なんかかっこつけて『Freegenre』なんてつけちゃってますけど、ちゃんと短編集ですので・・・w
とりあえず、グダグダとのんびりゆっくり書いていきます、ハイ。
+:★*ルール+:★*
*荒らしや中傷コメは絶対やめてください。
*雑談は少しくらいまでならokですが、読者様同士の深い関わりを持ちたい方は交流版へどうそ。
リクエストや感想、アドバイス等は受け付けます!
感想、アドバイスは辛口で全然okですので、作品を読んで思った事を素直に書き込んでください。
凄く面白くて、続きが気になります!これからも頑張ってください!!応援しています☆〜(ゝ。∂)
12:紺音 シキ:2014/06/08(日) 18:05 ID:7Dk >>二神
うん、ありがとう^^*
でも、なんで敬語?二神らしくないねぇw
あ、そういえばだけどスレ立てしたからきてね〜
http://ha10.net/test/read.cgi/yy/1402218106/l50
おk
これからタメにするw
スレ立て感謝
逝ってくる←
>>二神
逝ってくるってww
まぁ、とりあえずきてくれてありがとー♪
サクサクと音を立てて足跡を残していく真っ白な雪を見ながら、とぼとぼと一人、歩いていた。
尚也は何も悪くないのに。あんなのただの八つ当たりじゃん。私って本当に最低・・・。
「・・・あっ!!」
フと思った。私、日直なのに放棄してきちゃった・・・。
ヤバい、戻ったほうがいいかな。いや、でも学校には尚也と静果がラブラブになってるから邪魔できないよね。
私はふぅ、と息を吐いた。
あぁ・・・、もう私どうしたらいいんだろう。
「・・・っ」
気が付いたら視界が歪んでいて、頬に生暖かい水が流れた。
だめ、泣いちゃダメだ・・・っ。
そう思って涙をふき取り、気持ちをしっかり整えたとき、背後から近づいてくる気配に気が付いた。
まさか、と思って振り返ると、そこにいたのは
涙を流した静果の姿だった。
◆◇◆
今、私は静果の家にいる。
静果は涙を止めることなく、嗚咽を漏らして泣いている。
静果は尚也と両想いになったんだ。それで、嬉しくって泣いているんだ・・・。
「ごめっ、ひっく、架友っ・・・!!」
「え、嘘、なんで謝ってるの?」
静果は泣き続け、謝った理由を一向に話そうとしなかった。
私はそんな静果の震える背中を摩り続けた。
◆◇◆
「・・・あたしね、本当は知ってたんだ。」
ようやく泣き止んで息を整えた静果は、私の目を真っ直ぐ見ながら話し始めた。
私も静果から目を逸らさず、じっと静果の話を聞いた。
「架友が尚也くんのこと好きだって。」
「は・・・はぁ!?」
「毎日横にいてたらさすがに気づくよ〜?まぁ、話は戻るんだけど、知ってのとおり私はフラれちゃったの。」
「え、えぇえ!?」
「えぇ!?嘘、え、気付いてなかったの!?」
「いや、嬉し泣きじゃなかったの!?」
「当たり前じゃん!!というか嬉し泣きでここまで涙出ないよっ!!」
ハァ〜と頭を抱えて溜息を付く静果。
というかフラれちゃったんだ・・・。もう、尚也って馬鹿じゃないの!?私の努力無駄にするなって言ったじゃん!
「まぁ、アレだよ。3年の愁汰先輩に告られてokしたんだけどねっ!愁汰先輩超優しくてイケメンっ!」
「あ、よかったー!実は私、嶋田先輩に協力してたんだよ〜、静果に告るためのねっ!」
「それ本当に〜?・・・ん、まぁなんでもいいや。」
「いや、もっと教えてよっ!」
「それはまた明日ね。それより架友。次はあんたが幸せを掴む番でしょ?」
「え?」
「今、尚也くんに告白しようとする人はいないよ。だから架友。いまがチャンスなんだよ!」
そういうと、静香は無理やり私を家から追い出した。
え、ちょ、急になに!?ていうか寒いんだけどっ!
「じゃ、頑張ってね!」
ってドア閉めるな!なにその最後の満面の笑み!本当にさっきまで泣いていたのか!?
ため息をつくと、しょうがなく私は家に向かって足を進めた。
読んだze
もう完全に取り残されたと思いつつ最後まで読んだ私に拍手!←
>>バニカ
お疲れっ!
大丈夫だ、これはあくまでも短編集。
いつでも読み返せるぞw
そして私の文章力の無さに笑うがよい!!ww
来たよ〜ふぁ‥‥ここで良かった?
19:りったん:2014/06/13(金) 01:46 ID:pBA やっほー
来たよ!こっちも面白いね!!
来たよ〜ふぁ‥‥ここで良かった?
21:紺音 シキ:2014/06/14(土) 06:56 ID:kfo >>りったん
え、読んでくれたの!?
ありがとう!!
短編とか苦手だから話にまとまりがないかもしれないw
>>AI
おぉ〜!きたか!
じゃあじゃあ、次はここ来てね!
http://ha10.net/test/read.cgi/yy/1402218106/l50
だいたい私が幸せを掴む番って、一体なんなの?それ。
確かに私は尚也の事が好き。その気持ちは誰にも負けていないと思う。
でも、尚也は?
尚也が私のこと好きでもなんでもない、ただの幼馴染と思っているのならば、きっと私からの告白は迷惑にしかならないだろう。別にそれでもいいんだ。むしろ、その方が良い。
こんな苦しい想いを抱くくらいならば、もう尚也のことを嫌ってしまいたい。
◆◇◆
「ただいまぁー・・・」
家に入ると、返事はなかったが、尚也の靴らしきものだった。尚也、帰ってたんだ。
複雑な気持ちで靴を脱いでリビングに入った。リビングは暖かかった。
「・・・おかえり。」
リビングに入った瞬間私の目に飛び込んできたのは、食卓の椅子でコーヒーを飲む、超がつくくらい不機嫌だった尚也の姿だった。
まるで自分の家の様にくつろいでいる尚也の姿を想像したいただけに、不機嫌そうな顔の尚也の登場にかなり私に衝撃をうけた。
「た、ただいま・・・」
苦笑いで返事をすると、尚也はフイッと私から顔をそむけた。ひどっ。
私も今の気持ちのままで尚也と喋ったらなにを言うか分からないから、かえって都合がよかった。
カバンをソファーの上に置き、ポスンと座り込んだ。フッカフカのソファーは気持ちが良かった。
「・・・なぁ、架友。」
「な、なに?」
内心メッチャ焦っていたものの、なんとか返事だけは返した。・・・ビクビク怯え気味に。
だって、尚也の表情といい、声といい、絶対キレてるもん!!長年そばにいてもこんなキレてんの久々に見たよ!
「桂島のことだけど。」
「・・・あぁ、そのこと。静果から聞いたから。フッたんでしょ?」
「違う、そうじゃない。」
じゃあなんなの、と聞きそうになって、口を噤んだ。
尚也が私を思いっきり睨んでいて怖い。だから、黙ってしまった。
「なんで桂島に協力なんてしたんだよ。」
「え・・・、だって、それは、静果は私の親友だし、親友を手伝うのは当たり前の事じゃないの・・・?」
「別に当たり前じゃないだろ。それに、嫌ならきっぱり断れよ。」
「な、なにそれ。別に嫌じゃなかったし。私は静果と尚也が結ばれるのを願って・・・」
「お前、俺の事好きなんだろ?」
「・・・は?」
私の言葉を遮ぎった言葉に、思わず聞き返してしまう。
今の言葉が私の聞き間違いではないのならば、他人からすれば「自意識過剰乙ww」、と笑ってしまう言葉。
でも、私にとっては紛れもない真実。
「な、何言ってんの!?」
「桂島が言ってた。違うか?」
「し、静香が、え、うそ、え、な・・・」
「その慌てよう、肯定ととっていいのか?」
静果、なんでそんなこというわけ!?静果、絶対フラれるってわかって言ったんだ!自分が両想いになれなかったからって・・・!!
怒りやらパニックやらもう、訳が分からなくなって、気が付いたら涙が流れてきた。
「架友!?」
「うっさい!ほっといてよ!」
慌てる尚也の声をかき消すように、私は金切り声をあげた。
もう嫌だ、なんでこんな思いしなくっちゃいけないの・・・!?
私はもう限界だった。無意識のうちに、私は自分の想いを涙ながらに告げていた。
「そうだよ!!私はずっと、ずっと尚也が好きだった!でも、静果が好きだって言うから自分の気持ちはとっくに捨て去ったよ!」
もう、自分でも何を言っているのか分からなかった。
ただただ、感情の赴くままに言葉を吐き出していた。
「静果に嫌われたくなかったし、尚也には静果みたいな子がお似合いだって思った!私はただ、二人に幸せになってほしかっただけだよ!」
私がすべての感情をぶちまけ終えると、尚也がため息をつくのが分かった。
いくら迷惑だからって、そんな態度とらなくたっていいじゃんか・・・。
怒りやパニックの涙はいつからか、悔しさや悲しみの涙へと変わってしまっていた。
「なぁ、架友は俺と桂島の幸せになってほしかったんだよな?」
「そうだけど・・・」
目に溜めた涙を拭い、弱弱しい声で呟いた。
私は脱力をして、ソファーの背もたれにもたれかかって、腕で目を隠した。
「架友ってバカ?それとも天然?」
「なっ!失敬な!どっちも違うし!」
こんなフインキの中でも私を貶してくる尚也に、思わず立ち上がって反論する。
私より20cmぐらい背の高い尚也の顔を見るには、どうしても見上げる形になってしまう。
尚也、背高いなぁ・・・。いや、私が小さいだけ?まだ157cmだし。でも、まだ女子の中ではまだ大きい方だよね?
なんて本当にどうでもいいことを考えていたら、また尚也のため息が聞こえてきた。
「じゃ、鈍感ってことで。」
「はぁ!?」
なんか勝手に鈍感と決めつけられたのだが。なにそれ、いくらなんでも幼馴染だからってひどいよね?ね?
・・・あー、もうなんか疲れた。
急に疲れが襲ってきて、もう一度ソファーに座り込んだ。
「だってそうだろ?俺の気持ちにも気づいてねーんだし。」
「え・・・、嘘、なに!?あんた好きな人いるの!?そのくせに私に告白させたの!?うっわー、ないわー。マジ最低。」
私がそう言って、尚也を睨むと、尚也はむっと眉を寄せ、不機嫌そうな顔になった。
不機嫌そうな顔になりたいのは私だっつーの。
そう思って今度は私がため息をつくと、急に尚也が私の腕を荒々しく掴んで、私を無理矢理立ち上がらせた。
「きゃっ・・・!!」
「最低なのはお前だろ?」
尚也の声が耳元で聞こえたかと思うと、次の瞬間には息ができなくなっていた。目の前には尚也の顔あった。
驚いて尚也の肩を叩くと、尚也は離れて行った。
「えっ、なに、いまのき、ききき、き・・・」
「キス?」
「なんで恥ずかしげもなくサラッと言えちゃうわけ!?ていうかなんで私にするの!?練習台!?」
「好きだから。」
「は・・・!?」
「だーかーら、俺は桂島じゃなくて架友が好きだって言ってんの。そりゃあもう、ずっと前から。」
◆◇◆
あれから、どんな反応をして、そんな返事をしたのか、すっごく曖昧。
でも、尚也と付き合うことになったのは、鮮明に覚えている。
周りの人は、「え、今まで付き合ってなかったの?」だとか「やっとくっついたか・・・」だとか「椎田くんの気持ち気づいてなかったの?」とか、なんか色々失礼だった。
「架友―」
尚也に名前を呼ばれ、尚也の元に駆け寄る。
ニコッと微笑みを浮かべて手を取ってきたので、思わず頬が赤く染まる。
赤く染まった頬に、ちらついている雪が触れ、その雪は一瞬だけ、ピンク色に染まる。
ピンクの雪は、二人で迎える初めての春が訪れる予兆のようにすぐに溶けてなくなっていったのだった。
うわああぁあぁぁ!!
なんかラストすっごい適当だったー!!
【幼馴染への恩返しは】
*ジャンル*
恋愛
*主な登場人物*
・紫月 真凌[シヅキ マシノ]
・神上 逸輝[カミジョウ ハヤテ]
・南 藍紗[ミナミ アイサ]
(小説家になろう、からの自作品転記です。)
私の隣の家の幼馴染は、完璧だ。
勉強も、運動も、家事も、容姿も、性格も、人気も、オシャレも、もう全部。
私はそんな完璧幼馴染に、いつだって支えられて生きてきた。
私も、そんな幼馴染に恩返ししたいなぁ・・・。
.。゜+..。゜+. .。゜+..。゜+
「え〜? 真凌が恩返し〜?」
私、紫月しづき 真凌ましのは、中学校からの親友、南みなみ 藍紗あいさに相談事を持ちかけていた。
その相談事とは、幼馴染、神上逸輝かみじょう はやてにどう恩返しするか、だ。
けれど、私には無理だとわかっている藍紗はケラケラと笑うだけで、真剣に考えてくれない。
「ちょっと、藍紗! 真剣に考えてよっ」
「え〜? だって真凌がハヤッちに何かするとか普通に考えて無理でしょ〜!」
「し、失礼な! 私にだってできるしっ!」
「じゃあ、なにかひとつハヤッちに勝るところある?」
「うっ……」
思わず言葉を詰まらせてしまう。だって、返す言葉が見つからないんだもん……。
藍紗の言っている通り、逸輝にはなにしても勝てない。
いや、私は平凡。逸輝が完璧すぎるだけなんだ!!そうに決まってる!
「ま、真凌はいつも通りしてればいいと思うよ?」
「それじゃあダメなんだって!」
「じゃー、もう本人に直接聞いた方が早くない?」
「サプライズ感が全くないじゃん!」
「あーもー、メンドクサいなぁ。じゃあ、アンタのお守りでも解放してあげれば?」
「え? お守り?」
私って、逸輝にお世話されてたの?
信じられないと言う風に藍紗を見つめると、藍紗は溜息をついて頭を掻いた。
「自覚無かったわけ?」
「え、だってお守りなんて……。それは逸輝が勝手に!」
「それは知らないけど……。ほら、ハヤッちも真凌ももう高2なんだから、彼女彼氏ができてもおかしくないわけじゃん」
「うん」
「真凌に彼氏ができた時に、ハヤッちと一緒にいてて、彼氏に誤解されて別れちゃうーなんてこと、あるよ? 一応、それはハヤッちからしても同じこと」
……イコール、逸輝から卒業しろってこと?
でも、どうやったら逸輝から卒業すればいいの?逸輝はもう、お兄ちゃんみたいな存在で一緒にいるのが当たり前なのに。方法がわかんないよ。
「どうすればいい?」
「簡単じゃん。真凌が彼氏作ればいいじゃんっ!」
「彼氏、かぁ。そんなの私に出来るかな?」
「あったり前じゃん! よし、思い立ったら即行動! 待ってろよー、男子共!」
「いや、なんで藍紗が彼氏探してるみたいになってるの〜?」
藍紗はそういうと、すごい勢いで教室から去って行った。
私も慌ててその後を追う。
……よし!絶対逸輝から卒業してやるっ!
今日は休日だが、いつも通り家に来る逸輝。だから私もいつも通り自分の部屋に連れて行く。
あー……、朝から無駄にキラキラオーラ放っていらっしゃることで。
「おはよー」
「そういえば、昨日なんで先に帰ったんだよー」
「え、それは……」
口ごもる私。言えるはずがない。逸輝を卒業したいから、だなんて。
咄嗟に言い訳をする。
「それは、その、用事があったから……?」
「なんで疑問形なんだよー。つか、用事があるなら言えよな?」
「う、うん。ごめん」
アハハッと笑い合う私たち。
……あれ?これじゃいつもと変わりなくない?これじゃいつまでたっても逸輝から卒業できないじゃん。
あ、そうだ。私に彼氏じゃなくて、逸輝に彼女でよくない?
唐突に思いついたその思考。
「ねぇ、逸輝」
「おー?」
「好きな人とかいる?」
「ブッ」
私が聞くと、逸輝は飲んでいたジュースを盛大に噴出した。
私は驚いて逸輝の横から飛びのいた。
「うわぁっ!! ちょ、逸輝、なにやっての!? ここ私の部屋!」
「ゴホッ、ゲホッ……。いや、お前急になに聞いてくるんだよ!」
「え、その反応ってことは、いるの!?」
「はぁあ!?」
「良い反応だね〜。ってことはいるんだね?誰!?」
私が詰め寄ると、逸輝は顔を真っ赤にしながら後ざすった。
何度聞いても逸輝は硬く硬く口を閉ざし、答えてくれなかった。
お願いしてみようかな。
「お願い、教えて! ね?」
「それは無理」
「え〜。」
いつもなら何でも教えてくれるのに。
私がつまんなーい言う風に、ベッドに寝そべると、逸輝はポンポンと頭を撫でてくる。
もう……。いつまでも子供扱いするんだから。
私はそんなことを思いながらも、だらしなく頬が緩んでしまう自分を腹立たしく思いながら、意識を手放した。
「え……」
目を覚ましてベッドから起き上がると、逸輝がベッドに凭れかかって寝ていた。
うわ……、まつ毛なっが。女装しても気づかれないんじゃない?
なんて、逸輝の寝顔を覗き込みながら思っていたら、慌ただしく階段を駆け上がってくる足音が聞こえた。
「まーしのっ!」
「しーっ!!」
咄嗟に部屋に入っていた人物を注意する。
逸輝が起きちゃうじゃん!
「ごめんごめん」
そう小声で謝ってきたのは、藍紗だった。
藍紗は私の家の近所に住んでいるため、よく家に来てくれる。
「で、今日はなにしにきたの?」
「え〜。ひまだから」
「なにそれっ」
「まぁ、いーじゃん。こんなことよくあるんだし。……ところで、なんでハヤッちがいるわけ?」
「え、わかんない。なんか来たから上げただけだよ」
私がしらっとしてそう答えると、藍紗は呆れたような顔をして、ため息をついた。
え、なんで?
首を傾げると、チョップされた。手加減ないし、すっごい痛い。
「急になにすんのっ」
「あんたがバカなこと言うからでしょ!? 本当にハヤッちから卒業する気あんの?」
「あったりまえでしょ!」
「じゃあなんでハヤッち家にいるの! これじゃ今まで通りでしょ!? これじゃ恩返しできないよ!?」
「それでいー……よくない! だめじゃん!」
「そう、だめなの。今度ハヤッちが来たら冷たーく突き返すこと。いい? 冷たくよ」
「う、うん。わかった」
あーもう、本当にあたしの馬鹿っ!いつも通りで過ごしてたら意味ないじゃんっ!!
頭を抱えて唸っていると、藍紗が優しく肩を叩いてくる。
なに?と思って顔を上げると、藍紗が妙に優しい微笑みで私を見つめていた。
「ショッピングいこっか。ついでに卒業作戦でもたてよーよ」
「本当に? 藍紗、付き合ってくれるの?」
「当たり前でしょ。さ、早く準備して」
「うん! ……あ、でも逸輝どうしよう」
「置手紙でも置いておいたら? というか、ハヤッちの存在忘れてたわー」
「ていうか、私たち普通の声で喋っちゃってたよね! 大丈夫かな、起きてないかな、聞こえてないかな」
今の会話を聞かれてたらって思うと、背筋が凍りそう。
でも、その心配は必要なかったようで、逸輝は規則正しい寝息を立てている。
ふぅ、と安堵のため息を漏らし、準備を進めた。
「真凌!!」
次の日、藍紗が嬉しそうな顔をして私の机までやってきた。
藍紗がテンション高いって、珍しい。朝には弱いはずなのに。
「どうしたの?元気だね〜」
私は、藍紗に苦笑いで言った。
藍紗は何も言わず、上機嫌でスッと一枚の封筒を差し出した。
「なに? これ。」
「ハヤッちから!」
「は、逸輝から?うそ、なんで?」
「さあね?フフフッ!」
藍紗はそれだけ言って、スキップしそうな勢いで自分の教室へと戻って行った。
私は藍紗の背中をただ、呆然と見つめていた。なんか、今日の藍紗変だな……。
けれど、私の視線はすぐに机に置かれた封筒に移った。
「なんで、手紙……?」
メールでいいじゃん……。
そんなどうでも良い事を考えながら、ゆっくりと封筒の封を開ける。
[今日、放課後に4階の空き教室集合。]
と、綺麗な字で書かれていた。
……なぁんだ、緊張した私がバカみたい。さて、どうしよう。行こうかな。さすがに無視は人間としてどうかと思うし、やっぱり行こう。
そんなこんなで、時間は進む進む。あっという間に放課後だ。
帰ろうと席を立つと、ふと、逸輝からの手紙を思い出した。
……あ、そういえば4階の空き教室に呼ばれてたんだった。行かなきゃね。
「じゃあね、真凌! 頑張ってね!!」
藍紗は私をちらっと目を向けて、ひどく嬉しそうな顔でそう言われた。
……がんばるって、なにが?
私が首を傾げてみても、藍紗は笑顔しか返すことなく、教室から出て行った。
やっぱり、今日の藍紗は変だ。
「逸輝ー?」
4階にある唯一の空き教室にヒョコッと顔を覗かせると、誰もいなかった。
えぇ?自分から呼んでおいて、こないってどういうこと?
怒っても仕方ないかと、空き教室にある机の椅子を引いて座った。
ガラガラガラ……
座るやいなや、空き教室のドアが開く音がした。
先生!?とびっくりして振り返ると、そこにいたのは逸輝だった。
「あ、逸輝! もう、何の用?」
「いやー……あのさ」
「なに?」
「恩返しって、どういうことだよ」
えぇ!?なんでバレてるの!?
目を見開くと、逸輝はあからさまにため息をついた。
「で、卒業ってなんだよ?」
「えぇえ!? うそ、なんでそこまで知ってんの!?」
私も我慢の限界に達したようで、思わず大きな声を出してしまった。
だって、藍紗以外知らないはずのことが、まさか本人にバレてると思わないし!!
「南から聞いた」
「藍紗か……。まぁ、バレたなら仕方ないよね! ん、いいよ、教えてあげるっ!」
これで、逸輝も満足するよね?
私はそんな期待も込めて、今までの作戦を告げることにした。
「いつも逸輝にはお世話されて迷惑かけてばっかりだから、その迷惑をなくそうと思ったの。それで、私は逸輝のそばにいたら結局甘えちゃうから、もう離れちゃえっ! ってなったの」
国語力のない私が上手く説明できるはずもなく、結局こんな説明の仕方になっちゃったけど、長年一緒にいる逸輝なら読み取ってくれただろう。
私はすべて話し終え、机に突っ伏した。
「それ、俺の意思、すっげー無視してね?」
「え……、あ、そっか。じゃあ、どうやったら逸輝から卒業できる?」
「は?」
「え?」
なんでポカンと口を開けて固まっているのだろう。なんかおかしいこと言ったかな?
意思を無視ってことは、逸輝のやり方で卒業しろってことだよね?これで合ってるよね?
すると、逸輝は静かに隣の机に座った。
久しぶりに逸輝と視線が合う高さになり、互いの視線が交わる。
「なあ……。その恩返しって、俺が決めてもいいわけ?」
「うーん……。よくないことはないんだけどね」
「それって、真凌に拒否権ないよな?」
「うん。あ、でも、私でも出来ないことは無理って言うからね?」
「あ、じゃあ、言っていいか? これは、真凌しかできないことだ」
「いいよ!」
ドキドキする。
いつも完璧で、何不自由ない生活をしている逸輝に、私にしかできないことがあるなんて。
「……ん?」
フッと影ができたような気がして、顔をパッとあげた。
その時だった。
唇が重なった。
その瞬間、時が止まったような気がした。目の前には逸輝の顔。
なにもできずに呆然としていると、スッと逸輝の顔が離れて行った。
「俺と付き合おっか?」
いつもは見ないちゃんとした『男』の笑みの告白と、さっきのキスとが重なって、私の顔が紅に染まる。
まるで、全身の熱が顔に集中的に集まったかのように、頬が熱い。
……え?今、逸輝、私の事好きみたいなこと……。
「え、なに、うそ、私の事好きだったの?」
「ん? 悪いか?」
「い、いえ、別に……。」
こんなアッサリ肯定されるもんだから思わず俯いてしまう。
やばい、なにこれ、めっちゃ恥ずかしいんだけど……。
ドッキリ?だってそうでしょ?なんでもできて、モテモテで……、そんな奴が私の事を好き?
「で、拒否権ねーんだもんな?」
「う、ん……。まぁ、ね」
恥ずかしさあまり、机に突っ伏してしまう。
なんでだ、私。相手は逸輝だよ!?小さいころから一緒の幼馴染だよ!?
「なんか、今失礼なこと考えてるよな?」
「え?」
「お仕置き」
声を近くに感じて、ガバッと顔を上げた。
そこには、意地悪な顔をした逸輝がいた。嫌な予感がする。
「んっ……!」
また、キスされた。
なんの予告も無く、唐突にされた。
あれ?逸輝って、こんな甘い奴だっけ?
そんなことを考えながら、甘いキスに浸っていた。
紺音シキs!!
2作品とも、めっちゃ面白いです!
涙でちゃいましたよ!
新しい作品作っていただけるなら、楽しみに待ってます!!
>>紅様
ありがとうございます!!
ヤバいです、嬉し過ぎて言葉が出てこないです!
涙出ちゃいましたって、嘘でも嬉しい言葉ですよ!!
いや、もう、本当にありがとうございます!!
はい、更新は必ずしますよ!
次回予告ですが、友情系にしたいとおもってます!
ぜひ、読んでください!
コメントありがとうございます!
おもしろいです!!てか甘い(´∀`*)
はやてやばぁ(*・ω・`*)
>>れき
ありがとう♪
小説家になろう、からの転記だったから甘めだったかも?w
逸輝には二次元の理想を詰め込んでみたw
とっても、面白いです。(本も出してほしい
ほどファンになっちゃったかも!?)
更新頑張っテクダサイ
下さい
>>あえ様
ありがとうございます^^*
マジですか!! 自分にファンがいてくれるなんて・・・・・・((°д°;))
驚きのあまり言葉が出ませんw
本当にありがとうございます!頑張ります♪
がんばです!
37:妃芽:2014/08/19(火) 23:24 ID:Z6U >>シキ
二つとも、すっっっっっっごく面白いよ!!
>>あえ様
ありがとうございます!
あえ様のその応援で頑張れる気がします!w
>>ひめたん
ありがとう!!
短編にまでコメントくれるとはびっくりしたw
でも、本当に嬉しい! ありがとう♪
>>シキ
だって、シキの小説面白いんだもーん!
虹色教室の方も頑張ってね!!
>>ひめたん
お世辞でもうれしいw
虹色教室……放置気味なんだけどw