>>71 リトさま
唐突にけたたましく黒電話が鳴り響く。また依頼の話だろうと思い、面倒臭そうにソファから立ち上がる。
「はあ、今日は忙しい日だねえ…」
そう溜息をつきながら電話を取る。さて、どんな依頼だろうか。
「はい、もしもしー、こちら探偵事務所で…え?」
何処かで一度は聞いたことがあるようなフレーズに顔をしかめる。
最近は悪戯電話を掛ける人間も居るらしい。その類だろうか?そう考えながら少し面倒臭そうに返す。
「えー、どちら様でしょう?」
【>>72 千鶴さん】
リトは黙って受話器を置いた。その刹那、様々な事が脳内を乱舞する。(え、待って探偵事務所って言った?。えどうしよう、え、いつものギャングの部下は?からかって遊ぶと最高なのに。まずい番号間違えたのか、この天才詐欺師リトさんが?と、とりあえず、またメリーさんの真似しよう。そしたら怖がって切ってくれるかも…)「わ、私メリーさん、今路地裏を通っているの…」…やっちまっただ。