>>46 稲入
「 …あら、そうなの。思考の隅にでも留めておくわ。早速だけど、私も着いていって良いかしら? これでも腕っぷしには自信があるし、護衛くらいなら出来ると思うわよ? 」
( さして興味もなさそうに稲入の言う事を聞き流すと、腕を組み暫し目を逸らす。考え込んだ後もう一度言うと )
( 話を聞いてるうちに 逆立った尻尾も後髪も垂れて 怯えた顔も解れて )
うう お客さんに巡り巡って会えたのはいいことなのに. . .
とりあえず そんな自分勝手にわんこを縛らないで下さい__
あたしは お人さんの名前だって呼べないんですよう. . .
( へたへたと座り込んだ姿勢のままで、お狗は情けない声でつらつらと話す_
と )
・・・・
( 物陰からさっと現れた人影が、気を取られている狗が分からないうちに
散らばった傘のうち出来のいい3本を拾って 元のようにそそくさと物陰へ戻り. . . )