( 机上の便箋を前にして、どれぐらい経っただろうか。宛名さえも書かれていないそれはまるで、快晴の青空に見えなくもない。なんて思っているからペンに手が、届かない。自己嫌悪に眉を顰めた。ややあって、蝋燭に照らされた震える手の影が便箋の上を動いた。ペンをやっとのことで掴むと、心なしか自分の表情も柔らかくなった、気がする。インク入れにそっとペンを差し込み、そっと触れたペン先と便箋は喜び合うように美しく黒色の文字を描いた )
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