>>77 リトさま
相手の声から動揺の声が無くなり、おや、という顔をする。何か策でも思いついたのだろうか。それに、さっきまでは適当だと思われた位置が明確なものに変わってきている。
…こりゃ、本当に来るかもしれないな。
どうせ公衆電話からの悪戯だと思って、相手側の財布の中を気にしたりしながらからかっていたが、本当に来るのならば話は別だ。
「何か武器になりそうなものーっと。」
そう呟き、神妙な顔つきで近くの本棚から何回も読み返したダブりの分厚い本を取り出して、再び受話器を耳につける。
「へえ…。じゃあそろそろかな?」
できるだけ声色を変えずそう応え、一度受話器をガチャ、と下ろした。
さあ、また掛かってくるだろうか。
【>>78 千鶴さん】
ふぃー…良かった…無事にマイマイを探偵事務所へ向かわせる事が出来た。多分マイマイの速度と頭脳だったら恐らく五分もかからないだろう…よし、「私メリーさん、今探偵事務所の前に居るよ。」ちょっと速いのでは?と思う人が居るかも知れないので解説しよう。マイマイは頭だけでは無く、速度も高い。周囲の人は鎌鼬でも通ったと思ってしまう。飼い主ではなく、飼い猫の方が利口と言われる理由はこれである。