創作の設定とか思い付いたことをひたすら投げるだけのスレ
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「透明なんだね、君は」
真っ白なキャンバスを前に、先輩がそう言った。美術室の窓に撮された空は茜色に燃えていた。
「……そうですか…」
素っ気なく返事をしてしまったが絵の具で塗りつぶしてしまえばバレやしないだろう。
「しかし…先輩の方が透明って感じがしますけど…」
茜色の空を眺めながらそう言ってみる。
「私…?私はきっと白だよ」
「白…?」
「そう…何色にでも染まれてしまう白」
藍色の表情を浮かべ、そう言った。僕には先輩の言っていることがよく分からなかった。先輩はどちらかと言えば独りでいるタイプだし、他人の色に染まるだなんてなかなか想像できない。寧ろ僕の方が白と言ってもいいのではないだろうか。
「じゃあなんで僕が透明なんです?」
「なんでって…そりゃ君は誰が色にも染まることがないからでしょう?」
「そうなんですかね…?」
「そうなんだよ」
キャンバスから目を逸らし此方を見る先輩は西日に照らされて一層綺麗だった。嗚呼、この瞬間を、この表情を、この全てを僕は全て収めたい。
貴女は僕が透明だと言った。でも貴女色に染まってしまう僕もきっと白なのだろう。
「透明になれれば楽だったのに…」
の声は最終下校時刻を告げるチャイムに溶けていく。
「帰ろっか」
「そうですね」
カラカラと扉を閉めれば次第に太陽は山の向こうへ帰っていくようだった。
貴女の隣を歩きながら願おう。もう少し透明な僕で居させてくれ、と。
精一杯恋愛を書いてみた
29:みけ◆/M hoge:2018/12/11(火) 20:33 目の前に広がるのはまるで私の様な白だった。
「透明なんだね、君は」
つい口から出てしまったようだ。君からは素っ気ない返事が返って来たけれど。
「しかし…先輩の方が透明って感じがしますけど…」
そんな訳ないじゃないか。私は何時でも君色に染まってしまう。
「私…?私はきっと白だよ」
「白…?」
「そう…何色にでも染まれてしまう白」
そうだ。私は白だ。他の色に染まってしまう白。その他の色とは君なのだけど。そんなことを考えながら目を伏せる。
「じゃあなんで僕が透明なんです?」
「なんでって…そりゃ君は誰が色にも染まることがないからでしょう?」
何時だって君は私色に染まってはくれない。 何時だって透明のままだ。
「そうなんですかね…?」
「そうなんだよ」
全く…。気付いていないのがまたもどかしい。君の方を向くと西日が顔を照らしてくる。
「 」
君が何か呟いた。しかしその声を塗りつぶすように最終下校時刻を告げるチャイムが鳴る。タイミングの悪い奴だ。君ともっともっと一緒に居たかったのに。
「帰ろっか」
私は立ち上がる。
「そうですね」
君もそう言って立ち上がった。
カラカラと扉を閉め、君と話した宝箱に鍵をかけた。誰にも知られませんように。なんて願っても無駄なのは重々承知だ。
君の横顔を盗み見て思う。
少しは他の色に染まってみてくれないかい?
>>27は後輩目線、>>29は先輩目線で書いてみた
一言で言うと両片想い。
後輩
美術部部員。
先輩のことが好き。
きっと叶わないと思っていながらも、やっぱり好きで苦しくて、好きという気持ちをなかったことにできたら楽だったと思っている。
平凡で特に得意なことはないが絵が好きだったので美術部に入部した。他の先輩に聞くと廃部寸前の美術部に入部してくれた天使だとのこと。
先輩
美術部部員。
後輩のことが好き。
自分の好きに気付いてもらえず自分だけ好きで溢れるもどかしさを感じている。
普段は独りでいることが多いが好きで独りでいるらしい。
美人で割りとモテる方だが、本人は周りからの好意に気付いていない。
「透明なんだね、君は」
真っ白なキャンバスを前に、先輩がそう言った。
「……そうですか…」
いきなりの先輩の言葉に素っ気なく返事をしてしまった。顔は赤く染まっていないだろうか。美術室の窓に撮された茜色の空が隠してくれていればよいのだが…。
「しかし…先輩の方が透明って感じがしますけど…」
茜色の空を眺めながらそう言ってみる。
「私…?私はきっと白だよ」
「白…?」
「そう…何色にでも染まれてしまう白」
藍色の表情を浮かべ、そう言った。僕には先輩の言っていることがよく分からなかった。先輩はどちらかと言えば独りでいるタイプだし、他人の色に染まるだなんてなかなか想像できない。寧ろ僕の方が白と言ってもいいのではないだろうか。
「じゃあなんで僕が透明なんです?」
「なんでって…そりゃ君は誰の色にも染まることがないからでしょう?」
「そうなんですかね…?」
「そうなんだよ」
キャンバスから目を逸らし此方を見る先輩は西日に照らされて一層綺麗だった。嗚呼、この瞬間を、この表情を、この全てを僕は全て収めたい。
貴女は僕が透明だと言った。そして自分は白だと言った。でも貴女色に染まってしまう僕もきっと白なのだろう。
「透明になれれば楽だったのに…」
の小さい呟きは最終下校時刻を告げるチャイムに溶けていく。
「帰ろっか」
「そうですね」
カラカラと扉を閉めれば次第に太陽は山の向こうへ帰っていく途中だった。
貴女の隣を歩きながら願おう。もう少し透明な僕で居させてくれ、と。
目の前に広がるのはまるで私の様な白だった。さっきからずっと進まない筆は私と君の会話のようだ。私は一人ボーッと考え事をしていた。
「透明なんだね、君は」
頭のなかで呟いただけの筈たったのについ口から出てしまったようだ。何を言っているんだ、と言われるのかと思ったけれど君からは何時もの様か素っ気ない返事が返って来て。君の顔が少し赤く見えるのはやはり夕焼けのせいだろう。私だったらいいのだけれどそうではないはず。
「しかし…先輩の方が透明って感じがしますけど…」
そんな訳ないじゃないか。私は何時でも君色に染まってしまう。
「私…?私はきっと白だよ」
「白…?」
「そう…何色にでも染まれてしまう白」
そうだ。私は白だ。他の色に染まってしまう白。その他の色とは君なのだけど。そんなことを考えながら目を伏せる。
「じゃあなんで僕が透明なんです?」
「なんでって…そりゃ君は誰の色にも染まることがないからでしょう?」
何時だって君は私色に染まってはくれない。何時だって透明のままだ。
「そうなんですかね…?」
「そうなんだよ」
全く…。気付いていないのがまたもどかしい。君の方を向くと西日が顔を照らしてくる。
「 」
君が何か呟いた。しかしその声を塗りつぶすように最終下校時刻を告げるチャイムが鳴る。タイミングの悪い奴だ。君ともっともっと一緒に居たかったのに。
「帰ろっか」
私は立ち上がる。
「そうですね」
君もそう言って立ち上がった。
カラカラと扉を閉め、君と話した宝箱に鍵をかけた。誰にも知られませんように、なんて願っても無駄なのにそう願ってしまう。
君の横顔を盗み見て思う。少しは他の色に染まってみてくれないかい?