雨上がり、夕闇に咲く 

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5: 泡深 莉緒 ◆Lv.E:2017/09/05(火) 04:49


 ( / スレ立てお疲れ様です…!家出少女ちゃん訪問前から初回を書かせていただきましたが絡みにくければほいほいと書き直しますので~)



 ( ショーケースのガラスに映った自分と目が合えば、どこか恥ずかしくなって微笑む。几帳面に組まれたタイルの溝を踏まないように歩いた。線を踏んでしまうと、意味のない悔しさで胸がいっぱいになった。縞々の横断歩道を無事渡りきろうとすると、歩道との溝の水溜りから雨水が跳ねて足元をじわりと靴下まで濡らす。じめじめとしていて、やけに気味が悪い。雨が上がりに畳んだ傘からはまだ水滴が落ちていて、彼女が歩いた道を続くように痕をつけた。雨上がりの虹も見えていなかったし、まだ灰色の雲がかかってる。もう時期また降り出すろう。そうなる前に早く目的地に行かなくちゃ。と歩を進めた。雨上がりの世界は少し綺麗に映るが、別に遊びに行くわけでもなく、絶賛家出中だった。さっき、ぼんやりと家を出て。特に当てもなくふらふらする中、なんとなく頼れそうな心当たりがぽつりと。面識がある人物でもなく、とりあえず衣食住を頂けて、欲を言うなら自分を元の世界から隔離してくれればそれでいい。もしかしたら一人の人間を更にの犯罪者にしてしまうのではないかと若干の不安はあるが、そこの所はきっとうまくやってくれる気がする。何かあったら何食わぬ顔で家に帰ればいい、きっと帰れないけど。実は知っていた目的地に立つと、2、3回とノックをして。もしかしたらこの時間はいないかもしれないな、なんてもやもやとした不安を寄せながら一言。 )

    
      もしもーし、





鳴海 諒 ◆Wywv.:2017/09/21(木) 18:06 [返信]




( / 初回投下ありがとうございます、返信遅くなってしまい申し訳ないです〜!すごく絡みやすい初回なので無問題です……! )


( 先程まで降っていた雨は、いつの間にか止んでいたようだ。薄暗い雲の切れ目から、ほんの少しだけ晴れ間が覗いている。色とりどりの花ように咲き乱れていた傘たちも姿を消していた。自分ひとりだけがまだ傘をさしていることに気が付いて、水滴が飛び散らないよう気を配りながらそっと閉じる。建物の間から見える景色は酷く濁っていて、街全体が薄暗いなにかに覆われているようにも見えた。この分だと、雨はまた降ってきそうだ。傘はさしたままでもよかったのではないだろうか。傘を開くというような同じ動作を何度も繰り返すのは、最もとは言わないまでも苦手なことだ。人生もそれと似たものだと思う。毎日毎日同じことの繰り返し、いっそやめたくなってくる。だから、諦めたような振りをして変化を期待してしまっているのだ。あの子を尾けている理由も、きっとそれだ。空ばかり見上げていたら、足元の水溜りに気が付かず、片足を突っ込んでしまった。こういう変化は、いらない。顔をしかめては、水溜りの原因である雲を恨めしげに睨む。雨が再び降り出す前に、帰ってしまおう。水に濡れて少し重くなった足で、いつもの道を歩いていく。錆び付いたアパートの外階段を上りきった先には、いつもと違う光景が待っていた。自分を知るはずのない少女が、何故か、間違いなく自分の家部屋の前に立っているのだ。戸惑いは隠したまま、優しいお兄さんの仮面を被って、少女の顔を覗き込んだ。 )

俺の家に、なにか用かな


 >>5 莉緒


 


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