短編小説 知りたかった答え

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1:96◆wg:2020/08/31(月) 20:47

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「……安東りんさんが、別の県に引っ越して、今日から新しい学校に通うことになりました。お別れ会が出来ず、先生も残念です」

それを聞いたのは、あの日から一週間経った日のこと。
僕の心の中に、寂しさと悲しさが込み上げてきた。

---まだ、答えを聞かせてもらってないんだ。



……思い出される、あの日。夏休みが終わる、その一週間前。
僕らは公園で会っていた。

「りょうくん!今週もね、なぞなぞを持ってきたよ!」

目の前でメモ紙を差し出してくる女の子。
名前はりんちゃん。同じクラスの子だ。

この紙にはなぞなぞが書いてあって、僕……りょうは、それを解かなきゃいけない。

「えーっ、また?無理!」

見る前から諦める僕。それもそうだ。りんちゃん頭がいいから、同い年の僕でも難しい問題を出してくる。

「こらこら!まだ読んでもないのにあきらめないで!大丈夫、一週間あるから!」

一週間……っていうのは、問題の期限。一週間で答えを見つけなきゃいけない。
夏休みに入ってから、りんちゃんとは一週間に一回、この公園で遊んでいて、その度になぞなぞを持って来られる。
でも、解けたことはない。ちょっと申し訳なくなる。

「一週間で答えられなかったら、また答えを言っちゃうからね。前のはわかった?」

「わからなかったよ……」

「やっぱり!悔しいだろうけど、答えを言っちゃうよ。えっとね……」
そうして、時間が過ぎていった。
いっぱい遊んだりして、もう暗くなって……はない。6時だけど、夏だから明るいのだ。

「私、そろそろ帰るね。りょうくん、楽しかったよ。あ、ちゃんと問題読んでね!」

それだけ言うと、りんちゃんは帰っていった。時々振り返って、僕に手を振りながら。

「ふー……楽しかったな。そうだ、問題読まなきゃ」

メモを受け取って、僕はそれを開いた。
いつものように、なぞなぞが書いてある。どれどれ。


『切っても切っても、繋がっているものってなーんだ?』

トカゲのしっぽ?は、切れて生えてくるもんだし……なんだろう?
それから一週間悩んだけど、ちゃんとした答えは出ないままだった。


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