>>692
(チッ……!左肘周りと痛覚の電気信号と血流の時の"流れ"を停渋!さらに"巻き戻し"を開始―――!)
皮が抉れた肘から一瞬だけ血が吹き上がるも、すぐに止まる、違う、停まる(・・・)。
負傷の痛みとカバーにほんの一瞬だけ意識が傾きかかり動きが鈍化する。常人の目から
見れば刹那ですらなく、しかし超常の者共から見れば付け入るには十分すぎるほどの、空白―――。
(―――――――!!)
その隙の合間にねじ込まれるように一閃される、自身の左肩から右腰までの、薙ぎ払いの
要領で放たれる袈裟斬り。それを片足を潰されている舞綴は――――
「……これを躱しきれない未来は視えているさ(・・・・・・)。この身は未熟、情けない―――」