性癖短編

葉っぱ天国 > 小説 > スレ一覧キーワード▼下へ
1:cmねる。:2021/05/14(金) 22:56

わたしの性癖パックです。
0円です。

2:cmねる。:2021/05/14(金) 22:59

『生意気な弟×姉』

わたしには弟がいる。

といっても、血の繋がりはない。
彼はわたしがまだ幼い頃、お父さんに連れられてこの屋敷へやってきた。言葉を紡ぐことさえままならない小さな小さな男の子。それに愛着を覚えるのに時間などかからなっただろう。

いい姉であるように。常に弟の先を行って導いてあげられるように。毎日努力してきたつもりだった。けれどわたしは気づかなかったのだ。──弟の狡猾さに。

3:cmねる。:2021/05/14(金) 23:17

『生意気な弟×姉 part2』

「おい、オリビア」

褐色の肌に、成長途中の小さな体。彼はそんな見た目に似つかわしくない言葉をわたしに投げかけた。

目をやると、そこにはいつも通りわたしを見下す弟がいる。

「……アーノルド、姉さんのことを呼び捨てるのが教え?」

「俺より無能なやつに敬意を払う必要があるのかい?」

「敬意を払えとは言ってないわ。ただね、姉さんにたいして悪い態度をとるのはやめなさいよ」

「だったらお前が俺より優秀になるんだね」

「…………この、あんたねぇ」

頭にきてアーノルドに寄ろうと試みたその間際まで、彼は笑みを崩さなかった。

──ガチャリ

「!」

扉が開いて、外から心配そうな母親が顔を出した。
母はわたしとアーノルドを交互に一瞥したあと、尋ねる。

「……どうしたの? 勉強中なのに声がするから、おかしいと思ったの」

「か、母さん、あのね──」

「お母さん」

説明しようとしたわたしの言葉を、幼い声が遮る。

「姉さんが分からない問題があると、ぼくに聞いたんです」

「は?」

「まぁ……そうだったの。ほんとうにアーノルドは賢いのね」

「ち、ちがっ──」

否定の言葉が途切れた。アーノルドは笑っていた。それは幼い少年のものではなく、下卑た蛇人間のような、……狡猾な笑みだった。

『──オリビアが馬鹿だから悪いんだよ』


続きを読む 全部 次100> 最新30 ▲上へ
名前 メモ
画像お絵かき長文/一行モード自動更新