キセキの世代×ナミ【黒子のバスケ×ONE PIECE】

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1:お香しゃちょー◆kk hoge:2018/03/11(日) 18:59 ID:txU

立て直しすみません!!またよろしくお願いします!

やっぱり帝光時代からですね(笑)

朱崎ナミ
二年前の姿(まだFカップやな)
帰宅部だが、キセキの世代と仲良し
黒いセーターを着てる
変なあだ名で呼ぶ(ネーミングセンスはない)

朱崎ナミゾウ
ナミの実兄で、ノジコとは双子
まあ、イメージはググってくださいw
シスコン
モデルをしていて、黄瀬の憧れ

朱崎ノジコ
ナミの実兄で、ナミゾウとは双子
二年前の姿
ある意味一番強い
キセキはみんな弟

2:お香しゃちょー◆kk hoge:2018/03/11(日) 19:26 ID:txU

キセキの世代1人目

あたしが征ちゃんと出会ったのは
入学式の日

の翌日である

何故翌日かというと、そこんとこは察してほしい。 寝坊して起きたときにはもう学校が終わってたのだ

「はぁ…やっちゃったわ。なんで昨日寝坊したのよあたし!そして何で起こしてくれなかったのよノジコとナミゾウは!!」

そんな文句を言っても過ぎてしまったものは仕方がない。 ガラガラと教室の後ろのドアを開けて中に入る。

すると何人かがバッとこちらを振り向いた。まだみんなクラスに慣れてないのか教室は静まり返っていた。

なんか居心地悪いわね…ってかあたし、席がわならないわ

「もしかして、昨日来てなかった子?だったら席あそこだよ」

あたしが突っ立ったまま教室をキョロキョロ見回していたから、不思議に思った女の子が気づいて席を教えてくれた。

きちんとその子にお礼を言って教えてもらった席に行った。

窓側から二番目の列の前から二番目

あんまりよくない席ね…

ちょっとむくれながら席に座ると左隣から視線を感じた。

誰だと思い横を見ると赤髪の少年と目が合った。お辞儀をされたので慌ててこちらもお辞儀を返す。

「君、昨日学校来なかったよね」

「昨日は家庭の事情ってやつで…」

ただの遅刻だ、とは情けないと思われたくないので言えない。

「そうか、俺の名前は赤司征十郎だ。よろしく」

「あたしはナミ!よろしく!!」

よっし!友達1人目ゲット!!!

あたしを見ながらこの男の子は優しく微笑んだ。なんかすごくいい人そうね…

ーーーー

「ナミさん、昼ごはん一緒に食べないか?」

昼休みになって赤司くんに声をかけられた。やっぱりこの人優しい。

ちなみに今日も遅刻ギリギリだったので、朝ごはんは食べてない。だから腹ペコだ。

「もちろん!食堂行きましょう。あとあたしのことは呼び捨てでいいわ」

「分かった、ナミ」

ーーーー

「赤司くんって下の名前何だっけ?」

「征十郎だ。」

「そうそう、征十郎征十郎。」

「ったく…あ、カードでお願いしますね」

「カード!?あんた金持ちの坊ちゃん!?」

「何を言ってるんだ。はやく食べるぞ」

ーーーー

「あ、教科書忘れた」

「最初の授業なのに何してんだお前は」

「最初の授業だから忘れてもいいのよ。教科書見せて赤司くん」

「ああ」

「…下の名前何だっけ」

「征十郎だ!覚えないと見せないぞ」

「悪気はないのよ」

ーーーー

「やっと帰れるー…」

「ナミは部活入らないのか?」

「うん。面倒だから入らないわ。赤司くんは?」

「俺はバスケ部に入る」

「へー…がんばりなさいよ!セイジくん!!」

「おい、がんばったのは褒めてやるが合ってないぞ」

「あんたの名前長いのよ!!覚えにくい!!」

「じゃあ、呼びやすい名前で呼べばいいじゃないか。征十郎だから…」

「だから…征ちゃん!!」

「は?」

「征ちゃん、いいじゃない!かわいい!短い!覚えやすい!!」

「…分かった。またな、ナミ」

「うん!バイバイ征ちゃん!また明日!!」

うんうん
やっぱりこの人は優しいわ

ーーーー

「くっ、あの日あの時征ちゃんを優しいと思った自分を殴りたいわ」

「なにか文句あるのか?お前が勉強教えてほしいって言ったんだろ」

「スパルタ過ぎるわ!!もっと優しく教えなさいよ!!」

「その問題解けなかったら、この問題集を今日中にやれ」

「いやあぁ!!」

3:お香しゃちょー◆kk hoge:2018/03/11(日) 19:37 ID:txU

キセキの世代2人目

これは入学式があって数日後の話

学校が終わってすぐに帰宅したあたしは早急に夕飯を食べて、ソファでくつろいでいた。

「ナミー、アイス食べたくない?」

「食べたい!」

「じゃ買ってきて。お金はあたしがだすから」

家にあるんじゃないのかよ、と怒鳴りたくなったが、余ったお金でお菓子を買っていいと言われれば黙って従うしかない。

あたしは歩いてコンビニに向かった

「どのアイスにしようかしら…」

アイスを選んでいたが、先にお菓子を買ってしまわないと溶けることに気がつき、お菓子コーナーへ向かった。

辺りを見回すと残り一つの期間限定まいう棒みかん味があった。

「運がいいわっ!あたし!!」

みかん味ときたら買わずにはいられない。

まいう棒みかん味を手に入れようと手を伸ばす。しかしあと少しのところで横から掻っ攫われてしまった。

「っ誰よ!あたしのまいう棒みかん味を取ったやつは!」

そう叫んで、まいう棒みかん味を持っている手をたどって行くと紫色の髪をした男までたどり着いた。

ってか、何こいつ…デカ過ぎィ!!!

なんとまいう棒みかん味を手にしたのは長身の男だった。

しかもこいつ、帝光中の制服着てる

いくら長身の男で同じ中学とはいえ、あたしのまいう棒を奪った罪は重い。

キッと睨みつけてやると、あたしの視線に気づいた彼がこっちを見てきた。

「あらら〜…何でそんなに睨んでんの〜」

身体に似合わないおっとりとした喋り方にたいそうイライラする。

「それはあたしが最初に見つけたまいう棒よ!」

「え〜そうなの〜?あんたもまいう棒好き?」

「好きよ!特にそのみかん味は!!」

「ふ〜ん、そっか〜…じゃあこれあげる」

渡さなかったら一発ぶん殴ってやろうとさえ思っていたのに、あさっさりと譲ってくれて拍子抜けした。

「いいの?」

「うん」

「ありがとう!あんた帝光の人よね?あたしも帝光一年のナミっていうの!よろしくね!」

「へ〜ナミちんも帝光なんだ〜オレ紫原敦〜」

「じゃあ、あーくんって呼ばさせてもらうわ」

急いでお菓子とアイスを買って会計を済ませたあと、なんやかんやで一緒に帰ることになった。

しばらく2人でお菓子談義していると、ふと疑問に思ったことを口にした。

「あーくんはこんな時間まで何してたの?」

「部活〜。で、赤ちん達と帰る途中に俺だけコンビニによった〜」

赤ちん!?誰よその人。変なあだ名だな

「ふーん…そうなの。あ、じゃああたしこっちだから」

そう言ってあたしは自分の家のほうへの道を指差す。

「もう暗いし危ないから送る〜」

子供みたいな性格なのに意外と紳士なのね

「大丈夫よ」

「だめだめ。それにもっとお菓子の話したいし〜」

もしかしてそっちが本音?

「じゃあ送ってくれてありがとう。また学校で」

「うん!バイバイ!ナミちーん」

ーーーー

「あたしに触ってんじゃないわよ!!!!」

「「「ぎゃぁぁああああ」」」

「高校生三人を一発で倒すとか…ナミちん強すぎ…」

4:お香しゃちょー◆kk hoge:2018/03/11(日) 19:45 ID:txU

キセキの世代3人目

あたしが大ちゃんと出会ったのは…
いや、出会ったっていうのは少し違う。なんせ、大ちゃんはあたしと征ちゃんと同じクラスだったのだから。

あたしと大ちゃんが仲良くなったのは席替えで隣になったのがきっかけである。

「征ちゃんやったわ!あたし1番後ろの席よ!」

「そうか、よかったな」

「うん!」

入学式からしばらくしてようやくみんなが学校生活に慣れてき日、担任の提案で席替えすることになった。

そして運良くあたしは窓側から二番目の一番後ろの席になった。

隣誰かなとワクワクしながら席を移動させる。

「「あ」」

隣の席はなんとガングロくんだった。最初の席ではあたしの斜め前で征ちゃんの前の席だったガングロくんだが、彼は征ちゃんと話すだけであたしはそんなに話したことはなかった。

「よろしく」

「おう」

あたしたちの会話はそれで終わった

つまらないので征ちゃんはどこかな〜と探すと教卓の真ん前で彼を見つけた

かわいそうな征ちゃん…ぷぷっ

なんて思っていると征ちゃんがこちらを振り向いて睨んできた。

え、何あの人怖い

2時間が始まって暫くしたらなんだか暇になってきた。以前の席なら授業中に板書する手を休ませたら、容赦無く隣の席からシャーペンやら消しゴムが飛んできた。

私はチラッとガングロくんを見る。ガングロくんはぼーっとしなが黒板を眺めている。

こいつは面白くないわ、と思い黒板をもう一度見ると、隣のガングロくんの席から紙をめくる音が聞こえてきた。

さっきまでぼーっとしてた奴が、ベタに教科書で隠しながらエロ本を読んでいた。

「何読んでんの?」

「堀北マイちゃんのグラビアこのおっぱいがいいんだよなー…」

「あたしの方がおっきいわね」

「まじかよ。触らせろ」

「いやよ。10万円払いなさい」

「じゃあ揉ませろ」

「10万」

しばらくそんなやり取りをしていたら、先生に気づかれた。

「ちょっと青峰くん、朱崎さん、うるさいです!それより青峰くん!教科書で隠してもエロ本読んでるのバレバレです!没収します!!」

先生に注意されてしまった。あたしは恐いのでガングロくんの足を踏んづけてやった。

何が恐いってそりゃ教卓の真ん前に座っている赤髪のお方に決まってる。あたしから見えるのは彼の後頭部だけなのに絶対怒っていると確信できる。

「あんたのせいでバレたじゃない…後で絶対征ちゃんに怒られるわ…」

「悪かったな、ほらお詫びにコレやるよ」

そう言って彼が渡してきたのは、まいう棒だった。

「いやん、ありがとう!ガングロくん!!」

「おい、やめろよそれ」

お礼を言った後、まいう棒を受け取ろうと手を伸ばしたがガングロくんに頭を掴まれて阻止された。

「くれるんじゃないの!?」

「俺の名前は青峰大輝だ」

なるぼどガングロくんっていうのが気に入らなかったのね

「まいう棒ちょうだい、大ちゃん」

「大ちゃん!?」

「うん。可愛いじゃない」

そう言うと大ちゃんは笑ってまいう棒をくれた。

それからあたしは征ちゃんと大ちゃんと一緒に行動するようになった。

ーーーー

「おいナミ、青峰、なぜ怒られてるか分かってるよな?」

「「…授業中に騒いだからです」」

「そうだ。分かってるじゃないか。俺もあまり怒りたくない。反省しろよ」

「「はい…」」

授業後、めちゃくちゃ赤司に怒られた2人であった。

5:お香しゃちょー◆kk hoge:2018/03/11(日) 19:53 ID:txU

キセキの世代4人目

あいつを最初にみたのはいつだったか…

只今ここ帝光中はテスト期間。帰って勉強しようと思ってたところにバスケ部の副主将である赤司征十郎から図書室に来いと呼び出しを受けた。

「何の用なのだよ赤司」

図書室に踏み入って目に入ったのは青峰の隣にいる女。誰なのだよこの女。

最初は桃井かと思ったが、髪の毛の長さと色が違う。取り敢えず赤司のもとへ向かう。

「ああ、よく来てくれたな緑間。さあ、こっちに座ってくれ」

そう言って赤司が自分の左隣の席を引いた。左隣というとあの女の前。しかし赤司に言われては仕方がないので、渋々席につく。

すると女は俺と目を合わせたあと、俺の左手に視線を送った。

「何…その可愛い人形」

「これは今日の俺のラッキーアイテムなのだよ」

「へー、可愛いわね。このマツゲ」

「なんなのだよその名前は!これはそんな妙な名前ではないのだよ!カエルのケロ助だ」

「へー、でもマツゲの方が可愛いいからマツゲね!」

「赤司、なんなのだよこの女は」

隣の赤司の方に顔を向けるとたいそう呆れた顔をしていた。その向かいにいる青峰は腹を抱えて笑っている。

「緑間、彼女は俺らと同じクラスのナミだ。ほら、お前も挨拶しろ」

「…緑間真太郎なのだよ」

眼鏡を押し上げながら自己紹介をした。なんというか、女子は苦手だ。

「あたしはナミなのだよ。よろしくなのだよ」

「真似をするな!」

「お前、似合わなすぎだろ!!ぶふっ!!」

「緑間、悪いがナミの勉強見てくれないか?俺は青峰ので手いっぱいなんだ」

何故俺が…と思ったが自分の勉強にもなるだろうと思い、渋々承諾した。

「よろしくお願いします。いろりまくん」

「緑間なのだよ」

「いろりまて…ぶふぉ!」

「おい、とっとと始めるぞ」

赤司の声をきっかけに早速勉強に取り掛かった

「おい、そこはさっき教えたばかりなのだよ」

「青峰、そこはさっき教えた公式を使えと言っただろ」

どうやらこいつらの頭はそんなに悪くはなく、むしろいい方だが、同じところで間違える厄介ものらしい。

「えー、かぶりまくんの言ってること難しくてわかんないのよ」

「緑間なのだよ」

「さっきの公式ってどれだ?」

はぁーと赤司と同時に溜息をつく。この調子じゃ全く進まないのだよ

「あたし歴史じゃなくて理科がしたい〜」

「ダメだ。ナミは歴史が壊滅的だから、まずは国語からだ」

「征ちゃんのいじわる…」

「…続けるのだよ」

ーーーー

「もうこんな時間か。そろそろ帰ろうか」

赤司がそう呟いて初めて外が暗くなっているのに気がついた。

「ナミ、家まで送ろうか?」

四人で校門まで行ったところで赤司が彼女にそうきいた。

「大丈夫よ。今日ノジコとナミゾウと外食する約束してるから、もうすぐ迎えに来るわ」

「そうか」

「気ぃつけろよ」

「うん!また明日ね!征ちゃん!大ちゃん!ミドリムシくん!」

後ろから大声でそんな声が聞こえてきた。

「…ミドリムシ?」

「ぶふっ!!ギャハハハハ!!!」

「…緑間、明日彼女に会ったら下の名前で呼ぶように言ってみろ」

ーーーー

今日のラッキーアイテムはみかん飴なのだが、手に入れることができなかった。

すると後ろから聞いたことのある声がした。

「あー!緑頭メガネくん!!」

緑間なのだよ、と言おうとして振り返ったら昨日のナミとかいう女がいた。

が、重要なのはそこではない。なんと彼女の手にはみかん飴が握られているではないか。

「お、お前それは…!…そのみかん飴を今日だけ俺に貸してくれないか?」

俺は必死の形相で彼女の肩を掴んだ

「貸すだけなら全然いいけど…」

こうして俺はラッキーアイテムを手に入れた

「お、礼にし、下の名前で呼ばさせてやっても構わないのだよ」

「ふーん…じゃあまたね、真太郎!」

「あ、ああ、またな。な、ナミ」

ーーーー

「どう?あたしの手作り弁当!うまいでしょ?特別にタダよ」

「…普通なのだよ」

「そこは嘘でもうまいって言いなさいよ!!」

「やめろ!バットを振り回すな!それは俺のラッキーアイテムなのだよおおおおお!!!」

6:お香しゃちょー◆kk:2018/03/11(日) 20:03 ID:txU

キセキの世代5人目

これは2年生の春。オレがバスケ部に入る前の話

今日はモデルの仕事があったので午前中は授業を休んで、オレは昼休みの今登校している途中だ

オレの姿を見つけた女子たちに一応笑顔で手を振る。すると女子たちは騒ぎ出す。あー、ありがたいけどうるさいっス

心の中ではそんなことを思いながら、笑顔で廊下を歩く。

ガラッ

「じゃあ放課後お菓子持ってくるわね!またブッ」

オレが開ける前にドアが開き女がオレにぶつかってきた。ってか“ブッ”とか女子としてどうなんスか

「いったー!何?誰よ!!」

女子が俺のほうを見た

「大丈夫っスか?」

と言いながら女の頭を撫でる。大体の女の子はこれで顔を赤らめのに、この女は違った

「気安く触んないで。誰よ、あんた」

パシッといい音を鳴らせて俺の手を払った。

「オレのこと知らないんスか?」

そう問うとその女は顎に手をあてて考える素振りをした。

「知らない。」

「いや、俺の名前黄瀬涼太ですけど」

「へー」

「……」

なんだコイツ誰だ、とでも言いたげな顔でオレをみてくる女。オレのこと知らないんスね。

「オレ、モデルやってるからみんな知ってると思ってたんスけど…あんた流行りとか知らないんスね」

「…なんだ、びっくりした。オレのこと知らないんスか?とか聞いてくるからどっかで会ったことあるのかと思ったわ」

オレの皮肉を全く気にしないでそう言った女は、じゃーね金髪君と言ってオレの横を通り過ぎていった。

…変な女

あの変な女に再開したのはそれからすぐのことだった。

あの女に初めて会った日の放課後、特にすることがなくて教室から外を眺めていた。教室にはオレ1人しかいないのでとても落ち着く。

ガラッ

せっかく心地がよかったのに誰かがドアを開ける音のせいで台無しになった。誰だと思ってドアのほうを振り返るとアイツがいた。

「あれ?あーくんは?」

「あーくん?」

「紫原敦よ」

「あー、紫原くんか…もう部活に行ったんじゃないっスか?」

「もー…なんで教室にいないのよ…あれか、体育館まで持ってこいってことか…」

オレのことなんか見向きもしないでブツブツ独り言を言ってる。こんな女子は初めてだ。

「ねえ、あんた名前なんて言うんスか?」

オレは彼女に近づきながら問う。

「人の名前を聞くときは、自分から名乗るのが礼儀でしょ」

「いや俺昼休み名乗ったスよ!覚えてないんスか!?」

「え?あー、……「黄瀬涼太っス!」

なんなんだこの女

「あーハイハイ。なんか聞いた気がするわ。あたしはナミ!」

くっそイライラする。オレは可彼女の前まできて見下ろす

「へ〜、ナミちゃんねー。…オレとイイことシないっスか?」

「イイこと?」

可愛い顔してるし、体型だって悪くない。いい遊び相手ぐらいにはなるだろう。オレはナミちゃんの後頭部に手をまわして、ぐいっと引き寄せ、口付けようとした。

「っっ!?いったあああああ!!!!」

もうあと少しで唇が重なるってときに突然男の大事な部分を蹴り上げられた。

「あたしに手を出すなんて100万年早いわ!出直しなさい!」

高笑いしてるナミちゃんを睨みつけたいけど、それどころじゃない。今迄感じたことのない痛みがオレを襲いその場にうずくまる。

「え、そんなに痛かった?ご、ごめん」

ナミちゃんがしゃがみ込んでオレの顔を覗いてきた。かなり焦った顔をしてる。

ーーーー

「はーっ、散々な目にあったっス」

「だからごめんって言ってるじゃない。手加減するの忘れてたわ」

あのあと、罪悪感を感じているのかナミちゃんはシュンっとしてしまった。なんか小動物みたいで可愛い

思わず手がのびてナミちゃんの頭を撫でてしまった。しかし昼休みと違って振り払われることはなかった。

ちょっと嬉しいとか思ってしまった

ナミちゃんの顔をチラッと覗き見ると意地悪が成功したときのように、ニヤリと笑っていた。

…ドキン

胸が高鳴った。これがオレとナミっちの出会い

ーーーー

「ナミっちーー!!!」

「なによ、黄瀬涼太」

「なんでフルネーム!?下の名前で呼んでくださいっス」

「えー…涼太くん?」

「っいいっスねそれ!もぉ、ナミっち可愛い」

「ちょっ、抱きつくな!!!」

「グフォッ」

7:お香しゃちょー◆kk hoge:2018/03/11(日) 20:23 ID:txU

幻の六人目

僕が初めて彼女を見たのは、まだ僕が一年生で青峰くんともまだ仲良くなっていない時

その日帝光中はテスト期間で部活もなかった。参考書を借りようと僕は図書室へ立ち寄った

図書室に入ってすぐに目に入ったのは青峰くんと赤司くん

「征ちゃん、ここ分かんない…」

すると、女の子の声が聞こえてきた。彼女の方に目を向けると、オレンジの髪が見えた

「ちょっと待て。今青峰に教えているところだ」

返事をして彼女は疲れたのか伸びをした

そしていきなりこちらを振り返った。一瞬彼女の目が合ったが、彼女は何事もなかったかのように正面に向き直った

これが僕が初めて彼女を見た日だった。僕はあの赤司くんと青峰くと一緒にいた彼女に興味が湧いた

ーーーー

僕が廊下を歩いているとよく赤司くんと青峰くんと並んで歩いている彼女を見かける。どうやら彼女は赤司くんと青峰くんと仲がいいみたいだ

なんて思っているとある時、眼鏡を片手に持って廊下を走っている彼女とすれ違った。その彼女の後を追いかける、これまたバスケ部の緑間くんを見かけた

またある時は、コンビニでこれまたバスケ部の紫原くんとお菓子談義しながらお菓子コーナーに突っ立っている彼女を見かけた

またある時は、我等がバスケ部の主将である虹村先輩にしがみ付いている彼女を見かけた。…先輩に何してるんですか

またまたある時は、不良で喧嘩っ早いと言われている、またまたバスケ部の灰崎くんを引きずりなが廊下を歩く彼女を見かけた

そして二年生になって黄瀬くんがバスケ部に入って、僕がキセキの世代とも仲良くなった時、黄瀬くんに抱きつかれている彼女を見かけた

どうやら彼女はバスケ部の人と仲がいいらしい。でも、マネージャーではないはずだ

ーーーー

ある時僕は具合が悪くなったので、保健室へ向かった

保健室の扉を開けると真ん前に保健室の先生が立っていた。どうやらちょうど保健室を出ようとしてたらしい

「どうした、黒子屋…」

この保健室の先生はロー先生といって、クマが濃くて恐そうな人だ

「具合が悪くて…」

「そうか…俺は今から用があってここにいられねェんだ。悪ィな…」

「たぶん少し寝れば大丈夫だと思うんで気にしないで下さい」

「すまねェ。あ、今ベッド使われてんだけど、2人共仮病だからどっちか叩き起こしてくれて構わねェよ」

そう言ってロー先生は保健室を出て行った。二つあるベッドのうち手前の方にあるベッドのカーテンを開けた

「あ」

なんとそこに寝ていたのは僕が興味を持ったあの彼女だった

「あの」

「うーん…もう時間なの?トラ男くーん」

取り敢えず肩を揺すったら彼女は目を擦りながら半分寝ぼけて起き上がった

「あれ、トラ男くんじゃない…」

「ロー先生なら用事があるみたいでさっき出て行きました。あとすみません、ベッドを…」

「あ、もしかして具合悪いの!?ごめん!」

彼女は慌ててベッドから退いて僕の背中を押してベッドに寝かせてくれた

彼女が手を僕の額に乗っけた

「熱はないみたいね。いつまで寝るの?時間になったら起こすわ」

僕は素直に甘えることにして彼女に昼休みが始まる前に起こしてもらうように頼んだ

「時間になったわよ」

「ありがとうございます。だいぶよくなりました」

「いえいえ。元気になって良かったわ」

そう言って彼女は隣にあるもう一つのベッドにむかった

「大ちゃん起きて!昼休みよっ!!」

「あー、うっせぇな。もうそんな時間かよ…って、テツ!?」

「どうも」

なんともう一つのベッドに寝ていたのは僕の相棒の青峰くんだった

「大ちゃん知り合いなの?」

「まぁな。テツだ。黒子テツヤ」

「テツね。あたしはナミよ。よろしく」

「どうも黒子テツヤです。ナミさん」

「呼び捨てでいいわよ」

「いえ、癖なんで」

彼女は僕たちをおいて保健室をあとにした

「青峰くん、ナミさんっていい人ですね」

「ケチで暴力的だけどな」

僕は今日、新しい友達ができました

ーーーー

「テツー!!」

「重いですナミさん。抱きつかないでください」

「……」

「上目遣いでもダメです」

「黒子っち羨ましいっス」

8:お香しゃちょー◆kk hoge:2018/03/11(日) 20:34 ID:txU

キセキの世代おまけ1

これはナミが青峰と仲良くなった後、まだ緑間と出会う前の話。

今は放課後。やっと授業が終わって、さぁ帰ろうとしたナミを呼び止めるものがいた。

「ナミ」

「何?征ちゃん」

そう彼女を呼び止めたのはバスケ部副主将の赤司征十郎。

「お前に頼みたいことがあるんだが」

「イヤよ」

「まだ何も言ってないだろ」

「絶対面倒くさい」

「引き受けてくれたら昼飯奢ってやる」

「何なりとお申し付けくださいませ、若」

奢られるとなるとすぐに釣られてしまうナミ。そんな彼女の扱いをすでに熟知している彼。

「実はバスケ部の灰崎祥吾という男子を体育館まで連れてきてほしい」

赤司の話によると、その灰崎祥吾という男はサボり癖があってなかなか部活に顔をださないらしい。近々練習試合があるので絶対部活に出させたいということで彼を探して連れて来いということだった。

「オレが連れきてもいいが、その時間が勿体無いから暇そうなナミに頼みたい」

もちろん奢ってもらえるなら、とナミはその頼みを快く引き受けた。

「どこにいんのよ!」

ナミは図書室、保健室、中庭、いろいろまわったが何処にも彼はいなかった。もう放課後だし帰ったのではないかと一瞬考えたが、赤司がたぶんどこかで寝ていると言っていたのでそれはないなと考え直す。

「あっ!屋上!不良といったら屋上よ!」

なんともベタな考えだがあながち間違っていないみたいだ。

「やっぱり!見つけたっ!」

赤司と別れる前に聞いた灰崎の特徴と合致する人が屋上で寝ていた。

「ちょっと!起きてッ!!」

ナミは灰崎の耳元で大声を出した

「あぁン?うっせーなぁ」

灰崎がガバッと起き上がって耳を押さえる

「誰だテメェ」

そしてナミを睨みつけた

「あんたが灰崎祥吾って男よね?」

なんなんだ、この女とでも言いたげな顔でナミを見る灰崎。

「あたしはナミ!征ちゃんに頼まれてあんたを迎えに来たのよ」

「はっ、なんだ赤司の差し金か。部活なら行かねーって言っとけ」

そうナミに言って灰崎はまた寝転んだ

「それじゃダメよ!あんたを体育館に連れて行ったらあたし、征ちゃんに昼ごはん奢っってもらえるの!!」

「へ〜…お前赤司の彼女か?」

「違う。クラスメートで友達よ」

「ふ〜ん、その割には結構気に入られてるてェだな」

灰崎がニヤリと笑った

「なぁ、ここ座れや」

灰崎が起き上がって自分の隣を叩く。ナミは警戒せず素直にそこに座った。

その瞬間灰崎に押し倒された

「へ?」

「お前を喰ったら赤司はどんな顔するだろうなァ」

灰崎は片手でナミの両手を頭の上で掴み、もう片方の手でナミの口をふさぐように顔を掴んだ

しかしナミもやられっ放しなわけがない。ガブっと顔を掴んでいる手に噛み付く

「いってェー!!」

そしてその隙に灰崎から抜け出した

「ちっ…」

舌打ちしてナミを睨みつける灰崎

「あたしに手を出そうなんて百年早いわ!坊や!」

そう言ってファイティングポーズをとるナミ

「テメェ…つーか女がファイティングポーズとるってどういうことだよ」

なぜかドヤ顔のナミに灰崎はなんか自分が馬鹿らしくなった

「はぁー」

「あら、部活行く気になったかしら?」

「しょーがねェから行ってやるよ」

「よっしゃ!昼飯代浮いた!!」

早く行くわよ、とはしゃぎながら灰崎の腕を引っ張るナミ

こんな女見たことねェ

そんなナミの様子をみて自然と笑みが浮かぶ

こうしてナミは無事に灰崎を体育館まで連れて行くことができた

「じゃーね、灰崎!これからはちゃんと部活出るのよ!!」

「呼び捨てしてんじゃねェ!!」

「じゃあハサミくん!」

「そんなダッセー名前付けんな!」

「うるさいわねぇ…じゃあ崎ピョンね!またね、崎ピョン!」

「変なあだ名つけんじゃねェ!バカナミィ!」

ーーーー

「部活でなさいって何度言えばわかるの!殴るわよ!!」

「もう数発殴られてるわ!つーか俺を引きずんなバカナミ!!」

「口答えしないっ!!」

「もぉー、勘弁してくれ…」


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