私の家出生活。17〜19才。

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2:みさき:2014/01/30(木) 07:12 ID:M7M

夜は民宿に移動し、10人くらいの女子と共にすることになった。
暗くまったく喋らない私を誰も気にすることは無く、どの女子もそれぞれの部屋で友達を作って盛り上がっていた。
私は2階のベランダ側のところに布団を敷いて、自分の陣地を作った。
今までいじめで、避けられていた。
隣の女子の布団から自分の布団を切り離した。
自分から孤独の道を選ぶ。でもそれが、なんだか清清しい気持ちにさせた。
本当は無理したくなかったんだとわかった。友達なんていらないんだとわかった。

夕食がでた。
騒がしいテーブル。それぞれが会話していてうるさい。
私は食欲もわかず、食器を片付け、2階へあがった。
先生にお風呂に入るようにいわれたが、また女子と絡むことを考えれば、気分が悪くなり、拒否った。
布団だけがしかれた静かな部屋。他の生徒がいない2階はなんだか気持ちを落ち着かせた。
考えてみれば14歳の時に入院して不登校になっていらい、家から出たのも、親から離れたのも初めてだった。
それがすごくすごく自由に感じて、いい子を演じてきた。14年間の自分とは違う自分でいれるような不思議な気持ちになった。

1階でまだ騒がしい食卓にいる先生に、


「ちょっと外に出てきます」


と伝えた。
時計の時刻は8時過ぎ。
先生は「10時までには戻ってきてね」といった。

携帯だけを握り締め、ジャージにぞうり姿で、外に出た。
民宿の玄関の戸をピシャリと閉めた。
あれだけ女子の笑い声でうるさかったのに、外はしーんと静まり返っていた。

目の前には道路があり、その先には海岸があった。
小さい船がいくつか止まっていて、真っ暗な景色にオレンジ色の街灯がともり、車ひとつ通ることの無いような、無音の空間だった。

私はわざとぞうりをひきづるように足音を立てながら歩き、防波堤まで歩いた。
オレンジ色の街灯がともるだけで、よくみないと足場は暗かった。

船の所までくると、周りに誰もいないことを確かめて、海の傍まで近づいた。


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