、とりあえず一時間目は壊されていない文房具でやり過ごそう、、
私は、始めてあの二人に反発することにした。このまま穂乃果任せにしてはいけないと思うし、もう売っていない文房具を盗まれてのが嫌だったから。
「本山さん、北条さん、私の文房具盗らないでよ。あれ気に入っていたんだよ?」
私は少し怒った口調で強めに言った。
「は?あんなキモいアニメやボカロを好きなのがキモいんだよ。逆に感謝して欲しいね」
、、酷い。なんで人の好きな物を侮辱するの?
すると本山さん達はつかつかと私の机の方に歩いていき、私の鞄についているキーホルダーを取り上げた。
それは、、穂乃果が親友の印としてくれたキーホルダー!お願い、、やめて、、
「それは、穂乃果から貰った大事なキーホルダーなの!お願いやめて!」
「そう、、じゃあ壊さない訳に行かないね。穂乃果といるあんたが目障りなんだよ」
い、嫌だ、、やめて、、
本山さんは、キーホルダーを突き落とし、足でキーホルダーを踏みつけていった。
「ははっ、いいよ有紗。もっとやっちゃえ!」
隣で北条さんが笑っていた。私は涙目になっていた。
「っと、こいつ泣きそうになってるじゃん」
「んーじゃあこの辺にしておきますか。あ、文房具返さないからね。あんたが黙っていたら返してあげようと思ったのにさ。余計なこと言うから」
私には、ボロボロになったキーホルダーだけが返ってきた。それ以外の奪われたものは、全て戻ってこなかった。
私は一人、トイレへ向かった。そして、誰もいないことを確認したら、ただ一人、泣き始めた。
今までで一番、嫌な虐めだった。失われた殆どの文房具が、今はもう買えない限定商品。キーホルダーだって、、穂乃果が親友の印って言って渡してくれた、お金では買えない物、、どうしてこんなことを平気でできるのだろう。
その時だ。本山さんたちがトイレに来た。
「は?こいつ何泣いてんの?メンタル弱すぎ」
「ははっ、SNSに乗っけよーっと」
本山さんたちが何か言っていたが、私にはよく聞こえなかった頭の中ではキーホルダーを踏まれた時の事がぐるぐると回っている。
こんばんは、乱入失礼します!
先程前作のいじめ〜学校という空間〜を見てきたのですが、凄く良かったです!勿論この小説もものすごく面白いです!みぃさんの小説は先が読めなくて、最後はどうなるのかと考えるのがとても楽しいです!あと、表現の仕方が上手くてキャラクターに感情移入しやすいところも凄く好きです!(なんか上から目線でごめんなさい)これからも頑張ってください!
>>53
ありがとうございます!
今日も放課後私は掲示板を見て、悪口が書かれていないか見てみた。
、、あ、今日も書かれている。やっぱりトイレで泣いていた顔が載ってあった。
「泣いている顔マジキモい。普段の顔もブスだけど泣いて目が腫れてもっとブスに磨きがかかっていてワロタ。キモい顔を見ているこっちの身にもなってほしい」
はぁ、今日は色々な物を盗られたり掲示板に泣き顔を貼られたり、今までで一番散々な日だった。
いつまでこの虐めが続くのだろう。しかも、日にひに酷さが増していく。クラス替えまで?でもクラス違っても私のクラスまで行って虐めてくる場合もある。ネット上での虐めだってクラスが違くてもできる。
この虐めがいつまで続くのか考えると、明日学校に行くのがとても憂鬱になる。
それでも学校には穂乃果と玲弥がいるから学校は休まない。二人といるのが唯一虐めを忘れられる時間だから。
「ねぇ千春、好きな人っている?」
穂乃果に聞かれた。私はふと、玲弥の顔が浮かんだ。夢に出てきてから何日か経つが、今だに玲弥を見るとドキドキする。
玲弥が、、好きなのかな、、
「実は、、玲弥が好きなんだ」
すると、穂乃果は一瞬びっくりした顔でこちらを見つめた。
「嘘、、私も玲弥が好きなんだけど、、」
嘘!?穂乃果も好きだったなんて。結構人気があると聞いていたが、こんな身近にライバルがいたなんて。、、穂乃果と関係が崩れないか心配、、初めての親友なのに、、
「そっか、、じゃあ正々堂々と勝負だね。どっちが付き合っても恨みっこなしだからね!」
「うん」
一瞬、関係が壊れないか不安だったけど、全然そんなことはなかった。私達は親友であり、ライバルになった。そしてその日、私は玲弥が好きだとようやく認めた。
定期テストが終わった。廊下に、上位10位の人の名前が書いてあった。皆がその紙を見ていた。私も紙を覗き込む。
、、やった!一位だ!頑張った会があったなぁ。
「千春ー、おめでとう!」
「うん。でも穂乃果も凄いじゃん8位だよ?」
「んーでも千春のほうが高いじゃん」
そうやって穂乃果と話していた。すると、玲弥が表れた。
「よぉ、、お前ら凄いじゃん。俺が一番下じゃないか」
ふざけているように言っているが、少し残念がっている雰囲気のある玲弥。
「でもさ、玲弥も30位じゃん。30位でも十分凄いよ!」
穂乃果がすかさず玲弥を励ました。いいなぁ、あの二人はノリよくて。たまに、あの二人のノリについていけない事がある。私もあの二人のようにノリが良くなりたい。
紙を見終わって教室へ戻ろうとすると、、急に本山さんたちにビンタされた。
「何ブスの癖に学年一位とりやがってるんだよ」
「うざいんだよ、こういう時だけ目立ってさ」
私はいい成績をとりたいから一位になっただけ。目立とうなんて思っていない。
「調子に乗るなって言ったよな?」
そう言って本山さんは私の胸を掴み、私を持ち上げた。調子に乗ろうとなんて思ってないのに。
掴む力は、どんどん強くなっていく。息ができないぐらい苦しい。
「ったく、こんなやつ早く消えちまえばいいのに」
「有紗それなー。こいつで遊ぶの飽きたから、穂乃果の所行こー」
そう言ってあの二人は穂乃果の所に行った。
こっちは息ができないぐらい苦しかったのに、、謝罪ぐらいして欲しい。
「千春、一位おめでとう!」
「いやいや、穂乃果が英語を教えてくれたからだよ。ありがとう」
「うん!、、そういえばさ、来週の日曜日吹奏楽部の発表があるんだよね。見に来てくれない?」
来週の日曜日、、うん、大丈夫。何も予定入っていない。
「うん、見に行くね」
「やったぁ!あ、玲弥もいるからね。仲良くなれるチャンスだよ?」
その瞬間、心臓がドキッとした。穂乃果が目を細めていたずらっぽく笑った。負けないぞっていう意志も伝わってくる。
そっかぁ、恋のライバルだった。仲が良くてライバルなことも忘れてしまう。
「勿論私も負けないよ?まぁ、楽しみにしててね」
「うん、楽しみにしてるね」
来週の日曜日が楽しみだ。今まで、友達と休日に会うことも無かったから。
休み時間が終わり、習字の授業が始まった。ただ黙々と、字を書いている。
北条さんが半紙を提出する為に、私の机の所を通った。すると、北条さんは私の習字道具をガシャンと落とした。おかげで私の制服は墨だらけになった。
「あ、瀬川さんごめんー、手が滑っちゃって」
絶対わざとでしょ?しかもそのヘラヘラした誤り方、、わざとじゃなかったとしても絶対反省していない。
先生が駆けつけてきた。
「瀬川さん大丈夫ですか、、?多目的室で体操服に着替えて来て下さい」
私は今日持ってきた体操服を持って多目的室に向かった、、が、体操服がなくなっていたのだ。サブバッグしか持ってこないということは有り得ない。絶対本山さんたちだろう。そう考えた。
私はその後仕方なく予備の制服を先生から借りたが、気分は最悪だった。
体操服は何処にやったんだよ、、
私は嫌な予感がし、トイレに向かった。
トイレに行くと、、案の定、私の体操服はトイレの便器の中にあった。おかげでびしょびしょになっていた。
うう、気持ち悪い、、体操服はびしょびしょで変な臭いがし、とても気持ち悪かった。今日は体育がないから良かったものの、、
「あーあ、折角隠したのになんで見つけちゃうかなー」
本山さんたちがトイレに来た。
嫌だ、次は何をやられるの、、?
「何折角濡らしたのに絞ってるんだよ。あんたには濡れた体操服がお似合いなの!」
そう言って本山さんたちは便器に私の体操服を突っ込み、その体操服を私に着せてバシャバシャと写真を撮った。
「うっわ、ダッサ!掲示板に乗っけよーっと」
本山さんたちはしばらく写真を撮り、その後飽きたのか帰っていった。
「はースッキリした。さて、穂乃果の所行きますか!」
身も心も気持ち悪くなるような虐めだった。
日曜日。私はつい楽しみになって、準備中の時間に来た。
体育館に入ると、、何だか騒がしかった。
「穂乃果、、?」
「あ、千春!私の楽器が壊れているの!それで凄い慌てていて、、」
?!そんな、それは酷い。発表当日に楽器が壊れるなんて、、
「ってかさー、瀬川さん怪しいんだよね。こうやって準備中の時間に来てさー、本当はもっと早く来て誰もいない時に壊したんじゃないの?」
本山さんが表れた。違う、私は壊していない!早く来たのも、、始まる前に穂乃果に「頑張ってね」と言いたくて来たのに。
「あー、私証拠写真持ってるよ」
そう言って北条さんが、私が穂乃果の楽器を壊している写真を見せた。違う、やっていない。きっと合成写真だ。
、
すると私は、穂乃果にビンタをくらった。
「酷い!私の楽器を壊すなんて!最低!」
そして穂乃果はどこかへ言ってしまった。
、、そりゃあ穂乃果は私のことを疑うよね。最低な人だと思うよね、あんな写真まで見たら。でも、私への虐めのことも知っているでしょ?ほんの少しで良いから、私を信じてよ、、
始まる前にふと掲示板を見ると、、ああ、やはりさっきの合成写真が載せてある。
会場には一回入ると抜けられないので、私は気まずい気持ちで発表を見た。結局穂乃果は、音楽準備室にある使ってない楽器を使った。
穂乃果、、一生懸命楽器を吹いている所が格好良くて美しいなぁ。改めて穂乃果の美しさを知った。本当、私には勿体ないぐらい。
玲弥、、頑張って楽器を吹いている。可愛い。こうして見ると、私より穂乃果の方が玲弥とお似合いなのではないかと思う。悔しいけれど、、
音の音色もとても美しく、とてもいい音楽だ。美術部の時も吹奏楽部の音色が聴こえてくるが、、やっぱりちゃんと聴くとその良さが美術部の時より何倍もわかる気がする。
心地よい一時は終わり、穂乃果がやってきた、、やっぱり気まずいな。
穂乃果に何か言われると思ったが、後ろから玲弥が「おい」と私を呼びかけた。
「ちょっと来てくれ」
な、なんなの?いつもの玲弥じゃない、玲弥の顔が強張っている。もしかして、玲弥も私のこと呆れたのでは、、だったら私、また一人になっちゃうよ、、
私の胸がキュッと締め付けられた気がした。
私は下駄箱に連れて行かれた。そして玲弥が、ぽつりぽつりと話し始めた。
「俺、、お前をただの友達と思ったことは一度もないんだ。ずっと『女子として』好きだった。だから、、これからは友達っていうのは無しで、恋人として付き合って欲しい」
いつもの、ふざけあっている時の玲弥じゃない。とても真剣な目をしている。
告白されたのは嬉しいけれど、、穂乃果のことが気がかりだ。いつも相談に乗って貰ったりしてるのに、私が奪うなんて、、、いや、折角私が付き合えるのだから、ここは穂乃果を信じようかな。
「うん。私もずっと好きだった」
すると、玲弥がいつものような明るい笑顔になって
「じゃあ、今日から俺の彼女ってことで。よろしく」
と、いたずらっぽく私の頭を叩いた。
クスッ、相変わらず玲弥は可愛いなぁ。
、、また一つ、穂乃果に謝らなければいけないことが増えた。
体育館に戻ると、穂乃果が私の所へやってきた。
「千春、、さっきはごめんね。きっとあの写真も合成写真だよね。楽器が壊れていて焦っていたストレスを千春にぶつけて、、ごめん!」
穂乃果は深々と頭を下げてきた。穂乃果は悪くないのに、まるで自分が悪いかのように謝るなんて、、どれだけ綺麗な心なんだろう。
「いいよ、別に。穂乃果が悪いわけじゃないから」
「本当?良かった」
そうして私達は、一緒に帰った。
、、あの事を言わないと。そして謝らないと。
「あの、穂乃果。私、さっき玲弥に告白されて、付き合うことになったんだ。だから、その、ごめん、、」
穂乃果が一瞬、がっかりしたような顔をした。穂乃果との関係が壊れるのではないか、そんな不安が頭をよぎった。
「そっかぁ、、私の分まで幸せになってね」
穂乃果は直ぐに笑顔になった。無理して笑っているのではないかと、逆に罪悪感がわく。
「色々と相談に乗って貰ったりしてるのに、ごめん」
「いやいいよ。それとこれは別でしょ?その代わり、デートとかしたら思い出話聞かせてね!」
「、、うん。たくさん聞かせるよ」
そうして私達は玲弥の話で盛り上がって帰った。
次の日学校に行くと、黒板に大きく私と玲弥の相合傘が書かれていた。噂が広まるのは早く、相合傘の影響もあって直ぐにクラスの皆に知られた。
それを面白く思ってなかったのが、あの二人だった。あの二人は「千春は大人しい癖に大人とマジの恋愛をしている」「千春は玲弥と付き合っているのに他にも第三、第四の恋人がいる」など、根も葉もない噂を流された。
私がいる所で、女子達は聞こえないようで聞こえるぐらいの声で「ブスの癖に学校の王子様を取った最低な女」などということを話していた。
玲弥以外の男子もあの噂の影響で、全く私を冷やかさなくなった。
「大丈夫だよ千春。人を虐めることしかできない有紗達より、千春のほうがずっと強いんだから」
穂乃果と玲弥以外のクラスメイト達が、完全に私の敵となっていた。
一時間目の授業が終わった。すると、本山さん達が私の所に来て、どさっとノートを置いた。
「うちらのノート書いといて」
そうぶっきらぼうに言い話すと、二人は何処かへ言ってしまった。
何これ、二人とも全然ノート板書していないじゃん。休み時間までに二人分終わるかなぁ、、
「どうしたの?千春」
穂乃果が表れた。
「あ、、本山さん達からノート書いといてって言われて、、」
「うわぁ、それは酷いね。私早苗のノート書くよ。手分けして終わらそう」
穂乃果に手伝ってもらい、私達はノートを書いた。私達はなんとか休み時間に終わらせられた。
いつも穂乃果に助けてもらって申し訳ない、、
「本山さん、北条さん、終わったよ」
「あっそう。まぁ、できて当たり前か」
酷い。できて当たり前だなんて。穂乃果に手伝ってもらってもギリギリだったのに。「ありがとう」や「ごめんね」の一言ぐらい欲しい。
「ねぇ今日放課後遊べる?」
本山さんがにこやかに言ってきた。私は戸惑った。遊びたくないが、逆らったらどうなるかと思うと、怖かった。
「遊べるよね?」
北条さんが私の胸ぐらを掴んできた。私は無意識に頷いてしまった。
「よし、じゃあ放課後学校で待ち合わせだからね」
そう言って北条さんは私の胸ぐらを乱暴に放して、私はその場に倒れた。
「ちょっと放しただけで倒れて笑えるんだけど。まぁ楽しみにしててね」
悪意のある笑みを二人は浮かべて二人はスキップをしながら私から離れていった。
一体何をされるのだろうか、、
私は恐る恐る放課後学校に行った。
何をされるのだろうかと考えると、苦痛で仕方がなかった。万引きを指示されるかもしれない。人前で恥ずかしいことをさせられるかもしれない。
しばらくして本山さん達が来た。すると本山さん達は私の髪を引っ張った。
「、、なんでブスの癖にうちらより早く来てるんだよ」
と、言い放った。別に早く来てもいいじゃないか、そう思った。
「じゃあどこ行くー?」
「やっぱり近くのショッピングモールっしょ」
ますます嫌な予感がした。本当に万引きを要求されそうだ。そんな気がする。
私は嫌嫌本山さん達についていった。
私達はまず、雑貨屋に言った。
「きゃー、これ可愛い!」
「うんうん、可愛いよねー」
確かにここの雑貨屋にあるものは、可愛い物ばかりだった。二人がそう言うのもわかる。
私もなにか買おうかな、、そう思い、私はアクセサリーを一つ取ると、、本山さんに睨まれた。
「お前何やってんの?お前はうちらの代金を払うだけでいいんだよ」
そうだと思った。だから嫌な予感がしたんだ。なので念の為多くお金を持ってきたから良かったものの、、
本当に疲れる。
「早く財布よこせよ」
私が財布を差し出すと、北条さんは乱暴に財布を取り、会計に行った。
すごい…とても面白いです!
これから一体どうなっていくのかハラハラします!
頑張ってください(^。^)
ありがとうございます!
73:みぃ◆VZbV1gU:2020/05/17(日) 13:14 次に、私達はゲームセンターに向かった。
「まずはやっぱりプリクラだよねー、、あ、勿論千春はいれないからね。でも連れてってあげてるんだからお金は出して」
なんで私はやらないのにお金を出さなきゃいけないのだろう。私だけが損するだけじゃないか。
その後も二人は、私のお金を使ってクレーンゲームやリズムゲームをやった。私にはやらせないで、、
「あ、もうなくなってんじゃん。おい千春、なんでもっと持ってこなかったんだよ!」
私はビンタをくらった。みんなが見ている所で。
「ったく、使えないんだから。まぁいいや。今日は時間もあれだしもう帰るか」
嫌な予感がして掲示板を見ると、、ああ、やはり今日の事が書かれていた。
日に日に酷くなる虐め、、もう耐えられないよ。穂乃果、お願い助けて、、
翌日、私は穂乃果に昨日のことを話そうと思った。もう、精神的に少し疲れてきた。変な噂を流されて、穂乃果と玲弥以外のクラスの全員がいつの間にかわたしの敵になっていた。
もう、限界がきそう、、
穂乃果は、、、あ、いた!私は、穂乃果の肩をポンと叩いた。
「あの、穂乃果、、昨日私ショッピングモールでお金をたかられたりして、、もう限界が来そうなの、、助けて、、」
私は穂乃果の手を握ろうとした。すると穂乃果は、私の手をパンと振り払い、悪意のある笑みを浮かべた。
何、、こんな穂乃果の表情見たことない、、
「ウケる。あんたのことなんて助けるわけないじゃん!」
「、、え?」
私は訳がわからなかった。
「いい事教えてあげる。今まで有紗たちがあんたのことを虐めていたのは、私があの二人に指示をしていたからだよ!それにしてもあいつらも馬鹿だよねぇ。私と仲良くしたいからって虐めをすることまで受け入れるなんて」
「じゃあ最初に話しかけてくれたのはなんだったの?」
「最初?ああ、あんたみたいなブスが私の隣にいれば、私の美しさが引き立つと思って。それ以外にこんなブスと関わる意味なんてある?」
そ、そんな、、まさか虐めの主犯格が穂乃果だったなんて、、
「っていうか全部あんたが悪いんだよ。そんな地味な格好していたら、虐めて下さいって言ってるようなもんだし。ちょっと虐めたぐらいでいちいち私に相談してきてさー、キモいんだよ」
私だって、好きでこの顔に生まれてきた訳じゃない。、、知らない。私をこんなに傷つける人。目の前にいるのは誰、、?
「、、はぁ、今まで引き立て役でいてくれてありがとう。でもこれ以上あんたといると私までブスが感染るから。もう近寄らないで。じゃあね、地味子」
そう言って穂乃果は行ってしまった。ああ、そっか。これで全てが分かった。私が虐められている時に穂乃果がいつも駆けつけてくれていたのは、、虐めの内容を全て把握していたから。本山さん達に虐めさせていたのは、自分の本性を皆に見られないようにする為。玲弥と付き合ってから虐めの内容が悪化したのも、、穂乃果が嫉妬したからだろう。
「こんな格好していたら虐めて下さいって言ってるようなもの」、、地味な見た目をしているからって、どうして虐められなくちゃいけないのだろう。
結局この世は美男美女が優位なんだな。皆穂乃果が美人だから、穂乃果のことは疑わない。穂乃果と一緒にいる本山さん達だけを皆疑う。穂乃果が私から嫌がらせを受けているなどと言ったら、、皆絶対に穂乃果のほうを信じるだろう。
本山さん達に虐められている時より傷ついたよ、、
私はたった一人の親友を失った。穂乃果は自分の手は汚さないで嫌がらせをするので、直接的に穂乃果から虐められることはない。ただ、給食の時に私を仲間外れにさせたり、誰もいない時に嫌がらせをしたりなど、、一番たちの悪い虐めをしてくるようになった。
もう一度、穂乃果と話したい。二人で遊びたい、、
「穂乃果、どうして、、虐めを助けてくれて嬉しかったのに、、もう一度考え直してよ」
穂乃果はその瞬間、わざとらしく本山さん達に話しかけた。
穂乃果と仲を戻すのはもう無理なのかな、、他の友達を作ったほうがいいのかな、、でも女子全員から無視されているから、今から友達を作るなんて無理だよ、、
私の味方は玲弥だけになった。
「なぁ千春、今度の日曜一緒に遊びに行かないか?」
玲弥がそう話しかけてきた。
え、、これってデートだよね?!夢みたい、、私は今にも舞い上がってしまいそうなほど嬉しくなった。
「い、いいよ」
たった3文字なのに、言うのにとても緊張した。今にも心臓が飛び出しそう。
「今度の日曜に十時に駅に待ち合わせして、渋谷でご飯食べたりするのはどう?」
いつもの可愛らしい笑顔で提案してきた。私は玲弥とデートできるならどこでも嬉しいよ、、
「も、もちりょんいぃよ!」
とても緊張してしまい、噛んでしまった。
あぁ、恥ずかしい。玲弥の前で噛んじゃうなんて。
「何噛んでんだよ!まぁ日曜はよろしくな」
「う、うん!よろしく」
そう言って玲弥は行ってしまった。私はただ、玲弥の背中を呆然と見ていた。夢のようだった。こんなに早くデートができるなんて。
玲弥のこと、もっと好きになった。
「あーっ!私のシャーペンがない!誰か取ったでしょう?!」
穂乃果が大声をあげた。すると、本山さんたちは私のところへつかつかと歩いてきた。
「ねぇ千春、あんたが穂乃果のシャーペンを盗ってるところ見たんだけど」
そんな、私やっていない。、、もしかして、穂乃果はまた私を犯人に仕立て上げようとしているの?
すると本山さんたちは私のものではないシャーペンを手に持っていた。
「あっ、ほら穂乃果、やっぱりこいつが盗ってたよ」
その瞬間、穂乃果が泣き出した。
「ぐすっ、、酷い、、千春のこと信じてたのに。吹奏楽部の発表の時も穂乃果に壊されて、、あんまりだよ、、」
!?吹奏楽部でのことは和解したでしょ?しかもあれだって穂乃果が本山さんたちに指示してわざと壊したんでしょ?
「私、やっていないよ」
「うぅ、、酷いよ、、そんな嘘までつくなんて、、」
「瀬川さん酷いよ!穂乃果に謝って!」
「うわぁ、瀬川のやつ、大人しい癖にそんなことしてんのかよ、、」
皆は美人で人気者の穂乃果を信じた。、、もう嫌だ。こんな美男美女が得する社会なんて。
「穂乃果、大丈夫?」
「ぅん、、ありがとう」
ようやく穂乃果が泣き止んだ。そして穂乃果は、私の筆箱から自分のシャーペンを取り出そうとした。
「千春、今度は気をつけてね」
「穂乃果、やっさしー」
「こんなクソブスを許す必要なんてないんだよ?」
皆は穂乃果だけを信じ、次々と私の悪口を言った。私の気持ちはお構いなしに、、
穂乃果は私に顔を近づけて、私にしか聞こえないぐらいの声で言った。
「あんたみたいなクソブスが玲弥とデートするなんて生意気なんだよ」
薄々そうだと思っていた。だって穂乃果は、私と玲弥が仲良くなる度に虐めを酷くしていくから。
私みたいな地味子と、学校の王子様は、釣り合わないと思われているから、、
私は家に帰り、明日のデートの準備をした。まずは、服選び。
この日の為に何個か可愛い服を買ってみたけど、、私みたいな地味子に似合うかな?私は白のワンピースを着て、鏡の前で立ってみた。
、、うーん、やっぱり私の顔に合わないなぁ、と思った。穂乃果みたいな美人な人が着たら絶対似合うんだろうな、、
私は髪をお嬢様結びにして眼鏡を外してコンタクトにしてみた。、、うん、少しはマシになった気がする。
更に私は、少しでも可愛くなりたいと思って買った化粧道具で薄く化粧をしてみた。ファンデーションで気になっていたそばかすを消して、眉毛とかを整えると、、制服の時よりマシになった。玲弥が少しでも可愛いと思ってくれたらいいな、と思った。
明日絶対に起きれるように、私はとても早くベットに入った。しかし、明日のことをつい考えて興奮してしまい、中々眠れない。
あぁ、とても楽しみ。
次の日の朝。私は楽しみすぎて四時に起きた。
私は朝ごはんを食べてから、早速デートの支度をした。服にアイロンがないか、化粧道具はちゃんと揃っているか、改めて丁寧に確認した。
そして私は白いワンピースを着て、髪をお嬢様結びにし、軽く化粧をした。、、うん、いつもの私とは違うみたい。玲弥、可愛いと思ってくれるかな。
持ち物も、スキンケアセットにハンカチ、ティッシュ、お財布、携帯、、、忘れないように何度も鞄の中を確認した。
時間になるまでの間も、私はとてもウキウキしていて、頭の中はデートのことでいっぱいいっぱいだった。
あぁ、ついに私もデートを経験するのかぁ。玲弥を好きになるまでそんなこと全然思っていなかった。本当に、人生って何が起こるのかわからない。
今にも体が空へ飛んでいってしまうぐらい軽やかな気持ちだ。
いよいよ待ち合わせの時間になった。私はとてもウキウキした気持ちで駅へ向かった。
駅につくと、、あ、玲弥の可愛らしい茶色の髪が見えた。
くすっ、玲弥ったらすっかり人混みに埋もれちゃってるなぁ。そう思いながら、私は玲弥に話しかけた。
「玲弥、お待たせ!」
すると、玲弥はいつもの可愛らしい笑顔で
「おう。じゃあ、行こうぜ」
と、さり気なく手を繋いでくれた。いつもの無邪気で可愛い玲弥もいいけど、さり気なく気遣ってくれるカッコいい玲弥も好きだ。
行き先が渋谷だから、やはり電車は混んでいた。しかし、玲弥は私の手をずっと離さないでいてくれた。緊張して私の手が汗ばんできても、ずっと繋いでくれた。電車の中にいる他の学生のカップルは、声が大きくてうるさかったのに、、玲弥は静かに、しかし私のことを暖かく包んでくれた。
子供っぽいと思っていたけれど、、本当はしっかりしていて大人なんだな。玲弥が人気の理由が、もっと分かった気がする。
満員電車の時間も終わり、私達は渋谷についた。
ここまで読ませていただきました‼️
小説としても、凄く面白いと思いますし、とても
共感出来ます✨
特に、>>33が……私も、好きな物を馬鹿にされた経験が
何度もあるので。
これからも読ませていただきます!
ありがとうございます!
86:みぃ◆VZbV1gU:2020/05/30(土) 12:33 ようやく渋谷に着いた。
ああ、まるで夢のようだ。好きな人とデートできるなんて。まだ夢を見ているように思える。
「さーて、腹も減ったし、まずはレストランに行きますか!」
そして私達は、玲弥の手に引っ張られながらレストランへ向かった。正面に玲弥の顔があるので、とてもドキドキした。
うーん、どれにしようかな、、玲弥に可愛いって思ってもらいたいから、見た目が可愛い物にしようかな、、渋谷の食べ物はおしゃれな物がいっぱいで迷うなぁ。
「千春、食べるもの決まった?」
「っあ、うん」
メニューをぼんやり眺めていたら、玲弥が話しかけてきたので驚いた。玲弥はステーキ、私はスパゲッティとパフェにした。
食べ物が届いて食べていると、、
「そのパフェ美味しそうじゃん。ちょーだーい」
と、玲弥がさくらんぼをペロリと食べた。
「すまんすまん。パフェを食べているお前が可愛くてさ、ついからかいたくなっちゃって」
私は言い返そうとしたが、言葉が出なかった。今にも心臓が飛び出そうだった。可愛いだなんて、生まれて初めて言われたから、、大好きな彼氏に言われると、、尚更ドキドキするよ、、
>>85
良かったら、仲良くしませんか?
ここでは喋れないので、専スレ建てませんか………?💦💧
前から仲良くしたかったんです‼️
>>87
ええ、よろこんで!
ご飯を食べると、私達はショッピングモールに行った。私達は雑貨屋に向かった。前から好きな人とおそろいの物を持つことに憧れていたんだよね、、
「何かおそろいの物買わない?」
と、私が言うと
「もちろん!買おうぜ」
と、玲弥ものってくれた。
嬉しい。私の憧れていたことが、次々と現実になっている。
私達は色違いのシャーペンを買った。
「ありがとう。こうやって好きな人とデートして、おそろいの物を持つこととか憧れていたんだ」
「俺も。彼女とデートができて嬉しいよ」
また私の心臓の鼓動が早くなった。今日は心臓がなりっぱなしだよ、、!
楽しい時間はあっという間で、すぐに夕方になってしまった。
このまま時間が止まればいいのにな。心の底から何度もそう思った。
「もう、夕方だね」
私はしんみりと言った。すると、玲弥もしんみりした顔で頷いた。
「うん。、、あのさ、俺がやりたかったことをしてもいい?」
「うん、いいよ」
すると、玲弥はゲームセンターへ向かった。私も繋いだ手を離さずに玲弥についていった。
玲弥の事だから、パチンコやリズムゲームを一緒にやるのかな、、と思ったが、玲弥が向かったのはプリクラだった。プリ機に入ると、玲弥は私のことをお姫様抱っこした。
うわぁ、私の顔が凄い赤くなってるよ、、
撮影が終わると、玲弥はなんとプリクラに「俺のお姫様」と文字を書いた。
え、そんな、照れくさいよ、、
「玲弥、、照れくさいよ、、」
「お前、さっき『いいよ』って言ったよな?だから、俺のやりたいことをやらせてくれ」
照れくさそうに玲弥が言うと、玲弥はすぐに落書きに戻った。
プリクラが印刷されると、玲弥は真っ赤な顔をして
「今日のお前は、最高に可愛い」
と、言った。そして私は玲弥の手に引っ張られながら駅に向かった。
もう、お別れしなくちゃいけないの、、?まだ一緒にいたいな、、
帰りの電車のときも、玲弥は私の手を離さずにいてくれた。その姿は男の子らしく、まさに「私の王子様」だった。
よく見ると華奢な体型の割に手が大きい、、男の子らしい手なんだな。
そしてついに私達の街に着いてしまった、、悲しいな。まだ一緒にいたい。でもまぁ、最後は笑顔じゃないと、ね。またすぐに会えるんだから。
「じゃあ、今日はありがとうな!また明日、学校で」
「うん、またデートしようね!」
とっても幸せな気持ちだったが、心の底ではデートが終わってしまった寂しさでいっぱいだった。
>>88
わわわ、ありがとうございます😂
早速建ててきますねm(_ _)m
建てさせていただきました
〈小説の感想です!〉
二人がデートしているシーンが甘酸っぱくて
とてもキュンキュンしました!ただ、また学校で
虐められるのが可哀想💦穂乃果が改心しないかなーなんて
思ってます
>>93
感想ありがとうございます!専スレでもよろしくお願いします(*^^*)
次の日、私は髪型を変えてコンタクトにして学校に行った。私がブスだった一番の原因が、自分がブスなんだと思って諦めていたことだということが分かったから。
席に着くと、穂乃果が話しかけてきた。
「千春、ちょっと来て」
冷たい目つきで言われた。そして私は恐る恐る誰も居ない廊下に向かった。
何をされるの、、?
「ねぇ、あんた何玲弥とデートしてんの?こんなブスの癖にさぁ、何イキってんの?」
嘘でしょ!?どうして穂乃果がそのことを知ってるの?
「っ、なんで穂乃果が知ってるの?」
「あんたが学校に来る前に、玲弥が昨日あんたと買ったっていうシャーペンとか一緒に撮ったプリクラを自慢してきたんだよねー。あんたみたいなブスが玲弥とデートなんてしていたら黙ってられるはずないでしょ?」
そっか、玲弥は私が穂乃果に虐められていることを知らないから、、、
でも穂乃果、私が私のことブスだと思ってないから、、私はもうブスじゃないよ。
「私は、、ブスじゃないよ」
>>94
どういたしまして😆👍➰
展開が凄くて、本当に面白い!!!
これからも期待してる☆⌒(*^∇゜)v
(早速タメ口です!)
「、、は?」
「私がブスだと思ってないから、ブスじゃないよ。今まで私がブスだったのは、、自分がブスだと思いこんで諦めていたからだと気づいたから」
私は初めて穂乃果に反発した。穂乃果は一瞬怯んだが、直ぐに表情を戻した。
「、、お前みたいにブスの癖にイキっているやつが一番目ざわりなんだよ!」
穂乃果は私に強くビンタした。
「お前、、明日眼鏡に二つ結びで来なかったら、、もっと痛い目に合わせるからな?」
ああ、そうだ、、穂乃果に反発したら、色々な人から冷たい目で見られる。穂乃果の言う事を聞く人なんてたくさんいる。そう思うとこれ以上反発できなかった。
「うん、、」
はぁ、どうして私みたいなブスは、おしゃれをすることを許されないのだろう
私は机に戻ると、そこには本山さんたちが待ち伏せていた。本山さんたちは私の足を蹴ってきた。
「あんた何昨日玲弥とデートしてんの?ブスの癖に夢見てんじゃねぇよ!」
「あ、そうだ!こいつの携帯でラインで玲弥の悪口書いて別れさせようよ」
本山さんたちは私が席を外したときに横取りしたのか、北条さんの手には私の携帯があった。
う、嘘でしょ?玲弥にまで信用されなくなったら、、私、一人ぼっちになっちゃう。
「お、お願い、それだけは、、」
「いやいや。うちらの目的はあんたを絶望の底に落とさせることなんだよね。だからまずはお前の味方をどんどん減らしていかないと」
そうして本山さんたちは私の携帯で玲弥に対して「うざい」「消えろ」というメッセージを送っていった。
「あ、お前がメッセージを取り消さない為に、既読がつくまでうちらが預かるわ。既読がついたら返すから楽しみにしててね、ブス子」
酷い、、なんでこんなことするの?玲弥にまで離れてほしくない。
すると黒板の前にいた穂乃果がニヤリとこっちを見て笑っていた。
しばらくして、本山さんたちが来た。
「ねー見てー、既読ついたよー。もうすぐ玲弥が来るかもね」
本山さんたちは、既読のついたメッセージを見せてきた。
嘘でしょ、、もう嫌だよ、、別れたくない、、
案の定、玲弥が私の机に来た。別れ話になるのではないか、そう思った。
「あ、玲弥くーん!千春からのライン見たよね?あんなメッセージ送るなんて酷いよねー。別れたほうがいいんじゃない?」
すると玲弥は足をダンと鳴らし、本山さんたちを睨みつけた。
「何が『別れたほうがいい』だよ、、いつも千春に嫌がらせをしているお前らのほうが怪しいんだよ、、」
、、え?玲弥は気づいてたんだ、、、他の男子は全く気づいてないのに。やっぱり玲弥は自慢の彼氏だよ、、
「っなっ、、」
「お前ら、、今度千春に変なことしたら許さないからな、、!!!」
「な、なんなの?」
そう言って本山さんたちは行ってしまった。
「あ、ありがとね」
「うん、、また何かあったら言って」
さっきの玲弥はとてもかっこよかった。これで少しは虐めも修まるかな?
水を飲みに廊下に行くと、穂乃果たちが話していた。思わず引き返そうとすると、、
「穂乃果ー、さっきのラインうちらが送ったってバレちゃった」
「玲弥に悪いイメージ持たれちゃった」
どうやら、さっきの虐めのことを話しているようだ。
「は?いつまであいつを学校に居させる気なの?」
「、ごめんなさい、、」
本山さんたちは穂乃果に謝った。
「まぁ、今度からは男子たちの前では嫌がらせをしないで。その変わり女子だけの時は私も直接虐めるから」
穂乃果から直接虐められる、、?!そうなるとやっぱりきっと悲しいよ。親友だった相手に直接虐められるなんて、、
「分かった。これからもあいつへの嫌がらせ頑張ろうね」
「親友だと思ってた人からの虐め、、あいつはどう思うんだろうね、、ははっ」
聞いてはいけなそうな話を聞いてしまった。