>>68 栄敬
大切な人のために生きる…ねえ。こりゃあ泣ける!
(相手の言葉を聞いた後、何を思ったのか急に手を叩きながら爆笑し始めて。)
どうも失礼。…アンタにはまだ希望があるじゃないか。羨ましいよ、そんなに恵まれていて。
(コホンと一つ咳払いをした後、敢えて自分の事は語らないつもりなのか道化師のようにおちゃらけた口調で相手を賞賛する。ただ、ガスマスクのレンズから薄っすら見えるその黒い瞳は本当に涙ぐんでいるように見える。)
(どこか悲しげに見えたその顔を見て、
そこからは努めて明るく振る舞うのを止めた。)
「人の宿命にどうこう言うつもりは無いさ。
だがな、俺には俺なりに思う『人としての生き方』ッてモンがあるんだ。大切な物ッなァ良いもんだ。
だが、その存在自体に価値がある訳じゃァ無い。
大切なのは、それに『意味』を持つ事ッ!!!
それが俺の哲学だ…………文句あるかい?」
(律する様に、それでいて優しく接する。
極力相手の傷を抉り過ぎない様に……。)