>>185 栄敬
へー…グリセリン…
(スタンガンを静かに仕舞いながら棒読みで応える。緑の薬品を探しているなんて、怪しさが滲み出て見えそうだ。)
別に良いけど、グリセリンなんて知らないであろう女の子に聞くまで切羽詰まってるワケ?
(鼻笑いしながら相手を小馬鹿にする。なるだけ危険に瀕したくないのでこれで相手が諦める事を願いながら手をこすり合わせる。)
話を真面目に聞く気は無さそうだが、
期待はせずに理由を説明する。
「アレは危険な化学物質、平たく言やァ爆薬だ。
しかも特定の条件下で固体になるんだが、
もし固体のグリセリンを誰か他の奴が拾い、
うっかり開けたり衝撃を加えようモンなら、
そいつが感染体だろうがそうじゃなかろうが、
早えェ話、俺達人間の命が危なくなるんだ。
それが付近の科学研究所から3つ、消えた。
後は分かるな?それの扱いが分かるのは、
この辺りでは俺だけなのは確かなんだ。
アレは俺が持ってなくちゃならねェ……ッ!」
彼は、そう早口で話しながら、周囲を見回す。
急を要する事態なのは火を見るより明らかだった。
>>萌衣