長谷部桜–はせべさくら
有木ヶ丘中学3年7組。桜色の髪の毛を肩まで伸ばしている。2年のときは荒れていた。
キュアブロッサム
桜が変身した姿。髪の毛が腰まで伸びて、ハーフアップになる。
ピンクと黒を基調としたプリーツの浴衣ドレスになる。
矢沢椿–やざわつばき
桜のクラスの学級委員長。水色の髪の毛を胸まで伸ばしてハーフアップにしている。
キュアフラワー
椿が変身した姿。髪の毛がパーマがかかり、腰まで伸びてポニーテールになる。
青と黒を基調としたプリーツの浴衣ドレスになる。
橘梅子
桜のクラスの体育委員。黄色の髪の毛を肩下まで伸ばしている。
キュアフルーティ
梅子が変身した姿。髪の毛が伸び、ハーフアップと組み合わさった2つのお団子になる。
黄色と黒を基調としたプリーツの浴衣ドレスになる。
私は長谷部桜!今日から有木ヶ丘中学3年生!
桜「椿!梅子!私らまた一緒やで!」
椿「ほんまや!またよろしくやん」
梅「まーた桜の面倒見なきゃあかんのか〜」
桜「どういう意味やねん!!」
矢沢椿と橘梅子は2年の頃からの友達である。最初は色々あって仲良くはなかったが、またまた色々あって最後の方で仲良くなった。
「お前らも一緒か〜」
桜「あー?って銀ちゃん!」
私たち3人に声をかけてきたのは1年の頃に同じクラスで私たちと仲が良い男子、柳原銀河だった。
桜「銀河も一緒なん?」
銀「せやで!あと仁と夏己も一緒やねん」
椿「へー、その2人もなんや」
仁と夏己とは田所仁と比賀夏己である。2人とは私と梅子はあまり関わりがないが、椿と銀河はその2人と仲が良い。
桜「……ってちょっと待って!名簿順でいくと私 比賀の前やねんけど!!」
銀「あ、俺は矢沢の後ろや」
椿「まじで?だるー」
梅「私もあれや、田所の前」
桜「そこーっ!!私の話聞いてくださーい!」
これが普通の男子なら特に気にはしていなかっただろう。
だが、私と比賀はこの2年間全くと言っていいほど関わりがないのだ。そんな奴の前に平然と座れる奴がいるか。否、いない。
桜「比賀とか怖いってまじで!!」
「誰が怖いって?」
「銀ちゃん迎えに来たでー」
桜「ヒッ…ひ、比賀さん…!」
するとなんということでしょう。きっと仲の良い友達である銀河を迎えに来た比賀と田所がやって来た。しかも私の話を聞いて。
夏「長谷部まじふざけんなよ。俺のどこが怖いねん」
桜「どこって言われたら分からんねんけど…まあとりま君は怖いよ」
夏「しばくぞ」
桜「うそだろお」
そんなことんなで教室に向かう。私たちの担任は、珍しいことに新しい先生だった。
「今年から皆さんの担任になります、櫻田孝です。」
担任の先生は、今一世を風靡してる吉沢涼くんに似ているカッコイイ先生だった。何人かはヒソヒソと頬を赤らめながら先生について話している。
もちろん私も、そんな女の子の一員である。
桜「櫻田先生めっちゃカッコイイ!」
夏「そうか?なんかうさんくさない?」
桜「顔がええわ顔が!」
櫻田と桜ってとこもなんか運命感じるし!!
櫻「えっと、今日はホームルームだけです。明日からの予定表を配りますね。」
*
桜「櫻田先生めっちゃカッコよかったな〜」
梅「あれはまじでイケメン。吉沢涼くんそっくりやったもん」
桜「やんね」
帰り道、椿と梅子と櫻田先生について話す。
椿「…なんか聞こえへんかった?」
桜「え?私はなんも…梅子は?」
梅「私もなんも聞こえへんかったで」
椿「ならいいんやけど…」
一応周りを見渡すが、私たち以外は誰もいない。少し怖くなってきた。
桜「ちょ、椿〜。怖いこと言わんといてよー」
椿「え、もしかして桜ビビってる?」
桜「んなわけ」
んなわけあります。めっちゃ怖い。でも椿たちにからかわれたくないから黙っておく。
「うわああああああ!!」
すると、何かが聞こえてしまった。
桜「なになに!?」
梅「椿が聞いたやつってこれ!?」
椿「たぶん!」
もう一度キョロキョロと辺りを見回すが、本当に何も見えない。背筋がゾクゾクとした私たちはピタッとくっ付く。
椿「…ちゃう、上や!!」
桜「え、うeンブッ!!」
梅、椿「桜!?」
すると、何かが私の顔に降ってきた。ぬいぐるみのようなそれを、一生懸命はがそうとするが私の顔にしがみ付いているのか、全く取れない。
桜「んんーっ!!」
椿「今取るて!」
椿に引っぺがす形で取ってもらった。酸素が足りなくなっていた肺に新鮮とは言い難い空気を入れる。
よく見るとそれは、桜色のマスコットだった。両手で持つとちょうどいいサイズだ。
桜「なに、このぶすいの…」
「ぶすとは失礼ラフ!フーはぶすじゃないラフ!」
梅「あんたフーって名前なん?」
フ「そうラフ!フーは伝説の戦士プリキュアを探す立派な妖精ラフ!」
3人「プリキュア?」
柳原銀河–やなぎはらぎんが
桜のクラスの学級委員長。顔が良く、クラスの人気者で、桜の兄的存在でもある。
比賀夏己–ひがなつき
桜のクラスの風紀委員だが、真面目なわけではない。桜のボス。むしろ7組のボス。
田所仁–たどころじん
桜のクラスの体育委員。梅子にすぐちょっかいをかけ、いつも追いかけ回されている。
桜「プリキュアって何?プリッとした料理的な?」
フ「違うラフ!プリキュアはさっきも言った通り伝説の戦士ラフ!そのプリキュアを見つけ出すことが、フーたち妖精の使命なんだラフ!」
椿「なんでプリキュアを探してんの?」
フ「そんなことお前たちには関係ないラフ」
桜「ムカッ!」
梅「あんたええ加減にしーや。こちとらイキナリ空から変なん降ってきて意味わからんっちゅーねん全部話せや」
梅子が怖い笑顔を浮かべながらフーのほっぺをびょんびょんつねった。梅子には逆らわない方がいいのである。
フ「いだだだだ!!すいません、ごめんなさいラフ!」
梅「よろしい」
パッと梅子が手を離すと、どさっと音を立ててフーは地面に尻餅をついた。
フ「フーたち妖精の国、ローズマリー王国は少し前に悪の組織 黒十字軍に壊滅寸前にまで追い込まれたラフ…
黒十字軍を倒すには、ローズマリー王国を救うには、プリキュアをなんとしてでも見つけ出して力を借りなきゃいけないラフ!」
椿「フー…」
梅「大変やったんやな…」
桜「ハイ!!私、プリキュアに立候補する!」
全員「はぁ!?」
手を挙げてそう言うと、全員に信じられないといった顔で見られた。もちろん冗談なんではない。
椿「自分何ゆーてるか分かってんの!?さっきもフーがゆーてたやろ!プリキュアは伝説の戦士やねん!うちらみたいなただの中学生はなれへんねん!!」
桜「自分が何ゆーてるかなんか分かってる。でもな、フーと出会ったんはなんかの縁やと思うねん。」
椿「ッ、それは…そうかもしれんけど…」
私はフーと目線を合わせるようにしゃがみ込み、小さな手を握る。
桜「たしかに、私はただの中学生や。けどな、フーを、フーの国を助けたいって思ってる。
教えて!どうやったらプリキュアなれんの?」
すると、梅子も私と同じようにフーと目線を合わせるためにしゃがみ込んだ。
梅「まあ桜はこうなったら止まらんしな。すーぐ危険なことでも首突っ込む。 そのストッパー、必要ちゃう?
私もプリキュアならせて。」
フ「ラフ…」
椿「はぁ…この2人まとめるっていえばうちしかおらんやん。逆にこの2人だけやと国救うどころか滅ぶっちゅーねん」
桜「なんやと!」
椿「せやから、うちもプリキュアなんで。」
椿もフーの目線に合わせるためにしゃがんだ。フーの目はウルウルしていた。
桜「私ら3人で、フーを助けさせて!!」
そう言うと、私の胸からはピンクの、椿の胸からは青色の、梅子の胸からは黄色の光が放出された。
フ「もしかしてこれは…!」
そして光と共に現れたのは、それぞれ光の色をした宝石。その宝石を手に取ると、それはスマホのようなものに変わった。
私はピンク、椿は水色、梅子は黄色だ。宝石に縁取られたそれは、それはそれは眩く光り輝いていた。
桜「うおおお!!胸からスマホ出てきたぁ!」
フ「これは選ばれし者の元にのみ現れる、プリマホだラフ!これを使えば3人は、プリキュアになれるラフ!!」
桜「え、すげ。普通にすげ。」
すごーい、なんて言ってはしゃいでいると、大きな唸り声と何かが壊される音が聞こえた。
振り返ると、巨大な木の怪物が街をめちゃくちゃにしていた。
桜「……は、?何あいつ…」
フ「あいつは黒十字軍が作り出す怪物、通称サイテイーダだラフ!」
サイテイーダはどんどん街をめちゃくちゃに壊していく。ああやってフーの国も滅ぼそうとしたのだろうか。
桜「あいつ…止めな…!」
椿、梅「うん…!」
桜「フー!これどうやって使うん!?」
フ「プリマホを空に向けてかざすラフ!!」
桜「オッケー!2人とも、行くで!」
椿、梅「うん!!」
バッ、と3人でプリマホを空に向けてかざす。
『プリキュア!フラワーシャワー・メイクアップ!!!』
すると私たちはそれぞれの色の光に包まれて、変身した。
「愛と希望を司る花!!
キュアブロッサム!!!」
「知性と勇気を司る花!!
キュアフラワー!!!」
「夢と自由を司る花!!
キュアフルーティ!!!」
私たちは変身した。伝説の戦士 プリキュアに。
フ「はやくあのサイテイーダを止めるラフ!」
全員「うん!」
私たちは、一斉に走り出した。
フー
桜色のマスコット姿をした、ローズマリー王国の妖精。
黒十字軍
目的はまだ分からないが、ローズマリー王国を壊滅寸前にまで追いやった悪の組織。
プリマホ
プリキュアに変身するための道具。まだまだ秘密が隠されているっぽい。たぶん!
桜「オラオラオラー!プリキュア様参上やで!」
椿「ガラ悪ッ!!」
サイテイーダの元に辿り着くと、建物や道路なんかは破壊されていた。
「なんや?お前ら」
すると、サイテイーダの上に立っている男が口を開いた。私たちはバッとポーズを決める。
椿「なんやお前らと言われましても!!」
梅「私たちにも分からない!!」
桜「今日プリキュアになったばかりのしがない新人です!!」
「新人かーよろしくー…ってなるかい!!プリキュアやと?じゃあプリマホは出現したんか…
まあいい。サイテイーダ!あの新人プリキュアさんらを、叩きのめせ!!」
サ「サイテイーダァァァ!!!」
手のひらで私たちをぺちゃんこにしようとするサイテイーダの攻撃を、間一髪で避ける。
桜「うっわなにこれ!めっちゃ飛ぶー!」
椿「いやそんなことゆーてる場合ちゃうわ!」
梅「こいつ倒さな!!」
ハッとなり、着地を上手く決める。そしてもう一度地面を蹴り、サイテイーダに飛びかかる。
桜「うおおおお!破壊行為って犯罪なん知ってたかボゲェ!!」
そして思いきり蹴りをお見舞いしてやる。どうやら変身すると、ジャンプ力はもちろんパワーもアップするらしい。
椿「これは罰のゲンコツやで!!」
梅「とくと味わい!!」
そう言ってキュアフラワーとキュアフルーティもパンチを決める。サイテイーダはメキメキと音を立てて倒れてしまった。
桜「この街はみんなが住んでる街やねん!それを破壊して許されると思わんといて!!」
手のひらで空中にハートを描くと、ピンクに光り出して持ち手に円盤、先端にハートの宝石がついたステッキが現れた。
プリマホを円盤にかざすと、ピンクのハートの宝石になり、私はそれを円盤の中央にセットする。
桜「愛と希望を司る花の憤怒!!受けてみぃ!
プリキュア・ブロッサム・ショット!!!」
先端の宝石から大きな花が咲き、それはまるでピストルの弾丸のようにサイテイーダに放たれた。
サ「サイテイーダァァァ」
そしてその花はサイテイーダの胸を貫通した。サイテイーダは浄化されたのか、消えてしまった。
「んなアホな…!」
椿「すごいやんブロッサム!」
梅「次は私が決めるわ!」
キュアフラワーとキュアフルーティが駆け寄ってくる。私は手の中にあるステッキを見つめていた。
「プリキュア」
全員「!!」
すると、目の前にサイテイーダの上に立っていた男が現れた。ジャックハートをモチーフにしたのであろうスーツを着、仮面を付けていて、顔がよく分からない。
「この借りはいつか絶対返したる」
桜「あんたの名前なんやねん」
私がそう言うと、男は被っていた帽子を深く羽織ってにんまりと笑った。
「俺はギャラクシー。今度は潰す。」
椿「ハッ。望むところや。」
ギャラクシーは姿を消した。めちゃくちゃになった街も、元に戻っていった。
桜「私ら、ほんまになれたんやな…プリキュアに…」
私は、ギュッと拳を握った。隣では椿と梅子が頷いている。
「ありがとうな、3人とも。」
全員「え?」
聞き覚えのある声がして、そちらを振り向くと新任の私たちの担任の先生である櫻田先生だった。
桜「先生!?なんでここに?」
櫻「あれ?まだ気付かないかなぁ。」
梅「ちょっと待って!フーどこ行った!?」
椿「……ま、まさか!!」
櫻「そのまさかだよ。僕がフーだ。」
にっこり笑った櫻田先生…フーは空を指差した。
櫻「上、気を付けて。」
いやな予感がした私は、椿と梅子が空を見上げる中顔を動かさなかった。
「わああああああああ」
あ、ほら。このパターンだよ。上から絶対なんか落ちてきてる。でも今度は私上見てへんもーん。もう窒息せーへんもーん。
桜「ふっふっふ…私は学んあだぁっ!!」
椿「はぁ…」
梅「うわお」
櫻「ははっ」
空から降ってきたものは、私の頭に落ちてきた。なかなかの衝撃だ。
桜「重いわ!!」
頭に乗ってるそれを引っぺがすと、それは白色のフーのような妖精だった。
桜「白いフーや!」
櫻「彼はスー。ほら、スー。挨拶して?」
ス「スーだノル。フー、こいつらはなんだノル?」
櫻「彼女たちは僕が見つけたプリキュアさ。」
ス「ふーん…」
そう言うとスーは私の手の中から飛び降り、着地と同時に人間に変身した。それも私たちは、見覚えのある姿だった。
桜「白井先生!!」
数学の白井先生だ。中村友也くん似のクールな白井先生は女子からすごい人気がある。
梅「でも白井先生って結構前から有木ヶ丘中学におるよな?」
白「ああ。元々は別の学校でプリキュアを探していたが、フーが有木ヶ丘中学に赴任することになったんだ。はっきり言って、計算外だ。」
梅「ああ、そう…」
いや計算外や言われましても…白井先生ってもしかせんくても天然?
椿「あ!!そういえばプリマホは!?」
桜「ああーーーっ!!!」
梅「変身した後どこやったっけ!?」
私たちが慌ててプリマホを探すと、フーがくすりと笑った。
櫻「プリマホなら僕が持ってるよ。」
白「今度からは、これに入れておけ。プリマホケースだ。」
フーと白井先生からピンク、青色、黄色のプリマホとプリマホケースを受け取る。
桜「フー、白井先生!ありがとう!」
私がそう言うと、白井先生は不服そうな顔をした。
白「…俺のことはスーと呼ばないのか?桜」
桜「え?」
櫻「ぷっ…スーも僕みたいに本名で呼んでほしいみたいだよ、桜たちにね。」
白「うるさいぞフー。呼びたくないなら別に呼ばなくていい。」
私たちは2人の言葉に顔を見合わせる。そして笑顔で言ってやった。
『フー!スー!これからよろしくな!!』
櫻「うん、よろしく。」
白「ふん…」
>>6のギャラクシー、名前変更
ミィ
黒十字軍の1人。ジャックハートのような格好をし、ハートのペイントが付いている左右で黒と白に分かれているアイマスクを装着している。