FROZEN、日本ではアナと雪の女王、すなわち
アナ雪の略称で有名な映画の二次創作を書いていきます!
※一部、初期設定を利用しています。
又、原作と違う部分が御座いますが、ご了承下さい。
苦手な方は回れ右をして頂ければ………
・コメント待ってます!
・私は豆腐メンタルなので、本当にすみませんが
マイナスコメントはおやめください…
「ーーアナ女王、アナ女王!!起きて、起きて下さい!」
メイドがそう言って、すやすやと気持ち良さそうに
眠るアナを起こす。しかし、一向に起きる気配を見せない
アナに、メイドは困り顔をしてみせる。
「アナ女王、起きて下さい!」
もう一度呼び掛けると、アナはむくりと起き上がり
「……んあ」
と、寝ぼけた声を出した。メイドが安堵の溜め息を
吐いたのも束の間、次の瞬間にはアナはもう一度毛布を
被り、すやすやと眠ってしまった。
「アナ女王!」
「あとちょっと寝かせて……」
アナは寝言のようにそう答えると、寝返りを打ち、
そっぽを向いた。
「アナ女王、今日は大事な戴冠式ですよ!!」
メイドが"戴冠式"という言葉を口にすると、アナは
がばりとベッドから飛び起きた。
「そうだった!どうしよう、遅れちゃう!」
慌てて飛び起きたアナの髪を綺麗に解かし、髪を
しっかりと結い上げる。
鏡に映る自分を見て、アナはこっそりと溜め息を吐いた。
戴冠式。そう、今日は自分の戴冠式なのである。
アレンデールの戴冠年齢は21歳。アナはまだ18歳だ。
そのアナが、弱冠18歳にして、アレンデールの
若き女王の座に君臨するのには、理由があった。
ーーアナには、エルサという姉がいた。
行方が分からなくなってから、もう11年という年月が
流れ、国民も家来たちも、エルサは亡くなってしまったと
思っていた。両親が懸命に探しても、エルサが見つかる
ことはなかった。死体すら見つかることはなかったのだ。
それが、アナが18歳でアレンデールの女王になる
1つ目の理由であった。
ーーもう1つの理由は、両親が
先日、不慮の事故で亡くなったことにあった。
アナはまた溜め息を吐いた。
もしエルサがこの場にいたら、女王になったのは
自分ではなく、21歳になるエルサだったであろう。
そう思うと、アナは自分の胸がちくりと痛むのを感じた。
「アナ女王、出来ました」
メイドの声で、アナは現実に引き戻された。
髪が結い終わったようだ。
いつも自身の髪をゆるいみつあみに結っているアナは
このようなきつく結い上げた髪は落ち着かなった。
「さぁ、次はお着替えです」
アナは自分の身体にぴったりと合った
きつく締め上げられるようなドレスを着ていた。
長い長いマントが重たくずしりと乗っかるように感じた
アナは、こうお願いをしてみた。
「マントだけでも、何とかならないの?」
「代々受け継がれてきた、伝統あるマントですので」
アナは口を尖らせた。分かってはいるが、重々し過ぎる
気がしてならない。
姿見に映る自分は、知らない人に見える。
ーー重々しいマントを引き摺りながら、アナは自室を
出て、戴冠式へと向かった。その道中、アナはある人物に
出会い、マントと同じくらいに重たくなった気持ちが
すっと晴れるのを感じた。
「クリストフ!」
アナは輝かしい笑顔を見せて、呼び掛けた。
彼女が呼び掛けた人物、もといクリストフは、3年前
行方不明の姉、エルサを探しに出た際に、旅の途中で
出会い、それ以来、親しくなった相手だった。
現在は恋人でもあり、悩みを気軽に相談に出来る
相手でもあった。
「アナ、その衣装………その、凄く……綺麗だ。
君に似合ってる」
ぶっきらぼうに、けれど顔を赤らめて、クリストフは
そう言った。そんな彼の様子に、アナの口元は思わず
綻んだ。
「ありがと!……来てくれたのね」
嬉しそうに、アナは言った。
「当たり前さ。この服、どうかな。おかしくないか?
華やかな場に合うようにって、用意したんだけど」
照れ臭そうにクリストフがそう言ったので、今度は
アナが褒める番だった。
「凄く似合ってる!格好良いわ」
まっすぐに、クリストフを見つめてアナは答えた。
クリストフはそんな彼女の視線に、照れたように
そっぽを向いた。2人の間に、甘い沈黙が流れる。
その沈黙を破ったのは、執事だった。
「アナ女王、お時間です」
「行かなきゃ。またね、クリストフ!」
クリストフに手を振って、部屋を出たばかりの時よりも
軽い気持ちでアナは戴冠式へと挑んだ。
ーー音楽隊が長いアレンデールの国歌を演奏している。
そう、戴冠式が始まったのだ!
国歌が終わると、次はいよいよアナが冠を頂く時だ。
すっと頭を下げ、冠を頂く。
「アレンデールのアナ女王です!」
わぁっと、歓声が上がった。その中に、クリストフの
姿が見えて、アナはこっそり手を振った。
ーー暖かい雰囲気に会場が包まれる中、拍手もせず
にこりとも笑わない女性が、会場の奥の奥の、隅の方に
ひっそりと立っていた。顔を覆い隠すベールを纏い
引き摺るような、長いロングドレスを着ていた。
戴冠が終わるとその謎の女性がツカツカと高いヒールの
音を響かせて、前へと進み出た。会場がざわめき始める。